あなたはジバンムシを知っていますか? ジバンムシはゴキブリやクモのように、見た目が気持ち悪い虫ではありません。また、人間を噛んだり刺すこともなく、ゴマ粒のような虫のため知らない方もいるでしょう。
ジバンムシは存在感が薄く、たとえ家の中にいても気付く方は少ないです。ビジュアル的にはグロテクスではない虫ですが、ジバンムシを放っておくと大変なことになります。小さいながらも家の中で繁殖していくため、"沈黙の虫"と言えるでしょう。
何より恐ろしいのが、知らない間にジバンムシを口に入れてしまうことです。ジバンムシを気付かぬうちに食べないようにするために、『10個の駆除方法』で徹底的に駆除しましょう!
駆除したい!シバンムシの生態と特徴
ジバンムシは飛ぶ甲虫で、種類によって生態や特徴が違います。まず初めに、2種類のジバンムシの生態と特徴を見ていきましょう。
駆除したいシバンムシの種類|その1 ■タバコシバンムシ
タバコシバンムシの名前の由来は葉タバコに住み着いていたことから、タバコシバンムシと呼ばれるようになりました。タバコシバンムシは世界中で確認されており、日本国内にも生息していますが北海度にはあまりいません。
タバコシバンムシは小型の甲虫で成虫でも2.5mmしかなく、体型はゴマのようにプックリしており色は茶褐色です。
■乾燥している加工食品を食べる
乾燥している食品や穀粉などをエサにしますが、加工されている食品を好み集まって来ます。例えば、小麦粉や米粉・乾麺系・焼き菓子・スパイスなどの調味料・ドライフルーツ・ペットフードなどです。
また、タバコの葉っぱ・ドライフラワー・畳やワラなど、食品以外のものもエサにします。特に、畳やワラはタバコシバンムシにとってエサに困ることがないため、寿命が来るまで住み着き畳に穴が開くまで食べることも少なくありません。
■年に数回だけ成虫は活発に飛び回る
タバコシバンムシは越冬する甲虫で成虫になると、春~梅雨・秋~冬に飛んでいる姿を見かけるようになります。一方、真冬は幼虫期のまま越冬するため、成虫のタバコシバンムシを目にする機会は少ないです。でも、空調が整っている場合は真冬でも、成虫のタバコシバンムシを見かけるでしょう。
駆除したいシバンムシの種類|その2 ■ジンサンシバンムシ
ジンサンシバンムシは朝鮮人参を食べていたことから、ジンサンシバンムシと付けられました。ジンサンシバンムシの生息場所は日本各地を含め世界中にいます。ジンサンシバンムシの成虫も小さく、大きさは2mm~3mm程度です。体型はタバコシバンムシと同じくゴマのようですが、身体全体に微妙な毛が生えておりツヤがありません。色は茶褐色です。
■トリカブトの球根を食べても死なない
ジンサンシバンムシも乾燥食品や加工食品を好みますが、別名"くすりやなかせ"と言われている甲虫でもあります。漢方薬や薬の原料をエサにすることがあるため、別名が付きました。また、強い毒性があることで知られているトリカブトの球根も食べますが、解毒体質のため食しても死にません。
■春~秋頃まで成虫は飛んでいる
ジンサンシバンムシの成虫も越冬し、春~秋頃まで飛んでいる姿を1回~3回見ることがあります。
シバンムシはどこから?発生源は?
シンバムシの発生源は『外からの侵入』です。シバンムシは羽根付きの昆虫で飛びながら家の中に侵入することがよくあります。そして、大きさは数mmしかない極小サイズのため、わずかな隙間から侵入するのも簡単です。シンバムシは隙間から侵入してくる理由ですが、家には乾燥した食品があるためエサ欲しさに入って来ます。
シンバムシの発生源は他にもあり、種類によって発生源が違うのがポイントです。とは言え、シバンムシは乾燥している食品が大好きなため、種類が違っても『乾燥』しているところに住み着きます。
シバンムシの駆除知識その① ■タバコシバンムシの発生源
タバコシバンムシの発生源でよくあるのが畳で、奥深くまで侵入してかじってしまうため、畳を上げるとタバコシバンムシの糞や死骸がポロポロ落ちてくることがあります。他には『古本や古紙』『乾燥しているワラや花』『木製の飾りや置物』『布(綿や麻)』も発生源です。
シバンムシの駆除知識その② ■ジンサンシバンムシの発生源
ジンサンシバンムシの発生源は、『古本や古紙』『乾燥したお茶の葉っぱ』『ドライフラワーや押し花』『昆虫などの標本類』『革製品』などです。タバコシバンムシの発生源と被るところがあります。
シバンムシの駆除方法10個
ジバンムシは放置していると繁殖して増えてしまうため、すぐにでも駆除しないといけません。とは言っても、ジバンムシはゴキブリのようにメジャーな昆虫ではないため、駆除方法がわからない方もいるのではないでしょうか?自分でジバンムシを駆除する方は『10個の駆除方法』をチェックして、早速行いましょう。
シバンムシの駆除方法①殺虫剤を使う ■見える部分のシバンムシをその場で撃退
偶然、ジバンムシを見つけた時はすぐにでも駆除したいはずです。そんな時は殺虫剤で駆除しましょう。殺虫剤でジバンムシを駆除する場合は、ゴキブリ用など害虫駆除で使う商品で構いません。ジバンムシは飛ばない限りゴキブリのように素早く動き回ることはないため、殺虫スプレーを的確に当てて駆除することができます。
シバンムシの駆除方法②家の中全体に効く ■くん煙剤で見えない部分までしっかり駆除
くん煙剤は部屋の隅々まで殺虫成分が行き届くため、見えないジバンムシの駆除はもちろん、家の中を飛んでいるジバンムシの駆除もできます。くん煙剤と言えば"バルサン"ですが、シバンムシに効くくん煙剤がおすすめです。
くん煙剤でジバンムシを駆除する時は、窓を閉めて密室状態にしてから使います。殺虫成分を室内に充満させるために2時間~3時間放置してから、窓を開けて換気すればジバンムシの駆除作業は終了です。
■くん煙剤でも全てのジバンムシは駆除できない
ただし、くん煙剤には弱点があります。畳内部や裏・布製品・食品や食品袋内部などに侵入している成虫のジバンムシや、『卵』『幼虫』『さなぎ』は駆除はできません。ですが畳は交換して布製品は洗濯をし、冷蔵庫に保管されていない食品は処分すれば、くん煙剤で駆除できなかったジバンムシも駆除できます。
シバンムシの駆除方法③台所でも使いやすい ■ヒバ油なら場所を選ばない
あなたはヒバ油を知っていますか? ヒバ油はヒバの木から抽出された油のことで様々な使い方ができます。その中の1つがジバンムシの駆除で、薬剤で駆除したくない方やキッチンで使い方にピッタリです。
ヒバ油は原液のまま使うとシミの原因になるため、精製水や無水エタノールで薄めて使います。薄める割合は『ヒバ油2滴~3敵に対し、精製水や無水エタノールは50cc』です。好みに合わせてヒバ油を多めに入れても構いません。
ジバンムシを駆除する時は薄めたヒバ油をスプレーボトルに入れて、ジバンムシに直接スプレーして駆除します。
■ジバンムシを寄せ付けない効果もある
また、ヒバ油はジバンムシの忌避効果もあるため、網戸やカーテンに噴射したり、キッチンペーパーやタオルなどに噴射して食器棚などを拭きます。効果は大体4日で、ジバンムシの忌避効果を持続させたい時は継続してスプレーしましょう。
ジバンムシの忌避効果の方法はもう1つあります。ティッシュやキッチンペーパーにヒバ油の原液を1滴垂らしたら、垂らしたところを隠すようにして折りたたみ、お茶を入れるパックに入れたり、容器や小皿の上に置きましょう。調味料置き場やペットフードを保管している場所などに設置します。
シバンムシの駆除方法④しっかり駆除する方法 ■照明器具の中までしっかり確認
"ジバンムシが家の中へ侵入してくる場合は飛んでくることがある"と、ご紹介しました。食品やお菓子目当てに侵入することもありますが、照明器具の中にジバンムシが入り込むこともあります。家の中にいるジバンムシ駆除するなら、照明器具の中も確認しましょう。照明器具内を確認する時やジバンムシを駆除する時は、電気を消すか照明器具を移動させてから駆除作業をします。
シバンムシの駆除方法⑤外から入れない ■芳香剤はシバンムシ侵入の原因になる
部屋にお気に入りの芳香剤を置いている方はいませんか? 芳香剤はジバンムシを寄せ付ける原因になるため、ジバンムシを寄せ付ける要因を少しでも排除したい方は無効タイプの消臭剤を使うなど、対策しましょう。実際に、"ホワイトムスクやフローラル系の芳香剤を置いてから、ジバンムシを家の中で見るようになった"と答える方もいます。
また、下駄箱の嫌な臭いを消すために芳香剤を使っている方も要注意です。芳香剤の匂いにつられて容器の中や底にジバンムシが何匹もいたり、死んでいるジバンムシを見つけることもあるでしょう。
シバンムシの駆除方法⑥殺虫剤を使わない方法1 ■粘着シートやコロコロで捕獲
小さなゴミや髪の毛を取る時に便利なのが粘着シートやコロコロですが、シバンムシを駆除する時にも使えます。粘着シートやコロコロは絨毯やカーペットなど、殺虫剤を使いたくない場所で使えるため便利です。
また、掃除機が使えない場所や掃除機をかけてジバンムシを駆除するのが面倒な時も、粘着シートやコロコロが活躍します。主に、ジバンムシは乾燥している場所にいますが、壁や床を移動しているところを目撃する方もいるでしょう。そんな時は、粘着シートやコロコロで押し潰すようにジバンムシをくっつければ簡単に駆除できます。
ただし、壁や床の素材によっては、粘着シートやコロコロが貼りつ付いてしまう場合があるため注意して下さい。
シバンムシの駆除方法⑦台所では必ずやろう ■食品を整理して密閉する
シバンムシは乾燥している食品の中や食品袋内に潜んでいるため、食品整理してシバンムシを徹底的に駆除します。封の開いた乾麺・コーヒー・小麦粉・ゴマ・など、冷蔵庫以外の場所で保管している食料品は全て処分しましょう。シバンムシはとても小さいため、封の開いている食料品袋の中に侵入します。
また、封の開いた食料品の周りにカスが散らばっていませんか? 食料品のカスはシバンムシを寄せ付ける原因になるため、カスは取り除いて掃除することも重要です。
一方、封が開いていない食料品も油断はできません。シバンムシはビニールやプラスチックも噛んで侵入するため、ガラス製や缶製のフードコンテナに入っていない食品も、できれば全て処分しましょう。
■食料整理をした後はジバンムシ対策をする
食品整理をしてシバンムシの駆除をした後は全てガラス製や缶製のフードコンテナに入れて、食料品は冷蔵庫で保管します(常温保存を除く)。冷蔵庫が小さくてフードコンテナで保管できない場合は、ジップロックに入れて冷蔵庫で保管しましょう。
シバンムシの駆除方法⑧殺虫剤を使わない方法2 ■トラップでおびき寄せる
フェロモントラップは、シバンムシをフェロモンで惹き付ける粘着式の罠で殺虫成分は含まれていません。また、各部屋に設置するとシバンムシの発生源を確認しながら駆除できます。フェロモントラップにはタバコシバンムシ用とジンサンシバンムシ用がありますが、どの種類のシバンムシが潜んでいるかわからないため、2種類のフェロモントラップを設置しましょう。駆除効果は1ヶ月です。
一方、ライトトラップはジバンムシなどの昆虫を紫外線で引き寄せ駆除します。ライトの表面には粘着性のある紙がセットされており、シバンムシは紙に触れると離れることができません。家の外や倉庫などで使えます。
シバンムシの駆除方法⑨畳に住みつかせない ■粉末タイプの駆除剤なら忌避効果もあり
粉末タイプの殺虫剤でジバンムシを駆除する場合は、"スミスリン製剤"がおすすめです。スミスリン製剤は家庭用の殺虫剤として安全性が高いと言われており、ジバンムシの上に振りかければ駆除できます。また、忌避効果もあり、『畳の裏』『カーペットや絨毯の下』『サッシの隙間』などに撒きましょう。ジバンムシの忌避効果は大体2週間~1ヵ月です。
シバンムシの駆除方法⑩業者に依頼する ■シバンムシ駆除専門の業者なら完璧
自分でシバンムシを駆除することもできますが、確実に駆除するなら専門業者に依頼しましょう。料金はそれなりにかかりますが、面倒は駆除作業をする必要もないため楽して簡単にジンバムシの駆除ができます。ですが、費用やサービスは業者によっても違うため、何社か見積もりを出してから決めましょう。
シバンムシ駆除のおすすめ業者|害虫駆除110番
他社では別途請求されやすい薬剤代など、全ての項目を含めた金額提示で追加料金なし!もちろん見積もりは無料なので、候補に入れてシバンムシ駆除の優良業者を見逃さないようにしましょう。
シバンムシ駆除|おすすめ殺虫剤4つ
シバンムシを駆除する方法を10個ご紹介しましたが、駆除効果が高いのは4つです。中でも、殺虫剤系はシバンムシの駆除に効果があります。
シバンムシ駆除におすすめの殺虫剤|その1 ■バルサンなどのくん煙剤
バルサンなどのくん煙剤は、殺虫スプレーのように目の前にいるジバンムシだけを駆除するのではなく、隙間に隠れているジバンムシの駆除にも効果的です。そのため、家の隅々までジバンムシを駆除したい方に向いています。
くん煙剤はゴキブリ用やジバンムシも駆除できるタイプもありますが、『メトキサジアゾン』と『フェノトリン』の2種類の殺虫成分が含まれている商品がほとんどです。
メトキサジアゾンは神経系に作用する効果があります。一方、フェノトリンはピレスロイド系の殺虫成分が効かない昆虫でも、駆除できるように配合されているのが特徴です。つまり、くん煙剤はジバンムシの動きを鈍らせながら確実に駆除することができます。
シバンムシ駆除におすすめの殺虫剤|その2 ■ライトトラップ
ライトトラップは殺虫剤ではありませんが、『食料倉庫』『店内』『家の外』などに設置すればジバンムシを駆除できます。光りに集まる昆虫の習性を生かしたのがライトトラップで、設置すればシバンムシが面白いように駆除できるはずです。
ライトトラップ内部には粘着紙が付いているため、"どれくらいジンバムシが駆除できたのか?"を見て確認できます。しかし、室内に設置してあまりにも多くのジバンムシを駆除した場合は、どこかにジバンムシの発生源があると思いましょう。被害を拡大させないためにも、できるだけ早くジバンムシの発生源を見つけて駆除する必要があります。
また、粘着紙にジバンムシが大量に付いたり、ランプが切れたらパーツを交換しましょう。
シバンムシ駆除におすすめの殺虫剤|その3 ■フェロモントラップ
フェロモントラップはゴキブリホイホイに近い駆除アイテムで、床に置いたりフックに引っ掛けて駆除することができます。フェロモントラップは商品名通りフェロモンで誘引する駆除アイテムですが、殺虫成分で駆除するのではなく、粘着剤でジバンムシをくっつけて駆除するのが特徴です。
ただし、フェロモンはジバンムシの種類によって違うため、タバコシバンムシに、ジンサンシバンムシ用のフェロモントラップを使っても駆除できません。ジバンムシの種類が特定できていれば、専用のフェロモントラップを使うことができます。
ジバンムシの種類が特定できていない場合は、タバコシバンムシ用とジンサンシバンムシ用の両方を設置しましょう。
シバンムシ駆除におすすめの殺虫剤|その4 ■スミスリン製剤などの粉末殺虫剤
スミスリン製剤などの粉末殺虫剤タイプはジバンムシの駆除をしたり、忌避効果もあります。例えば、畳にジバンムシが発生した場合は畳を上げて、裏側や床に粉末殺虫剤を撒けば、駆除とジバンムシ対策を同時にすることも可能です。さらに、ジバンムシだけでなくノミやダニの駆除や予防もできます。
スミスリン製剤などの粉末殺虫剤でジバンムシを駆除する場合は、ネット通販やホームセンター等で購入しましょう。
シバンムシを駆除しないとアレルギーになる?
結論から言うと、ジバンムシはアレルギーと関係があります。とは言っても、シバンムシはノミやダニのように人間に噛み付くことはありません。そのため、シバンムシに噛まれて痒みが出るなどのアレルギー症状に襲われることはないです。しかし『体内にジバンムシが入るとアレルギー症状が現れる』ことがあります。
ジバンムシはとにかく小さく食品に紛れていることもあるため、気付かないまま食べてしまう事でアレルギー所為有情を引き起こす可能性もあるでしょう。特に、子供はアレルギー症状が出やすく、その確率は20%とも言われています。子供が食品と一緒にジバンムシを口に入れたら、アレルギーを発症するかもしれません。
シバンムシ駆除を業者に頼んだ場合の費用相場
ジバンムシの駆除を頼んだ場合の費用相場は『10,000円~30,000円』です。金額に対する印象は現在どれくらい困っているか?によるため様々でしょう。でも、業者ならジバンムシを見逃さないで駆除したり、1ヵ月後点検を実施している業者などもあります。
ただし、業者によっては駆除するスペースが広ければ追加料金が発生したり、コインパーキング代を請求されることもあります。納得する料金でジバンムシを駆除してもらうために、何社か見積もりをお願いしてから決めましょう。
シバンムシ駆除方法のまとめ
ジバンムシは小さい虫ですが、アレルギーを起こす原因になるため駆除しないといけません。ジバンムシを徹底的に駆除して、体内に取り入れないようにしましょう。