薄着でも問題なく過ごせていた夏が過ぎると、防寒対策が重要な秋冬シーズンがやってきます。そんな肌寒さを感じさせる秋冬シーズンの必需品といえば、間違いなくマフラーでしょう。
首元を温めてくれるだけでなく、着こなしのワンポイントとして使える、秋冬シーズン大活躍の定番アイテムです。
さて、そんなマフラーなのですが、さまざまな素材が登場しているだけに、素材ごとわけて洗濯をする必要があります。ここでは、素材によってどのような洗濯をすればいいのか、その方法などを紹介していきます。
素材別マフラーの洗濯方法4つ
冒頭お伝えしたように、マフラーにはさまざまな素材があります。そのため、どれも同じような洗濯方法では、マフラーが傷んでしまう恐れがあるので注意です。
ここからは、素材別マフラーの洗濯方法を4つ紹介していきます。
■①アクリルのマフラーの洗濯方法
一般的にカジュアルなマフラーの多くはアクリル製で作られています。スタイリッシュなものから、可愛らしいものまで、さまざまなデザインがあり、手軽な価格であることから楽しく選ぶことができます。
さて、そんなアクリル製のマフラーなのですが、洗濯の仕方はどのようにすれば良いでしょうか。
洗濯機を使う
アクリル製のアフラーの場合、洗濯機に入れて洗濯することができます。ただし、マフラーに水洗いがOKという表示が記載されていることを確認してください。
そうでないと、糸がほつれてしまったり、傷んだり、見た目が悪くなってしまうので注意が必要です。
さらに、色落ちなども起こる可能性があるため、アクリル製のマフラーであっても、必ず洗濯表示はチェックしておくことをおすすめします。使用する洗剤はできるだけオシャレ着洗い用のものを使います。
優しく、マフラー自体を傷つけずに洗うことができるためとても便利です。色やカタチをしっかりと整えたい場合、洗濯ネットにマフラーを入れるのもおすすめです。
マフラーを折り畳んだ時、すっぽりと収まるサイズであれば問題ないでしょう。アクリル製のマフラーであれば、柔軟剤を入れるとふっくらと仕上がるので付け心地がアップします。乾いたら、マフラーを広げて陰干しをしてください。
こうすることで、ふっくらとした状態であり、なおかつ傷まないで洗濯することができるでしょう。
アイロンのスチーム機能
アクリル製のマフラーは、わざわざ洗濯をしなくても、アイロンのスチームで洗濯をすることが可能です。
スチーム機能は、水分を衣類に当ててより使い勝手を良くする昨日ですが、高温の水蒸気を当てることにより、殺菌効果などが期待できる優れものです。アクリル製のマフラーにスチームを当てる場合、直接マフラーに置いてしまうと傷んでしまうので注意。
離して、ゆっくりとスチームを当てていくやり方がおすすめです。
■②ウールのマフラーの洗濯方法
高級ブランドのマフラーなどで良く使用されているウール素材。近年では、比較的安価な価格でも手に入れることができ、その質感と高級感に人気が集まっています。
さて、このウール製のマフラーですが、とても繊細なので洗濯に入れて適当に洗濯…というわけにはいきません。
ウール素材のマフラーの場合、できれば手洗いがおすすめです。ウール製品は自宅で洗うのは難しいから業者に頼んでいる、という方もいますが、水洗いが可能なドライマークがあるウール製品であれば、自宅で手軽に手洗いすることができるのでおすすめです。
まず、洗面器か水を貯められる状態の洗面台が必要です。そこに、およそ30℃前後のぬるま湯を張りましょう。
低温過ぎると洗剤と馴染まず汚れが落ちないですし、高温過ぎるとマフラーが傷んでしまうので注意が必要になります。
さて、洗面台、または洗面器に張ったぬるま湯の中におしゃれ着洗い用の洗剤を入れ、全体によく馴染むように溶かしましょう。
この時、ウールのマフラーは折り畳んでいれてほしいのですが、汚れを落としたい面を外側にすることで、その部分の汚れが内側より落ちやすくなるので覚えておいてください。折り畳んだウールのマフラーが洗面台に入っている状態で30分ほど放置。
徐々に、汚れが浮いてくることが確認できたら、擦り洗いではなく、押し洗いで汚れをぬるま湯内に出していきます。何となく、水が濁ってたら汚れが落ちている証拠ですが、あくまで優しく、傷つかないように行うことがコツです。
そして、汚れの無いぬるま湯を洗面台に張り、そこに柔軟剤を入れます。こうすることで、できあがりがふっくらとなるので使い心地の良さが倍増します。
さらに、脱水ですが、洗濯機の脱水機能を使うのではなく、バスタオルに挟んで脱水していきましょう。比較的早く脱水できるのと同時に、縮みなども防止してくれるのでおすすめです。最後に、陰干し、平干しをしたら終了。ちょっとした手間で、難しいウール製マフラーもきれいに洗濯できるのです。
■③カシミヤのマフラーの洗濯方法
ウールと同様に、カシミヤも自宅で洗濯することができます。手洗いが可能であることを確認し、30度以下のぬるま湯で優しく手洗いしていきましょう。
ただし、カシミヤはウールと比べても大変繊細な素材であり、さらにシミになりやすく、擦れて切れたり、破れたりと劣化しやすいと言われています。
そのため、ウール以上に優しく手洗いするように心掛けましょう。カシミヤの洗濯方法のポイントは、あまり短時間で洗う、ということです。あまり水分を含め過ぎたり、汚れを落とそうと無理をしてはいけません。
カシミヤは前述した通り、とても繊細である分、毛の繊維が細く長いので比較的早めに汚れも落ちます。無理に洗濯をするのではなく、あくまで優しく…を、心掛けましょう。
■④洗濯表示が無いマフラーの洗濯方法
洗濯しやすそうだ、という理由でマフラーを購入される方はすくないでしょう。ほとんどの人が、デザイン性や保温性などに重きをおき、マフラーを選んでいるはずです。
さて、お気に入りのマフラーなのですが、洗濯しようと思った時に洗濯表示が無いものも存在します。気にせず、どんどん洗濯機に入れてしまう方もいますが、素材によってはそれで思い切り縮んでしまったり、ほつれてしまったり、保温性が低下したり、せっかくのマフラーも使えなくなってしまうことがあるので絶対にやめましょう。
もし、洗濯表示が無いマフラーに出会ってしまったら、どう対象すべきでしょうか。
クリーニング店に相談
まず、基本中の基本かもしれませんが、クリーニング店に相談をする、という方法がおすすめです。クリーニング店は、洗濯のプロであり、どの素材をどのように洗うべきか全てを知り尽くしています。
クリーニング店の方の意見を参考にして、洗濯をすれば安心して洗うことができるでしょう。もし、クリーニング店でないと洗濯は厳しい、という判断をされたら、クリーニング店に頼むという手段もあります。
製造元に聞いてみる
どんなマフラーであっても、流通に乗って市販されてるものであれば、製造元が存在します。メーカーの中には、素材は表記していても洗濯方法などを記載しない場所も少なくありません。
手っ取り早いのは、メーカーに問合せを行い、どういった洗濯方法が良いか聞くことです。多少、時間がかかるかもしれませんが、自己判断でマフラーを洗濯してボロボロになってしまう方が問題です。少々、面倒かもしれませんが、この方法で試してみましょう。
水洗い不可のマフラーはクリーニングへ
マフラーを洗濯したい場合、素材だけを見るのではなく、洗濯表示を必ず確認するようにしましょう。
前述したように、ウールやカシミヤなど、こういった素材であってもタグに“水洗い可”という表記があることがあります。こういった場合、手洗いをおすすめしますが、自宅で洗濯をすることが可能です。
一方、どんな素材であっても自宅で手洗いが難しいのが、水洗いできない、というマークがついている場合です。
桶に張ってある水にバッテンマークがついているので、見た感じで分かると思います。クリーニングの場合、溶剤を使用して洗濯を行うため、水洗いではないプロの洗濯方法できれいにしてくれます。
また、水洗い不可でなくてもクリーニングに出して問題はありませんが、シワ加工があったり、特殊加工が施されているマフラーは一旦説明が必要です。何も伝えずに、ただクリーニングをしてもらうためだと、場合によってはそれら特殊加工が剥がされてしまうこともあるのです。お
気に入りのマフラーをクリーニングに出すのであれば、まず店頭などでスタッフに相談することをおすすめします。
マフラーを洗濯する頻度
Tシャツやブラウス、下着など、こういったアイテムはできれば使ったらその日に洗濯したいところです。しかし、マフラーなどの服飾雑貨の場合、毎回ひどく汚れたり、ニオイが気になるわけではないので、頻繁に洗濯をする必要は無いと考えられます。
しかし、マフラーを洗濯する場合、どの程度の頻度が本来は好ましいのでしょうか。クリーニングに出す頻度として考えると、大体汚れが気になる時は月1回程度で問題無いと言われています。
どうしても目立ってしまう汚れがあったり、ニオイが気になってしまうなど、そういったことでなければワンシーズンに1回、という頻度で問題はありません。
ウールやカシミヤなど、こういった繊細な素材で作られているマフラーは、汚れが気になる…ということで、頻繁に洗濯してしまうと傷みやほつれなどの原因となります。特別なことが無い限り目立つほどにに汚れるものではないので安心してください。
マフラーを洗濯する時に必要なグッズ5つ
マフラーを洗濯する際、あると便利なグッズをいくつか紹介します。使うと使わないでは、できあがりの美しさも違ってきます。ぜひ、参考にしてみてください。
■①おしゃれ着洗用中性洗剤
何度か登場していますが、マフラーを洗う時はやはりおしゃれ着洗用中性洗剤を使用してほしいと思います。
素材を優しく、傷つけないように洗うことができる洗剤であるため、安心してマフラーを洗濯することができます。特に、手洗いするウールやカシミヤの場合、おしゃれ着洗用中性洗剤は必須にしたいところですね。
■②ネット
型くずれや擦れによるほつれを防ぐのであれば、洗濯ネットは必ず必要になります。アクリル製のマフラーを洗濯機で洗う際、そのまま入れてしまうとほつれてしまう可能性があります。
汚れが気になるところを外側にして折りたたみ、洗濯ネットに入れましょう。また、サイズがしっかりと合っていることも確認してください。
■③洗濯桶
手洗いをする際、洗面台などが便利ですが、やはり洗濯桶はそれ専用に作られているため使い勝手が良いところが魅力です。
優しく、デリケートに手洗いを求められるマフラーだけに、その形状の違いによってやりやすさが特段に違います。
■④平干し用ハンガー
マフラーを脱水した後、乾かす工程に入りますが、ここで注意したいのが伸びてしまう可能性です。
化学繊維のマフラーであれば良いのですが、ニット素材のマフラーの場合、脱水したとはいえ水分を吸収したことで、全体が重たくなってしまっています。
そのため、干し方によっては伸びてしまい、洗濯したのに何かサイズが大きくなってしまった…ということに繋がりかねません。そのため、おすすめは平干し用ハンガー。マフラーを広げて平干し用ハンガーで干すことで、脱水後の伸びを防止することができるのでおすすめです。
■⑤スチームアイロン(アクリルをふわふわにする)
アクリルマフラーの部分で解説しましたが、スチームアイロンは、アクリル素材をふわふわにしてくれるのでおすすめです。
高温のスチームをアクリルに浴びせることにより、ふんわり、ふっくらと仕上がります。ただし、決して本体をつけないように注意しましょう。
マフラーをクリーニングに出した場合の料金相場
さて、マフラーを自宅ではなくクリーニングに出して洗濯してもらいたい、という方も多いでしょう。
その場合、相場はどのようになっているのでしょうか。まずマフラーの大きさ、素材で価格も変わってきます。短い部分が40cm以上、長い辺が150cm以下、という設定の店鋪が多いようです。
マフラーのクリーニングの相場は600円前後ですが、カシミヤ100%などになると数千円以上の価格になることがあります。
また、オプションでウェットクリーニング、消臭加工、防虫効果などをつけることで価格も変わってきます。おおよそ、これらのオプションサービスは、300円〜500円の範囲でつけられます。
まとめ
ここでは、マフラーの素材別の洗濯方法について紹介してきました。毎年、必ずマフラーを使うという方も少なくありません。大切なマフラーを長く使い続けられるよう、ぜひ、今回の記事を参考にしてみてください。