家族全員が毎日使うお風呂の掃除。洗い場となる床や浴槽の掃除はするものの、いつの間にか、洗っているはずの蛇口が白っぽくなっていたり、洗い場の床が黒ずんでいたりすることはありませんか?
しかも、毎日お掃除している床でさえ、どういうわけかすぐ黒くなってしまう。
そんなお風呂場が気になったら、「思い切って全体をお掃除しよう!」と考えた瞬間、「お風呂の全体のお掃除? 」「お風呂のお掃除に大丈夫な洗剤って? 」
など、疑問がわいてきます。
普段見過ごしがちですが、思ったより、広範囲に格闘しなければいけないお風呂のお掃除…
今回は、そんなお風呂掃除のいくつかのコツをご紹介いたします。
風呂場掃除のコツ11選
≪準備するもの≫
・スポンジ(ザラザラしたカタい面が付いているもの)
・雑巾
・お風呂用中性洗剤
・カビ取り用塩素系洗剤
・ラップ
・重曹
・酢
・クエン酸
・ゴム手袋またはビニール袋
・場合によってアルコールスプレー
・フローリングワイパー
・ゴーグル
■① 徹底的にお風呂掃除! 服装は?
お風呂掃除といえば、まず悩むのが服装ではないでしょうか?
徹底的にお風呂をお掃除するとなると、壁や天井も…… となると、洗剤が垂れてきて体に付いたり、すすぎのシャワーがかかるのでは? と考えます。
また、使用する洗剤によっては、皮膚に付けば悪影響のあるものもあります。
けれど、一般家庭に、全身を防御するような防護服はありません。
それではどんな服装でお風呂掃除に挑めばよいのでしょうか?
それはズバリ、汚れてもいい普通のTシャツ(またはトレーナー)と短パンです。頭はタオルや手ぬぐいで髪の毛を覆っておきましょう。
こんなノーマルな服装ですが、お風呂場をお掃除するときのコツとして、高いところのお掃除の範囲は、半分ずつ作業することで、自分が濡れることが防げるのです。床や壁、天井も半分ずつ洗い、洗剤やすすぎから逃げられるスペースを作っておけば、自分にかかることはありません。
尚、カビ取りのため、漂白剤などを使用する際は、皮膚に影響が出る可能性があるので、すすぎ水が流れる床面に接触する足を守るために、お風呂掃除用のゴムスリッパをはきましょう。
■② 風呂場の黒ずみ、カビのお掃除のコツ
お風呂場の床の黒ずみは、皆さんご存知、「黒カビ」です。
壁や床の表面に付着しただけであれば、お風呂洗い用中性洗剤をスプレーしてから、スポンジの固い面でこすれば落ちますが、カビの根が浸透してしまっているものは、そう簡単に落ちません。
お風呂場の頑固な黒カビのお掃除には重曹が効果的。少量の水で練ってペースト状にしたものを黒い部分にこすりつけます。
重曹ペーストをこすりつける前には、お風呂場の床を雑巾で拭くなどして、乾いた状態にしてから塗りましょう。
重曹ペーストを塗る場合には、スポンジや雑巾を使うのではなく、ゴム手袋で塗るのがコツ。ゴム手袋の代わりに、ビニール袋などを手にはめて、手首と袋を輪ゴムで止めて作業してもOK。
布やスポンジなどでこすりつけると、せっかくつけた重曹が布やスポンジの繊維の中に入り込んでしまい、お掃除したいお風呂場の床になかなか重曹が付着しません。重曹ペーストを無駄なく使い切るためにも、ゴム手袋などで汚れ部分にすりこみましょう。
汚れ部分にすりこんだら、すぐに洗わず、時間を置くことがポイントです。お風呂場の床に重曹ペーストを塗りこんだら、上からラップを貼って湿布をしておくことをおススメします。
最近のお風呂場の床は、水はけの良いものが多く、せっかく重曹ペーストを塗り込んでもすぐに乾いてしまいます。
効果的に重曹パワーを発揮させるためにも、是非ラップで湿布をしましょう。
カビ取り剤などの塩素系漂白剤を使う場合も、同じようにお風呂場の床を雑巾などで拭いてから、吹き付け、ラップをしてしばらく置きます。
洗浄液が空気に触れていると、カビの根は死滅しません。漂白剤の上にラップをし、お風呂場の床としっかり密着させましょう。
どちらも6時間ほど放置すれば、水を流すだけでキレイになります。
尚、塩素系漂白剤を使用する際には、水で充分に洗い流すまで、換気をしっかりと行いましょう。
■③ お風呂場の排水溝のお掃除のコツは?
お風呂場の排水溝には石けんカスや皮膚からはがれた皮脂、髪の毛などが溜まっています。
ここは重曹とお酢を使います。
①古歯ブラシなどで髪の毛などを取り除く
②重曹を約1/2カップ振り入れふりかける
③その上に、1/2カップのお酢をかける
④40℃ほど(触って温かさを感じる温度)のお湯を、重曹+お酢の上にかける
⑤重曹とお酢が反応して泡立つので、30分ほどそのままにする
⑥最後に、古歯ブラシで磨き、お湯で排水溝を洗い流す
尚、熱湯を使うと、排水管が痛むので、熱湯は使わないようにしましょう。
■④ 風呂場の天井や壁の高い部分のお掃除にはフローリングワイパーを
お風呂場の手が届かない天井や壁の高い部分には、フローリングワイパーを使いましょう。
お風呂場の天井をお掃除するときのコツは、仕上げのすすぎのシャワーまでの作業を半分づつ行うことです。
そうすることで、自分の体が濡れることを防ぐことが出来ます。
天井をよく見てキレイなら、フローリングシートにアルコールをスプレーして拭くだけで充分かも知れませんが、もしカビを見つけたら塩素系漂白剤を使用しましょう。
天井をお掃除する場合、万が一薬液が入ったら大変なので、ゴーグルを着けることをおススメします。
漂白剤が目に入った場合、角膜がびらん(ヤケドを負ったようなもの)状態となり、病院での治療が必要となります。
しつこいようなカビは、前もってピンポイントに塩素系漂白剤を吹き付けておきましょう。
ほとんどの家庭のお風呂が、浴槽と床とで半分ずつほどのスペースとなっているので、お風呂場の床に、重曹や漂白剤を付ける際に、同じ側の天井の気になるカビにスプレーすると良いでしょう。
■⑤ 自分でお掃除してみよう! お風呂場の換気扇
一般家庭によくある、浴室暖房機能もついているお風呂場の天井の換気扇ですが、お風呂掃除はしていても、換気扇はそのままというご家庭は多いのではないでしょうか?
お風呂場の換気扇も、取り外せる部分は自分でお掃除できます。
四角い換気扇を見上げると、直径1.5cmほどの丸いものが四隅にあるのが見えるはずです。
それをそっと外してみると、換気扇のパネルが固定されているネジが現れます。
換気扇の吸い込みパネルが落ちないように、そっと外しましょう。
むき出しになった換気扇の奥には金属の部品などがあるので、そこには触れないように、換気扇の綿ぼこりを掃除機で吸い込みましょう。
次に固く絞った雑巾で手が届く範囲を拭きます。この際に、汚れが気になる場合は、雑巾にアルコールスプレーを吹き付けて、拭くのも良いでしょう。
揮発性のアルコールですと、仕上げ拭きが要らないので、内部の金属部品にダメージを与える可能性が少なくなります。
取り外したカバーは、タワシやスポンジ、古歯ブラシなどを使用し、中性洗剤を薄めた水道水を付けて汚れを落としたら、水道水でしっかりとすすぎましょう。
雑巾などで拭いた後、完全に乾燥させてからもとに戻しましょう。
お風呂場の換気扇のお掃除は、換気扇内部の金属部品や配線を傷つけないように、慎重に行いましょう。
■⑥ お風呂場のゴムパッキン、ガンコな汚れのお掃除は?
カビ取りスプレーでも落ちないような、根の張ったカビを落とすコツがあります。
まずは、片栗粉と同じ量の塩素系漂白剤を混ぜあわせ、しっかりと練りましょう。
片栗粉は、カビにしっかりと付着させる目的があるので、塗った後から垂れてこないような柔らかさに練ります。
混ぜあわせたならば、漂白効果が落ちる前に素早くパッキンの黒カビ部分に塗り込んでいきます。
ゴムパッキンの場合は、長時間放置すると劣化が早まるので、2~30分ほどしてから水道水で洗い流します。
■⑦ 風呂場の蛇口や鏡の白い水垢のお掃除にはクエン酸
お風呂場の床や壁、天井のお掃除が終わったら、次はお風呂場のアクセサリーのお掃除に取り掛かり.ます。
まずは、お風呂場の蛇口や鏡の水垢退治です。白い筋が付着しているのに気が付きます。
これは水垢なのですが、普通の中性洗剤では落ちない厄介者。
こすってもとれない水垢には、クエン酸を溶かしたお湯に浸けたキッチンペーパーなどで、鏡なら貼り付け、蛇口なら巻き付けておき、1時間ほどおきましょう。
その後は軽くこするだけで、ピカピカになるはずです。
■⑧ シャワーヘッドの目詰まりには…
最近シャワーの出が悪くなったと感じた時は、シャワーヘッドの目詰まりかも知れません。
シャワーヘッドの目詰まりの場合、長年のシャワーの使用により、水道水のカルシウムがこびりつき、シャワーの穴をふさぐ場合があるのです。
そんなz時は、カップ1杯のお酢を洗面器かバケツに入れて、熱湯を1リットル入れます。
そこにシャワーヘッドを1時間ほど浸し、古歯ブラシなどで磨きましょう。
お酢のパワーで、水道水のミネラル成分であるカルシウムがスッキリ取れるはず。
■⑨ いよいよ浴槽
次は浴槽のお掃除です。
高いところのお掃除をしたので、浴槽にはたくさん汚れが落ちているはずです。
天井や壁をすすいだ際の洗剤成分も一緒に洗い流すつもりでシャワーをかけましょう。
次にお風呂場洗い専用の中性洗剤をかけ、スポンジでゴシゴシ洗います。
浴槽は大抵のご家庭が毎日洗っているので、お掃除にもそんなに手間はかからないかも知れませんが、皮脂や湯垢がこびりついているようであれば、浴室用洗剤をもう一度吹き付け、丁寧に洗いましょう。
最後にシャワーで洗剤成分を洗い流せば終了です。
■⑩ 洗剤と洗剤の組み合わせ、気を付けるコツ
重曹やクエン酸、塩素系漂白剤や酸素系漂白剤など、わかりにくいけれどお風呂掃除に効き目がありそうな洗剤が、店頭にはたくさん並んでいます。
どれを使っていいか迷いますが、中には合わせると有毒なガスが発生する場合もあります。
お風呂掃除は、部分洗いやお風呂グッズ洗いもあり、洗剤を分けて使う場合もあるので、注意が必要です。
そんな使い合わせに気を遣う洗剤の成分ですが、コツは、アルカリ性と酸性は決して同時に使わないことです。
いろんな種類の洗剤を使っても、きちんとすすぎ洗いをしていれば問題ないので、「混ぜるな危険」の文字と一緒に、洗剤の容器にきちんと書いてありますので、しっかり読んで適切な使い方をしましょう。
■⑪ 思い切って業者に依頼! お風呂掃除の金額は?
あまりにも汚れがひどく、自分では手におえない! お風呂のお掃除を本格的にする時間もない!
そんな時、思い切ってお掃除専門のプロの業者にお願いした場合、浴槽のエプロン内部、天井、照明、お風呂場側の窓、蛇口、シャワー、壁、床、扉、鏡、換気扇などで13,000~20,000円が相場となっています。
風呂場汚れの原因とは
お風呂場の汚れの原因の一番は、湿気からくるカビと、水道水が原因の水垢です。
お風呂場は湿気が多いので、家の中で一番カビの生えやすい場所ともいえます。
お風呂を沸かす、シャワーを浴びるなどした後のお風呂場は、カビの一番好む温度となり、一旦発生してしまえば、次々と胞子が増え、人間から出た皮脂や石けんカスをエサとしてどんどん増殖していきます。
皮脂や石けんカスは、カビのエサとなるだけでなく、石けん置きやシャンプーボトルの裏にも付き、石けんやシャンプーボトルを置いている収納スペースも汚れています。
お風呂場にある全てのものが、放置しておけばあっという間に汚れてしまうのです。
普段からできる簡単お手入れ方法
このように、お風呂場の汚れに気づいて、本格的にお掃除しようと思っても、時間と労力のかかるお風呂掃除ですが、普段のお手入れを少し工夫するだけで、キレイさをキープすることが出来るのです。
一番簡単に出来るのは、自分がお風呂に入ったときについでにお掃除することです。
お風呂場は、入浴した時が、そのお風呂場の室温で一番汚れも柔らかくなっています。
そのタイミングでお掃除すればすぐキレイになり、時間も力も要りません。
入浴がおわり、お風呂から上がったら、お風呂場の天井や壁を含めた全体にシャワーをかけ、流すことでほとんどの汚れが落ちます。
床にもシャワーをかけ流しますが、床の目地には汚れが残りやすいので、2~3日に1度はブラシでこすりましょう。
シャンプーボトルや石けん置きの裏もスポンジなどでこすり洗いし、収納棚なども洗いましょう。
お湯が温かいうちに浴槽も洗ったら、浴槽の栓を抜きお湯を排水します。
最後に、カビの発生を防ぐために、シャワーの温度を冷水に切り替えて、お風呂場全体にかけます。
仕上げに、湿気をなくすために、お風呂から上がった際に使ったバスタオルなどでお風呂場全体を拭くと、さらにカビの発生を防ぐことが可能です。
あると便利なお掃除グッズまとめ
■せっかくお掃除したお風呂のカビを予防するために
「ルック 往路の防カビくん煙剤」
防カビのための銀イオンの煙を浴室で焚き、煙が出たらお風呂場のドアをきちんと閉じて、2時間ほど放置すれ普段手が届かない浴槽下や換気扇の裏までも、一気に除菌してくれるという、カビ予防のスグレモノ。
時間をかけて頑張ってお風呂掃除をした後には、カビ予防のために定期的に炊いてみてはいかがでしょうか?
■厄介なお風呂場の鏡の汚れ、なかなか取れないウロコのような汚れには
「ヒューマンシステム ダイヤモンドパット」
鏡を洗い流した後に、ダイヤモンドパットで磨くと、ガンコな水垢が取り除けると、巷では評判です。
磨く面をスプレーなどで濡らしながらこすると、水垢が面白いようによく取れます。
■お風呂場の天井のお掃除に、フローリングワイパー
「花王 クイックルワイパー」
フローリングワイパーの定番、クイックルワイパーは、床だけではなく、天井や、掃除機が入りにくいわずか3cmのスキマにも届く可動性。
お風呂場の天井のお掃除にも重宝するに違いありません。
■ゴムパッキンにカビ取り洗剤、塩素系漂白剤ならこれ!
「業務用カビ取りジェル」
人気があるのは、広範囲まで届く「カビキラー」のようなスプレータイプ。
ですが、最近では業務用の「ジェルタイプ」も市販されています。
利点は何よりもタレ落ちにくいこと。
汚れの部分への吸着の強さはモチロンのことですが、流れ落ちてこないので、人体への影響も少ないと言えます。
まとめ
今回は、あえて、普段洗いやすい洗面器やバスタブのふたのお掃除はピックアップしませんでしたが、お風呂掃除を本格的にするとなれば、一日がかりと考えてよいでしょう。
自宅にいる時間の少ない人は、これらの作業を数日に分けて行うのもよいでしょう。
いずれにせよ、お風呂のお掃除は、カビ退治、カビ予防に決め手がありそうです。