幼稚園、保育園、学校に通っているお子さんがいるご家庭は、上履きを洗う習慣があるでしょう。ただ、上履きの汚れはなかなか落ちないため、困っている親御さんも多いのではないでしょうか?
特にしつこい汚れは力任せにゴシゴシ洗っても落とすことができません。上履きは洗い方にコツがあり、ポイントをおさえると簡単に汚れを落とすことができます。上履きの洗い方をマスターして、白さを取り戻しましょう。
上履きの汚れの原因
なぜ、上履きは汚れるのでしょうか?原因は4つあり、学校などの環境や子供の行動が関係しています。
1.【泥や砂】
上履きの外側は泥や砂が付きやすく、教室などを掃除をしていても泥や砂を完全に除去するのは難しいです。また、上履きを履いたまま外に出ると(学校の玄関など)、泥や砂まみれになることもあるでしょう。
2.【床や空気中に舞っているホコリ】
ホコリは床や空気中に舞っており、上履きに付いている泥と混ざる場合があります。
3.【食べ物の油分】
給食などのおかずを上履きに落としたり、床におかずを落として踏んでしまう行動も汚れる原因です。
4.【汗】
上履きの内側は足裏の汗を吸収しやすく時間が経つと酸化します。酸化した汚れは雑菌が繁殖する原因になり、黄ばみが発生したり臭いを放つ元です。
また、上履きの内側は外側ほど泥や砂は付いていませんが、全くないわけではありません。上履きを洗う頻度が少ないと内側の汚れはひどくなります。
上履きを洗うのに必要な道具
”上履きの洗い方が悪いから汚れが落ちないの?”など、上履きの汚れに悪戦苦闘している親御さんもいるでしょう。汚れ落ちは洗い方も関係ありますが、まずは汚れを落とすための道具を揃えないといけません。では、上履きを洗う時に使う道具を見ていきましょう。
■オキシクリーン
オキシクリーンは酸素系漂白剤で、上履きに蓄積された様々な汚れを落とすことができます。性質は弱アルカリ性で、皮脂や油(酸性の汚れや臭い)を中和して落とすのが得意です。上履きの汚れを落としながら漂白し、消臭や除菌効果もあります。
また、お湯でオキシ漬け(浸け置き)をすると汚れ落ちがアップし、見違えるほどキレイになるでしょう。
■重曹
重曹は上履きの汚れをポイント洗いする時や、浸け置きする時に使いましょう。重曹には柔らかい粒子が含まれており、ペースト状にすると研磨効果で汚れを削り取ることができます。性質はアルカリ性で、皮脂や油(酸性の汚れや臭い)もしっかり落とすナチュラル系洗剤です。
■ブラシ
上履きを洗う時はシューズ用ブラシを用意しましょう。シューズ用ブラシは子供でも使いやすいタイプや、細部の汚れを落としやすいスリムタイプなどがあります。ただし、シューズ用ブラシは必須アイテムではありません。洗い方や汚れの状態に合わせて用意しましょう。
■バケツやタライなどの容器
バケツやタライなどの容器も、洗い方や洗う場所に合わせて用意します。洗面ボールや庭の立水栓などで上履きを洗う場合、容器はいりません。
上履きをキレイにする洗い方【簡単】
上履きを簡単かつキレイにするなら、お湯で溶かしたオキシクリーンで浸け置きしましょう。汚れの状態によっては、ブラシを使わなくてもかなりキレイになります。
【洗い方】
1.)バケツなどの容器や洗面ボールにオキシ液を作りましょう。(分量はパッケージで確認してください)。オキシクリーンを入れた後、40度~50度のお湯を注いで溶かしたら完成です。お湯はシャワーが便利で水圧がオキシクリーンを溶かしてくれます。
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2.)オキシ液に上履きを入れて2時間以上待ち、汚れを浮かして落としましょう。ただし、オキシクリーンの洗浄効果は最大6時間までで、7時間や8時間浸け置きしたからと言って洗浄力がアップするわけではありません。
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3.)浸け置き後、上履きに汚れが残っていればブラシで擦ります。汚れを落としたら泡がなくなるまでしっかりすすぎましょう。
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4.)上履きの水分をタオルなどにある程度吸わせて、風通しがいい場所で陰干しして乾かします。
上履きをキレイにする洗い方【汚れ別】
上履きの汚れをしっかり落とす洗い方を見ていきましょう。上履きの汚れは、落ちにくい汚れ、臭い、黄ばみの3パターンです。汚れの種類に合わせた洗い方をすると、見違えるほどキレイになります。
■落ちにくい汚れ
落ちにくい汚れは汚れが蓄積している状態です。汚れを落としやすくするために重曹で部分洗いしてから、お湯で溶かしたオキシクリーンに浸け置きします。
【洗い方】
1.)水大さじ1に対して重曹大さじ2を入れて、重曹ペーストを作りましょう。次に、上履きの汚れに重曹ペーストを付けたら、シューズ用ブラシで擦ってある程度汚れを落とします。
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2.)容器などにオキシクリーンを入れた後、40度~50度のお湯を入れてオキシクリーンを溶かしましょう。オキシ液に上履きを入れて2時間以上経ったら、シューズ用ブラシで汚れを擦りある程度落とします。
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3.)泡がなくなるまですすぎ、上履きの水分をタオルなどに吸収させましょう。あとは、風通しがいい場所で陰干しして乾かします。
■臭い
臭いがある上履きは、お湯で溶かしたオキシクリーンや重曹に浸け置きしましょう。また、上履きの臭いは雑菌が原因で、マメ(1週間に1回など)に洗うと雑菌の増殖と臭いを防ぐことができます。では、重曹水を使った洗い方を見ていきましょう。
【洗い方】
1.)容器などに40度~60度のお湯と重曹を入れたら、よく混ぜて溶かします。分量の目安はお湯100mlに対して重曹小さじ1杯です。
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2.)重曹水へ上履きを入れて2時間以上待ってから、よくすすぎましょう。上履きの水分をタオルなどに吸収させた後、風通しがいい場所で陰干しします。
■黄ばみ
上履きの黄ばみはすすぎ不足で洗剤が残っていることや、日当たりがいい場所で干したことが原因です。上履きに洗剤が残っていると酸化して黄ばみ、日光に当たると紫外線で黄ばみます。
【洗い方】
上履きの黄ばみを落とす洗い方は、重曹ペーストやオキシクリーンで洗った後によくすすぎ、風通しがいい日陰で乾かしましょう。
上履きをキレイにする洗い方【洗濯機】
上履きをラクして洗いたい親御さんも多いのではないでしょうか?少しでも手間を省くなら洗濯機を使った洗い方が便利です。上履きの汚れがひどくなければ、自分で行う作業が少なく時短にもなります。
■自宅の洗濯機を使う場合
上履きを自宅の洗濯機で洗うやり方を見ていきましょう。自宅の洗濯機で上履きを洗うことに抵抗がない親御さんは、ぜひ試してみてください。
【洗い方】
1.)洗濯機の故障を防ぐために、上履きの内側と外側に付いている小石や砂をシューズ用ブラシで落とします。
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2.)上履きの汚れがひどい場合は重曹ペーストを付けて擦った後、お湯で溶かしたオキシクリーンで浸け置きしましょう。
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3.)洗濯機を傷めないために上履きを靴用の洗濯ネットへ入れます。靴用がない場合は衣類用でもかまいません。洗濯ネットは上履きを入れた時にジャストフィットするものがベストで、洗濯中、ネットの中で動きにくくなります。
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4.)上履きを洗濯機に入れて標準コースで洗い、脱水が終ったら風通しがいい場所で陰干ししましょう。
■上履きはコインランドリーでも洗える
上履きは靴専用の洗濯機があるコインランドリーでも洗うことができます。靴専用の洗濯機はらせん状のブラシが内蔵されており、しつこい汚れや上履きの裏側まで洗うのが特徴です。なお、洗剤を持ち込む必要はなく上履きなら4足洗うことができます。
洗い~乾燥まで行った場合、所要時間は40分(洗濯20分、乾燥20分)、料金は300円程度(洗濯200円、乾燥100円)です。
裏技!?上履きをキレイにする洗い方【ジップロック】
上履きの洗い方にはジップロックを使った方法があり、情報番組のヒルナンデスでも取り上げられました。ジップロックを使った上履きの洗い方は、手荒れしにくい、簡単、汚れもしっかり落ちると話題です。
上履きをバケツなどの容器で浸け置きすると浮きますが、ジップロックの場合は浮きません。上履きが浮かないと、全体的に浸け置きすることができるため汚れがよく落ちます。
【洗い方】
1.)ジップロックにオキシクリーンと40度のお湯を入れたら、手で揉むなどして溶かしましょう。お湯の量の目安はジップロックの60%くらいまでです。
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2.)ジップロックの中に上履きを入れます(お湯が足りない場合は継ぎ足してもかまいません)。次に、ジップロックのフタを閉じて、手で揉み洗いしたら約30分浸け置きします。
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3.)時間が経ったら上履きの汚れを確認して、汚れが残っている場合はシューズ用ブラシで擦りましょう。
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4.)泡がなくなるまで上履きをすすぎ、タオルなどで水分を吸収させてから風通しがいい場所で陰干しします。
※ヒルナンデスではジップロックを使っていますが、袋を代用してもOKです。袋を閉じる際は、お湯がこぼれないようにしっかり閉じてください。
上履きの洗い方のポイント
最後に上履きの洗い方のポイントを見ていきましょう。上履きは様々な種類の汚れが付いており、汚れ方や汚れの度合いも子供によって違います。しかし、洗い方のポイントを把握しておけば敵なしです。軽い汚れ~ガンコな汚れまで落とすことができるため、白さを復活させることができます。
【ポイント】
・上履きはマメに洗って汚れを酸化させない。
・様々な種類の汚れを落とすためにお湯で浸け置きする。
・しつこい汚れは重曹ペーストで部分洗いしてから浸け置きする。
・洗剤は酸素系漂白剤や重曹(アルカリ性)を使う。
・自宅の洗濯機で洗う時は小石や砂を落としてから洗濯ネットに入れる。
・黄ばみを防ぐために洗剤はしっかりすすいで、風通しがいい日陰で乾かす。
まとめ
上履きはゴシゴシ洗うものではなく汚れを浮かして落とすものです。洗い方の概念を変えると、落とすことができなかった上履きの汚れもキレイになります。上履きの洗い方を覚えて、ラクして簡単に汚れを落とすテクニックをものにしましょう。