蜂にとって春~夏は蜂の巣を作る季節、これまで蜂の巣がなかった場所で蜂の巣を見かけたという方もいるでしょう。巣が作られる場所は様々で、公園・街路樹・駐車場等に巣を作る種類の蜂もいれば、空き家の中に巣を作る種類の蜂もいます。
持ち家にお住まいの方は自己判断で業者に蜂の巣駆除を依頼することもできますが、公共の場・賃貸物件・空き家等に蜂の巣がある場合は、別の対処方法をとらないといけません。また、蜂の種類によって巣を作る場所や特徴が違いますが、蜂の巣の見分け方がわかれば"凶暴な種類の巣がある!"と、判断することも可能です。場合によっては自分で蜂の巣駆除ができます。
では早速、蜂の巣の種類や特徴・見分け方をチェックしましょう。
蜂の巣の種類4つ|特徴・見分け方

蜂には様々な種類がいますが日本でよく見かける蜂の種類は、『スズメバチ』『アシナガバチ』『ミツバチ』『ドロバチ』の4種類です。蜂の巣は蜂の種類によっても形状や色が等が違い、蜂の巣の特徴がわかると"蜂の巣を早急に駆除しないといけないのか?"がわかります。
では、『4種類の蜂の巣の特徴や見分け方』をチェックしていきましょう。
蜂の巣の種類その1|特徴と見分け方 ■①スズメバチ
日本に生息しているスズメバチは、キイロスズメバチやオオスズメバチ等を含むと16種類おり、体格は大きく性格も凶暴です。
蜂の巣の大きさはスズメバチの種類に関係なく、ほとんど同じで大差はありません。また、球体型の蜂の巣が特徴で外側にはビー玉のような模様があり、巣が大きくなるにつれて模様はどんどんハッキリしていきます。一方、働きバチの数が少ない場合は蜂の巣の形状は球体ではなく、長細い球体(フラスコ)のような形状になるのが特徴です。
■蜂の巣は閉鎖的な場所に作ることが多い
蜂の巣を作る場所も種類に関係なく、屋根裏・物置・戸袋等、直射日光がほとんど当たらない閉鎖的な場所に作ります。その一方で、稀に植え込みや軒下など開放的な場所に蜂の巣を作るのが特徴です。スズメバチの種類の中でもオオスズメバチは非常に凶暴で、土の中に巣を作ります。
蜂の巣の種類その2|特徴と見分け方 ■②アシナガバチ
日本に生息しているアシナガバチは11種類おり、キアシナガバチ・フタモンアシナガバチ・セグロアシナガバチは多くいるため、アシナガバチを見かけたら3種類のいずれかの可能性が高いです。見た目はどちらかと言うと小さめで、蜂の種類の中でも穏やかな性格と言えます。そのため、スズメバチのように闇雲に攻撃してくるようなことは、ほとんどありません。
蜂の巣は働きバチによって大きくなっていきますが、途中段階は扇形で、最終段階では茶碗を逆さまにしたような形状になります。アシナガバチの巣は最大でも15cm程度しか大きくならず、蜂の種類の中でも小さい方と言えるでしょう。蜂の巣の色はグレーや黄土色で、巣穴は覆われていないため幼虫等も丸見え状態です。
■低い場所に蜂の巣を作ることもある
蜂の巣は雨や日光が当たりにくい場所に作ることが多く、軒下・ベランダ・外壁・エアコンの室外機等でよく見かけます。アシナガバチは低い場所にも蜂の巣を作る種類の蜂で、背丈が低いお子さんは興味本位で触れてしまう場合もあるでしょう。
蜂の巣の種類その3|特徴と見分け方 ■③ミツバチ
ミツバチの種類はいくつかありますが、日本に生息しているのは日本ミツバチと西洋ミツバチの2種類になります。2種類のミツバチは養蜂として飼育されていることが多く、蜂蜜やサプリメント・蜜蝋や蜂蜜クレヨン等、様々な種類の商品を販売している養蜂農家も少なくありません。
体の特徴は日本ミツバチの方が西洋ミツバチよりも小さく、黒い縞模様が太いため全体的に黒っぽく見えるでしょう。性格はおとなしく、何かをしない限り毒針で刺すことはありません。一方、西洋ミツバチにも黒い縞模様がありますが、黄色っぽく見えます。性格は日本ミツバチとは正反対で攻撃的です。
蜂の巣の特徴はミツバチの種類に関係なく、平らな板状を何枚か作ります。これは巣板と呼ばれていて、大きくなると大体1m程度のまで成長するのが特徴です。蜂の巣の色ですが最初は白く、蜜が増えてくるとオレンジになっていきます。
■壁の中に蜂の巣を作ることもある
蜂の巣は閉鎖的な場所に作ることが多く、屋根裏・床下・壁の中・穴が開いている木の幹等に作るのが特徴です。でも、木の枝や植え込み等の開放的な場所に作るのもミツバチもいます。
蜂の巣の種類その4|特徴と見分け方 ■④ドロバチ
ドロバチも様々な種類がいますが日本でよく見られるのはミカドドロバチで、見たことがある方もいらっしゃるかもしれません。体のサイズはわりと小さく、ベースは黒で少しだけ黄色いカラーが入っています。性格は穏やかで危険を察知しない限り刺してくることはないため、蜂の種類中でも危険性はほとんどないと言えます。
蜂の巣は泥や土で作るため黄土色で、形状はまるで壷のようです。ドロバチは数ある蜂の種類の中でも珍しく、1つの蜂の巣を集団で作ることはせず、単独で蜂の巣を作ります。蜂の巣内には1匹~2匹しかおらず、巣の大きさは小さめです。
■蜂の巣内に青虫を入れて巣穴を塞ぐ
ドロバチは肉食で幼虫期は青虫等の昆虫を食べます。親のドロバチは秋になると、蜂の巣の中に青虫等の昆虫を入れて産卵をして、最後に泥で蜂の巣の穴を塞ぐのが特徴です。蜂の巣の中にいる青虫は麻酔で眠っているような状態で、幼虫が孵化すると、蜂の巣の中で青虫を食べて大きくなります。
そして、翌年の春にはさなぎになり、蜂の巣から巣立って行くのが通常の流れです。でも、ドロバチによっては夏に蜂の巣を作り、秋に羽化する場合もあります。
■家具等に蜂の巣を作る場合もある
蜂の巣を作る場所は様々で、軒下・床下・ベランダ・天井裏・竹筒等の場合もあれば、空き家の柱や家具等に蜂の巣を作ることもあるそうです。また、穴が開いている木の幹や枯れた木の枝にも蜂の巣を作ります。
蜂の巣を見つけたときの対処法5つ

蜂の巣は山や森だけでなく、私達の生活圏の中にもあることから身近な存在と言えるでしょう。とは言え、蜂の巣があると刺される危険性があるため、できれば遭遇したくないはずです。しかも、蜂の巣は蜂の種類によって様々な場所に作ることから、必ずしも自宅の敷地内に巣を作るとは限りません。
蜂の巣を見つけた場合は、発見した場所に合わせて『適切な対処方法』をとりましょう。
蜂の巣を見つけたときの対処法|その1 ■①持ち家|業者に依頼が正解
持ち家の自宅に蜂の巣がある場合は、棒等で蜂の巣を突いたり近寄ったりしてはいけません。蜂の巣を突く行為は種類に関係なく蜂を刺激する行為になります。そして、どの種類の蜂も蜂の巣に近づく者は敵とみなし、巣を守るために攻撃してくるため危険です。
スズメバチのように凶暴な性格の種類の蜂の場合は群れで一斉に攻撃してくるため、一度にとんでもない数の蜂達に針で刺される可能性があります。また、普段はおとなしい性格の日本ミツバチ・アシハガバチ・ドロミツバチも蜂の巣を刺激されると攻撃してくるため、刺激するようなことは避けましょう。
自分で蜂の巣駆除したい方は15cm以下の小さい巣までに留めましょう。しかし、蜂は種類に関係なく針を持っており、刺される危険性はゼロではありません。そのため、蜂の巣駆除を自分で行うことはリスクを伴います。自分で駆除をするのは不安に感じたら無理をしないで、業者に頼んみましょう。
特に刺されると危険な蜂の巣の駆除は「何でも屋」的な業者に依頼するのではなく、害虫駆除を専門に行っている業者に依頼しましょう。害虫駆除110番は全国対応、あなたのお住まいの地域で高い技術と実績を持つ専門業者を紹介してくれます。

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現地見積もりは完全無料!見積もり以外に追加で金額が発生することもありません。作業日確定まではキャンセル料もかからず、他社との相見積もりもOKです。
安さを売りにしているような業者に依頼してしまうと、蜂の巣を駆除しきれず再発して余計に駆除費用がかかる可能性もあります。信頼できる専門の駆除業者に依頼して、どんな種類の蜂の巣も1回で駆除してもらいましょう!
蜂の巣を見つけたときの対処法|その2 ■②賃貸|管理会社や大家に連絡
賃貸物件にお住まいの方は蜂の巣があっても自己判断で蜂の巣を駆除はせず、まず管理会社や大家に相談します。そもそも、賃貸物件の持ち主は大家で住民は借りている側の立場です。蜂の巣駆除や修繕判断等は大家や管理会社が実施を判断します。
とは言え、ベランダや住宅の敷地内に蜂の巣があると気になるはずです。でも、個人的に蜂の巣を駆除すると怪我やトラブルの原因の元になることもあるため、蜂の巣を見つけたら早急に管理会社や大家に相談しましょう。
蜂の巣を見つけたときの対処法|その3 ■③公共の場所|役所に連絡
スズメバチの種類によっては公園や街路樹等、公共の場所に蜂の巣を作ることがあります。公共の場所は多くの方が利用することから、蜂の巣がある状態は危険ですが、公園や街路樹等は自分の敷地ではないため、蜂の巣があっても勝手に取ってはいけません。蜂の巣を見つけたら役所に連絡しましょう。
ただし、役所に連絡をしたからと言って、蜂の巣を必ず駆除してくれるとは言い切れません。蜂の種類によっては、人間がちょっかいを出さない限り刺さない蜂や危険度が低い蜂の巣もあります。そのため、役所が"蜂の巣を駆除しなくても大丈夫"と判断すれば駆除されない場合や、対応が遅れる場合があります。