カーペットを自宅で洗濯したことがあるという人は、少ないのではないでしょうか。日頃カーペットを掃除する際には粘着テープを使って掃除をしたり掃除機をかけたりといったことが多く、カーペットそのものを洗うというケースは少ないといえます。
カーペットは洗濯できないというイメージを持っている人が多いですが、素材によっては洗濯することが可能です。
飲み物や食べ物をこぼした際には、こぼした箇所を掃除するだけではなく全体を洗った方が清潔であり、花粉が飛ぶ時期にはカーペットに付着した花粉も洗濯をして洗い流した方がアレルギー症状がでにくいでしょう。
また、ペットを飼っている場合は、カーペットに染み込んだニオイを簡単に除去できないため、丸洗いをする方法が有効です。
そこで、カーペットの洗濯表示の確認方法やカーペットを洗濯する方法を3つのパターンに分けて紹介します。カーペットの汚れやシミを部分的に除去する方法や使用する掃除アイテムについてもチェックしておきましょう。
カーペットが汚れる原因

カーペットが汚れる主な原因は、食べ物や飲み物をこぼすことや、ペットの被毛が付着することが挙げられます。特に小さな子どもがいる家庭では、飲み物や食べ物、おやつの食べこぼしが付着しやすいため、こまめに掃除をしなければ汚れが目立つでしょう。
また、花粉が飛ぶ季節には、屋外から持ち込んだ花粉のほか、チリやホコリが繊維に付着することも多いです。汚れを放置することで目立った汚れになり、見た目にも不潔な状態になるので注意しましょう。
カーペットの洗濯表示の確認の方法

カーペットには、素材や洗濯方法をタグが付いているため、タグのイラストを見て洗濯可否を判断します。洗濯表示を見ただけでは何を意味しているのか分からない場合、スマートフォンの洗濯表示検索アプリを使用して確認するのも良いでしょう。
ただしカーペットが海外製の製品であり、洗濯表示のタグが付いていない場合は自宅で洗濯できないため注意が必要です。
基本的に女性の力でも持ち上げられるものや、価格が1万円以下のリーズナブルなカーペットであれば、自宅で洗濯できます。
さらに、獣毛、羊毛、綿、麻、シルク、レーヨンなどの生地で作られているカーペットや生地が裏打ちされている場合、数種類の素材が混ざっている生地を使用していると、縮む可能性があるので洗濯することは難しいでしょう。そのため、クリーニング店に依頼する方法が有効です。
裏面がフェルト生地やゴムで裏打ちされている、カーペット用接着剤で表と裏を貼り合わせているカーペットは、コインランドリーや自宅で洗濯をすると剥がれてしまうので、クリーニング店で洗濯してもらう必要があります。
ポリプロピレンやポリエステル、アクリル、ナイロンなどの化学繊維で作られているものは、自宅で洗濯することが可能です。洗濯をする際には、カーペットの端の部分で洗濯をしても色落ちしないかを確認しましょう。
カーペットの端にぬるま湯を垂らし、布やガーゼで叩いて確認します。布に色が移った場合は、カーペットを洗濯することで色落ちしてしまい、全体の色が薄くなるため、自宅で洗濯をするのは止めましょう。
カーペットを洗濯する【洗濯機】

カーペットを洗濯機で洗う際には、「大物洗いコース」を選択します。洗剤は日頃使用している洗濯用洗剤を使用しても問題はありません。洗濯機に入れる際には丸めるように入れるのではなく、蛇腹状に折りたたむようにして入れることがポイントです。
もしも、折りたたんでも蓋が閉まらない場合には、数箇所を紐で結んでいるましょう。また、大きなタイプの洗濯ネットを使用する方法もおすすめです。
カーペットは重さがあるため、洗濯機が回転している際に洗濯機の内部でバランスを崩し、洗濯機が停止するケースがあります。洗濯機が停止した場合には、再度を畳んで入れ直し、重さのバランスが良くなるように調整しましょう。
洗濯機にカーペットを入れる際には、どのように入れるかという点ではなく、洗濯機内で脱水可能かどうかが重要です。
無理にカーペット押し込むように入れると、水を吸収したカーペットが重くなり洗濯機が壊れる可能性があるので十分に注意しなければなりません。家庭用洗濯槽は8割程度までが適量であるため、詰め込みすぎないように注意しましょう。
カーペットは厚みがあるので乾きにくく、しっかりと乾燥させなければ生乾きになり不快なニオイが発生します。カーペットをスピーディーにしっかりと乾かすためには、物干し竿を2本使用してM字になるように干すことを過ごすことが重要です。
カーペットを折り曲げた状態で掛けるとカーペットがしっかりと乾かないため、可能な限り空気に触れる面積を広くしましょう。
カーペットを洗濯する【お風呂】

湯船にカーペットを入れて、カーペットが浸る程度まで水を入れます。洗濯表示を確認し、お湯を使用しても問題がない生地の場合にはお湯を入れる方法も有効です。お風呂場でカーペットを洗う際にも、洗剤は通常の洗濯用洗剤を使用します。
お風呂場で洗濯した後は、しっかりと絞ってからベランダに運び、物干し竿を2本使用してM字になるように乗せて乾燥させることがポイントです。しっかりと乾燥させたい場合でも、長時間紫外線に当てると変色する可能性があるため注意しましょう。
カーペットを洗濯する【コインランドリー】

自宅で洗濯をする場合、洗濯機置き場やお風呂場から重いカーペットを運ぶのには手間がかかります。カーペットは通常の状態でも重いものですが、水を吸収するとさらに重くなるので、注意が必要です。
コインランドリーで洗濯をすれば、洗濯機の容量を気にする必要もなく、水を吸って重くなったカーペットを運ぶ手間もかかりません。さらに、乾燥までスピーディーに終わらせることが可能です。コインランドリーの店舗によって料金には違いがあります。
・料金目安
3畳のカーペット:1,200~1,500円
6畳のカーペット:1,500~1,800円
洗濯機と乾燥機を分る場合:800=1,200円
乾燥機のみ:100~1,000円
カーペットのシミや部分汚れを取る方法4つ

カーペットのシミや部分的な汚れを除去するための4つの方法と、使用する掃除アイテムについて紹介します。
■汚れた部分だけをもみ洗いする
カーペットに洗剤を十分に含ませて指でつまみ、汚れた部分だけを揉み洗いします。洗剤と汚れが浮いたら、水を含ませた布を使って汚れと洗剤を吸い取りましょう。乾いた布を使って水分を拭き取って、乾燥させます。
■重曹を使った汚れの除去方法
カーペットを洗濯する際には、洗濯用洗剤だけではなく重曹を同時に入れる方法がおすすめです。不快なニオイを除去することが可能であるため、食べ物や飲み物をこぼした後のニオイやペットのニオイが気になる場合には重曹を使用しましょう。
水30Lに対し、大さじ5杯の重曹を入れますが、ニオイや汚れが気になる場合には重曹の量を増やします。
また、洗濯機やお風呂場でカーペットを洗えない場合には、粉粉末タイプの重曹をカーペットに撒いて1時間程度時間を置き、ニオイと汚れを重曹に吸収させる方法が有効です。1時間放置した後に掃除機で重曹を吸い取ると、ある程度ニオイと汚れを落とせます。