部屋の空気を入れ替えたい時は網戸にしたり、気温が上がる季節も網戸にすることが多いでしょう。空気を通してくれる網戸ですが、しばらく網戸にしていたら虫が部屋に入ってきたことはありませんか? 虫嫌いの方は部屋に虫が入ってきたら一大事です。たとえ小さな虫でも網戸をすりぬけて部屋に虫が侵入してきたら、部屋でくつろぐことができないでしょう。
網戸の状態で部屋に虫が入ってくるのは隙間があるからです。また、隙間は網戸のゆがみも関係しており、わずかな隙間や網戸が少しゆがむだけでも虫の侵入を許してしまいます。まずは、『隙間や網戸がゆがむ原因』を確認してから、『隙間や網戸のゆがみを直す方法』をチェックしましょう。
網戸の隙間・ゆがみの原因5個
"網戸を閉めていても虫が入ってくる!"と困っている方は、網戸に隙間ができていたりゆがみが発生しているはずです。
網戸に隙間ができたりゆがむ原因がわかれば、網戸のどこを直せばいいのか?がわかります。
では、網戸の隙間やゆがみの原因を5個チェックしましょう。
■①経年劣化
網戸とサッシの間に隙間ができる原因は、経年劣化で網戸の枠がゆがんでしまうからです。特に木造の家は木が湿気を吸ったり乾燥することで木が収縮します。すると、木の収縮により網戸の枠がゆがみ、網戸とサッシの間に隙間ができることもあるでしょう。
■②衝撃
網戸の枠がゆがむ原因は衝撃です。網戸は衝撃に弱いため必要以上に負荷を与えると、網戸の枠はゆがんで網戸とサッシの間に隙間ができます。例えば、網戸が外れた衝撃だけでも網戸の枠はゆがむことから、網戸の枠はデリケートなパーツと言えるでしょう。
■③戸車のバランスが悪い
月日が経つと網戸の戸車のバランスが悪くなり網戸に隙間ができます。網戸の戸車のバランスが悪くなるとスムーズに網戸の開閉ができなくなり、無理に開閉すると戸車が壊れることもあるでしょう。また、網戸の戸車が壊れなくても戸車の位置がズレたり、戸車が擦れて網戸とサッシの間に隙間ができます。
■④網戸を左側にしている
網戸の位置も隙間を作る原因です。網戸を左側にすると網戸と窓の間に隙間ができます。日本規格の窓は網戸を右側にして使う前提で作られており、網戸を左側にして窓を開けると隙間ができる構造です。
■⑤網が破れている
網戸が少しでも破れていると網戸自体に隙間ができます。網戸の網は空気だけを通すためにメッシュ状の細かい穴が開いているのが特徴です。しかし、網戸の一部分が破れてしまうと隙間ができるため、隙間から虫が入ってきます。
網戸の隙間・ゆがみの調整と直し方5個
網戸に隙間ができたりゆがむ原因をチェックしてみて、当てはまる項目はいくつありましたか? 網戸の隙間やゆがみの原因がわかったら、網戸の隙間をなくしたりゆがみを直しましょう。改善方法を5個ご紹介します。
■①戸車を高さ調整する
網戸をスムーズに開閉できない・網戸がガタガタする・網戸とサッシの間に隙間がある場合は、戸車の高さ調整をしましょう。
網戸の戸車の調整をしたことがない方は、難しいイメージがあるかもしれないですが誰でも簡単にできます。ただし、戸車が壊れている場合は新しい戸車に交換しましょう。
【必要な物】
・プラスドライバー
・新しい戸車(壊れている場合)
【網戸の戸車を高さ調整する方法】
〇網戸の枠に付いているネジの場所を確認します。
網戸を開けて網戸の下の部分を見ると、ネジが2つ上下に付いているはずです(網戸の左側と右側にネジがそれぞれ2個づつあり)。
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〇網戸の下の部分がサッシ左右のどちらに下がっているか?を確認します。
まずは、『下がっている網戸の高さ上げて調整』しましょう。プラスドライバーで『下のネジを左に回して』網戸の高さを上げます。上のネジは網戸を組み立てて固定する際に使うため触れてはいけません。
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〇必要があれば高さ調整をしていない網戸の戸車(網戸が上がっている側)も、プラスドライバーで調整します。網戸の高さを下げる時は『下のネジを右に回して』調整しましょう。
※ネジを回しすぎるとネジが外れて調整するのが大変になります。ネジを回しすぎないように慎重に作業を行いましょう。
■②網戸を張り替える
網戸の網が何ヵ所も破れている場合は新しいものに張り替えて、網戸の隙間をなくします。
網の張り替えはコツがわかれば素人でも簡単にできるため、自分でやってみましょう。
また、網の張り替え作業に必要な道具がセットになっている商品もあります。
【必要な物】
・新しい網戸の網
・網戸用のゴム
・網戸用のクリップ
・網戸用のローラー
・網戸用のカッターやよく切れるカッター
【網戸の網を張り替える方法】
〇網戸を外したら網を押さえているゴムの部分が上になるようにして、平なところに網戸を置きましょう。
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〇網を押さえているゴムの切れ目を確認して、網戸用のローラーの角などでゴムを浮かせます。浮いたゴムを指で持って引っ張りゴムを全て取り外したら、古い網を剥がしましょう。
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〇新しい網を網戸の枠に当てたら、網戸用のクリップを適当な位置で固定し網をカットします。
網をカットをする時は網戸の枠ギリギリではなく、余裕を持ってカットします。網をカットしたら網戸の枠4隅をクリップで押さえて、作業しやすい状態にしましょう。
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〇網を網戸の枠に固定するために、網戸の枠の隅に網戸用のゴムをローラーなどの角で押し込んでいきます。
ゴムを押し込む時は、最初に5cmくらい余らした状態で押し込むのがポイントです。網戸の枠にゴムを押し込んだら、5cmくらい余っているゴムの部分もローラーで押し込んでいきます。
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〇網戸の枠を全てゴムを押さえ込んでいきますが、網を軽く手で引っ張りながらローラーでゴムを押し込んでいきましょう。
網戸の網は柔らかくたるみやすいため、手で引っ張るとたるみにくく網戸がピンとなります。
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〇ゴムを網戸の枠に1周させたら、最初に5㎝くらい余らせて押し込んだところでカットしましょう。
ポイントはゴムの最初と終わりが重ならないように、ギリギリのところでカットすることです。
最後に、余った網を網戸用のカッターかよく切れるカッターでカットします。
■③網戸用の補修シールで破れた網をふさぐ
網戸の網が少しだけ破れている場合は網戸用の補修シールが便利です。網戸用の補修シールは破れている部分に貼るだけで、簡単に隙間をふさぐことができます。
また、新しい網に張り替えるまでの応急処置として使うのも良いでしょう。
網戸用の補修シールは様々で、あらかじめ丸や四角にカットされているタイプ・ガムテープのようにロール状になっているタイプ・防水にすぐれており粘着力が高いタイプなどがあります。
また、ホームセンターやネット通販だけでなく100均でも購入可能です。
■④網戸のゆがみを力で直す
網戸の枠がゆがんでいる場合は手でゆがみを直しましょう。網戸の枠はとても硬い素材でできていないため、ゆがみは体力に自信がない方でも直すことができます。しかし、どうしても網戸の枠のゆがみが直らない時や極度にゆがんでいる場合は新しいものに交換しましょう。
網戸の枠のゆがみを直す時は必要な道具はなく手の力を利用します。網戸を外したら平な場所に置いて、ゆがんでいる部分を手で引っ張ったり、ゆがんでいない方から力を加えてゆがみを直しましょう。
■⑤網戸を右側にして窓を開閉する
網戸を左側にして窓を開けている場合は網戸を右側にすれば、網戸とサッシの間に隙間がなくなり隙間問題が解消します。
網戸の位置を右側にするだけ簡単に網戸とサッシの隙間を埋めることができるため、ぜひ実践しましょう。
網戸の隙間から虫や蚊が入るのを防ぐ対策方法4個
虫が大嫌いな方は、"網戸の隙間から虫が入ってこないようにしたい!"と思うはずです。
特に網戸にすることが多い季節は虫も増える時期で、網戸や網戸とサッシの間に隙間があると虫が部屋に入ってきます。早速、虫から網戸を守るための対策方法を4個チェックしましょう。
■①目の細かい網に張り替える
網戸の網を目の細かい網にすると虫が入り込む隙間がなくなり、網戸の虫対策ができます。網戸の網目はメッシュと呼ばれており、数字が大きくなるにつれて網目が小さくなるのが特徴です。では、メッシュごとに網目のサイズを見ていきましょう。
・18メッシュの網目は1.15mm
・20メッシュの網目は1.03mm
・24メッシュの網目は0.84mm
・30メッシュの網目は0.67mm
・40メッシュの網目は0.64mm
40メッシュは網戸の網目が小さくなり虫の侵入対策はバッチリできます。
一方で、網目が細かすぎると汚れのせいで目詰まりやすくなったり風通しが悪くなるため、24メッシュがおすすめです。
24メッシュであれば蚊やハエなどの侵入を防ぎながらも、風通しが悪くなることもありません。
■②網戸用の虫よけスプレーを吹きかける
網戸の虫対策をするなら網戸用の虫よけスプレーを使いましょう。網戸にスプレーするだけで、蚊・ガ・ハエ・カメムシ・羽アリなどの虫を駆除したり忌避効果が期待できます。
網戸用の虫よけスプレーの効果は大体2か月です。
■③網戸用の虫避け剤を貼る
網戸用の虫よけスプレーと同じで、気軽に網戸の虫対策をしたい方は貼るタイプも使ってみましょう。網戸用の貼る虫よけ剤はテープやマジックテープがあります。
テープは透明で窓枠や網戸の枠に貼るだけで虫対策ができ、効果は大体4ヶ月です。
一方、マジックテープで網戸に貼るタイプはすぐに効果を発揮し、水や日光にも強いのが特徴です。
効果は大体8ヶ月ですが、使用状況によって虫よけ効果の持続期間は変わります。
いずれにしてもスプレータイプの虫よけよりも貼るタイプの方が持続期間が長く、できるだけ長い間効果を持続させたい方は貼るタイプが便利です。
■④電撃殺虫器を設置する
虫を部屋に侵入させないようにするなら、網戸の近くに電撃殺虫器を設置する方法もあります。
電撃殺虫器には紫外線を放つ部分があり、虫が紫外線に触れると死ぬ仕組みです。網戸の近くに電撃殺虫器を設置すると、網戸や網戸とサッシの隙間から部屋へ侵入してくる前に虫を駆除できます。
網戸の近くに電撃殺虫器を設置する場合は、網戸の上の方に吊るすタイプ・置くタイプ・土に挿すタイプなどを選びましょう。
ただし、網戸の上の方に吊るす電撃殺虫器は羽がある虫を駆除するのは得意ですが、羽がない虫を駆除するのは苦手です。反対に、ランタン型や土に挿す電撃殺虫器は羽がある虫も羽がない虫も駆除できます。
網戸の隙間テープの貼り方
網戸とサッシの間の隙間を埋めるために、隙間テープを使ってみてはいかがでしょうか? 隙間テープの貼り方は難しくなく、初めて使う方でも簡単に貼ることができます。また、網戸用の隙間テープをではなく、コストが気になる方や試しに使ってみたい方は100均の隙間テープを使っても良いでしょう。
【必要な物】
・網戸用の隙間テープや100均の隙間テープ
・住宅用の洗剤など
・水
・雑巾
【隙間テープの貼り方】
〇隙間テープを貼る前にサッシを掃除します。住宅用の洗剤などで縦の部分のサッシを掃除して、隙間テープの粘着部分がしっかり密着する状態にしましょう。汚れが酷くない場合は雑巾でサッシを水拭きするだけで構いません。
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〇隙間テープを縦の部分のサッシに貼っていきます。キレイに貼るコツは剥離紙を10㎝~15㎝づつ剥がしながら貼ることです。隙間テープを貼ったら最後に指で隙間テープを指で押して、サッシにしっかり密着させます。
網戸のモヘアの交換方法
網戸とサッシの間の隙間を埋める網戸用のモヘアの毛が抜けていたり、毛が潰れていたら交換のサインです。劣化した網戸用のモヘアを使い続けると、隙間ができて虫が入ってくるため交換しましょう。
【必要な物】
・新しい網戸用のモヘア
・はさみやカッター
・マイナスドライバー、ペンチ、キリなど
【隙間テープの貼り方】
〇網戸を外し古い網戸用のモヘアを引き出して取り出します。網戸の溝がゆがんでいたり潰れている場合は、マイナスドライバーなどでゆがみや潰れている部分を直してから網戸用のモヘアを取り出しましょう。どうしても取り出すことができなければ、ペンチやキリなどで網戸用のモヘアを取り出します。
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〇新しい網戸用のモヘアを溝にセットしましょう。毛がない方を網戸の溝に当てて入れいき溝に網戸用のモヘアをセットしたら、ギリギリのところではさみやカッターでカットします。最後に網戸を元に戻したら交換作業は終わりです。
まとめ
網戸の枠がゆがんでいる・網戸の立てつけが悪い・網が破れているなど、網戸に隙間ができる原因はいくつかあります。網戸の隙間を改善するには原因を突きめてから修理しますが、網戸の修理はそこまで難しくありません。
コツがわかれば素人でも網戸の隙間を直すことができますが、あまりにも状態が悪い場合は網戸のパーツや網戸の枠ごと交換することもあります。快適に過ごすために、網戸の隙間をなくして虫の侵入を防ぎましょう!