コンクリートに生えてしまった苔を放置しておくと、見栄えも悪く場合によっては滑ることもあるので大変危険です。本記事では苔のきれいな取り方から、苔が生えないように予防する方法までを詳しく紹介します。本記事を参考に適切な方法でコンクリートに生えてしまった苔をきれいにしましょう。
コンクリートに苔が生える原因
「コンクリートの壁なのにどこから苔が生えているの?」と疑問に思いますよね。
しかし一般的な植物とはちがい苔には根っこが存在しません。そのため土以外のコンクリートの壁でも簡単に生えることができるのです。
苔は胞子として日常的に空気中に漂っています。そして苔の胞子が付着した場所で以下の条件が揃えば繁殖することが可能です。
- 一定以上の水分
- 風通しが悪い
- 日当たりが良くない
日光があまり多くては成長の妨げになるので、ジメジメしていてあまり日当たりの良くない場所が苔の繁殖し易い環境ということになります。
また風通りが良い場所だと湿気や胞子が飛ばされて行ってしまうため、風通しの悪さも苔にとっては重要です。
苔が一番成長する季節は梅雨の時期。雨続きで湿気が多く直射日光を浴びる時間が短いため、本来ならば日当たりの良い庭でも梅雨の季節はコンクリートにコケが生えやすくなります。
苔が生えやすいコンクリートの環境3つ
一定の条件が揃うとコンクリートにも簡単に苔が生えます。まずはその条件を確認して、苔がどのような場所で生えやすくなるかを理解しましょう。
コンクリートに生えた苔の除去方法4つ
コンクリートに生えた苔を自分で除去する4つの方法の中で最もおすすめなのは『苔取り専用のスプレー』を使うことです。専用のスプレーを使うことで力を入れて苔をこする必要もなく、コンクリートを傷める可能性もかなり低くなります。
- 中性洗剤とブラシでこする
- カビ取り剤やハイターで落とす
- 高圧洗浄機を使う
これらの方法も詳しく紹介しているので参考にしてください。
コンクリートに生えた苔の除去方法|その1 ■①苔取りスプレーを使用する
コケ取り専用のスプレーを使用して苔掃除をすると、無駄な労力も必要無くきれいに苔を落とすことができます。苔取りスプレーは広範囲に渡って噴射することが可能なため、コンクリートにびっしりと生えた苔にも有効です。
通常コケ取りスプレーは苔取り用に作られた溶剤のため、コンクリートの表面などを傷つけずに苔だけをきれいに除去することが可能です。
使い方も簡単で、苔取りスプレーを苔がしっかりと濡れるまで吹きかけます。そのまま放置して一晩ほど放置すれば苔がきれいに取り除けるでしょう。除去された苔はほうきで履くか、ブラシでさっと擦ればそれで流すことができます。
コンクリートだけでなく、レンガやタイルなどに生えた苔にも使用することも可能です。またスプレー噴射なので隙間や溝などにもしっかりと溶液が染み込んで効果があります。
苔取りスプレーでコンクリートの苔を除去する 狭い範囲や壁にはスプレータイプを
トーヤク
コケカビ取り 850ml
コンクリートの日の当たらない部分だけや壁の一部分だけの苔に使いたい方にはスプレータイプがおすすめ。
この場所にだけ苔が生えて気になるという部分にシュッとスプレー!軽い苔なら翌日には「落ちてる!」と驚くでしょう。
苔取りスプレーでコンクリートの苔を除去する 広範囲にはシャワータイプが便利
レインボー薬品
苔用除草剤 コケとーるシャワー 2L
駐車場一面など広い範囲のコンクリートにはびこる苔を除去するにはスプレータイプだと手が疲れてしまいます。
シャワータイプの苔取りなら広い範囲でも容器を傾けるだけ!手が疲れて途中で嫌になるといったこともなく広い範囲の苔が駆除できますよ。
コンクリートに生えた苔の除去方法|その2 ■②洗剤とブラシでこする
コンクリートに生えた苔が軽度の場合、食器洗いなどで使用する中性洗剤を使ってきれいにすることができます。バケツに水を用意して、苔の生えてしまったコンクリートにしっかりと水を染み込ませます。そこへ中性洗剤を適量垂らしブラシで力を入れて擦ります。小さい面や角などは小さなブラシやたわしなどで擦ると良いでしょう。
力を入れすぎてコンクリートを擦ると、コンクリートに傷がついてしまうことがあります。小さな傷からコンクリートが劣化してしまう可能性があるので注意が必要です。生えたばかりのコケの場合、スポンジで擦るだけできれいにすることもできます。
平らなコンクリートの場合メラミンスポンジで洗剤を使わずにきれいにすることも可能なので、コンクリートの表面をよく観察しましょう。
コンクリートに生えた苔の除去方法|その3 ■③カビ取り剤やハイターを使用する
生えてから日の経った苔は洗剤だけではなかなか落とすことが困難です。生えてから時間の経った苔はコンクリートに定着し、少し擦るくらいではきれいになりません。
そのような場合は、カビ取り剤やハイターなどを活用して、コンクリートに生えた苔をきれいにしましょう。基本的な使用方法はカビを掃除するときと同じです。
まずカビ取り剤やハイターを適量苔に噴射します。そして、製品に記載されている時間いっぱい放置します。放置時間が経過したら水を掛けてブラシなどで擦りましょう。カビ取り剤やハイターが残らないようにしっかりとすすぎ洗いをします。カビ取り剤やハイターなどは手や顔に付着してしまうと健康上良くないため、ゴム手袋などをしっかりと準備してから掃除を行いましょう。
コンクリートに生えた苔の除去方法|その4 ■④高圧洗浄機を使用する
高圧洗浄機を使用して苔を掃除すると、しっかりと苔を根こそぎ落とすことができます。この苔の落とし方は高圧洗浄機を持っている人しかできないのですが、あまりにも苔の量が多いときには大変有効な方法です。
高圧洗浄機は水を高圧で噴射する機械です。水の勢いだけで苔を綺麗にできるので、洗剤やその他掃除用具も準備する必要がないという点が大変特徴的です。
ただし、通常のコンクリートの上に塗装が施されている外構ブロックなどを高圧洗浄機で掃除する場合には注意が必要です。理由は表面塗装や防水加工が、その強力すぎる水圧で剥がれたりする場合があるからです。また、経年劣化によって脆くなっているブロックや、その他の外的要因でヒビが入っているブロックなどは割れてしまったり破損してしまうこともあるので気をつけましょう。
コンクリートに生えるコケを防止する方法
コンクリートに生えた苔を掃除しても、環境が変わらなければまたすぐに苔が生えてしまいます。コンクリートに生える苔を防止するためには、苔をきれいに掃除した上で然るべき対策をする必要があります。苔が生えないようにするにはコンクリートが常に乾燥していることが重要です。しかし環境的に常に乾燥させておくことが難しい場合があります。
そのようなときには対策として、苔を予防する機能性をもった塗料で塗装すると良いでしょう。一番有効な方法は、撥水・防水の塗料を使用してコーティングしてしまうことです。生えてしまった苔をきれいに掃除したあと、しっかり乾燥させてから専用の塗料を塗って苔が生えにくくしましょう。
また雨などの外的要因によってコンクリートが濡れてしまうという場合には、屋根になるものを設置したり雨よけを設置するなどの方法もおすすめです。一度設置してしまえば今後苔に悩まされることも無くなります。
まとめ
苔の生えてしまったコンクリートは見た目も悪い上に滑りやすく大変危険です。本記事で紹介した苔の掃除方法を確認し、適切な方法で苔をきれいに掃除しましょう。
苔が生えやすいコンクリートの環境|その1
■①日当たりや風通しが悪い場所
上述したように苔は日当たりが悪く風通しが悪い環境で繁殖します。集合住宅にある土間のコンクリートでは頻繁に苔の発生が問題になります。集合住宅の場合はエントランスから入った後に室内のようになった部分がコンクリートで作られています。このような空間は窓などが無い場合も多く、風通しが悪いので湿気が籠りがちになります。
床や壁のコンクリートが苔で緑色に変色してしまうと、見た目も悪いため不快に思う人も多くいるでしょう。また、玄関なども同じように湿気が籠りやすいので苔が生えやすくなります。梅雨の時期は特に湿気がなかなか無くならないため、気が付いたら苔が生えていたということも珍しくないでしょう。苔が生えやすい環境はなかなか変えられないので注意が必要です。
苔が生えやすいコンクリートの環境|その2
■②結露を起こしやすい場所
結露を起こしやすい場所は湿気が溜まりやすく、その分苔も生えやすい環境になります。特に外気が冷えた場合、窓に結露が起こりやすくなります。原理としては、外気が下がった場合、窓の断熱性が高く窓の外の温度が上がらない場合があります。その際外気の温度が下がったままなので相対湿度が上昇します。これにより窓の外側に結露が発生します。
窓の面積が大きいベランダなどは窓の外側に発生する結露の量が多く、その分湿度が高い状態が続きます。そのため、ベランダに使用しているコンクリートにも苔が発生しやすいでしょう。庭も同じ条件で結露が発生する窓の面積が多く、庭に使用しているコンクリートに苔が発生してしまうことがあります。庭の風通しが悪い場合はさらに注意が必要です。
苔が生えやすいコンクリートの環境|その3
■③表面がデコボコしたコンクリート
新しいコンクリートは表面にコーティングがされているため苔が生えにくい状態です。しかし経年劣化によってコンクリートの表面のコーティングが剥がれてしまうと、簡単に苔が生えてしまうでしょう。また故意に表面をデコボコに加工しているコンクリートはその表面が濡れた場合に乾きにくく、苔が生えやすい環境になってしまいます。
駐車場はアスファルトやコンクリートで作られていることが多く、その分苔の生えてしまう確率も多くなります。特にアスファルトはデコボコしており隙間があるため、苔が簡単に生えてしまいます。駐車場のコンクリートは車の出入りによってコーティングが剥がれてしまうことも多くあるため、より注意しなくてはいけない場所の一つです。