商品に貼ってあるシールを剥がして、キレイに剥がすことができなかった経験はありませんか?シールの剥がし方に気を付けてゆっくり剥がしても、途中でシールの表面だけ残ることもあるでしょう。
また、前回と同じ剥がし方をしたにも関わらず、今回はキレイに剥がすことができなかったパターンもあります。”シール剥がしは簡単そうで実は難しい!”と、実感している人もいるのではないでしょうか?
シールの剥がし方はコツがあり、闇雲に剥がしてもキレイに剥がれないことがあります。まずは、シールが上手く剥がれない原因を知るところが始めましょう。シールが上手く剥がれない原因がわかれば、剥がし方のコツも見えてきます。
値札や古いシールが剥がれない原因

シールが剥がれない原因は主に3つあり、上手く剥がれない場合は複数の要因が絡んでいるかもしれません。では、シールが剥がれない原因を見ていきましょう。
【安くて質が悪い粘着剤】
安いシールは剥がすと粘着剤だけが残ることもあります。シールの粘着剤の質は様々で、安いシールの粘着剤はコストが安く質が良くありません。
【強度がある粘着剤】
値札シールなどは意外と剥がれにくいなどの経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?強度がある粘着剤はキレイに剥がすのは難しいです。主に、使用方法や注意事項などが書かれているシールは強度がある粘着剤を採用し、剥がれにくくしています。
【経年劣化】
本来、シールは粘着性と弾力性があり剥がしやすい状態です。しかし、シールは経年劣化すると粘着性と弾力性を失ってドロドロになり、素材にへばりつきます。
古いシールを剥がすと粘着剤だけが素材に残るためベタ付き、触ると不快に感じるでしょう。シールの粘着剤はドロドロの状態を過ぎると、最終的には固まって簡単に剥がすことができません。
シールの簡単な剥がし方2個

シールの剥がし方はいくつかありますが簡単な剥がし方を2つご紹介します。簡単な剥がし方が向いているシールは劣化が進んでいないもの(貼ったばかりのシール、新しいシール、紫外線や熱に長時間当たっていないシール)です。
劣化が進んでいないシールは粘着性と弾力性があるため、わりと簡単に剥がすことができます。なお、シールの簡単な剥がし方は基本的な剥がし方でもあるため覚えておくといいでしょう。
■①ドライヤー
”ドライヤーの熱でシールを剥がすことができる”と、聞いたことはありませんか?シールに使われている粘着剤は熱を加えると溶けやすくなるため、ドライヤーの熱を当てると粘着力が低下して剥がしやすくなります。
【剥がし方】
■シールにドライヤーの温風を当てる
シールにドライヤーの温風を約10秒~20秒当てたら一旦離して、シールの粘着剤を残さないようにゆっくり剥がしましょう。
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■粘着剤が冷えたら再びドライヤーを当てる
シールが剥がしにくくなってきたら、再びドライヤーの温風を約10秒~20秒当ててゆっくり剥がします。
※シールの粘着剤は冷えると固まり無理に剥がすと粘着剤が残りやすいです。剥がれにくくなってきたら熱を加えて粘着力を弱めましょう。
※シールにドライヤーの熱を長時間当てて続けると、粘着剤が溶け過ぎて剥がしにくくなります。また、ドライヤーの熱は素材の変形や変色の原因になるため温め過ぎに注意しましょう。
■②ぬるま湯
次は、ぬるま湯を使ったシールの剥がし方です。シールの粘着剤は熱と水を含むと粘着力が低下するのが特徴で、ぬるま湯に濡れてもいいものは試してみましょう。
【剥がし方】
■ぬるま湯に浸す
ぬるま湯に濡らしてもいいものは、ぬるま湯をためたバケツや洗面器などの容器に入れてシールを浸します。
シールの部分だけ濡らす場合は、ぬるま湯を霧吹きやスプレーボトルに入れてたっぷり吹きかけましょう。
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■シールがふやけるまで待つ
シールの剥がし方のコツはふやけるまで待つことです。シールはふやけると剥がしやすくなるためしばらく待ち、ふやけたらシールを剥がします。
指でキレイに剥がすことができない場合は、ヘラで優しく擦る剥がし方を試してみましょう。ヘラは粘着剤の残りカスも落とすことができます。
頑固なシールの剥がし方6個

シールは劣化すると粘着剤の性質が変わり剥がしにくくなりますが、解決する手立てはあるため諦めてはいけません。ドライヤーやぬるま湯で落とすことができない頑固なシールは、6つの剥がし方でキレイに剥がしましょう。
■①食器用の中性洗剤
食器用の中性洗剤を使ったシールの剥がし方をご紹介します。食器用の中性洗剤に含まれている界面活性剤は、粘着面とシールが貼ってある素材の間に隙間を作り剥がしやすくするのが特徴です。もう1つ、食器用の中性洗剤の水分がシールに浸透するため、粘着力を低下させることができます。
【剥がし方】
■シールに切り込みを入れる
食器用の中性洗剤を浸透させやすくするために、シールの表面をカッターで切り込みを入れましょう。
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■シールに食器用の中性洗剤を塗る
シール全体に食器用の中性洗剤を塗ります。
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■約10分~20分待って浸透させる
シールの上をサランラップで覆い、食器用の中性洗剤を浸透させるために約10分~20分待ちましょう。
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■ヘラでシールを剥がして洗剤を落とす
時間が経ったらヘラでシールを優しく擦り、水拭きをするか水洗いをして洗剤を落とします。
※防水加工のシールは食器用の中性洗剤が浸透しにくいため、他の剥がし方を選択しましょう。
■②除光液
除光液の成分はシール剥がし剤と似ており、剥がすパワーはシール剥がし剤と同等です。除光液の主な成分はアセトン(有機溶剤)でシールの粘着剤を弱めて剥がします。ただし、成分が強く剥がし方や取り扱いに注意しないといけません。
【剥がし方】
■シールに切り込みを入れる
カッターでシールに切り込みを入れて、除光液を浸透させやすくします。
シールの切り込みは絶対ではありませんが、より確実に剥がすためにできれば切り込みを入れましょう。
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■シールに除光液を浸して約10分待つ
シール全体に除光液をかけて、剥がしやすくするために約10分待ちます。
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■シールを剥がしてタオルなどで拭く
指やヘラでシールを剥がし、タオルやキッチンペーパーなどで拭きましょう。
※除光液による剥がし方は樹脂やプラスチックには適していません。樹脂やプラスチックに除光液をつけると溶けて変形します。また、除光液は引火性があるため火の近くでは使用をやめましょう。
■③セスキ炭酸ソーダ
除光液の臭いが気になる人やシールを剥がした後のベタ付きが気になる場合は、セスキ炭酸ソーダ水を使った剥がし方がおすすめです。セスキ炭酸ソーダはアルカリ性で臭いがなく、粘着剤のベタ付きを落としながら剥がすことができます。
【剥がし方】
■セスキ炭酸ソーダ水を作る
500mlのセスキ炭酸水を作る場合は、500mlの水にセスキ炭酸ソーダを小さじ1杯~2杯混ぜましょう。
水に濡らしてもいいものは、バケツや洗面器などの容器でセスキ炭酸ソーダ水を作ります。シールだけにセスキ炭酸ソーダ水を吹きかけたい時は、スプレーボトルで作りましょう。
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■セスキ炭酸ソーダ水を浸して放置する
シールが貼ってあるものをセスキ炭酸ソーダ水入りのバケツや洗面器などに浸して、約10分~20分待ちます。
もしくは、シールの部分にセスキ炭酸ソーダ水をたっぷりスプレーしたら、サランラップで覆って待ちましょう。
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■シールを剥がす
指やヘラでシールを剥がしてタオルなどで拭きます。
■④消しゴム
水に濡らしたり、洗剤を使わないシールの剥がし方が知りたい人もいるでしょう。頑固なシールは消しゴムで擦る剥がし方もあります。
頑固なシールは粘着度が高く、剥がし方によってはベタ付きが残るため糊を取り除かないといけません。しかし、消しゴムによる剥がし方はシールの粘着剤を絡め取りながら剥がすことができます。
【剥がし方】
■シールをできるだけ剥がす
シールを指やヘラなどでできるだけ剥がしましょう。
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■残っているシールを消しゴムで擦る
剥がすことができなかったシールを消しゴムで擦って粘着剤を落とします。
※消しゴムによる剥がし方は強く擦り過ぎないようにしましょう。消しゴムで強く擦ると摩擦で素材が剥がれたり変色する恐れがあります。
■⑤メラミンスポンジ
メラミンスポンジによるシールの剥がし方も、消しゴムを使った剥がし方とほぼ同じです。メラミンスポンジは硬い素材で作られた網目状のスポンジで、網目がシールや粘着剤をかき取って除去します。
【剥がし方】
■シールをできるだけ剥がす
シールを指やヘラなどでできるだけ剥がしましょう。
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■粘着剤をガムテープなどで取り除く
残っているシールの粘着剤は、ガムテープやセロハンテープでペタペタしながらできるだけ除去しましょう。
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■水分を含ませたメラミンスポンジで擦る
メラミンスポンジに、ぬるま湯、セスキ炭酸ソーダ水、食器用の中性洗剤を溶かしたぬるま湯を含ませます。
メラミンスポンジでシールを優しく擦り、水気が足りなくなってきたら水分を足して擦りましょう。
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■洗剤などを落とす
水で洗い流すかタオルなどで拭き取り洗剤を落とします。
※メラミンスポンジは強く擦ったり水分が足りない状態で擦ってはいけません。摩擦による負荷で素材が傷付く恐れがあります。