醤油は比較的使用頻度の多い調味料ですが、まとめ買いなどで大量にストックしているとうっかり賞味期限を切らしてしまうことがあります。
そこで悩むのが、古い醤油の捨て方。「シンクに流せばいいのでは?」と思うかもしれませんが、じつはそれは間違った捨て方なんです。
今回は、醤油の捨て方について特集!正しい捨て方や、流しに捨ててはいけない理由を紹介します。また、賞味期限切れの醤油を本当に捨てる必要があるのかや、捨てずに活用する方法も見ていくので必見です。
賞味期限切れの醤油を前に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてくださいね。
醤油の正しい捨て方は可燃ゴミ!おすすめの方法4選
醤油やドレッシングのような液体調味料を処分するとき、ペットボトルや瓶に入ったままゴミに出すわけにはいきません。しかし、だからといって中身を流しに捨てるのはNGです。
醤油は、新聞紙や布などに吸わせて可燃ゴミとして捨てるのが正しい捨て方。具体的な方法を4つご紹介します。
■醤油の捨て方1:牛乳パックに入れて燃えるゴミ
古い大量の醤油を捨てるときは牛乳パックを使う方法がおすすめです。ドレッシングやソースなど醤油以外の液体調味料を捨てるときや廃油の処理にも活用できます。
【手順】
①牛乳パックの中に新聞紙(古布、キッチンペーパーでも可)を丸めて詰める
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②醤油を流し込む
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③醤油がしっかり吸収されたら牛乳パックの口をガムテープでとめる
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④可燃ゴミに出す
■醤油の捨て方2:ビニール袋に入れて燃えるゴミ
普段牛乳を飲まない方の場合は、スーパーの袋などビニール袋を使って捨てましょう。処分する醤油の量が多く牛乳パックに入りきらないときにもおすすめです。
ただし、牛乳パックにくらべ安定感がないため、注ぐ際にこぼれないよう注意しましょう。
【手順】
①ビニール袋を2重にする
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②ビニール袋の中に新聞紙(古布、キッチンペーパーでも可)を丸めて詰める
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③醤油を流し込む
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④醤油がしっかり吸収されたらビニール袋の口をしっかりと結ぶ
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⑤可燃ゴミに出す
■醤油の捨て方3:油処理袋を使って燃えるゴミ
市販の油処理袋も醤油などの液体調味料を捨てる際に役立つアイテムのひとつ。油処理袋は廃油を処分するためのもので、水を通さないパックに吸油材が敷き詰めてあります。
上にテープが付いたタイプもあり、残った古い醤油をとてもラクに処分できますよ。
【手順】
①油処理袋の口を開け、倒れないよう水平な場所に置く
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②醤油を注ぎ入れ染み込ませる
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③袋の口をとめる
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④可燃ゴミとして処分する
■醤油の捨て方4:紙オムツを使って燃えるゴミ
使わなくなった紙オムツは余っていませんか?紙オムツには大量の尿を吸収できるよう、水分を吸収するとゼリー状になる吸水ポリマーなどが使用されています。醤油などの液体調味料もたっぷりと吸収してくれますよ。
新聞紙などよりも吸収力が高いので、古い醤油を手間なく捨てたい方や処分したい醤油の量が多い場合におすすめです。
【手順】
①ビニール袋などに紙オムツを入れる
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②オムツの中に醤油を注いで吸収させる
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③ビニール袋の口をしばり、可燃ゴミとして捨てる
醤油の捨て方|流しやトイレに流すのがダメな理由 醤油を流しやトイレに捨ててはダメなのはなぜ?
液体である醤油は、シンクにそのまま流してしまえばあっという間に処分できます。わざわざ紙などに吸わせて可燃ゴミとして処分しなければならないのはなぜなのでしょうか。
醤油を排水溝に流して捨ててはいけないのは、環境汚染につながるからです。たとえば、大さじ1杯の醤油を川に流した場合、魚が生存できる水質まで戻すのに400~450リットルもの大量の水が必要になると言われています。
シンクだけでなく、醤油をトイレに流して捨てるのもNGです。トイレに流しても行き着く先はおなじため、環境汚染につながることに変わりはありません。また、排水パイプが詰まる原因にもなります。
わたしたちが暮らす地球環境を守るため、醤油を捨てるときは正しい捨て方を守りましょう。
醤油の捨て方を考える前に!醤油の賞味期限とは 醤油の賞味期限とは
醤油の賞味期限とは ■醤油は賞味期限切れでも捨てなくていい?
賞味期限とは、未開封で正しい保存方法を守って保存していた場合に「品質が変わらずおいしく食べられる期限」のことです。そのため、賞味期限が過ぎたからといってすぐに食べられなくなるわけではありません。
醤油は古くから長期保存ができる調味料として親しまれてきました。塩分濃度が高いため、腐ることはほとんどないと言われています。未開封で保存状態が良ければ賞味期限を2~3カ月くらい過ぎていても問題なく使えることが多いです。
賞味期限切れの醤油を見つけたからといって、慌てて処分しなくてもいい場合もあります。
賞味期限だけに頼らない!古い醤油の捨て時とは ■傷んだ醤油の見分け方
賞味期限切れの醤油は、風味が落ちたり変色したりする可能性がありますが、使っても大丈夫な場合も多いです。逆に、開栓後や未開封でも保存状態が悪いと記載されている賞味期限以前にダメになってしまうこともあります。
醤油を捨てる必要があるかどうかは、賞味期限だけに頼らず状態を見て判断するといいでしょう。
変色している | 風味は落ちますが食べられます。 |
ドロドロしている | 使わないほうが無難です。 |
異臭がする | 使わないほうが無難です。 |
味がおかしい | 使わないほうが無難です。 |
白いカビのようなものがある | カビではなく産膜酵母と呼ばれる酵母の一種で口にしても問題ありません。 風味や香りを損ねるためザルなどで早めに取り除き、加熱してから使いましょう。 |
賞味期限切れの醤油を捨てずに活用する方法
醤油は賞味期限が切れていても使えることが多いですが、香りや風味が落ちていてそのままだと使いにくいこともあります。しかし、そのまま流しに捨てるわけにもいかず、廃棄にも手間がかかるため、できれば使い切りたいですよね。
賞味期限切れの醤油を捨てずに活用するアイデアをご紹介します。
賞味期限切れの醤油を捨てずに活用する方法1 ■加熱調理用として使い分ける
賞味期限が切れて香りや風味が落ちた醤油は、刺身しょうゆにするなど食材にそのままかける用途には向きません。しかし、加熱すると香ばしい香りが引き立ち、風味の劣化もそれほど気にならずに食べられる場合が多いです。
煮物用に使うなど、使い分ければ捨てずに使い切ることもできるでしょう。とくに、佃煮や角煮など味が濃く煮詰める料理に使うのがおすすめ。にんにくや生姜を使う料理も風味の劣化が気になりにくくおいしく消費することができますよ。
賞味期限切れの醤油を捨てずに活用する方法2 ■醤油を大量消費できるレシピで使い切る
加熱調理で使い、かつ醤油を大量に使用できるレシピを覚えておけば、賞味期限切れの醤油を発見しても慌てる必要はありません。
醤油の大量消費におすすめのレシピを2つご紹介します。
醤油を大量消費できるレシピおすすめ1 醤油ベースのたれ
やきとりや照り焼き、天丼のたれ、すき焼きや肉じゃがなどに使える甘辛醤油だれのレシピです。レシピの分量通りの調理で、一度に醤油を150ml消費できます。
ごはんが進む味付けと幅広い用途で、賞味期限が気になる醤油もスムーズに使い切ることができるでしょう。
醤油を大量消費できるレシピおすすめ2 チャーシュー
醤油をたっぷり消費できるチャーシューのレシピです。砂糖のほか、生姜やにんにくなども加わるため風味の劣化も気になりにくそうですね。
賞味期限切れの醤油を捨てずに活用する方法3 ■掃除に使う
醤油には油汚れを浮かせて落ちやすくする作用があります。賞味期限切れで加熱処理しても口に入れるのはためらわれるような場合は、コンロやレンジまわりのお手入れに使うのもいいですね。
【やり方】
①いらない布などに醤油を染み込ませる
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②油汚れが気になるところをこする
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③塩の跡や醤油の成分が残らないよう、熱湯でしっかりと洗い流す
賞味期限切れの醤油を捨てずに活用する方法4 ■実験に使う
茶色く変色した10円玉は、醤油を使って磨くとピカピカになることを知っていますか?賞味期限切れの醤油の処分に困ったら、捨てずに子どもといっしょに実験に使ってみるのもいいですね。
10円玉はおもに銅から作られた硬貨。古くなると表面が茶色くくすんできますが、このくすみは銅と酸素が結びついてできる酸化銅の膜です。
酸化銅は酸に溶け、食塩には反応を助ける働きがあります。醤油には乳酸などの酸と塩分が含まれるため、くすんだ10円玉を磨くとピカピカに蘇らせることができますよ。
【やり方】
①10円玉のくすみが単なる汚れではないことを確認するため、台所用洗剤を含ませたティッシュペーパーでこする
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②小皿に醤油を入れ、10円玉を浸す
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③1時間ほど置く
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④スポンジなどで軽くこする
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⑤お湯ですすぐ
醤油を捨てるときは正しい捨て方で処分しよう
醤油をそのまま排水溝に流すと環境汚染につながります。賞味期限切れなどで醤油を捨てる際は、ご紹介した正しい捨て方で処分しましょう。
また、醤油は賞味期限が過ぎていても問題なく使える場合も多いです。賞味期限だけで判断せず、本当に捨てる必要があるのかや捨てずに活用する方法はないのかもぜひ考えてみるといいですね。