さまざまなものを切るハサミは使っているうちにどうしても切れ味が悪くなってしまうもの。ハサミも包丁とおなじように砥石で研げば切れ味が復活しますが、形状的にも研ぎにくくてちょっと面倒ですよね。
そこで今回は、ハサミの簡単な研ぎ方を特集!砥石を使わないで研ぐ方法や研がずに切れ味を復活させる裏ワザをご紹介します。
「砥石を使わない方法で本当に切れ味が戻るの?」と不安な方のために、SNSにアップされた動画や投稿も探してみました。ハサミの切れ味を復活させる簡単な方法を探している方はぜひ記事をチェックしてみてくださいね。
ハサミの簡単な研ぎ方1 ラクに研ぎたいならハサミ用シャープナーが便利
包丁を研ぐときに、砥石ではなく手軽に使えるシャープナーを使うという方も多いのではないでしょうか。包丁用だけでなく、ハサミ用のシャープナーも販売されています。
手入れしたいハサミをセットして、角度を合わせて前後にスライドさせるだけのものが多く研ぎ方も簡単。手軽にハサミを研ぎたいという方にとってはとても便利なアイテムです。
ハサミ用のシャープナーはダイソーなどの100円均一ショップでも販売されているのでぜひチェックしてみましょう。
簡単なハサミの研ぎ方がいいひとにおすすめのシャープナー1 ■京セラ『ハサミ研ぎ器』
京セラ
ハサミ研ぎ器
研磨力にすぐれる高密度セラミック砥石を採用したハサミ用のシャープナー。刃をスロットルに差し込んで前後に数回動かすだけでシャープな切れ味が復活します。
ただし、一般的な事務用ハサミやホビー用ハサミ向けで特殊な形状には対応していません。キッチンバサミなど使えないものもあるため注意しましょう。
簡単なハサミの研ぎ方がいいひとにおすすめのシャープナー2 ■京セラ『ファインシャープナー』
京セラ
ファインシャープナー
音波振動の力で安全かつスピーディーに研げる電動シャープナー。ハンディタイプで、包丁やハサミからピーラー、彫刻刀までさまざまな刃物のお手入れに使用できます。
ハサミ専用だとわざわざ買うのがためらわれますが、家中の刃物に使えるためひとつ持っていると重宝するでしょう。
簡単なハサミの研ぎ方がいいひとにおすすめのシャープナー3 ■鳥部製作所『はさみ専用研ぎ器 とぐ造!』
鳥部製作所
はさみ専用研ぎ器 とぐ造!
こちらはハサミ専用の研ぎ器ですが、文房具のハサミからキッチンバサミ、園芸用のハサミまでこれひとつで研げる優れもの。
事務用ハサミやキッチンバサミを研ぐ「万能」側と植木バサミや剪定バサミを研ぐ「園芸用」の2種類がついていて、園芸用にはサビや汚れを落とすためのスポンジ砥石がついています。
ハサミの簡単な研ぎ方2 紙やすりで「簡易研ぎ器」を作るのもアリ
ハサミは砥石や専用の研ぎ器ではなく、紙やすりでも研げます。小回りが効くため、2つの刃が組み合わさった形状のハサミも砥石にくらべて研ぎやすいでしょう。
【ハサミの簡単な研ぎ方|紙やすりを使うやり方】
1)わりばしに両面テープを貼り、紙やすりを貼りつける
2)わりばしをスライドさせてハサミの刃を研ぐ
【ポイント】
紙やすりの目のこまかさは汚れやサビの度合いに応じて選びます。基本的には#800くらいがおすすめです。
ハサミの簡単な研ぎ方3 おうちにあるものでサッと研ぐなら陶器を使う
家にあるものでサッと研ぎたいなら陶器のお皿の底(高台)を使う方法もおすすめ。高台を砥石代わりにしてハサミを簡単に研ぐことができます。
【ハサミの簡単な研ぎ方|陶器を使うやり方】
1)陶器のお皿を裏返す
2)ハサミを開いた状態で手に持ち、高台にぴったりとつけてゆっくり一方向に動かす
ハサミの簡単な研ぎ方4 プロにハサミの研ぎを依頼するのもひとつの手段
手間をかけずに本格的な研ぎ直しをおこないたいなら、プロにハサミの研ぎを任せるという方法もあります。美容師さんが使う理容ハサミなどの業務用のハサミだけでなく、キッチンバサミや裁ちバサミ、園芸用のハサミなども依頼が可能です。
料金の相場は事務用ハサミで300円~1,000円、キッチンバサミで500円~1,000円ほど。買い直したほうが安上がりなケースもありますが、大切なハサミならプロの技で蘇らせて長く愛用するのもいいですね。
金物店や鍛冶屋のなかにハサミの研ぎに対応したお店があるほか、ハサミの研ぎ直しをおこなう専門店もあります。近くに依頼できるお店がない場合は宅配で依頼できるお店もあるので探してみましょう。
ハサミの研ぎ方|裏ワザ1 刃先の欠けで切れないならアルミホイルを切る!
ハサミを研がずに切れ味を復活させる裏ワザとして、アルミホイルを使う方法があります。これは、「構成刃先」という現象を利用した方法。ハサミの切れ味がにぶっている原因が刃先の欠けやちいさな傷の場合に有効です。
アルミのようなやわらかい金属は、ゆっくり切られると摩擦熱で溶けて切ったハサミの刃先にくっつきます。この溶けたアルミがハサミの欠けた刃を補修してくれるというわけです。
効果は一時的なもので本格的に切れ味を復活させるなら砥石などで研ぐ必要がありますが、応急処置として覚えておくと便利でしょう。
【ハサミの研ぎ方裏技|アルミホイルを使うやり方】
1)アルミホイルをクシャクシャにする
2)ハサミの刃全体を使ってゆっくり10回ていど切る
ハサミの研ぎ方|裏ワザ2 ベタベタ汚れで切れないなら消しゴムでこする!
セロハンテープやガムテープを切ると、ベタベタしてハサミが切れにくくなってしまいますよね。ハサミの切れ味が悪い原因が汚れなら、わざわざ研がなくても汚れを落とすだけでだいぶ切れ味が戻ります。
ハサミの刃先の汚れ落としには消しゴムが効果的。粘着剤のベタベタ汚れを絡め取ってくれます。
【ハサミの研ぎ方裏技|消しゴムを使うやり方】
1)消しゴムでハサミの刃の粘着剤がついた部分をこする
2)ベタベタが取れたらティッシュで拭き取る
【ポイント】
・消しゴムは砂消しのようなかたいタイプではなくやわらかいものがベター
・アルコールで拭いて仕上げるとさらに効果的
ハサミの研ぎ方|裏ワザ3 汚れで切れないときはアルコールや除光液も有効
ハサミの研ぎ方の裏ワザとして、アルコールを使う方法もあります。これは消しゴムを使う裏ワザ同様、ハサミの切れ味が悪い原因が汚れのときに効果が期待できる方法です。
消毒用のアルコールのほか、除光液やアルコール度数の高いお酒でもOK。アルコール除菌シートならそのままサッと使えて便利です。
【ハサミの研ぎ方裏技|アルコールを使うやり方】
1)ティッシュにアルコールを染み込ませる
2)ハサミの刃のベタベタ部分を拭く
ハサミの研ぎ方|裏ワザ4 あまった日焼け止めクリームでも汚れが落とせる
ハサミを研がずに切れ味を復活させる方法として、あまった日焼け止めクリームを使うアイデアもあります。
日焼け止めクリームに含まれる油分は、ハサミの刃についた汚れを落とすのに効果的。また、サビ防止にもつながるため水まわりで使う園芸用のハサミのお手入れにおすすめです。
【ハサミの研ぎ方裏技|日焼け止めクリームを使うやり方】
1)ハサミの刃全体に日焼け止めクリームをたっぷり塗る
2)ハサミを数度開閉する
3)ティッシュペーパーで拭き取る
ハサミの研ぎ方【番外編】 ハサミの切れ味を長持ちさせる2つのポイント
そもそも切れ味が鈍らなければ、ハサミを研ぐ必要もありません。ハサミを研ぐ簡単な方法だけでなく、切れ味がいい状態をキープする使用上の注意点も知っておきましょう。
ハサミの切れ味をキープする使い方のポイント1 ■ハサミの種類ごとの用途を守る
ハサミの刃の摩耗を防ぐには、ハサミの種類ごとの特性を理解してニガテとする素材を切らないようにすることが大切です。
紙用のハサミは紙を切る目的だけに使用し、粘着テープを切るときはテープが貼りつかない加工がされたハサミを使うといった具合に使い分けるといいでしょう。とくに、かたい素材を切る場合は専用のハサミを使用することをおすすめします。
ハサミの切れ味をキープする使い方のポイント2 ■水分や汚れをそのままにしない
ハサミにとってサビは大敵です。もしも水がついてしまったら、ティッシュなどですぐに拭きとりましょう。
また、汚れによっても切れ味が鈍ります。うっかり粘着テープを切って汚れが付着してしまったようなときは、アルコールを染み込ませたやわらかい布で拭くなどして汚れを残さないようにしましょう。