災害時に役立つ防災グッズがセットになって売られている「防災セット」。必要なものがある程度まとめてそろうため、災害への備えがまだという方にとって便利なアイテムです。
防災セットにはさまざまなものがありますが、あらかじめ保管場所を想定した上で保管しやすい防災セットを選ぶことが重要。中身だけ見て選ぶと、物置の奥にしまいこんでいざというときに役に立たないという残念な結果になりかねません。
そこで今回は、防災セットのおすすめ商品を
- 玄関・リビングで見せる収納をしたい方向け
- 押入れの手前などに隠す収納をしたい方向け
と保管場所別に分けてご紹介します。ぜひあなたのくらしに馴染む防災セットを選んでみてください!
商品選びの前に|防災セットの基礎2つ
■「緊急避難用」と「避難所生活用」の防災セットの備えは違う
防災への備えは、避難所へ逃げるときに急いで持ち出す「緊急避難用」と、避難生活が長引いた場合にあとから必要になる「避難所生活用」に分けて考えることが大切です。
緊急避難用の防災グッズは「一次持ち出し品」とも呼ばれ、懐中電灯や少量の水、食料などすぐに必要となる最低限のものをリュックなどに入れて備えます。あまり多くのものを持ち出そうとすると逃げ遅れる原因になるので注意が必要です。
避難所生活用の防災グッズは「二次持ち出し品」と呼ばれ、避難生活が長引いた場合に自宅に取りに行くもの。最低3日分、大規模災害が起きた際には1週間生活できる備えがあるのが望ましいとされています。
防災セットにも緊急避難時用を想定したものと避難所生活用を想定したものなどさまざまなものがあるので、目的に合うタイプを選びましょう。
■緊急避難用の防災セットは一人一つずつ用意
緊急避難用の防災セットは一人一つずつ用意するのが原則です。災害発生時につねに家族全員がそろっているとは限りません。家族分まとめてしまうと力のある成人男性がいないときに持ち出すことができず逃げ遅れる原因になってしまいます。
災害時には自分の分の防災セットを自分で背負って避難するのが基本です。性別や年齢、健康状態などを踏まえたうえでそれぞれの人に合う重さ、中身のリュックを家族の人数分準備しておきましょう。
防災セットを選ぶ際のチェックポイント4つ
■防災セットのチェックポイント①セット内容
防災セットの中身は商品によって異なります。不足があればあとから買い足すこともできますが、せっかくセットで買うからには必要な防災グッズができる限りそろっているとうれしいですよね。
緊急避難用の非常持ち出し袋として用意するのか、避難所生活用として用意するのかも考えながら必要なものがセット内容に含まれているかどうか確認しましょう。
緊急避難用の防災セットに最低限必要なもの
非常食(缶詰パン、ビスケットなどそのまま食べられるものを2~3食分)
災害用ホイッスル
レインコート
乾電池
ガーゼ
消毒液
携帯トイレ
エマージェンシーシート
タオル
ウエットティッシュ
避難所生活用の防災セットにほしい防災グッズ
食料(3日~1週間分)
携帯スリッパ
エアーマット、寝袋
ラップ、紙皿、紙コップ
耳栓、アイマスク
使い捨てカイロ
水のいらないシャンプー
歯みがきシート
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■防災セットのチェックポイント②バッグの形状・タイプ
防災セットは持ち運びやすさも外せないポイントです。一次持ち出し品を入れた緊急避難用として防災セットを用意する場合は背負って走れる「リュック型」がおすすめ。両手があくため瓦礫など障害物を回避しやすく安全に移動できます。
防災セットは重くなりがちなので、肩パット付きやチェストベルト付きなど肩にかかる負担を軽減できるものを選んでおくといいでしょう。
「キャリーバッグ型」の防災セットは重い荷物を転がして運べて便利。ただし、段差や瓦礫を乗り越えるのに時間がかかり逃げ遅れてしまうおそれもあります。急いで避難する必要がない避難所生活用の防災セット向きのタイプと言えるでしょう。
■防災セットのチェックポイント③防水や防火は?バッグの機能
防災セットを必要とするシーンでは、大雨や火災の発生も想定されます。中身や持ち運びやすさのほうが優先度は高いですが、できれば防水・防炎加工が施された丈夫な素材のバッグに入ったセットを選ぶといいですね。
■防災セットのチェックポイント④サッと取れるところに置けるデザインかどうか
防災セットはいざというときにすぐ持ち出せるところに置くのが鉄則です。ふだん使わないためつい押入れの奥にしまい込んでしまいがちですが、緊急時にどこにあるかもわからない防災セットを探している余裕はありません。
そこで重要になるのが防災セットのデザイン。コンパクトなものやおしゃれなデザインのものを選べば、避難経路になる玄関やリビングなどのサッと手に取れるところにも保管しやすいでしょう。
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見せ置きOK!玄関・リビング向けのおすすめ防災セット9選
■玄関・リビング|おすすめ防災セット①人目が気にならない落ち着いた色
防災士が厳選した防災グッズ44点セット
Defend Futureの1人用防災リュックRelief2は楽天各部門のランキングで1位を獲得。「いかにも」ではない色とデザインはいざというとき避難所での人目も気になりません。
大容量のリュックはその分持つのに力が必要です。約22Lと他社と比べ少し軽量ですがセット内容は防災士が選んだ確かなもの。足腰の弱いお年寄りや力のない女性に向いている防災セットです。
■玄関・リビング|おすすめ防災セット②充実したセット内容が魅力
LA・PITA/ラピタ
防災セットラピタ プレミアム
玄関やリビングに防災セットを置きたいけれど、避難生活で不便しないようしっかり備えたいという方におすすめの防災セット。中身も充実した24L容量のバッグですが、デザイン性が高くお部屋の隅にそのまま置いても気になりません。
リュックはテントにも利用されるターポリン素材でできていて、防水性にも優れています。ゲリラ豪雨や台風の中逃げなければならないようなシーンでも荷物が濡れにくいのは安心ですね。
■玄関・リビング|おすすめ防災セット③どこにでも置けるグッドデザイン
防災防犯ダイレクト
地震対策30点避難セット
グッドデザイン賞を受賞した非常用持ち出し袋。非常時に防災用品とすぐに認識できる赤のワンポイントを備えつつ、すっきりとしたデザインとコンパクトかつ自立する設計で玄関やリビングの隅にさりげなく置いておけます。
中身は被災者の声をもとに防災士がセレクト。女性でも簡単に背負えるくらい軽量ですが、スマホの充電にも使えるソーラー多機能ラジオライトなど便利なアイテムも入っていていざというときに頼りになってくれるでしょう。
■玄関・リビング|おすすめ防災セット④玄関扉にくっつく!
ミヤビワークス
オリジナル防災バッグ OTE【約1日分】
強力なマグネットで玄関のスチールドアにくっつけて収納できる防災セット。十分な収納がない狭い玄関でもこれなら保管できますね。逃げ出すときにかならず目に入る場所に保管でき、非常時で慌てていても忘れず持ち出せるのも魅力です。
中身は防災のプロが厳選した13点の防災グッズ。必要最小限ですが、発災から約一日に必要なものがコンパクトにまとまっています。充実の備えよりも、確実に持ち出せる防災セットを用意したいという方におすすめです。
■玄関・リビング|おすすめ防災セット⑤ちょっとしたスキマに収納
ヒカリネット
HIH ハザードバッグ20
東日本大震災を経験した福島県の企業が考案制作した防災セット。体験した人だからこそわかる必要な人気防災グッズのみを厳選し、軽量・コンパクトにまとめてあります。
防水仕様のバッグはなんと2WAYになっていて、緊急時には直接水を入れて給水バッグとしても使用が可能。価格も比較的手ごろなので、「防災セットって本当にいるの?」と思う方でもこれなら気軽に備えられそうですね。
■玄関・リビング|おすすめ防災セット⑥見せること前提の設計
三和製作所
防災備蓄セットbibo
見せることを前提にデザインされたおしゃれなボックスの防災セット。4種類のデザインから置き場所にマッチするものを選択でき、防災セットをすぐに使える場所に見せる収納したいという方にぴったりです。
ボックス内には3つの小箱が入っていて、家族みんなが使える「共用箱」のほか、男性用、女性用、シニア用、キッズ用から2つ選んで自由に組み合わせが可能。家族構成に合った備えができるのもうれしいですね。
■玄関・リビング|おすすめ防災セット⑦普段は玄関チェアとして利用
コジット
リュックになる玄関チェア
コジットの玄関チェアは背面にリュックベルトを内蔵。中に防災セットを入れておけば、いざという時はリュックとして簡単に持ち出すことができます。
玄関扉を開けてすぐの場所に置いておけるので、大震災で家屋が倒壊し中まで入れないという状況でもサッと持ち出し可能です。
■玄関・リビング|おすすめ防災セット⑧女性必見の防災アイテムが豊富
エム・ティー・ネット
非常用持出セット さくら 女性向き1人用セット
女性防災士が実際に経験した被災中の困りごとをもとに作った女性用の防災セット。生理用品やドレスアップミラー、災害時だからこそ気をつけたい防犯対策グッズなど女性ならでは防災用品までまとめてそろうのが魅力です。
雨の中の避難にも対応できるよう、レインカバーがリュック底面のポケットに収納されているのも機能的。ふつうのリュックのようなデザインとインテリアの雰囲気に合わせて選べるカラーで玄関横やリビングにも比較的置きやすいでしょう。
■玄関・リビング|おすすめ防災セット⑨子供が喜ぶぬいぐるみタイプのリュック
くまモンの非常持出しリュックセット
人気キャラクター「くまモン」のリュックに入ったかわいい防災セット。ふだんはぬいぐるみ感覚で飾っておけるので、子どもの分の防災セットまで取り出しやすい場所に備えておけないとお悩みのご家庭におすすめです。
名前や連絡先などを記載できる防災カード付きで、リュック背面に入れられるようになっているのもポイント。災害時の混乱の中、万が一子どもとはぐれてしまった場合でも子どもを見つけ出すのに役に立ってくれるでしょう。
隠す収納向けのおすすめ防災セット6選
■隠す収納|おすすめ防災セット①キャリーにもなり運びやすい
LA・PITA/ラピタ
ものすごい防災セット
背負う・持つ・転がすの3WAY仕様のバッグが特徴の防災セット。障害物が多いときや急いで逃げないといけないシーンではリュックにでき、そのほかのときは転がせるので重くなりがちな防災セットをラクに持ち運べます。
高齢者など体力に自信がない方にもぴったりの防災セットですが、子どもがいる家庭など家族の重い荷物はひとつのバッグにまとめたいという方にもおすすめ。1人用のほか、2人用と3人用もあります。
■隠す収納|のおすすめ防災セット②車内に備えたい方へ
車載用防災セット カーセーバー(m) 車に備える防災グッズ
防災グッズの置き場所として車を検討している方におすすめの車載用防災セット。非常食が-20℃~80℃での保管に対応した7年保存のクッキーになっているなど、環境変化が激しい車内でも安心して置ける仕様になっています。
コンパクトなサイズなので座席の下にも収納可能。車内のサッと取れるところに置いておけば、地震などの災害時だけでなく渋滞につかまってしまったときなどにも役に立ちそうですね。
■隠す収納|おすすめ防災セット③長引く避難所生活に備えて
アルファー食品
安心米バラエティセット
アルファー食品の安心米バラエティセットは定番の白米に加えぜんざいやおこわ、五目ごはんなど計14袋のセット。「非常食はおいしくない」という先入観を覆すクオリティで、長引く避難所生活にホッと癒しを与えてくれます。
さらに嬉しいのがアレルギーの原因となる特定原材料等28品目が不使用なところ。食べ物アレルギーで何でもは食べられないというお子様にも、安全で温かくおいしい食事を摂らせてあげることができます。
■隠す収納|おすすめ防災セット④大容量50点!避難所生活用
アイリスオーヤマ
女性向け防災セット 1人用50点
大容量リュックに50点の防災グッズを詰め込んだ充実の防災セット。非常食も1日2食を3日分とたっぷり入っていて、本格的な支援がスタートするまでの3日間に備えることができます。
セット総重量約5kgと重めなため緊急避難用としてはやや不向きですが、長引く避難所生活用の備えとして防災セットの購入を考えている方におすすめです。
■隠す収納|おすすめ防災セット⑤リーズナブルで準備しやすい価格帯
アイリスオーヤマ
防災リュックセット
なるべくリーズナブルに必要最低限のものを一気に揃えたいという方におすすめの防災セット。震災を経験した防災士が監修した27点の防災グッズが入って10,000円未満で手に入ります。
ただし、飲料水や非常食はセット内容に含まれていないため自分で追加が必要です。また、情報収集に役立つ携帯ラジオなども含まれていません。こちらのセットをベースに自分に合った中身を追加するといいですね。
■隠す収納|おすすめ防災セット⑥食品・水中心のセットも
充実の1週間 55品の保存食セット
発災から3日でライフラインは整うと言われていますが、自宅に戻れたあとも今までとおりにガスや水道を使って料理できるとは限りません。そんなときに豊富なメニューの非常食セットがあれば安心です。
被災後は連日片付けや掃除が夜まで続き、コンビニやスーパーも売り切れが続出します。今のうちに1週間程度の食糧は自分で確保しておきましょう。
■隠す収納|おすすめ防災セット⑦ローリングストックで災害に備える
日清食品
カップヌードル ローリングストックセット
日常の中で消費しながら食べた分だけ買い足していく「ローリングストック」と自動配送を組み合わせた新防災サービス。3カ月ごとに新しいカップヌードルが自動で届くため、賞味期限切れや買い忘れの心配がありません。
初回購入時には保存水やカセットコンロなどがセットで届き、保管ケースは付属のリュックベルトを取り付ければそのままリュックに早変わりします。避難先にそのまま持ち運べるのも便利ですね。