台所・風呂場・リビング等、様々な場所に現れるゴキブリを、日本に住んでいる人ならば1度は目にしたことがあるはずです。ゴキブリは人間に特別何かをするわけではないですが、世界中の嫌われ者です。長く動く触角・黒光りしたボディー・動き・速度などなど、ゴキブリの全てが気持悪いからでしょう。
嫌われ者のゴキブリですが、あなたは『ワモンゴキブリ』の存在を知っていますか? ワモンゴキブリは、とにかく巨大です。初めて見た時は、あまりの大きさに驚くでしょう。
ワモンゴキブリはサイズが大きいだけでなく、他のゴキブリにはない特徴もあるため厄介です。ワモンゴキブリを駆除するために、まずは、生態を知りましょう。生態がわかれば、駆除する方法も見えてきます!
ワモンゴキブリの生態の特徴8つ
ワモンゴキブリと聞いても、ピンとこない方もいるでしょう。まずは、ワモンゴキブリの生態からご紹介します。
■①ワモンゴキブリの名前の理由
ワモンゴキブリ(輪紋ゴキブリ)という名前が付いた理由は、色・模様が関係しているからです。ワモンゴキブリは、身体全体は赤茶っぽい色をしていますが、胸あたりはオレンジ~黄色で、リング状の斑紋があります。そのため、ワモンゴキブリ(輪紋ゴキブリ)と名づけられました。
■②ワモンゴキブリの大きさと形
ワモンゴキブリの大きさは約3.3cm~5cmもあります。ワモンゴキブリは、日本に生息しているゴキブリの中では最大級です。
日本に多く生息しているチャバネゴキブリ・クロゴキブリと、ワモンゴキブリのサイズを比べると、サイズの違いがよくわかります。
チャバネゴキブリは最大で約2.5cmと小さいですが、クロゴキブリは最大で約3.5cmです。クロゴキブリは大きいと言われていますが、ワモンゴキブリは最大で約5cmにもなるため、いかに大きいか? わかるでしょう。
ワモンゴキブリの形はずんぐりしていて、長い触角が気持悪さを助長しています。また、羽があるため飛ぶことも可能です。
■③ワモンゴキブリが生息する地域
ワモンゴキブリは、元々アフリカに生息していた昆虫です。次第に世界中の亜熱帯で確認されるようになり、ここ日本でもワモンゴキブリは確認されています。
日本では沖縄・九州地方・小笠原諸島でよく目撃されていましたが、温暖化・暖房設備の普及により、東京都・愛知県・長崎県・和歌山県・北海道等でも確認されています。
日本では厄介者扱いされるワモンゴキブリですが、中国では養殖していました。養殖したワモンゴキブリは、すり潰して乾燥させて、漢方薬として服用してたようです。ワモンゴキブリの漢方は、胃・心臓・肝臓等の機能改善のために、人々から人気を集めていました。
また、ワモンゴキブリ入りの健康ドリンクもあったようです。
■④ワモンゴキブリが住んでいる場所
ワモンゴキブリが住んでいる場所は、屋内ならビル・地下街・病院・食品倉庫・等に潜んでいます。屋外にいるワモンゴキブリは、ゴミ捨て場・下水道のマンホール・外にあるトイレ等で、遭遇することが多いです。
■⑤ワモンゴキブリの卵
ワモンゴキブリの繁殖能力は凄まじく、一生で産む卵の数は50回以上になります。1個の卵(卵鞘)から孵化するワモンゴキブリの幼虫の数は、約14個です。計算すると4日~10日に1度は産卵している計算になり、700匹以上ものワモンゴキブリの幼虫が誕生します。
また、ワモンゴキブリは単為生殖(メスだけで子作りできる)ことも、研究により判明しました。特に、メスのワモンゴキブリが3匹以上になると、単為生殖機能が高まります。
ワモンゴキブリが好む産卵場所は、湿気が多く卵が隠れる場所です。凹凸のある場所(木・ダンボール等)で産卵する時は、凸凹した材料を噛み砕いて卵を覆います。さらに、噛み砕いたカスを唾液で固めて、カモフラージュをし、卵を完全防備するのがワモンゴキブリです。
■⑦ワモンゴキブリの寿命
ワモンゴキブリの寿命は約2年半ですが、中には、約3年も生きるワモンゴキブリもいます。ワモンゴキブリの一生を逆算すると、幼虫期間は約半年間で、成虫になってからは約2年~2年半生きる計算です。
■⑧ワモンゴキブリの活動時期
ワモンゴキブリが活発に動く時期は5月~10月で、暖かい季節を好みます。ただし、空調設備が整っている屋内は別です。
空調設備が整っている屋内は、人間が快適に過ごせるように快適な温度が保たれています。温かい場所が好きなワモンゴキブリにとっても、屋内は快適な環境です。そのため、屋内にいるワモンゴキブリは1年中、活発に動いています。
ワモンゴキブリの駆除方法3つ
ワモンゴキブリは他のゴキブリに比べると、繁殖能力が高いです。ワモンゴキブリを見つけたら、すぐに駆除しましょう。
■①ワモンゴキブリにはピレスロイド系の殺虫剤が有効
ワモンゴキブリの駆除には『ピレスロイド系の殺虫剤』が効果的です。ただし、使う量には注意しましょう。少ない量の殺虫剤をワモンゴキブリに撒いても、駆除できません。むしろ、ワモンゴキブリを刺激するだけです。
殺虫剤で刺激されたワモンゴキブリは、一気に散らばり、他の場所に移動して新しい巣を作ります。ワモンゴキブリを殺虫剤で駆除する時は、『確実に殺せる量を使うこと』が重要です。
■②下水道の近くに、待ち伏せ効果のある殺虫剤をまく
ワモンゴキブリは湿気が多い場所を好むため、下水道近くに、待ち伏せ効果のある殺虫剤をまきましょう。下水道近くにまくだけで、ワモンゴキブリはバタバタ死ぬため、ワモンゴキブリの駆除には有効です。
待ち伏せ効果のある殺虫剤はドラッグストア・ホームセンター・ネット通販等で購入できます。ワモンゴキブリの駆除効果の実感は個人差がありますが、"業務用の殺虫剤の駆除効果は凄かった! "という、意見も少なくありません。
業務用の待ち伏せ効果がある殺虫剤は、ネット通販で販売されていることが多いです。高い駆除効果を望む方は、業務用の待ち伏せ効果がある殺虫剤を使っても良いでしょう。
■③ブラックキャップやホウ酸団子を置く
ブラックキャップ・ホウ酸団子を置くと、ワモンゴキブリが駆除できます。ワモンゴキブリが通りそうな経路・棲家にしてそうな場所に置きましょう。置くだけで簡単にワモンゴキブリの駆除ができます。
ただし、どちらも劇薬です。ブラックキャップ・ホウ酸団子を置く時は、子供・ペットが食べない場所に設置しましょう。間違って食べてしまう事故は後を絶ちません。誤って口に入れると、痺れ等の中毒を起こし、薬剤の量によっては死亡事故にもなります。
■即効性を求めるならブラックキャップが良い
ブラックキャップは『ベイト剤』が肝です。高い駆除効果・即効性・ワモンゴキブリの巣を壊滅させるなら、ブラックキャップを使いましょう。
ただし、ブラックキャップばかり使い続けていると、ワモンゴキブリは飽きてしまい、食いつきが悪くなります。ワモンゴキブリに食いついてもらうためには、『定期的に2種類以上のベイト剤を交互に使う』と良いです。例えば、ブラックキャップを数ヶ月置いたら、今度は、コンバットを置いてワモンゴキブリを駆除しましょう。
ホウ酸団子の肝はホウ酸です。ホウ酸団子はワモンゴキブリの水分を吸収し、脱水症状を起こさせて駆除します。ただし、ホウ酸団子は即効性がありません。そのため、ホウ酸団子を数ヶ月置き続ける必要があります。
■③最終手段はプロ!
メスゴキブリが一生で生む子供の数はなんと約5,000匹。連日ゴキブリに遭遇しているのなら、プロに依頼した方が毎日のストレスから解放されます。
ゴキブリのことを知り尽くした専門業者に依頼すれば、繁殖力の高いワモンゴキブリも一網打尽!業者を選ぶなら他社との相見積もり歓迎の害虫駆除110番がおすすめです。
他社では別途請求されやすい薬剤代など、全ての項目を含めた金額提示で追加料金なし!もちろん見積もりは無料なので、候補に入れてゴキブリ駆除の優良業者を見逃さないようにしましょう。
ワモンゴキブリに関する注意点3つ
ワモンゴキブリの駆除・対策をする時は注意すべき点があります。"たかがゴキブリ"と軽い気持ちでいると、大変なことになるかもしれません。
■①ワモンゴキブリは噛むことがある
ワモンゴキブリは噛むことがあります。ワモンゴキブリは凶暴な性格で、攻撃スイッチが入ると、人間に噛みついてくることもあるため注意しましょう。とは言っても、普段のワモンゴキブリは温厚です。ワモンゴキブリが人間を噛むのは珍しいケースで、よっぽどのことがない限り噛むことはありません。
人間がワモンゴキブリに噛まれることは少ないですが、顎の力は凄まじいです。昆虫・人間に噛みつく時、ワモンゴキブリは体重の50倍にあたる顎の力で噛みつきます。人間が噛む力で計算すると5倍相当です。
もし、ワモンゴキブリに噛まれたら、針で軽く刺された程度の痛みでは済まされないでしょう。ワモンゴキブリに噛まれたら激痛が走り、噛まれた場所は赤く腫れ上がります。
■②沖縄など温かい地域から送られて来たダンボールは処分する
あなたの家には沖縄等、暖かい地域から送られてきたダンボールはありませんか? もし、あるならすぐに処分しましょう。ワモンゴキブリが、ダンボールに身を潜めている可能性があります。
ワモンゴキブリは寒い地域よりも、暖かい地域を好む昆虫です。そのため、沖縄等の暖かい地域には、数多くのワモンゴキブリが生息しています。さらに、ワモンゴキブリは保温性が高いダンボールが大好きです。また、ダンボールに卵を産み付けている場合もあります。
暖かい地域・ダンボールの組み合わせは、私達にとって最悪のシナリオになることもあるでしょう。気付いた時には、"時すでに遅し"で、ワモンゴキブリが大量発生している可能性があります。
■③ワモンゴキブリの体には病原菌がついている
ワモンゴキブリの体には『病原菌がついている』と、考えましょう。
ワモンゴキブリは他のゴキブリよりも不衛生な場所を好み徘徊しています。トイレ・下水道・ゴミ置き場等、汚い場所に行くため、自然と病原菌まみれになることは想像がつくでしょう。また、ワモンゴキブリは体内に寄生虫がいる場合もあります。
ただし、ワモンゴキブリの体に付着している病原菌が、"人間に対してどれほど悪影響を及ぼすか? "は、未だにハッキリしていません。とは言っても、ワモンゴキブリは遭遇すると不快に感じ、食品に紛れることもあるため厄介です。
ワモンゴキブリの予防対策方法5つ
厄介なワモンゴキブリは対策をして、室内の生息率をゼロにしましょう。
■①バルサンをたく
ワモンゴキブリを部屋で見つけたら、バルサンをたくと良いです。バルサンは隠れているワモンゴキブリも駆除できます。生命力が高いワモンゴキブリでも、バルサンにはかないません。
しかしバルサンにもデメリットがあります。それは、ワモンゴキブリの『卵(卵鞘)には効かない』ことです。卵(卵鞘)は硬い皮に覆われていて、赤ちゃんを守っています。さすがのバルサンでも、卵(卵鞘)まで駆除することはできません。
ワモンゴキブリの赤ちゃんも駆除するなら、『バルサンを2回たく』ことです。1回目のバルサンから、約30日~40後に、2回目のバルサンをたきましょう。すると、卵(卵鞘)から孵化した赤ちゃんも駆除できます。
■②ゴキブリの幼虫の巣になりそうなものを片付ける
ワモンゴキブリの幼虫の巣窟になりそうな物は、処分しましょう。特に、ダンボール・新聞紙を溜め込んでいる方は、ワモンゴキブリの幼虫だらけになる可能性が高いです。
ワモンゴキブリの幼虫は、保温性の高いダンボール・新聞紙を好みます。温かい場所が好きなワモンゴキブリの幼虫にとっては、最高の棲家です。ワモンゴキブリの幼虫の巣窟にさせないために、ダンボール・新聞紙を溜め込んでいる方は、すぐに捨てましょう。
■③部屋のほこりを掃除する
あなたは部屋をいつ掃除しましたか? ワモンゴキブリは雑食です。ほこりまみれの部屋は、ワモンゴキブリのエサ場となるため、掃除をしてほこりを取り除きましょう。
特に、家具や家電の裏・下・隙間はほこりが溜まりやすいです。狭い場所・隙間も掃除できる便利グッズを使う等して、掃除をしましょう。
■④待ち伏せ効果のある殺虫剤を玄関や窓にスプレーしておく
待ち伏せ効果のある殺虫剤を玄関・窓にスプレーしておくだけで、ワモンゴキブリ対策ができます。殺虫成分が含まれているため、ワモンゴキブリが玄関・窓を通るだけで、簡単に駆除できるのがメリットです。
玄関は毎日のように開け閉めをします。窓は部屋の空気を入れ替える時等に開けることが多いでしょう。開け閉めする機会が多いと、ワモンゴキブリが家の中に浸入してくる機会も増えます。ワモンゴキブリの浸入を未然に防ぐために、待ち伏せ効果のある殺虫剤を玄関・窓にスプレーしましょう。
効果の持続期間は商品にもよりますが、約1週間~2週間です。効果を持続させるためにも、定期的にスプレーすることをおすすめします。
■⑤ブラックキャップやホウ酸団子を置く
ブラックキャップ・ホウ酸団子も置くだけで、ワモンゴキブリの駆除ができます。『ワモンゴキブリの駆除方法3つ』でもご紹介しましたが、劇薬になるため、取り扱いには注意しましょう。また、詳しい使い方も参考にして下さい。
まとめ
ワモンゴキブリはチャバネゴキブリ・クロゴキブリ以上に厄介なゴキブリです。特に、ワモンゴキブリは繁殖能力が凄いため、知らない間にワモンゴキブリが増える可能性があります。
ワモンゴキブリを繁殖させないためには、ワモンゴキブリが好む環境にしないことです。ワモンゴキブリを駆除して、クリーンな家にしましょう。