ワキガは臭いを放ったり洋服に黄ばみができるため、悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
ワキガの度合いは個人差があり、臭いの種類や強さのレベル、洋服の黄ばみ度合いは個人差があります。臭いは人によって感じ方が違うため、周囲に与える印象を左右すると言えるでしょう。また、淡色の洋服は黄ばみが目立つため、濃い色を選んでいる方も少なくありません。
今回は、ワキガの方の特徴やワキガを自分でチェックする方法、ワキガによる洋服の黄ばみを落とす方法などをご紹介していきます。ワキガの悩みを抱えている方やワキガの可能性を疑っている方は、ぜひご覧ください。
ワキガとは?
ワキガによる臭いに悩んでいる方もいるでしょう。では、ワキガとは一体何のなのか?ワキガの原因などをご紹介します。
一般的にワキガと呼ばれていますが、正しい呼び名は『腋臭症(えきしゅうしょう)』や『アポクリン臭汗症』です。ワキガは臭いがあるものの、体に悪影響を及ぼしたり進行して悪化することはありません。
ワキガの臭いの感じ方は人それぞれで、硫黄や卵のような臭い、スパイスのような刺激臭、生乾き臭とカビ臭さが混ざったような臭いなどがあります。また、古くはキツネやタヌキの臭いに似ているとも言われていました。
【ワキガの原因】
ワキガの原因は、アポクリン汗腺から出る汗の成分が関係しています。汗の成分はタンパク質や脂質などが含まれており、菌が分解することで臭いが発生するメカニズムです。さらに、皮脂や老廃物も加わると雑菌が増殖してワキガの臭いは強くなります。
アポクリン汗腺は、脇の下、乳首、陰部、耳の中など特定の場所にあり、毛包内に存在しているのが特徴です。ワキガの臭いの強さはアポクリン汗腺の数や毛量によって決まり、臭いが強い方はアポクリン汗腺の数と毛量が多いと言われています。
ワキガの人の特徴
ワキガの方の特徴を4つ見ていきましょう。ワキガの方は10人に1人と言われており、身近な人がワキガというケースは珍しくありません。
1.【親がワキガの子供は遺伝する可能性大】
ワキガは遺伝が関係しており、父親もしくは母親がワキガの場合は50%以上の確率で子供もワキガになりやすいです。両親がワキガの場合、子供に遺伝する可能性はもっと高くなります。
2.【思春期の頃からワキガ】
小さい頃はワキガではなく、思春期の頃にいきなりワキガになった方もいるでしょう。思春期をきっかきにワキガになる理由は、性の発達を促す性ホルモンがアポクリン汗腺を活発にさせるからです。
3.【生活習慣や食生活の乱れ】
偏った食事、飲酒、喫煙、ストレスなどがある方もワキガの特徴です。生活習慣や食生活が乱れてワキガになる方もいます。
4.【洋服の脇の下に黄ばみがある】
ワキガの方は、洋服の脇の下に濃い色の黄ばみが発生するのも特徴です。
ワキガのセルフチェックしてみよう
ワキガは自覚しにくく、周囲の人に言われてワキガと気が付くケースもあります。自分でワキガを調べる方法は3つあり、気になる方はセルフチェックして確認しましょう。
1.【ティッシュで臭いを確認する】
ティッシュでワキガを確認することができます。脇の下にティッシュをはさんで5分程度待ち、時間が経ったらティッシュの臭いを嗅ぎましょう。スパイシーな臭いや硫黄臭など、鼻につく臭いがある場合はワキガの可能性が高いです。
2.【耳垢の状態で確認する】
綿棒で耳垢を採取してチェックする方法もあります。耳垢が湿っていたり濡れている場合はワキガの可能性があり、キャラメルのようにねっとりしている場合はワキガと思っていいでしょう。
3.【検査キットを使う】
正確にワキガチェックをしたい方は、検査キットを使ってみてはいかがでしょうか?1日着用したTシャツや綿棒で耳垢を採取して、検査機関へ郵送する方法などがあります。
ワキガの人の服が黄ばむ原因
ワキガの方の悩みでよく聞くのが、洋服の脇の下に黄ばみが発生することです。洋服の黄ばみを気にして紺や黒など、濃い色ばかり着ている方もいるのではないでしょうか?では、洋服に黄ばみが発生する原因を見てみましょう。
洋服に黄ばみが発生するのは、アポクリン汗に含まれている成分(たんぱく質、脂質、糖質、アンモニアなど)が原因です。ワキガの方はアポクリン汗線の数が多く、洋服に汗が付くと黄ばみます。
また、リポフスチンも洋服に黄ばみを作る原因です。リポフスチンは不溶性色素でアポクリン汗線に多く含まれています。
ワキガではない方もアポクリン汗線はありますが、ワキガの方に比べると圧倒的に数が少ないです。ワキガの方と同じ量の汗をかいても、アポクリン汗線の数が少ないため洋服が黄ばむことはありません。
ワキガによる洋服の黄ばみの落とし方・取り方3個
ワキガの方は1年を通して洋服の脇の下の部分が黄ばみやすく、”洗濯をしてもなかなか落ちない”と悩んでいませんか?ワキガによる洋服の黄ばみは通常の洗濯では落としにくいため、洗剤や洗濯方法を見直す必要があります。では、洋服の黄ばみを落とす方法を3つ見ていきましょう。
■お湯で溶かした酸素系漂白剤に浸け置きする
洋服の黄ばみは酸素系漂白剤と浸け置き洗いで落とすことができます。酸素系漂白剤は、漂白、除菌、消臭効果があり、ワキガによる洋服の黄ばみもスッキリするでしょう。また、酸素系漂白剤は液体と粉末がありますが、しっかり落とすなら洗浄力が高い粉末がおすすめです。
【洗濯方法】
1.)手荒れしないようにゴム手袋をします。液体の酸素系漂白剤を使う場合は、洋服の黄ばみ部分に含ませて軽く揉み予洗いしましょう。粉末を使う場合は、お湯で溶かした漂白液を黄ばみ部分に含ませて揉み込んでください(漂白液の作り方は以下参照)。
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2.)酸素系漂白剤のタイプを問わず漂白液を作ります。洋服を浸け置きする容器、または洗面ボールに50度のお湯を入れましょう。次に、酸素系漂白剤を入れて混ぜたら漂白液の完成です。
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3.)漂白液の中に予洗いした洋服を入れて約1時間浸け置きします。時間が経ったら洋服を取り出して、洗濯機でいつも通り洗いましょう。
■重曹液や重曹ペーストを使う
洋服の黄ばみにはアルカリ性である重曹も効果的です。アルカリ性は中性である衣類用洗剤よりも洗浄力が高く、洋服の黄ばみを落とすことができます。また、重曹は薬品不使用のため洋服の繊維が傷みにくいのもメリットです。
【洗濯方法】
1.)重曹をお湯で溶かして重曹液を作ります。ゴム手袋をして、洋服を浸け置きする容器、または洗面ボールに40度~50度のお湯と重曹を入れてよく溶かしましょう。分量はお湯500mlに対して重曹大さじ1杯です。
※重曹を溶かす際は必ずお湯を使ってください(性質上水は溶けにくい)。また、お湯の温度は高い方がアルカリ度が強くなるため、できれば50度のお湯を使いましょう。
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2.)洋服を重曹液に浸して約1時間~2時間待ち、黄ばみがなければ洗濯機で洗います。
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3.)黄ばみがある場合は、重曹ペースト(重曹1:過炭酸ナトリウム1をお湯で混ぜたもの)を塗って揉み込みましょう。次に、重曹液で浸け置きしてから洗濯機で洗います。
■クリーニングに出す
洗濯をしても洋服の黄ばみを落とすことができない、自分で洋服の黄ばみを落とすのが面倒な方もいるでしょう。ワキガによる黄ばみはクリーニングで落とすこともできます。黄ばみの度合いによっては、通常のクリーニングで落とすことができる場合もあるでしょう。
ただ、クリーニング店でもワキガによる黄ばみを落とすのは難しく、シミ抜き扱いになるケースがほとんどです。
ワキガの黄ばみを防ぐ方法・対策6つ
ワキガによる洋服の黄ばみを防ぐ方法・対策は6つあります。洋服の黄ばみがひどくなければ洗濯もラクになるため、予防策を習慣化して黄ばみを防ぎましょう。
対策1.)脇の下などにベビーパウダーをはたいてから洋服を着ましょう。ベビーパウダーは汗を吸着するため洋服に汗が付きにくいです。
対策2.)汗をかいたらすぐに拭いて、洋服の繊維に汗が染み込まないようにしましょう。
対策3.)制汗剤やデオドラントシートは、洋服に汗が付きにくくなるためおすすめです。ただし、過度に制汗剤を使うと臭いがキツくなる場合があります。ワキガの方は使用量に注意しましょう。
対策4.)着用後は早めに洗濯することも黄ばみを防ぐポイントです。黄ばみは時間が経つと酸化したり繊維の奥に入り込むため、ひどくなる前に洗濯をしましょう。
対策5.)着用した洋服をすぐに洗濯することができない場合は、洋服の脇の下に酸素系漂白剤を含ませましょう。
対策6.)洋服や肌着は通気性が良く汗を吸収しやすい素材を選びましょう。
まとめ
ワキガの方は、1年を通して臭いや洋服の黄ばみで悩んでいるケースが多いです。特に悩ましいのは汗をかきやすい時期で、いつも以上に臭いや洋服の黄ばみが気になる方も多いでしょう。ワキガの臭いや洋服の黄ばみは予防策でおさえることができるため、ぜひ取り入れることをおすすめします。