フェレットの臭いのために特殊清掃は必要?
結論から言うと、普段はお世話と消臭グッズで対策可能ですが、「引っ越し時に指摘があった際」や「臭いがきつい」と感じる際は特殊清掃が必要になります。
糞尿の臭いには対策ができても体臭をゼロにすることはできないので、独特のペット臭は壁紙などに吸い込まれてしまいます。暮らしているうちは気にならないレベルでも、引っ越しの際の原状回復のためには特殊清掃が必要です。
なぜなら、フェレット肉食のため、フンや尿の臭いが強い傾向があるためです。
ケージの中で飼うことができますが、それだけでは運動不足になってしまうめ、室内での運動が必要です。その際、フンや尿が家の中に付着すると、悪臭の原因になります。
フンや尿をすぐに拭き取ったとしても臭いが残ってしまうことはあります。さらに、放置した時間が長ければ、お家そのものに臭いが染みついてしまいます。
床や壁にしみこんでしまった臭いは、専門家による薬剤が無ければ落とせないため、完全消臭のためには特殊清掃が必要になるわけです。
フェレットの臭いの原因
フェレットは肉食のため、糞尿の臭いも強いです。毛皮には外部の汚れから守るために皮脂が分泌されており、独特の体臭の原因になります。
糞尿はこまめなトイレの手入れ、体臭は定期的なシャンプーで対策しましょう。
運動のために室内を散歩させる際は、フェレットが好む場所に複数トイレを設置すると安心です。
【フェレットの臭いが猫・犬よりキツいって本当?】
フェレットは肛門の近くに臭腺という器官があり、ストレスやパニックで悪臭を放ったり、マーキングを行ったりします。臭腺は猫・犬にもある期間なのですが、イタチ科であるフェレットはそれが強力です。
ただし、ペットショップから迎えたフェレットは、避妊・去勢手術と同時に臭腺の手術が終わっていることがほとんど。もし手術前でしたら、飼い主が動物病院に連れていくことがおすすめです。
なお、適切なお手入れ・お世話で臭いを抑えても、動物と暮らす以上独特のペット臭は発生します。引っ越しの際にペット臭が問題になった場合は、飼い主が特殊清掃などで臭いを除去するのが一般的な流れです。
ただし、ペット可能な物件の場合、カーペットやクッションフロア、クロスなどは経年劣化として貸主負担になるケースもあります。契約前に、規約をよく確認しておきましょう。
フェレットの臭いのための特殊清掃の手順
フェレットの臭いを完全に除去するためには特殊清掃が必要です。ここでは、手順と必要性を解説していきます。
■フン・尿の清掃・消臭・除菌
フェレットのフン・尿が付着した家具や手すりなど、部分的な汚れは専用薬剤でふき取って清掃します。
特に、ペットの尿には独特のフェロモン臭が含まれているのでしっかり分解する必要があります。高温スチーマーなどを使い、消臭・消毒を行います。
部屋の内部で固まってしまったフンなどは、スコップなど掘り返していきます。それでも落とせない場合は、スチールウールや金属ブラシで粉末状にすることで対応し。袋詰めにして処分します。
部屋の隅っこなど、フェレットの習性に合わせて汚れにくい部分をしっかりと確認してくれるので、ペットの消臭・除去の事例が多い業者であるほど安心です。
■不用品の回収
もしフェレットの糞尿で使えない状態になっている家財・家具があれば特殊清掃業者が回収してくれます。
大型の家具もテープなどで養生をしてから回収するので、賃貸であっても安心です。
■解体・コーティング・リフォーム
フンや尿を除去しても落としきれない汚れや臭いは、解体・リフォームで対応します。
特に壁紙は臭いを吸い込みやすいため、スクレーバーやカッターではがされるケースがよくあります。床は尿がしみこんで悪臭の元になる場合があるので、床下まで確認しておくと安心です。
このように徹底消臭になる解体ですが、費用がかさむのが玉にキズ。費用を抑えたい場合は、特殊コーティングを散布して臭いを抑えるケースもあります。
■空間全体の脱臭
床・壁・家財などの部分的な消臭と除菌が終わった後は、お部屋全体の消臭と消毒に移ります。
既に尿などのフェロモン集は分解した後なので、オゾン脱臭機などを使い空間全体を消臭していきます。
最後に、臭いが消えたことを臭気測定計で確認したら作業は終了です。
フェレットの臭いのための特殊清掃の相場
フェレットの臭いのために特殊清掃を呼ぶと、高額になる傾向があります。
フェレットの臭いを分解するためには、フェロモン臭いの分解や解体・リフォーム、特殊コーティング作業が必要になるためです。解体作業が広くなればなるほど、費用が増えるのも理由です。
相場はお部屋の広さやお住いの地域で大きく変わるので、相見積もりをとって把握していきましょう。無料見積もりに対応している業者を探し、お部屋の状況を伝えて見積もりを作成していきます。
フェレットの臭いのための特殊清掃業者の選び方
フェレットの臭いのための特殊清掃業者を選ぶためには、まず相見積もりをとって相場を把握していきます。
見積もりを作成する間のやり取りで、誠実な対応をしてくれるかどうか確認しましょう。見積もり作成時に確認すべきポイントは、下記の通りです。
- 料金体系が明確
- 解体・ゴミ処理に関する資格がある
- ペットの清掃に関する資格・実績がある
- フェロモン集に対応している
特殊清掃業者の開業に必須な資格はありませんが、「一般廃棄物収集運搬許可証」がない業者は不用品を回収できません。解体で出たごみやフェレットの糞尿の処分に必要になります。
解体・リフォームのために必要な「解体工事業登録」を持っていることも大切です。WEBサイトか質問で確認しておきましょう。
最後に、フェロモン臭に対応できるかどうかを確認することも大切です。特殊清掃ではオゾン脱臭機による脱臭を売りにしている業者がほとんどですが、それだけではフェレットの糞尿の臭いに対応できません。
高温スチームや専用機材で部分的にフェロモン臭を除去した後に、オゾン脱臭機で空間全体を脱臭していくことでペット臭を除去していくことになります。
自分でできるフェレットの臭い対策方法
フェレットは強い臭いを発する動物ですが、お世話の方法で臭いを抑えることもできます。ここでは、自分でできるケアの方法を紹介していきます。
■ケージをこまめに掃除する
フェレットのケージはこまめに掃除することで臭いを抑えらえれます。最低でも1週間に1度はケージ内の拭き掃除を行いましょう。
トイレの掃除はさらに重要です。1日に2度を目安にして、フンや尿を回収することが大切です。トイレが汚れたままではトイレ以外の場所で排泄をしてしまうので、臭いを抑えるためにも有効です。
なお、トイレの臭いに関してはフェレット専用フードを選ぶことでも抑えられるので、専用フードを用意しましょう。
■シャンプー・耳掃除を行う
フェレットは全身の皮脂から体臭が発生します。1か月に1度を目安に、シャンプーをしてあげましょう。
フェレット専用のシャンプーを使い、ぬるま湯で洗ってあげればOKです。
この時注意したいのは、シャンプーの頻度。あまり頻繁にシャンプーをすると、体が乾燥して皮脂が増えてしまいます。1か月に1度より増やすのはやめましょう。
耳掃除も病気と臭いの防止に役立ちます。1週間~10日に1度を目安にして、専用の薬剤で洗ってあげましょう。
■消臭グッズを使う
ケージのお掃除やシャワーで落としきれない汚れは、消臭グッズで対応しましょう。
この時、芳香剤などの強い臭いを発生させるアイテムはNG。ペットに害がないタイプの消臭剤を選びましょう。
強い臭いはフェレットにストレスを与え、病気の原因になってしまいます。ストレスを与えることで、さらに体臭が強くなるケースもあるので、逆効果にもなります。
フェレットの臭いに関するよくある質問
■フェレットの臭いの清掃費用は誰が負担する?
ペットの傷・臭いの清掃は基本的に飼い主負担になります。ペット可の物件の場合は、部分的に負担してくれるケースもあるので、規約をよく確認しておきましょう。
■フェレットの臭いは予防する方法は?
ケージ内・トイレの掃除や専用のエサ選び、シャワー・耳掃除で臭いを軽減し、消臭グッズである程度吸い取ることができます。
なお、消臭グッズを選ぶ際には、ペット臭を強い臭いで打ち消すタイプの芳香剤はNG。フェレットにストレスを与え病気のリスクを高める上、余計に臭いがひどくなります。ペットの体を気遣う消臭グッズを選ぶことが大切です。