蜂は殺虫剤をスプレーすると、人間に向かって攻撃してきます。そのため、頭や体、腕や手を守る服装が必要です。
また、プロの蜂の巣駆除業者は昼間に作業をしますが、一般的には夕方に太陽が沈んでからのほうが作業が楽です。
蜂の巣を駆除するために必要な知識や、その手順についてまとめていきましょう。
蜂の巣はこんな場所に作られる!
蜂は天井の中や軒下、戸袋の中や床下などに巣が作られます。また、普段使っていない部屋の窓や、物置、テラスの下も要注意です。
木に空いた穴や洞、植え込みの中も蜂が巣を作りやすい場所です。
雨や風が直接当たらずに、あまり湿っぽくない場所で、他の動物に襲われにくい場所に巣を作るので、いつも使っていないスペースでこのような場所があったら気をつけましょう。
蜂の巣を自分で駆除するための方法7ステップ
蜂の巣の駆除は、蜂たちが巣に戻っている時間である夕方から夜にかけて行うと刺されにくいです。夜にしにくいようであれば、日の出前の暗いうちに作業してください。
■1.蜂の巣の駆除グッズはこれだけ必要
蜂の巣を駆除は大変危険な作業。必要なものをあらかじめしっかりと揃えておく必要があります。何も用意しないで蜂の巣を駆除すると、間違いなく刺されてしまいます。
蜂の巣を駆除するために必要なものは、下記の通りです。
・防護服
・専用の殺虫剤を多めに(蜂の巣駆除用・スプレー式のもの)
・蜂の巣が入る大きめのゴミ袋
・ほうき、ちりとり
・赤フィルターをつけた懐中電灯
蜂用防護服はインターネットで探すとたくさん出てきます。中には3,000円前後の安いものも売っていますが、質の悪い防護服だと、蜂の針が貫通することもあります。
最悪の場合命を落とす危険さえある蜂の巣の駆除作業ですので、防護服選びは慎重に行った方が良いでしょう。心配な場合は防護服の下の洋服を厚着にしておきましょう。
特に蜂用の殺虫剤は多めに用意してください。いざ蜂の巣にスプレーする時には、怖くて遠くからスプレーしてしまい、全く蜂を駆除できなかったというケースも多く見られるからです。
懐中電灯に赤いフィルターをつけるのは、白い電気のままだと蜂が攻撃してくる恐れがあるからです。昆虫は赤い光は黒い闇と勘違いするので、こちらに向かって来なくなります。
■2.家族やペットを蜂の巣から避難させる
蜂が攻撃してくる危険性が高いので、蜂の巣の駆除を面白がって見物するのは止めましょう。
蜂のほうは、殺虫剤をふりかけられて死に物狂いで猛攻撃してきますから、子どもやペットだけでなく大人も家の中に避難してください。
■3.戻り蜂用グッズを取り付ける
夜に蜂の巣の駆除を行っても、たまたま外に出ていた蜂が戻ってくる場合があります。戻り蜂は自分の家が無くなって、ウロウロと数日間、自分の巣を探します。
戻り蜂に刺されないために、粘着性のある黒いシートを巣の近くにいくつかぶら下げておきましょう。蜂は黒い色に攻撃してくる習性があるので、色を選ぶなら「黒」が効果的です。
蜂駆除用のグッズも販売されていますし、ネズミ取りでも代用できます。
■4.蜂用の殺虫剤を蜂の巣全体に噴射する
蜂の巣駆除用の殺虫剤を、蜂の巣全体をめがけて1~2m離れたところから噴射します。確実に駆除するためにも、しっかりと巣の近くでスプレーしてください。
殺虫剤をスプレーする時は、1缶全部を使い切ってください。噴射時間の目安は羽音がしなくなるまでなので、1缶スプレーしてまだ蜂が生きているようであれば、すぐに次のスプレーを噴霧してください。
すぐに次の殺虫剤スプレーが取れるように、近くに置いて準備しておきましょう。
■5.一段落したら蜂の巣にゴミ袋をかぶせる
羽音がしなくなったら、巣にゴミ袋をかぶせて取り外します。まだ生きている蜂がいるかもしれませんので、十分警戒しましょう。まだ防護服は着たまま作業してください。
スプレーした直後は蜂がブンブンと飛んでいるので、一段落して落ち着いたら蜂の巣にゴミ袋をかぶせてください。
巣を持つ時には軍手では蜂に刺される危険性があるので、ゴム手袋や革手袋を使用しましょう。
■6.蜂の巣を木や軒下から外す
巣をゴミ袋に入れても、まだ周辺に蜂が飛んでいたら、蜂の巣を外すことよりも周辺の蜂をスプレーで駆除することを先に行いましょう。
巣を取り外したら、ほうきとちりとりを使って周囲の掃除をします。蜂の死骸や巣の残骸もすべてゴミ袋へ入れましょう。
■7.燃えるゴミの日に蜂の巣を捨てる
蜂の巣は燃えるゴミの日、可燃ごみの非に、普通ごみとして出すことができます。
ゴミ集積所に置いた時に、子どもが袋から蜂の巣を出して遊んだりすることがないよう、捨てる時は十分注意をしてください。
蜂の種類と特徴
普段よく見る代表的な3種類の蜂と、その特徴について知っておきましょう。
スズメバチは危険ですが、アシナガバチは滅多に人間を刺しません。ミツバチもこちらからいたずらしない限り、普段は攻撃的ではありません。
しかし、普段はおとなしい蜂も、気づかずに巣の近くを歩いてしまうと危険なので注意が必要です。
■1.アシナガバチ
① アシナガバチの特徴
アシナガバチはスズメバチに間違われることも多く、その見た目から危険性が高く感じられますが、実はおとなしい蜂です。
体長は〜26mmで、細身。動きが遅く、穏やかであまり攻撃してきません。
② アシナガバチの危険性
アシナガバチはおとなしい蜂ですので、危険度は低め。ただし、刺されると毒は強力で、アナフィラキシーショックを引き起こすこともあり、痛みも激しいです。
アナフィラキシーショックとは、短時間で激しいアレルギー症状があらわれる状態のことで、命の危険もあります。
③ アシナガバチの巣
アシナガバチの巣はお椀を逆さにした半円型で最大15cmほどです。色は薄い茶、もしくは灰色をしていて、どこにでも巣を作ります。ベランダや室外機付近に巣を作ることもあります。
巣はかなりの強度で、つついたりするぐらいでは壊すことができません。
また、アシナガバチは同じ場所に巣をつくる習性がありますので、一度駆除してもまた同じ場所に巣をつくられてしまうことがあります。
④ アシナガバチの巣の駆除方法
アシナガバチの巣の駆除をする場合、スプレーは蜂専用でなくても実はOK。アシナガバチは殺虫剤にとても弱く、ハエや蚊に効くような殺虫スプレーでも駆除することができます。
駆除手順は下記の通り。
① 必要なものを準備する
② 防護服を着る
③ 蜂が戻っているか確認
④ 殺虫剤を巣全体に噴射する
⑤ 巣にゴミ袋をかぶせて取り外す
⑥ ほうきで掃除
⑦ 巣を取り除いた場所へ殺虫剤を吹きかける
⑦ ゴミ袋を閉じる
巣を取り除いたらその場所へ殺虫剤を吹きかけておくことで、また同じ場所に巣をつくられてしまうのを防ぐことができます。忘れずに行いましょう。
■2.スズメバチ
① スズメバチの特徴
スズメバチは、ニュースなどでもその被害をよく聞くとても危険な蜂。
とても攻撃的で毒性も強く、体長は〜40mmと、蜂の中でも最大級の大きさです。
② スズメバチの危険性
スズメバチは、巣の近くを通っただけでも積極的に攻撃してくる上、毒針で刺すだけではなく、毒液を霧のように撒き散らすという性質をもっており、目や呼吸器官に入ると大変危険です。
さらに、毒液を噴霧することで仲間を呼びます。
③ スズメバチの巣
スズメバチの巣はお椀を逆さにしたような形→トックリを逆さにしたような形→球体と変形していきます。色は茶色でマーブル状です。大きさは最大60cmほどとかなり大きめ。
巣には見張り役の蜂が常に監視しています。
④ スズメバチの巣の駆除方法
スズメバチを駆除する場合は、万が一の場合に備えて毒吸引機を準備しておきます。殺虫スプレーも念のため2本準備しておきましょう。駆除手順は下記の通り。
① 必要なものを準備する
② 防護服を着る
③ 蜂が戻っているか確認
④ 殺虫剤を巣全体に噴射する
⑤ 巣にゴミ袋をかぶせて取り外す
⑥ ほうきで掃除
⑦ ゴミ袋を少し開け、再度殺虫剤を噴射
⑧ ゴミ袋を閉じる
球体になる前であれば、巣にはまだ女王蜂1匹と幼虫しかいませんので駆除するチャンス。入口さえふさいでしまえば簡単に駆除することができます。
■3.ミツバチ
① ミツバチの特徴
ミツバチは攻撃性のとても低いおとなしい蜂。体長は〜20mmと小さめ。お花屋さんなどでも飛んでいる姿をよく見かけますよね。
みなさんお馴染みの蜂蜜やローヤルゼリー、プロポリスなどを生産するとっても働きものな蜂です。
② ミツバチの危険性
ミツバチはとても攻撃性の低い蜂です。しかし、油断は禁物。刺激をすれば攻撃をしてくることもあります。ミツバチに刺されると、針を皮膚に刺したまま残していきます。
針を体から切り離したミツバチは死んでしまいますが、毒性は強く、毒液でほかの蜂を誘うため、ただちに毒針を抜いて洗い流し、匂いを消す必要があります。
③ ミツバチの巣
ミツバチの巣は「巣板」と呼ばれ、平たく、板のような形をしています。複数枚の板が並ぶことで大きくなっていきます。
大きさは最大1mほどと、こちらもかなり大きめ。はじめは白色をしていますが、蜜が集まるとオレンジ色に変色していきます。
④ ミツバチの駆除方法
ミツバチには蜂の巣専用の殺虫剤を使用します。ほかの蜂の巣と違って蜜がありますので、蜜をきれいにするためにお湯や水を準備しておきましょう。駆除手順は下記の通り。
① 必要なものを準備する
② 防護服を着る
③ 蜂が戻っているか確認
④ 殺虫剤を巣全体に噴射する
⑤ 巣にゴミ袋をかぶせて取り外す
⑥ ほうきで掃除
⑦ 蜜でベタついている箇所をお湯や水で洗う
⑦ ゴミ袋を閉じる
蜜をきちんと処理しておかないと、蟻などのほかの害虫の被害を受ける可能性があります。蜂の巣を取り外したら周囲や床の蜜をきれいに洗い流しましょう。
なお、ミツバチの巣は養蜂農家の方へ依頼をすると撤去してもらうことができます。
蜂の巣駆除動画まとめ
次に、実際に蜂の巣の駆除をしている動画を紹介していきます。「蜂の巣の駆除」がどういうものかイメージしやすくなると思いますので、ぜひご覧になってみてくださいね。
プロによる鮮やかなスズメバチの駆除動画です。網をあてて殺虫スプレーを噴射するには蜂の巣にかなり近寄らなければならないので、プロならではの方法と言えますね。
素人がアシナガバチの駆除をしています。数匹逃しているため、このあと同じ場所に巣をまた作られてしまっていないか気になるところです…。
室外機につくられたアシナガバチの巣を駆除するのに、バルサンを使用した例です。まさかあんなところに蜂の巣がつくられるなんて…他人事ではありませんね。
蜂の巣を駆除する時の注意点4つ
最後に、蜂の巣を駆除する時の注意点についてまとめていきます。蜂の巣の駆除は大事故にもなりかねない危険な作業ですので、しっかりと注意点をおさえておきましょう。
■1.蜂は香水や芳香剤のにおいに寄ってくる
蜂の巣を駆除するときは、ヘアスプレーや香水などの匂いのするものは厳禁です。
蜂が花と勘違いして、匂いに惹きつけられる習性があるためです。洗濯洗剤や柔軟剤の匂いにも注意が必要です。
■2.黒いものを身にまとわない
蜂の巣を駆除するときは、淡い色や白色の衣類を身につけましょう。
黒や原色に近い色は蜂を刺激し、攻撃される恐れがあります。蜂用防護服に白色のものが多いのもこのためです。
■3.不安な場合は蜂駆除のプロに依頼を
蜂の巣の駆除を専門家に依頼すると、1万5000円から3万円ほど費用がかかります。巣のある場所が2階や3階など高い場所にあったり、巣が大きい場合は料金が高くなります。
蜂の巣が危険度の高いスズメバチのものであったり、もしくはサイズが大きくなっていたりする場合は、プロに駆除依頼をするのを推奨します。
蜂の巣の駆除を自分でできるのは、基本的には蜂の巣が小さいうちまでと考えた方が無難。具体的には、15cm未満の小さなサイズのものであれば、自分で駆除することも可能でしょう。
蜂の巣のサイズが小さくても不安であれば無理をせずプロへ相談を。
最悪の場合命を落とす可能性もありますから、自分で駆除できるかどうかをきちんと見極めてから、適切な駆除方法を選ぶようにしてくださいね。
蜂の巣駆除業者の料金相場比較表
石川文洋 | ココガーデン | Gレスキュー | 湘南彩苑 | |
---|---|---|---|---|
対応エリア |
東京 神奈川 山梨 静岡 |
東京都大田区 神奈川 |
茨木(一部) 群馬(一部) 埼玉 千葉 東京 神奈川 |
埼玉 千葉 東京 神奈川 |
基本料金 (1ヶ所、税込) |
8,000円 | 10,000円 | 10,800円 | 15,000円 |
高所追加料金 (1ヶ所、税込) |
3m以上から発生 4,000円 |
3m以上から発生 20,000円 |
3m以上から発生 5,000円 |
3m以上から発生 3,000円 |
高さ7m以上の巣 | 対応できない場合あり | 対応できない場合あり | 対応できない場合あり | 対応できない場合あり |
場所による追加料金 | 屋根裏・床下・エアコン室外機内・戸袋にある巣は追加料金が発生 | 屋根裏・床下・エアコン室外機内・戸袋にある巣は追加料金が発生 | 屋根裏・床下・エアコン室外機内・戸袋にある巣は追加料金が発生 | 屋根裏・床下・エアコン室外機内・戸袋にある巣は追加料金が発生 |
巣の大きさによる追加料金 |
直径50cm以上から発生 金額は大きさによる |
直径50cm以上から発生 金額は大きさによる |
直径50cm以上から発生 金額は大きさによる |
直径50cm以上から発生 金額は大きさによる |
再発生防止 忌避剤散布 |
なし | なし | 5,000円(1ヶ所、税込) | なし |
駐車場代 | お客様負担 | お客様負担 | 業者負担 | お客様負担 |
支払い | 現金のみ | 現金のみ | 現金のみ | 現金のみ |
追加料金 | 事前打ち合わせをしっかり行うので、当日の急な追加料金は発生しない。 | 事前打ち合わせをしっかり行うので、当日の急な追加料金は発生しない。 | 事前打ち合わせをしっかり行うので、当日の急な追加料金は発生しない。 | 事前打ち合わせをしっかり行うので、当日の急な追加料金は発生しない。 |
予約 | 3日前までに予約を | 3日前までに予約を | 即日対応可能 | 3日前までに予約を |
キャンセル料 | 5日前からかかる | 5日前からかかる | 5日前からかかる | 予約成立直後からキャンセル料発生。 |
当日の対応 | 不可 | 不可 |
当日可能 深夜早朝も可能 (要相談) |
当日不可 深夜早朝は可能 (要相談) |
女性スタッフ | 不可 | 不可 | 不可 | 対応可能 |
■4.戻り蜂に注意
蜂の巣を駆除したあと、駆除していたときに出かけていた蜂が戻ってくることがあります。この「戻り蜂」は約1週間のあいだ巣のあった場所を飛び回り、人を襲ったり、同じ場所に巣をつくり出したりすることがあります。
蜂の巣を駆除したら殺虫剤や駆除用のスプレーを1週間ほど捲いておくと安心です。
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まとめ
蜂の巣を自分で駆除するには、巣がまだ小さいサイズであることが大原則です。決して無理をせず、きちんと準備をした上で十分に注意しながら行いましょう。
蜂の巣の駆除は、相手が危険な昆虫だけに決して簡単な作業ではありません。不安な場合はプロへ依頼を。
自分で行う場合はリスクを十分に考慮した上で、できるかぎり安全に駆除作業ができるよう、万全に対策をしてから挑むようにしてくださいね。
駆除に必要なグッズや、蜂が巣を作りやすい場所、スズメバチ、アシナガバチ、ミツバチの生態と巣の見分け方をご紹介しています。
その蜂、本当に危険? むしろ怖がってパニックになってしまうことの方が危険かも…。
蜂の巣の具体的な駆除方法や、必要な道具やグッズ、プロに蜂の巣の駆除を頼んだ場合にかかる費用の相場について解説しています。
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