いつも何気なく使っている自宅のトイレですが、あなたは換気扇を使っていますか?”トイレの換気扇は使う度に使っている”家と、”トイレの換気扇はほぼ使わない”家など使用頻度は様々でしょう。
あまり注目されないトイレの換気扇ですが、一生ものではなく寿命があります。中には、”長年使っているけれど壊れていないから大丈夫でしょ”と思っている方もいるかもしれません。
しかし、トイレの換気扇も経年劣化するため、使い続けていれば何かしらのトラブルやいきなり故障することもあります。今回は、知っておいて損はないトイレの換気扇についてまとめました。トイレの換気扇の寿命・交換方法・交換する際の注意点・料金相場などをご紹介します。
トイレの換気扇の寿命と交換時期
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トイレの換気扇の寿命は何年くらいだと思いますか?使用状況にもよりますが約10年~15年で寿命を迎えます。換気扇をほとんど使わない場合や、スイッチをマメに切っている場合はご紹介した寿命年数を全うすることができるでしょう。
一方、トイレの寿命に影響を与える使い方は24時間つけているパターンです。換気扇は稼働時間が長くなるほど部品の消耗が早く、約8年~13年で寿命を迎えると言われています。
ただし、寿命を迎えていないからと言って、故障やトラブルが発生しないわけではありません。トイレの換気扇の使用中の音がやたらと大きい場合や、換気力が落ちた場合は修理をするか新品へ交換します。
トイレの換気扇を設置してから約8年~13年以内であれば、修理で直ることもあるため交換しなくてもいいいかもしれません。ただし、修理をしても不具合が解消されなければ新品の換気扇へ交換しましょう。
換気扇の種類
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トイレの換気扇の種類は大きくわけると、定番の基本型と様々な機能が搭載されている連動型があります。換気扇の種類を3パターン見ていきましょう。
【プロペラファン型】
プロペラファンは基本型の換気扇でトイレの壁に設置するタイプです。
構造は扇風機と似ており、外の空気をトイレに取り込んで換気をしますが風の影響を受けすい点が良くもあり悪くもあります。
メリットは風量が強く換気能力が優れていることですが、デメリットは強風の日は風の抵抗を受けるため換気能力が落ちることです。また、設置可能な住宅も限られており、低層階のマンション・アパート・戸建てに向いています。
【シロッコファン型】
シロッコファンも基本型の換気扇でトイレの天井に埋め込むタイプです。構造は換気扇を天井裏にあるダクト管とつないで換気をします。
シロッコファンはプロペラファンと違い、外気の風量に関係なく安定した換気能力を発揮するのが特徴です。住宅のタイプに関係なく設置することができます。
【連動型】
最新のトイレの換気扇は連動型が主流です。例えば、照明がつくと自動で換気扇のスイッチが入ったり、入退室をすると人感センサーが反応するタイプもあります。
連動型のトイレの換気扇のメリットは、消し忘れを防いで部品の消耗を防いだり省エネにもつながることです。他にも、換気扇の強弱を自動で対応するタイプ・ホコリの侵入を防ぐ換気扇・音が静かな換気扇などがあります。
トイレの換気扇交換方法
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今回は、トイレ換気扇の基本型であるシロッコファンの交換作業を見ていきましょう(プロペラファン型は簡単なため)。トイレの換気扇の交換作業は状況に応じて、懐中電灯・懐中電灯つきのヘルメット・ランタンなどがあると便利です。
特に窓がないトイレやは日当たりが良くないトイレは暗く、換気扇の交換作業がやりにくい場合があります。トイレが暗い場合は作業をスムーズに進めるために、周囲を明るく灯すアイテムを用意しましょう。
■ブレーカーを落とす
安全にトイレの換気扇を交換するために、必ずブレーカーを落としてから作業を始めてください。
ブレーカーを落とさないで換気扇の交換作業を行うと、感電や漏電する可能性があります。
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■カバーを外す
トイレの換気扇カバーを外しましょう。
換気扇カバーの多くはツメで固定されているタイプがほとんどで、手前に引っ張ると外すことができます。
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■古い換気扇を外す
電源コードを手で外して、古い換気扇を固定しているビスはドライバーで外しましょう。換気扇はダクトとつながっておりビスを外しても落下してくることはありません。
ビスを外したらダクトを手で引っ張り、ダクトに巻きつけてあるアルミテープを外します。
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■新品の換気扇を設置する
新しい換気扇を設置するために換気扇とダクトをアルミテープ巻きつけましょう。次に、ユニットをビスで固定しますが、やりにくい時はブレーカードライバーなどを使います。
ビスを回しながらドライバーのお尻の部分で叩くと固定しやすいです。ユニットをビスでしっかり固定したら、同じく換気扇もビスで固定します。
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■稼働テストをする
電源用のコードをつけて正常に稼働するかテストしましょう。テストは換気扇カバーを取り付ける前に行ってください。
テストをして正常に稼働するなら換気扇カバーをつけますが、問題がある場合は原因を探します。ユニットとダクトのつなぎめに隙間がないかなど確認しましょう。
トイレの換気扇交換の注意点3個
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トイレの換気扇交換を行う際に注意すべき点を3つご紹介します。トイレの換気扇の外見だけみると小さく、”交換作業は簡単にできる”と思っている方もいるのではないでしょうか?換気扇は電気配線やパーツがあり、軽視していると思わぬ事態を招くことがあります。
■①別種類への換気扇交換は素人では難しい
トイレの換気扇を交換する場合は、プロペラファン型からシロッコファン型や連動型へ変更したい方もいるでしょう。トイレの換気扇タイプを変えたい場合はプロに任せることをおすすめします。なぜなら、素人が別の型の換気扇へ交換するのは難しいからです(以下参照)。
・プロペラファンが設置してあった場所を埋める
・天井に穴を開ける
・電気配線の工事が必要
・トイレのつくりに合わせてダクトの設置場所を検討する
シロッコファン型や連動型はプロペラファン型よりも構造が複雑で、専門知識がないとトイレの換気扇の交換作業は手こずるでしょう。最も重要と言えるのが電気配線を接続するための工事で、電気に関する知識がない素人が行うと感電や漏電のリスクがあります。
リスクを負ってでもトイレの換気扇交換を自分で行いたい方は、危険を承知し自己責任でやりましょう。
■②自分で交換作業を行う場合は無理をしない
自分でトイレの換気扇を交換する方は無理をしないで作業を行うことです。トイレの換気扇の交換作業を業者へ依頼すると高くつくなどの理由から、自分で作業を行う方もいるのではないでしょうか?
トイレの換気扇の交換作業は慣れていないと難しく、換気扇を破損したりケガをする可能性があります。自分で作業を行ってもいいですが、無理だと思ったら作業を止めて業者へ依頼しましょう。
通常、トイレの換気扇の交換作業を業者へ依頼すると新品の換気扇を用意してくれます。しかし、業者によっては依頼主が用意した換気扇でも対応してくれることもあるため、電話やメールで確認しましょう。
■③換気扇交換は業者へ依頼するのが基本
トイレの換気扇交換は業者へ依頼するのが基本です。トイレの換気扇交換は種類によって電気配線の工事や接続があるため、原則、電気工事士の資格を持っている業者が行うことになっています。特にシロッコファン型や最新型の換気扇は、電気配線の工事と接続があり作業工程も多いです。
また、トイレの換気扇の交換作業は業者へ依頼した方がスピーディで正確な作業を行ってくれます。業者であれば約1時間~1日で交換作業が終わり(換気扇のタイプにもよる)、作業中の感電や使用中に漏電する心配もありません。
トイレの換気扇を交換する工事費用相場
トイレの換気扇交換を業者へ依頼すると、大がかりな工事が必要なこともあるでしょう。では、業者へ依頼した場合の料金相場はいくらなのでしょうか?業者の料金相場は約20,000円~100,000円です(新品の換気扇代込み)。
トイレの換気扇交換に必要な料金は、換気扇のタイプや工事内容によって変わります。最も安いのは基本型であるプロペラ型やシロッコファン型の換気扇で、約20,000円~30,000円です。
連動型で人感センサーで反応するトイレの換気扇は約30,000円~ですが、脱臭や掃除機能つきなど機能性に優れているタイプは約40,000円~100,000円かかります。
また、現在使っているトイレの換気扇と同じタイプへ交換する場合(シロッコファン→シロッコファンなど)は、さほど料金は高くなりません。しかし、基本型の換気扇から連動型の換気扇へ交換する場合は工事が必要で高額になる傾向にあります。
まとめ
トイレの換気扇も寿命があり一定年数を経過したものは部品が劣化しているため、新品へ交換しましょう。中には、コストを考えて新しい換気扇へ交換せずに、修理をして使い続けようと試みる方もいますがおすすめしません。
寿命を迎えたトイレの換気扇を修理しても、経年劣化しているため再びトラブルが発生する可能性があります。また、修理をした方が高くつくこともあり、寿命を迎えた換気扇は素直に交換した方が賢明です。
できるだけトイレの換気扇の寿命を延ばすなら、3ヵ月に1回は掃除を行い換気扇のスイッチはマメに切りましょう。ちょっとしたことを気を付けるだけでトイレの換気扇の寿命を延ばすことにつながり、交換頻度を減らすことができます。