おうちに本棚を設置している場合、忘れてはいけないのが地震対策。なにも対策をしないでいると、万が一地震が起きた際に本棚が倒れて下敷きになってしまったり、なかの本が散乱して避難の妨げになってしまったりするおそれがあります。
今回は、おうち時間が長くなるなかますます気になる「本棚の地震対策」について特集!もしもの地震への備えについて以下の内容を見ていきます。
【本記事で紹介する本棚の地震対策の内容】
①本棚の転倒防止対策&おすすめ耐震グッズ
②本棚の本の飛び出し防止対策&おすすめグッズ
③耐震グッズ以外にやっておきたい工夫
どんな地震対策があるかだけでなく、具体的なおすすめ耐震グッズや今すぐ実践できる本の並べ方やレイアウトの工夫も登場するので記事を読んですぐに本棚の地震対策に取り組めます。ぜひ記事をチェックしていち早く災害に備えましょう。
また地震や台風など今までにない未曾有の災害が起きている昨今、ライフラインが途絶えた場合の防災セットはどんな家庭でも備えておく必要があります。
本棚の地震対策の次に準備しておきたい「必携防災グッズ」は記事のコチラで紹介しているので参考にしてください。
本棚の地震対策方法|強度が高い基本の固定方法 穴あけOKならL型金具で固定がおすすめ
本棚の地震対策でまずやっておきたいのが揺れによる転倒対策。家具固定にはいくつか方法がありますが、耐震強度の高さからできれば本棚と壁をL型金具とネジなどで固定する方法がおすすめです。
本棚や壁に穴をあける必要があり傷がつくのが難点ですが、ネジ固定による方法は家具の転倒対策としてもっとも効果が高いと東京消防庁によっても推奨されています。
<参考>
東京消防庁「自宅の家具転対策」
本棚の地震対策|おすすめ耐震グッズ① ■金具が回転!設置場所を選ばない
アイリスオーヤマ
家具転倒防止L字金具(2個入り)
家具と壁を木ネジで固定し、万が一の地震に備える転倒防止金具です。壁面の位置に合わせて金具が回転し角度を変えられるのが特徴。一般的なL型金具とちがい本棚の上部に十分な高さがない所でも使えるなど設置場所を選びません。
また、角度を工夫して金具が目立たないようにすることもできます。地震対策はしたいけれど、インテリアの美観をなるべく損ねたくないという方にもおすすめですよ。
本棚の地震対策方法|賃貸など穴あけ不可の場合 穴あけNGならつっぱり棒と他の耐震器具を併用
原状回復が必要な賃貸住宅など、壁に穴をあけられないという場合もあるでしょう。穴あけ不要の耐震グッズもいろいろ販売されていますが、粘着剤で壁と家具を固定するタイプは取り外す際にクロスが剥がれてしまう可能性があります。
そこでおすすめなのが、天井と本棚をつっぱって支えるつっぱり棒タイプの耐震グッズと耐震ストッパーや耐震マットを併用する方法。
それぞれの器具単体でも一定の耐震効果は得られますが、2つの耐震グッズを組み合わせることでL型金具を使う場合とおなじくらいの耐震効果を得られると言われています。
賃貸OKの本棚の地震対策グッズ①つっぱり棒 本棚の地震対策におすすめのつっぱり棒2選
ポール式器具とも呼ばれるつっぱり棒タイプの耐震グッズは穴あけいらずなのが魅力。天井とのあいだが広すぎると使えませんが、本棚は背が高いものが多いため地震対策として取り入れられるケースが多いでしょう。
賃貸アパートやマンションでL型金具で本棚を壁固定できない場合や、どうしても壁に傷をつけたくない場合はのちにご紹介する耐震ストッパーや耐震マットと併用して防災に役立ててみてください。
本棚の地震対策|おすすめ耐震グッズ② ■安定感に優れるH型構造を採用!
アイリスオーヤマ
家具転倒防止伸縮棒 ホワイト
天井と家具のあいだを左右2本ずつの棒で支えるH型構造のつっぱり棒。安定感が高く、重たい本棚を支える際に安心感が高いのが魅力です。
サイズはS、M、Lの3サイズ展開。Lサイズなら約120cmまで対応できるので、本棚と天井のあいだが広いときにもおすすめですよ。
本棚の地震対策|おすすめ耐震グッズ③ ■おしゃれなマットブラックも選べる
平安伸銅工業
耐震ポール(インテリアタイプ)
つっぱり棒のトップシェアメーカー「平安伸銅工業」が手掛ける耐震ポールです。公的機関で押圧試験を実施していて、耐圧200kgを確保した商品。太いポールと大判のすべり止めで、本棚を地震の揺れから守ります。
すっきりとしたデザインでインテリアになじみやすいのもポイント。カラーもホワイトだけでなくマットブラックが用意されていて、お部屋の雰囲気にマッチするものを選択できますよ。
本棚の地震対策グッズ|つっぱり棒の取りつけ方 つっぱり棒の取りつけ方のポイント
本棚の地震対策につっぱり棒を利用する際は、取りつけ方にもポイントがあるのでチェックしておきましょう。
つっぱり棒を設置する位置はできるだけ壁の奥側にします。せっかくつっぱり棒を取りつけても本棚の手前側だと地震で揺れたときに外れてしまうことがあるので気をつけましょう。
また、つっぱり棒は天井板の裏に木材があるところなど強度の高い部分に取りつけることが大切。天井に十分な強度がないとつっぱり棒が突き抜けてしまうことがあるので注意が必要です。
天井に十分な強度がない場合は、本棚の幅以上の長さがある板を天井にあてて補強するといいですよ。
賃貸OKの本棚地震対策グッズ②耐震ストッパー 本棚の地震対策におすすめの耐震ストッパー2選
耐震ストッパーは、本棚など家具と床のあいだに挟んで使うタイプの地震対策グッズ。ほんの少し本棚を壁に向けて傾斜させることで揺れによる転倒を抑制します。
また、耐震ストッパーを使うと本棚が壁側に傾くため、地震で本棚に収納している本が飛び出して床に散乱するのを防ぐ効果も期待できますよ。
本棚の地震対策|おすすめ耐震グッズ④ ■サイズに合わせて切って使える
ニトムズ
家具転倒防止安定板 ふんばる君
家具の下に敷くことで地震の揺れによる転倒を防いでくれる耐震グッズ。ネジやクギいらずでかんたんに設置でき、半透明で挟んでいても目立ちにくいためさまざまなところで使用できます。
家具の幅に合わせてハサミでカットして使えるのも便利。本棚だけでなく食器棚やタンスなど家中の家具の地震対策を一気に行うことができますよ。
本棚の地震対策|おすすめ耐震グッズ⑤ ■衝撃を吸収して転倒を防ぐ
デビカ
たおれストッパー
本棚など家具の下にセットしてすべり出しを防ぎ、転倒しにくくする耐震ストッパーです。弾力のあるエラストマー素材で衝撃吸収機能があり、また表面にギザギザ加工がされていて安定感があります。
価格もリーズナブルなので気軽に取り入れることができますよ。
賃貸OKの本棚の地震対策グッズ③耐震マット 本棚の地震対策におすすめの耐震マット2選
耐震マットは本棚など家具の下に貼って使う地震対策グッズです。粘着性のゲル状になっていて、家具と床面を接着させて地震発生時の転倒を防止します。
あまり目立たせることなく地震対策できる点は魅力ですが、耐震マットには耐用年数があり5~7年をめやすに張り替えが必要です。
耐震マットにもブルーや透明などカラーがあるので、貼り替えの時期を忘れてしまいそうな場合はあえて少し気づきやすいブルーを選ぶなど上手に使い分けるといいですよ。
本棚の地震対策|おすすめ耐震グッズ⑥ ■水洗いでくり返し使える!
アイリスオーヤマ
転倒防止粘着マット
本棚など家具の底面に貼って使うタイプの耐震グッズ。優れた粘着性で地震による転倒リスクを軽減してくれます。
水洗いすればくり返し使用が可能。また、固定したいものに合わせてハサミでカットすることもできます。買い替えや本棚を撤去した場合でも使いまわしができ、気軽に導入できますね。
本棚の地震対策|おすすめ耐震グッズ⑦ ■目立ちにくい透明タイプの耐震マット
SOSOYOKI
耐震マット プレミアム 超強力タイプ
こちらは目立ちにくい透明タイプの耐震マット。本棚の地震対策は気になるけれど、インテリアの雰囲気を妨げたくないというときに便利です。
1辺4cmの小さめサイズでも4枚設置すれば100kg以上の重さに耐えることができますが、1辺7cmの大きめサイズなら4枚で300kgの重さにまで耐えられます。本の量が多い家庭にもおすすめですよ。
本棚の地震対策方法|おしゃれに耐震したい場合 見た目重視なら粘着タイプの耐震グッズも活用
壁に穴をあけたくないけれど、本棚の上につっぱり棒を設置するのはおしゃれじゃないと感じる方もいるでしょう。その場合は、壁と本棚を粘着剤で固定するタイプの耐震グッズが便利です。
L型金具のようにネジやクギがいらず、設置がラクなのも魅力。ただし、取り外す際にクロスがいっしょに剥がれてしまう可能性があることは覚えておきましょう。
本棚の地震対策|おすすめ耐震グッズ⑧ ■お部屋の雰囲気を乱さない耐震ストッパー
サンワサプライ
耐震ストッパー(2個入り)
貼るだけでラクに設置できる粘着タイプの耐震グッズ。特殊素材ポリウレタンフォームが揺れを吸収し、地震による家具の転倒を防ぎます。
つっぱり棒タイプの耐震グッズとちがい、設置していてもそれほど目立たないのが魅力。色もブラウンで木目調の本棚にもよくなじみます。お部屋の雰囲気を損ねずに地震対策をしたいという方におすすめですよ。
本棚の地震対策は飛び出し対策も重要 地震で本が飛び出さないようにする方法&グッズ
本棚の地震対策を考えるとき、本棚の固定だけでは不十分。本棚自体の転倒は防げても、なかの本が落下してきてケガをしたり、飛び出した本が避難の妨げになったりと被害を拡大させてしまう可能性があります。
万が一の地震でも揺れで本が飛び出さないようにするための方法もチェックしていきましょう。
本棚の地震対策|なかの本の飛び出し対策方法① ■本棚にひもを取りつける
本棚の各段の中央にひも水平に張っておくと、地震で揺れが発生したときも本が飛び出しにくくなります。
【用意するのも】
・フック型金具
・ひも(本棚の幅よりも少し長めのもの)
【地震対策として本棚にひもを取りつける手順】
1)並べた本の中間くらいの高さになる位置で、本棚の格段の両端にフック型の金具を取りつける
↓
2)本棚の各段にひもを水平に張り、左右のフックに結びつける
【ポイント】
・ひもの片側にS字フックを取りつけて引っかけられるようにすると本の出し入れがしやすくなる
・スライド式本棚の場合は、フック型金具を棚の内側に取りつけるようにする
本棚の地震対策|なかの本の飛び出し対策方法② ■本棚に落下抑制テープを貼る
落下抑制テープは、本棚の棚板のフチに貼りつけて本の飛び出しを防いでくれる便利グッズ。ひもを取りつける方法に比べてコストはかかりますが、本の出し入れを妨げたり美観を損ねたりしないのがメリットです。
本棚の地震対策|おすすめ耐震グッズ⑨ 貼っておくだけ!気軽に地震に備えられる
3M/スリーエム
落下抑制テープ 書棚用
全国の図書館でも多数採用される本棚の地震対策グッズ。本棚の前面に貼るだけで、すべり止め効果を持つ特殊なテープが揺れによる本の落下を防いでくれます。
透明タイプでインテリア性も損ねずにすむため、気軽に地震に備えることができますよ。
防災セットおすすめ16選【保管場所別】見せ置きできるおしゃれなものも多数 | タスクル
https://taskle.jp/media/articles/1466防災セット選びでは、想定している保管場所に合う商品かどうかも重要。本記事では、防災セットのおすすめ商品を保管場所別にご紹介します。
もしも今、家屋が倒壊するレベルの大地震がきたら何を持って避難しますか?正しく避難できますか?明日起きるかもしれない大災害に、今備えましょう。
本棚の地震対策|なかの本の飛び出し対策方法③ ■本棚に100均のアイアンバーを取りつける
地震による本の落下対策として、本棚にアイアンバーを取りつけるのもいいでしょう。アイアンバーなら100均でも手に入るのであまりコストをかけずに対策できますし、見た目もおしゃれに仕上げることができますよ。
本棚の地震対策が終わったら準備|必携防災グッズ3戦
「寝ているときの地震で倒れてきそうな本棚の対策はしたし、これで万全」と思うかもしれません。しかし実際の地震はあなたが想定するよりもっと大きなものになる可能性も。
マグニチュード7以上、東日本大震災のような地震が起こったら、家屋は倒壊し避難所で生活せざるを得なくなります。
本棚の地震対策が終わったら「もしもの時」に後悔しないよう、支援物資が届くまでの3日間をしのげる防災セットを準備しておきましょう。
本棚の地震対策後に準備したい防災グッズ|その1 ■プロ厳選のアイテムが集約!ラピタ防災リュック
防災セット ラピタ プレミアム 1人用
防災士が厳選したアイテムが詰まっているラピタの防災リュックを持っておけば「何を揃えれば良い?どのカバンに入れて避難する?」という悩みが一気に解決します!
ふた裏や背面・前面にポケットがあるためコンタクトや替えの下着などあなただけが必要なものも収納可能。ぴったりの防災セットが簡単に完成します!
本棚の地震対策後に準備したい防災グッズ|その3 ■狭い家でも場所を取らない!防災セットRelief2
Defend Future 防災セット1人用Relief2
1人暮らしで部屋や収納スペースが狭く、防災リュックを置く場所が限られている方におすすめ!どんな部屋にも馴染みやすいネイビーの防災リュックならそのまま出しておいても気になりません。
充実した中身ながら女性や高齢者など力のない方でも背負いやすい容量。いざという時に「防災リュックが重すぎる」というハプニングも防ぐことができます。
本棚の地震対策後に準備したい防災グッズ|その2 ■電源を確保できる安心感!Jackery Solar Generator 240
Jackery Solar Generator 240 ポータブル電源 ソーラーパネル セット
不安感がつのる災害時、スマホの充電は満タンにしておきたいもの。しかし普段のようにいつでも電源が確保できるとは限りませんよね。
ソーラーパネルでポータブル電源に電気を備蓄できるJackeryのSolar Generatorを持っておけば、災害時でも普段通りにスマホが使えます。遠くに住む家族といつでも連絡が取れると、不安感や寂しさも和らぎますね。
本棚の地震対策|耐震グッズ以外の工夫① 本棚の地震対策は並べ方の工夫も大事
本棚の地震対策というと耐震グッズばかりに注目しがちですが、じつは本の並べ方も重要です。
本と本のスキマをなくしたり、並べる本の高さを合わせて棚板とのスキマを最小限にしたりすると本の飛び出し防止に効果的。逆に本を横にして上に積み上げる方法は一気に大量の本が落下してくる危険があるので避けたほうが無難です。
また、辞書などの重い本は本棚の下の段に、文庫本などの軽い本は上の段に収納すると本棚の重心が低くなり地震で揺れても倒れにくくなります。
本を並べ直すだけなら今すぐにでもできるので、耐震グッズによる対策と合わせて実践しておきましょう。
本棚の地震対策|耐震グッズ以外の工夫② 本棚を置くレイアウトにも気を配ろう
たとえ本棚をしっかりと固定していたとしても、大地震では倒れてくる可能性があります。万が一本棚が転倒しても被害を最小限にとどめられるよう、可能であれば本棚のレイアウトにも気を配るといいですね。
避難経路をふさいでしまわないために、本棚はできる限りドアから離れたところに配置するほうがいいでしょう。なかの本の飛び出しに備え、本棚を置く向きにも注意が必要です。