あなたは薄茶色のボディーに、少し小さめのゴキブリを家の中で見たことがありませんか? おそらく、『チャバネゴキブリ』です。チャバネゴキブリは日本にいるゴキブリの中でも、1位・2位を争うくらい多く生息しています。
最悪なことに、チャバネゴキブリは屋内(室内)型の昆虫です。"家の中でチャバネゴキブリと遭遇したくない! "と思っていても、数が圧倒的に多いため、嫌でも遭遇する機会が増えます。
多くの人達から嫌われているチャバネゴキブリは、3億8千年前からいる昆虫です。子孫繁栄を繰り返し、上手く切り抜けてきたチャバネゴキブリですが、駆除する方法はあります。
チャバネゴキブリの弱点をついて、駆除しましょう!
チャバネゴキブリの生態の特徴7つ
嫌われ者のチャバネゴキブリですが、生態・特徴についてどれくらい知っていますか?
■①チャバネゴキブリの大きさ
チャバネゴキブリの大きさは成虫で約1cm~1.6cmです。約2ヶ月~3ヶ月の幼虫期間を経て、成虫サイズになります。幼虫期のチャバネゴキブリは約5回~7回脱皮を繰り返し、脱皮した後は殻も食べるため食欲旺盛です。
ゴキブリ種類はとても多いですが、中でも、チャバネゴキブリは小さい方と言えるでしょう。
■②チャバネゴキブリの色
チャバネゴキブリの色は全体的に薄い茶色をしています。人によっては、赤みがかった茶色にも見えるでしょう。また、チャバネゴキブリをよく見ると、茶系のボディカラーに、くすみがかった黄色のまだら模様があります。
■③チャバネゴキブリの形
チャバネゴキブリは性別によって形が違うのが特徴です。チャバネゴキブリのオスは細長くてスマート・メスは少し丸みがあり、ふっくらしています。
■④チャバネゴキブリの卵鞘
他の種類のゴキブリは、卵鞘(卵)をダンボール等に産み落としますが、チャバネゴキブリのメスは別です。卵鞘が孵化するまでの約20日間は、お尻に卵鞘を付けた状態で徘徊します。
卵鞘は甲羅のように硬く、小豆くらいの大きさしかありません。卵鞘はとても頑丈で、チャバネゴキブリの赤ちゃんは硬い甲羅のようなものに守られています。卵鞘の中にいるチャバネゴキブリの赤ちゃんの数は、約30匹~40匹です。
卵鞘の色はチャバネゴキブリと同じく茶色、細長いカプセルのような形をしています。卵鞘は想像以上に頑丈です。原則、昆虫の卵は殺虫成分が含まれている薬剤を浴びると死にますが、卵鞘は燻煙剤(バルサン)レベルでは死にません。
■⑤チャバネゴキブリの糞
チャバネゴキブリの糞のサイズは約1mmしかありません。糞の色は茶色・黒。形はバラバラで細長い糞・丸い糞が特徴です。チャバネゴキブリの糞はとても小さいですが、ニオイはあります。
チャバネゴキブリの糞は、食器棚・食品が入っている引き出しや容器・水周り・電化製品や家具の隙間・古紙等にあります。糞はとても小さいため、家の中にチャバネゴキブリの糞があっても、気付く方は少ないでしょう。
たとえ、チャバネゴキブリの糞であったしても、小さなゴミだと思って掃除してしまう方が多いようです。
■大量の糞がありニオイがないと気付かない
あなたの家に、チャバネゴキブリの糞が大量にあったどうでしょうか? さすがに臭いと思うはずです。実際、チャバネゴキブリの糞が大量にあった家もあります。室内でチャバネゴキブリが大量発生して、近所中に糞の悪臭が漂っていたそうです。
つまり、悪臭を放つレベルの糞が大量にないと、チャバネゴキブリの糞と判断するのは難しいと言えます。見た目だけでチャバネゴキブリの糞の判別ができるのは、プロの業者・チャバネゴキブリを研究している方・ゴキブリ愛好家くらいでしょう。
■糞は人間に悪影響を及ぼす
判断がつきにくいチャバネゴキブリの糞ですが、実は、赤痢菌・サルモネラ菌が含まれています。間違って素手で触れると、食中毒等を引き起こすこともあるため注意しましょう。
チャバネゴキブリの糞はとても小さいため、時間が経つと小さく砕けることもあります。すると、空気中にチャバネゴキブリの糞が舞い、知らないうちに吸引してしまう可能性もゼロではありません。チャバネゴキブリの糞を吸引すると、アレルギーを発症する原因にもなります。
■⑥チャバネゴキブリの産卵時期
チャバネゴキブリの産卵時期は5月~10月になります。チャバネゴキブリは25度~33度になると活発に活動する昆虫です。そのため、暖かい時期に産卵します。また、チャバネゴキブリのメスが一生で産卵する数は約3回〜7回です。
■⑦チャバネゴキブリの寿命
チャバネゴキブリの成虫の寿命は約4ヶ月~5ヵ月になります。チャバネゴキブリの幼虫は10度以下になると成長できないため、成虫よりも寿命は短いです。
また、越冬できない場合も寿命はさらに短くなります。チャバネゴキブリは屋内に生息しているため、寒さに弱いです。マイナス5度の環境下に1日さらされると死にます。
チャバネゴキブリの幼虫の特徴2つ
今度は、チャバネゴキブリの幼虫の特徴を見てみましょう。
■①チャバネゴキブリの幼虫の大きさ
チャバネゴキブリの幼虫の大きさは約3mmしかありません。成虫のサイズは約1cm~1.6㎝あるため、チャバネゴキブリの幼虫がいかに小さいか? がわかるでしょう。そのため、チャバネゴキブリの幼虫と気付かない方もいます。
■②チャバネゴキブリは幼虫でも飛ぶ?
あなたはゴキブリは飛ぶものだと思っていませんか? チャバネゴキブリの幼虫は飛びません。チャバネネゴキブリの幼虫には、光沢のある羽が付いています。ですが、チャバネゴキブリの羽は、単なる飾り羽です。羽を広げて空中を舞うことは一生ありません。
チャバネゴキブリの駆除方法7つ
チャバネゴキブリが出没したら、即座に駆除しましょう。
■①チャバネゴキブリを叩いて駆除
最初にご紹介するチャバネゴキブリの駆除のやり方は、叩き殺す方法です。荒っぽい駆除方法ですがチャバネゴキブリに命中すれば、息の根を止めることができます。
チャバネゴキブリを叩く物は何でも良いですが、中でも、おすすめなのは雑誌・新聞紙です。チャバネゴキブリを叩き殺した後、そのまま捨てることができます。
ただし、叩き殺す方法には、デメリットがあることを頭に入れておきましょう。床・カーペット・壁等に、『チャバネゴキブリの体液・身体の一部』が残っている場合があります。
極度のゴキブリ嫌いの方にとっては、背筋が凍るような光景でしょう。気持ち悪いチャバネゴキブリの後処理をしている間は、悪夢のような時間です。後処理ができる方は、叩いて駆除しましょう。
■②チャバネゴキブリを殺虫剤で駆除
チャバネゴキブリを楽して簡単に駆除するなら、殺虫剤が良いです。特に、『ピレスロイド系・イミプロトリン入り』の殺虫剤なら瞬殺できます。
ピレスロイド系・イミプロトリン入りの殺虫剤は、高い殺虫能力・即効性が特徴です。チャバネゴキブリに数秒間噴射するだけで死にます。
チャバネゴキブリには気門(呼吸する穴)がありますが、殺虫剤を噴射すると気門を塞がれ、窒息状態になり呼吸ができません。そして、ピレスロイド・イミプロトリンは神経系に作用するため、チャバネゴキブリは神経麻痺を起こしてショック死します。
このように、殺虫剤はとても便利な駆除アイテムです。1家に1本置いてておきましょう。
■③チャバネゴキブリに熱湯をかけて駆除
殺虫剤を使わないでチャバネゴキブリを駆除したい方は、熱湯で駆除できます。熱湯で駆除する時は『3つのポイント』をおさえましょう。
・お湯は60度以上
・お湯の量はコップ1杯以上
・チャバネゴキブリの真上からかける
■チャバネゴキブリは42度以上で死ぬ
チャバネゴキブリが死ぬ温度は『42度以上』です。ならば、"60度以上の熱湯ではなく、例えば、45度の熱湯をかけても良いのでは? "と思う方もいるでしょう。
結論から言うと、45度の熱湯をチャバネゴキブリにかけても駆除できます。でも、すぐには死にません。
45度の熱湯をかけられたチャバネゴキブリは、ゆっくり弱っていきます。その間、息が絶えるまでは様々なところへ移動するため、ハラハラしながらチャバネゴキブリの死を待つことになるでしょう。
■早く殺すなら60度以上の熱湯が良い
チャバネゴキブリの動きを制御して、できるだけ早く駆除なら60度以上の熱湯を使うと良いです。
熱湯温度は高温になればなるほど、チャバネゴキブリに強いダメージを与えることができます。そのため、60度に限ぎらず100度の熱湯をかけても構いません。
■コップ1杯以上の熱湯を真上からかけないと殺せない
チャバネゴキブリを熱湯で駆除する時は、コップ1杯以上の熱湯が必要です。コップ1杯以上の熱湯があれば、チャバネゴキブリの全身に熱湯をかけることができます。
また、チャバネゴキブリを熱湯まみれにして駆除するために、真上からかけましょう。チャバネゴキブリの身体の一部だけに熱湯がかけても、生命力が強いため死にません。失敗しても、もう1度チャレンジして、チャバネゴキブリの真上から熱湯をかけて駆除しましょう。
■④チャバネゴキブリに冷却スプレーをかけて駆除
冷却スプレーも楽して簡単に、チャバネゴキブリを駆除することができます。冷却スプレーの良いところは、殺虫成分が含まれていないことです。そのため、殺虫剤を使いたくないキッチン・赤ちゃんや小さいお子さんがいる家庭・ペットを飼っている方でも安心して使えます。
冷却スプレーはマイナス75度~85度の低温が特徴です。チャバネゴキブリに噴射すると、一瞬で凍るため死にます。
■⑤ブラックキャップなどベイト剤を置いて駆除
ブラックキャップ・コンバット等のベイト剤は、チャバネゴキブリの成虫・幼虫・卵鞘を持っているメス・巣まで駆除できます。
チャバネゴキブリがいそうな場所・通り道にベイト剤を置くだけで、簡単に一斉駆除できるのがメリットです。
■ベイト剤は即効性があり効果テキメン
糞・死骸も食べるチャバネゴキブリの習性を逆手に取ったのが、ベイト剤で、『連鎖型駆除』ができます。有効殺虫成分であるフィプロニルは即効性があり、さらに、神経系にもダメージを与えてショック死させる毒エサです。
【ベイト剤で駆除する流れ】
○チャバネゴキブリがベイト剤を食べると死にます。死ぬ前に糞をするチャバネゴキブリるもいるでしょう。
↓
○仲間がエサを求めて、ベイト剤を食べて死んだチャバネゴキブリの糞・死骸を食べます。
↓
○巣に帰って糞をすると他の仲間も死に至り、巣ごと駆除できる仕組みです。
■2種類以上のベイト剤を交互に使う
ベイト剤を使う時は、『2種類以上のベイト剤を交互』に使いましょう。数ヶ月に1回のペースで、違う種類のベイト剤と交換します。
理由は、生命力が強いチャバネゴキブリは、同じベイト剤を使っていると耐性ができるからです。他にも、ニオイ・味に慣れるとベイト剤を食べなくなります。
■⑥チャバネゴキブリにホウ酸団子を食べさせて駆除
ホウ酸団子も、チャバネゴキブリに食べさせて駆除する方法です。置く場所はベイト剤と同じで、チャバネゴキブリの通り道・いそうな場所に置きましょう。
ホウ酸団子のニオイにつられてチャバネゴキブリが食べると、体内にある水分が奪われていき、最後は脱水症状で死にます。ただし、脱水症状でチャバネゴキブリが死ぬまでは、時間がかかるため、即効性はありません。
また、連鎖型駆除剤でもないため、ホウ酸団子を食べたチャバネゴキブリのみ駆除できます。
■乾燥したホウ酸団子は食べない
注意点はホウ酸団子の乾燥です。長期間、置きっぱなしにしていると乾燥して硬くなります。硬くなったホウ酸団子はニオイも薄れているため、チャバネゴキブリは食べません。
駆除効果を持続させるために、定期的に新しいホウ酸団子と交換しましょう。
■⑦最終手段はプロ!業者選びが全て
メスゴキブリが一生で生む子供の数はなんと約5,000匹。毎日のように家の中でゴキブリに遭遇する場合、どこかで大量発生している可能性があります。特に家の数カ所に巣を作られていると、もはや太刀打ちできません。
チャバネゴキブリ以外にも連日ゴキブリに遭遇しているのなら、プロに依頼した方が毎日のストレスから解放されます。駆除業者を選ぶなら、価格と技術に自信があるため他社との相見積もり歓迎の害虫駆除110番がおすすめです。
他社では別途請求されやすい薬剤代など、全ての項目を含めた金額提示で追加料金なし!もちろん見積もりは無料なので、候補に入れてゴキブリ駆除の優良業者を見逃さないようにしましょう。
チャバネゴキブリとクロゴキブリの違い
クロゴキブリとチャバネゴキブリの大きな違いは、いくつかあります。
■身体的特徴の違い
【大きさ】
クロゴキブリの成虫は約2.5cm~4㎝と大きいですが、チャバネゴキブリの成虫は約1cm~1.6㎝と小さいです。
【色】
クロゴキブリは黒く、油分で光って見えます。チャバネゴキブリは薄い茶色です。
【耐寒性】
クロゴキブリは寒さに強く、野外に生息しているゴキブリです。チャバネゴキブリは寒さに弱いため室内を好みます。
【飛ぶのか】
クロゴキブリは飛びますが、チャバネゴキブリは飛びません。
■幼虫・産卵・寿命の違い
【一生の産卵回数】
クロゴキブリは約20回~30回も産卵しますが、チャバネゴキブリは約3回~7回と少ないです。
【卵鞘の中にいる赤ちゃんの数】
クロゴキブリは約20個~30個で、チャバネゴキブリは約30個~40個の赤ちゃんが入っています。
【幼虫期間】
クロゴキブリの幼虫期間は長く約8ヶ月~12ヵ月です。チャバネゴキブリは約2ヶ月~3ヵ月になります。
【幼虫の特徴】
幼虫(初期)のクロゴキブリは、背中に白い線が入っているのが特徴です(中齢期・終齢期で消える)。チャバネゴキブリは黄褐色の斑紋があります。
【成虫の寿命】
クロゴキブリの成虫は約6ヶ月~7ヵ月も生きますが、チャバネゴキブリの成虫は約4ヶ月~5ヶ月で死んでしまいます。
まとめ
"生きる化石"と呼ばれているチャバネゴキブリは、6つの方法で駆除しましょう。家の中でチャバネゴキブリを見つけたら、叩く・熱湯をかける・殺虫剤等で駆除できます。
また、チャバネゴキブリの繁殖を防ぐためにも、ベイト剤・ホウ酸団子を置きましょう。