お風呂場はキレイに掃除しているのになぜかカビが生えやすい……
換気扇の音が大きくなっているような気がする……
それは、お風呂場の換気扇が汚れているせいかもしれません。この記事では、お風呂場の換気扇をキレイに掃除する方法をご紹介しています。
また、汚れがたまる仕組みとそれを防ぐ方法や専門のハウスクリーニング業者に依頼する時のコツも考えてみました。
お風呂の換気扇を掃除する7つの手順
お風呂の換気扇の掃除は、慣れると意外と簡単です。ここでは、はじめての方でもチャレンジできるように、掃除方法を7つのステップに分けてご説明しています。
必要な道具もご紹介していますので、参考にしてみてくださいね。
■① 掃除に必要な道具を揃える
お風呂の換気扇は高い場所にあるので、ホコリや汚れを浴びないような工夫が必要です。
また、汚れが入り組んだところまでこびりつきやすいので、細かい部分を掃除できる道具も用意しましょう。以下のようなものを揃えておくと安心ですね。
・マスクやゴム手袋
・メガネやゴーグル
・脚立
・ドライバーや六角レンチ等の工具
・中性洗剤
・つまようじや竹串
・水を入れたスプレー容器
・使い古しの歯ブラシやたわし
湿気で固まったホコリは浸け置きするとキレイに落とすことができます。大きなバケツや、キッチンのシンク等を使えるような準備もしておくと良いでしょう。
掃除途中で慌てることがないよう、事前に必要な道具や準備を済ませておくことをおすすめします。
また、上を向いて作業をすることが多いので、異物や汚れを含んだ水分が目に入らないよう、必ずゴーグル等で防御することを忘れないようにしましょう。
脚立を使用する場合は、床を傷つけないようシート等で養生することも必要です。
■② 換気扇の化粧カバーを取り外す
換気扇のスイッチやブレーカーを切ったら、換気扇の化粧カバーを取り外しましょう。この時点でホコリがびっしりついているようでしたら、事前に掃除機をかけておくことをおすすめします。
取扱説明書等に従って、化粧カバーを取り外します。
化粧カバーは、バネのようなもので留めているタイプやネジで留めているもの等、換気扇によって外し方は異なります。無理に動かしてパーツを壊してしまうことがないよう、充分に注意しましょう。
■③ 下のカバーも取り外す
換気扇の種類によっては、化粧カバーとシロッコファン(羽根の部分)の間にもう一枚カバーがついていることがあります。そちらも取り外してしまいましょう。
大抵はねじ留めされているので、パーツをなくさないように小皿等に入れてきちんと保管しておきます。
■④ シロッコファンを取り外す
カバーをすべて外したら、シロッコファンが見えてくると思います。ホコリがびっしりとこびりついているので、驚かれる方も多いのではないでしょうか?
ホコリが顔にかからないようにマスク等でガードしつつ取り外します。取り扱い説明書をよく読んで、ていねいに外しましょう。
大きなホコリはこの時点で取り除いておくことをおすすめします。取り外すときに目に入ったり、浸け置き洗いをする時に排水管が詰まるのを防ぐことができます。
外すときにきしむような音がしたり、ジャリジャリと何かをこするような音がしている時は、モーターに異常がある可能性があります。いったん作業を中断して、専門業者に依頼することを検討しましょう。
■⑤ カバーやシロッコファンを洗う
取り外したカバーやシロッコファンをキレイに洗浄します。
こびりついたホコリは、中性洗剤を溶かしこんだお湯に浸すことで落とすことができます。20~30分浸け置きしてみましょう。浸け置きができない場合は、中性洗剤を薄めてキッチンペーパー等でパックするのがおすすめです。
水分を含んで柔らかくなった汚れを、使い古しの歯ブラシ等でこすり落としてやります。特に、シロッコファンは内部まで汚れが入り込んでいるので、毛足の長いブラシや柔らかい布等を使ってていねいに汚れを落としていきます。
パーツを留めていたネジは、小さな網(排水溝ネットや洗濯ネットがおすすめです)に入れて、中性洗剤を薄めたバケツ等に入れて振り洗いしましょう。
洗い終わったら、日陰に干して水気を切ります。
■⑥ ドラム部分のホコリ等を取り除く
シロッコファンが取り付けられていた、本体の丸い部分をドラムと呼びます。
これは取り外すことができないので、汚れを拭き取って落とします。大まかな汚れは、中性洗剤を染みこませたキッチンペーパー等で拭き取りましょう。細かい汚れはつまようじ等でこすり落とし、掃除機で吸い取ります。パソコン掃除等に使うエアダスターで吹き飛ばすのもおすすめですよ。
この場合も、ホコリを吸い込んでしまうことのないよう、くれぐれもお気をつけ下さいね。
■⑦ 組み立てて完了!
すべてのパーツをキレイに掃除したら、残った水気を柔らかい布で拭き取ります。
乾燥したら、元通りに組み直していきます。化粧カバーを取り付ける前に、シロッコファンを手で回してみて、異音やきしみがないかをチェックしておきましょう。
完全に組み上げたら、ブレーカーや電源を戻して完了です!
お風呂の換気扇を掃除するコツ
お風呂の換気扇は、慣れると比較的簡単に掃除することができますが、最初はどこから手を付けていいのか戸惑ってしまいますよね。
ここでは、掃除の前にやっておきたいちょっとしたひと手間と気を付けたいことをご紹介しています。
■掃除前には必ず電源等を落とす
掃除を始める前には、必ず換気扇の電源とお風呂のブレーカーを落として下さい。
特に、ブレーカーを落とさないことで思わぬ事故に発展する可能性がありますので気を付けましょう。
ブレーカーを落とすと照明等が使えなくなるので、電源を他の部屋から引いたり明るい時間帯に作業を済ませることをおすすめします。
また、お風呂の換気にも気を配ることが必要です。窓を開けたり、扇風機等を使って空気がこもらないようにしましょう。
■無理はしない
お風呂の換気扇のパーツには、複雑な構造になっているものもあるので、いきなりパーツを外そうとするのは危険です。
商品によってはカバーそのものがなく、ホコリが溜まったら丸ごと交換するタイプのものもあります。この場合は、専門のハウスクリーニング業者に依頼するしか方法がありません。
取扱説明書を見ても構造がわかりにくいものや、説明書の手順通りにやってもパーツが外せない場合は、深追いするのは絶対にやめましょう。
無理に引っ張ったりしてパーツが破損すると、自分で掃除できないばかりか高額の修理費用が必要になることもあります。
■組み立て手順を覚えておく
お風呂の換気扇をキレイに掃除するには「化粧カバー・カバー・シロッコファン」を取り外す必要があります。掃除したあとに取り付ける順番や手順を忘れないよう、写真やメモで記録しておくようにしましょう。また、似たようなネジやナットが多いので、どのパーツにどのネジを合わせるのかも忘れずに記録しておきたいですね。
特に、掃除前と掃除後の様子がわかる写真に納めておくと、キレイになったことが実感できるというメリットもあるのでおすすめですよ。
汚れの原因とは?
お風呂の換気扇に付着する汚れは、他の場所とはちょっと異なっています。水分を含んで固まった汚れはゴシゴシこするだけでは、容易に落とすことができません。
ここでは、換気扇に汚れが付着する仕組みと原因を考えてみました。
■換気扇が吸い込んでいるもの
お風呂の換気扇は、お風呂で発生した湿気(蒸気)を吸い込んで湿度を下げる働きをしています。
それでは、その蒸気にはどんなものが含まれているのでしょうか?それは、私たちが身体を洗う時に排出される皮脂汚れや汗、シャンプーや石鹸に含まれる汚れ成分なのです。
換気扇は、その汚れ成分を含んだ蒸気と空気中に漂う小さなホコリを吸い込み続けています。
徐々に換気扇内に蓄積していく汚れは、その蒸気とホコリが固まったものと言えるわけですね。
■カビは上から降ってくる?
換気扇が吸い込み続けた蒸気とホコリは、徐々に換気扇内に蓄積されていきます。お風呂の湿度と温度、それに人間の皮脂等を含んだ栄養素たっぷりのホコリは、カビの繁殖にぴったりの環境なのです。
また、見落としがちなお風呂の天井もカビの格好の棲み家です。天井に繁殖したカビは、換気扇の中にも入り込んでどんどん増えていきます。
カビが繁殖した換気扇は、カビを下に向けてばらまきながら回っているようなものです。これでは、お風呂をせっかく掃除した意味がありませんよね。
カビは見た目が良くないだけでなく、喘息や気管支炎の原因にもなる恐ろしいものです。小さな子どもさんやご年配の方がいる家庭では、特に気を付けなくてはならないものです。
お風呂の床や壁を一生懸命掃除しているのに、なかなかカビを根絶できない……という場合は、お風呂の換気扇に原因があるかもしれません。
■ホコリが取れにくい理由
お風呂の換気扇にこびりついた汚れは、頑固で手ごわいものがほとんどです。
それは、汚れに水分と若干の脂分が含まれているから。蒸気等の水分を含んだ汚れは、濡れている間は落としやすいものですが、乾燥するとガビガビに乾いてしまいます。
住人が入浴するたびに「濡れる→乾燥」のサイクルを繰り返した汚れは石のようにガチガチに固まっていることも珍しくありません。
固まってしまった汚れは、じっくり浸け置きして落とすようにしましょう。取り外しができないドラム部分には、中性洗剤を染みこませたキッチンペーパー等でパックするのがおすすめです。
汚れ部分に水分を含ませてやることで、かなり掃除がしやすくなりますよ。
毎日できる簡単お手入れ方法
お風呂の換気扇の掃除は、正直ちょっと億劫ですよね。掃除のサイクルを長くするには、換気扇に汚れがたまりにくくする工夫が必要です。
ここでは、毎日できる簡単なひと手間についてご紹介しています。家族みんなで気を付けるようにしたいですね。
■カビが繁殖しにくい環境を作る
カビの繁殖には「湿度・温度・栄養」の3要素が必要であることは先にお話ししましたね。お風呂のカビを繁殖させないためには、この3要素をできるだけ取り除く必要があります。
と言っても、特に難しいことをする必要はありません。気を付けたいのはこの1点だけ。
・入浴後に、冷水で浴室全体をよく流す
適度に温まったお風呂の温度を下げ、飛び散った石鹸の残りかす等を完全に洗い流してしまいましょう。カビが生息しにくい環境を作るというわけですね。洗濯のために残り湯を翌日まで持ち越す場合も、ふたをきっちり閉めて蒸気が漏れるのをできるだけ防ぎましょう。
浴室全体を水で流したら、窓やドアを開け放って乾燥を促します。日々のひと手間で、カビの繁殖を防ぐことができますので、毎日続けるようにしたいものです。
■不用品を処分する
お風呂の中は、意外と物が多いものです。
シャンプーやボディソープ、お肌のお手入れ用品等、気が付けばあちこちに物が置かれているという方も多いのではないでしょうか。
お風呂に置きっぱなしにされているボトル等は、水分が溜まりやすくカビの温床になりがちです。ボトルを床に置いていたら、その部分がヌメヌメになっていたなんてことも珍しくありません。
毎日使うものだけを厳選してお風呂に置くようにすれば、カビの繁殖をかなり防ぐことができます。それ以外のものは、カゴ等にまとめておいて使う時だけ持ち込むようにすれば、お風呂の中がスッキリして掃除もしやすくなりますよ。
また、ラック等を活用して、床置きのものをできる限り減らすことも重要です。水分が残りにくくなるような物の置き方を工夫してみましょう。
■掃除道具も清潔に
お風呂をキレイに保つために欠かせないのがこまめな掃除ですよね。
でも、その掃除に使っている道具が清潔でないと意味がありませんね。いつ買ったのかわからないような、古い掃除道具は湿気や汚れがたっぷり含まれており、カビが繁殖する原因になります。特にスポンジは水分が抜けにくいので、床にそのまま置くのは厳禁です。
掃除道具も一定サイクルで買い替えて、清潔に保つようにしましょう。
また、できるだけ水切りが早くなるように、フックで吊り下げたりする工夫も大切です。掃除道具自体をお風呂の外に保管して、使う時だけ持って入ることも有効な手段と言えますね。
掃除業者に任せた場合
お風呂の換気扇の清掃を請け負ってくれるハウスクリーニング業者も数多く存在します。
ここでは、業者に任せたほうが良いケースやそのメリットをご紹介しています。また、業者を選ぶときに気を付けたいポイントもまとめてみました。
■業者に頼んだほうがいいケースって?
化粧カバーやその下にある本体カバーの取り外し方が分からない時や、シロッコファンの大きなホコリを取り除いても異音がするときは、無理に自分で作業を進めずに業者に依頼したほうが良いでしょう。
お風呂の換気扇は、商品によっては非常に複雑な構造になっており、プロの使用する特殊な工具が必要になる場合もあります。また、ホコリを取り除いても異音が止まない場合、換気扇のモーター自体が破損している可能性もあります。
無理に作業を進めて破損してしまうと、交換費用等で思わぬ大出費になる恐れもあります。くれぐれも無理はしないようにしましょう。
■業者に頼むメリット
専門のハウスクリーニング業者に依頼する最大のメリット。
それは、換気扇全体を隅々までピカピカにしてもらえるという点です。化粧カバーやシロッコファンはともかく、本体のドラム部分は丸洗いができないので、汚れを完全に落とすことが困難です。プロの技術と機材を使うことで、自分たちでは手の届かない部分もキレイにすることができます。
また、ハウスクリーニング業者によっては換気扇だけでなく、お風呂場全体の防カビコートを請け負っているところもあります。併せて依頼することで、お風呂をより清潔な環境に保つことができますね。
■業者を選ぶ時の注意点
お風呂の換気扇清掃をハウスクリーニング業者に依頼する時は、必ず事前に見積もりを依頼することが重要です。可能であれば、事前に現地を見せて詳細な見積もりを作ってもらうのがベストです。
また、見積書に不明瞭な部分がないかも事前にチェックして、信頼がおけると思った業者に依頼するようにしましょう。
残念なことに、作業後に多額の請求を行ってトラブルに発展するケースは後を絶ちません。
事前に見積もりを請求して、必要になる費用を双方が確認しあうことは、トラブル回避において非常に有効です。
まとめ
健康な毎日のためにも、お風呂の環境は清潔に保ちたいもの。
そのためにも換気扇の清掃は欠かせません。キレイな換気扇を維持するには、家族全体の協力が非常に重要です。できるだけカビを繁殖させないように、みんなで気を付けたいものですね。