綺麗に掃除したつもりなのに、いつの間にかほこりが机や床にあって、うんざりすることがありますよね。部屋の角や椅子の脚にくっついてくるほこりは、どうやったら部屋から綺麗さっぱり無くすことができるのでしょうか。
ほこりの中には。病気の原因となる菌などが含まれている可能性も十分にあります。花粉症の時期は特に気になりますよね。ほこりを徹底的に家から無くすためにはどうしたら良いか、さまざまな方法を調べてみました。
ほこりの正体は?
ほこりは何からできているのでしょうか?
冬場、あまり窓を開けない時にもほこりは部屋にたまるので、外から来るものだけでは無さそうです。
ほこりの原因の一つは、「洋服の繊維」があげられます。
特にウールなどの毛羽立つ素材は、着たり脱いだりするだけで細かい繊維が床に落ちるのです。
外から帰ってきた時には、洋服の繊維にゴミがくっついたものも部屋に入って来ますから、服の繊維だからといって清潔なわけではありません。
「ティッシュペーパーやトイレットペーパーが細かくなった粉」も、ほこりになります。特にトイレのペーパーホルダーやトイレの床は、こまめに掃除をしないと細かい紙でできたほこりがたまりがちです。
ほこりの中には、「髪の毛」や「皮膚」もあります。髪の毛以外の体毛や、背中がかゆい時にかいて落ちた皮膚のカケラなど、ちゃんと毎日お風呂に入っている人でも、産毛や皮膚は床に落ちているのです。
あまり考えたくありませんが、ダニやノミといった小さな「虫の死骸や卵」「虫のフン」もほこりの中に含まれています。家の中にネズミやハクビシン、アライグマなどの害獣がいる場合は、特にダニやノミが発生しやすい状態になっているので、ほこりの中に虫の死骸やフンも多く含まれます。
病気の元となるような「菌」や「花粉」も、ほこりの中に含まれています。窓を開けるとどうしても花粉は入ってきてしまいます。そして、目には見えませんが「ウイルス」や「細菌」もやってきます。これらがほこりの中に交じる可能性も十分にあります。
家の中で発生した「カビ」も、ほこりの一部です。カビは胞子をばら撒くことで増えていきますので、梅雨時などカビやすい時期には、胞子がほこりの中に入っています。
外から来る砂や土、植物の種といったものも、部屋に入るとほこりになります。
ほこりはグレーのフワフワした物体に見えますが、このような様々なものが組み合わさってできているのです。
ほこりを徹底的に掃除する10のコツ
■1 床掃除の前に壁を掃除する
NHKテレビの「ためしてガッテン」という番組で、(ほこりの原因)を追求した回があり大変反響が大きく話題になりました。
床にたまるほこりの原因は、何と「壁から落ちてくるほこり」だったのです。
床だけ掃除していても、壁についたほこりが次々と落ちてくるので、床掃除の前に壁掃除をしなくてはいけなかったのです。
ほこりのかたまりができるまで
普段、床に落ちているほこりは、最初は壁にくっついています。
ほこりは静電気で壁にくっついています。試しに、懐中電灯でドアや壁を横から照らしてみましょう。思った以上にほこりがくっついていますよ。
絨毯の上を歩くだけで、床と自分の間で静電気が生じますし、風が吹くだけで静電気が生じます。
ほこりは静電気が大好きなので、次々と仲間が集まって塊になるというわけです。
壁についたほこりは、他のほこりとくっついて少しずつ大きくなっていきます。
そして大きくなったことで重くなり、床に落ちるのです。
一度は床に落ちたほこりですが、そのまま床にとどまっているわけではありません。
人が移動したり風が吹いたりすると、再び舞い上がって壁に付着する場合もあります。
そして再び床に落ちるという繰り返しで、ほこりは大きく塊になっていくのです。
壁のほこりを取る除電グッズ
ほこりを無くすには、壁にほこりを付けなければ良いことがわかりました。
ほこりは壁に(静電気)でくっついているので、壁の静電気を「除電」すれば床のほこりも自然と減ります。
市販のグッズで手軽に除電できるのが、パソコン用の静電気用ブラシやハケです。これらは「除電ブラシ」と呼ばれているものですが、ホコリをブラシに集めると同時に、静電気も除去してくれるというグッズです。
掃除した後、ゴミ箱の上で軽く振ったり、水で手洗いすればほこりをブラシから取リ除くことができます。
ブラシに使われているのは導電性の繊維で、ホコリと同時に静電気を取ってくれる優れものなのです。
また、「金鳥 サッサ」や「レック 激落ちクロス」のような化学ぞうきんでも、ほこりと除電を同時にできます。拭き続けているうちに、除電の効果が見られなくなったら気軽に新しいぞうきんと取り替えられるのも便利ですよね。
ほこりを寄せ付けない「魔法の雑巾」の作り方
市販の除電グッズを購入しなくてもお掃除に柔軟剤を使用するだけで、ほこりを寄せ付けない「魔法の雑巾」を作ることができます。
除電してくれる「魔法の雑巾」は、ほこりは壁からやってくる特集で話題を呼んだ「ためしてガッテン」の番組内で取り上げられました。
除電雑巾の作り方は簡単です。
水に柔軟剤を入れて雑巾をひたし、その雑巾を完璧に乾かして使うだけです。
柔軟剤の分量は、それぞれの柔軟剤に指定されている分量でかまいません。
柔軟剤入りの水に浸けた雑巾は、必ず乾燥させて使いましょう。濡れたまま使用してしまうと、拭いた所が湿るので、そこにほこりが集まりやすくなってしまうからです。
除電してくれる柔軟剤にひたした雑巾で、壁や床、ドアや棚などを月に一度拭くだけで、家の中のほこりが劇的に減少しますよ。
柔軟剤は人によっては苦手な方もいるので、試しに部屋の一角で使用して、家族の反応を見てから家全体に使用するようにしてください。
■2 ほこりを効果的に取る床掃除グッズを使う
同じ時間と手間をかけて掃除をするのであれば、より効果的にほこりが取れるお掃除グッズを使いたいものですよね。
掃除機では取り切れないほこりも、細い繊維でほこりをからめとってくれるマイクロファイバーモップや、フローリング用シートを使うことで綺麗にできます。
掃除機では除電ができませんが、化学繊維で作られた雑巾やモップは、静電気を除電してくれる働きもあります。
いつも掃除機をかけているけれども、まだ残っている花粉や目に見えないほこりに悩まされていたら、お掃除グッズを変えてみるのも一つの方法です。
■3 掃除機でほこりを巻き上げないようにする
家族がアレルギーやぜんそくを患っていると、どのような掃除機を使用すれば良いか悩んでしまいますよね。
掃除機をかけると掃除機の排気で吸われなかったほこりや、壁のほこりなどが数時間部屋の中を舞ってしまいます。
舞い上がったほこりは、部屋の中を6時間以上フワフワと飛んでいるので、朝掃除をしても夕方には床にほこりがあるのはそのためです。
掃除機の紙パックの中には、ダニや花粉を排気として出さずに、紙パックがキャッチしてくれるものがあります。そのような工夫がされている紙パックであれば、掃除機で吸った細かいほこりが、再び掃除機から出ていってしまうことはありません。
また、掃除機を選ぶ時には、紙パックにシャッター機能がついているものであれば、紙パック交換の時にほこりを吸い込んでしまう危険性も少なくなります。
■4 玄関で服のほこりを取る
家の中にほこりは持ち込みたくないけれど、手軽なことからスタートさせたいという場合には、玄関で服のほこりを取るようにしましょう。
一番簡単な方法は、家に入る前に服を手ではたきます。
ズボンのスソや、コートのスソをはたくだけでも、だいぶ違ってきますよ。
玄関に洋服ブラシやコロコロを置いておいて、帰ったらすぐに服にかけるのも効果的です。
ほこりやゴミがついている服を、すぐにクローゼットに入れてしまうと体から出た湿度とほこりでカビてしまいます。
今日着たコートやスーツは、すぐにはしまわないで、湿度が取れてからクローゼットに入れましょう。
■5 足元のほこりを部屋に入れない
家の中にほこりが入ってくる原因の多くは、足元からです。
一見、足元には何もついていないように見えますが、靴や靴下、ズボンのスソには、地面の土ぼこりや汚れ、植物の種や葉など、さまざまな汚れがついています。
例えば離島など、自然環境を守らなくてはいけない場所に上陸する時には、靴の裏を洗浄してから入ります。そうでないと、外来種の種や病原菌が入ってしまい、中の自然環境が破壊されてしまう危険性があるのです。
家に帰ったら、部屋の奥に行く前に靴下を早く脱いだり、玄関でズボンのスソにブラシをかけてから部屋に入る習慣をつけましょう。
また、今日はいた靴は今日のうちに靴みがきをして、足元のほこりを家の中に入れない工夫をするようにしてください。
■6 洗濯物は干しっぱなしにしない
洗濯物が乾いたら、干しっぱなしにしないでなるべく早くクローゼットやタンスにしまうようにしましょう。壁に静電気でほこりが付くように、洋服にも部屋の空気中に舞ったほこりがくっついてしまうからです。
できればクローゼットに入れる前に、洋服ブラシをかけて静電気とほこりを除去してからしまいましょう。清潔にして収納することで、服がカビたり変色したり、変なニオイがしてくるのを防ぐことができますよ。
■7 ふとんも掃除機をかける
ほこりは床に落ちるたものは気になりますが、床の上と同じように布団の上にも落ちています。
ベッドの場合も布団の場合も、時には掃除機をかけてふとんの上のほこりを取りましょう。
ふとんにほこりがたまっていると、ダニやノミのエサになってしまいます。
ダニやノミがふとんに発生してしまうと完全に退治するまで時間がかかってしまいますので、そのようなことにならないよう、ふとんに掃除機をかけて予防しておきましょう。
■8 敷物やマットはこまめに掃除
部屋の中のカーペットやラグは、目に見えにくいのですがほこりが蓄積されています。
フローリングであれば床の上のほこりは目に見えますが、カーペットやラグは毛の間にほこりが入り込んでしまうので発見しにくいのです。
特に、玄関マットは外からのほこりが入ってくるので非常に汚なくなっています。トイレマットも、トイレットペーパーの紙の繊維や尿の飛沫が繊維の中に入り込んでいます。
敷物やマットをこまめに洗ったり、掃除機をかけたりすることも大切ですが、本当に必要のある場所だけ敷物やマットを置くようにしましょう。
習慣で置いているだけであれば、マットを取ってしまったほうが掃除もしやすく、ほこりもたまらなくなりますよ。
■9 空気清浄機を活用する
ほこりが部屋の中に舞っていると、どうしても喉がいがらっぽくなります。
年中のど飴をなめたり、うがいをするのも大変ですよね。
そんな時は空気清浄機を活用すると、呼吸もだいぶ楽になります。
例えば隣が運動場や砂浜などで、風の具合でいつも自分の家に砂ぼこりが入ってくるのであれば、空気清浄機を部屋の窓側に置いてみましょう。
花粉症の時期に空気清浄機をつけると、目に見えない花粉を清浄機が吸ってくれますので、部屋の中の花粉やほこりも少なくなります。
■10 加湿器を使う
ほこりは床に落ちないと掃除しにくいものです。
いつまでも部屋にほこりが舞っている状態では、呼吸するたびにほこりを吸ってしまいます。
部屋が乾燥している時や花粉症の時期などは、加湿器を使って空気中のほこりを床に落としましょう。いつも空気清浄機を使用している場合は一時ストップさせ、加湿器だけをつけます。空気清浄機をつけてしまうと、いつまでも部屋の空気が滞留してしまい、加湿器でほこりを落とす効果が出にくいからです。
一旦空気清浄機を止めた後、加湿器をつけて空気中のほこりを落とし、掃除機をかけた後に再び空気清浄機をつけましょう。
そうすることで、空気清浄機の近く以外の空気の状態も良くなります。
まとめ
今回は、ほこりの掃除方法について調査しました。
ほこりは静電気で壁についたほこりが床に落ちてできるので、床掃除の前に壁掃除をしなくてはいけないことがわかりました。壁やドアの掃除は、床掃除ほどは頻繁にしていない家庭が多いので、これからは壁掃除にも気をつけたいですね。
市販の除電グッズや、柔軟剤にひたした雑巾を乾かしたものを使用することで、静電気を除電してほこりがつきにくい壁や床になります。除電のためのお掃除を月に一度するだけで、ほこりに悩まされなくなりますよ。
また、ほこりを家の中に入れてしまう原因は、靴やズボンのスソ、スーツのスソについてくるほこりやゴミだということもわかりました。花粉症シーズンになると、服をはたいてから家の中に入る人も多いと思いますが、上半身以上に下半身をはたくことが必要ですね。