水道の元栓の場所の例
■マンション・集合住宅
玄関前の『パイプシャフト』という鉄製の扉の中にある場合が多いです。
■アパート
・玄関付近に全世帯分がまとめて置かれている場合。
・駐輪所などの共有スペースにある場合。
・駐輪所などの共有スペースの地面に埋まっている場合。
などがあります。
■戸建て
・庭にある場合。庭に埋まっている場合
・外の駐車スペースの地面に埋まっている場合
などがあります。
見つからない場合は担当の水道局に連絡する事で教えてもらえます。
当たり前といえば当たり前ですが、トイレの水漏れは急にやってきます。「これから会社の行かなくちゃいけないのに急にトイレが水漏れした!」なんた事態もあるでしょう。
トイレは生活に欠かせない場所でありますが、使う頻度が多い方はトイレパーツが故障しやすく、水漏れしやすいでしょう。またトイレの水漏れは、パーツの経年劣化も関係しています。何故ならトイレタンクの中には、常に様々なパーツが水の中に浸かっているため、劣化が早いからです。
そこで今回は「トイレが水漏れする原因」、「自分で修理する方法」、「業者にトイレの水漏れ修理を依頼した時の相場」、「トイレの水漏れの賠償金額」等をチェックしましょう。
トイレの水漏れの原因7つ
よほど手慣れている方で無い限りトイレが水漏れするととにかく焦ります。まずはトイレが水漏れする原因を7つ、ご紹介します。
■①止水栓のパッキンが劣化している
止水栓はトイレの水の量を調整するパーツです。使い続ける事で止水栓のパッキンの経年劣化は必ず起こるため、いつかは水漏れを起こします。
止水栓のパッキンが劣化する原因はいくつかありますが、基本的には経年劣化です。止水栓のパッキンはゴムでできています。経年劣化でゴムは次第に硬くなり、最終的にはひび割れを起こし、トイレの水漏れを起こします。
■②ロータンクレバーが上がりっぱなしになっている
壁にリモコンが埋まったタイプでなければ、トイレの水を流すためには基本的に「レバー=ロータンクレバー」を上げると思います。水が止まる条件はタンクにある程度の水量がたまり、レバーが下がっている事ですが、何かしらの原因で、ロータンクレバーが上がりっぱなしになると、トイレは水漏れします。
ロータンクレバーが原因で水漏れする場合はほとんどが経年劣化による引っ掛かりなどです。ロータンクレバーを下に向けるよう意識すれば、上がった状態が続くことはないでしょう。古いトイレの場合、下に向けるタイミングがズレると水漏れする場合があるようです。
■③ゴムフロートが破損している
ロータンクレバーは下がればトイレの水は止まりますが、水が止まらず水漏れする時は、ゴムフロートの破損を考えましょう。ゴムフロートはトイレタンクの下にある黒いゴム(排水口の蓋)パーツで、ロータンクレバーの動きと連動しています。ロータンクレバーが上がると水が流れ、下がると水が止まる仕組みです。
ゴムフロートが破損するとトイレの水を排出したり、止めることができません。水漏れや、水がトイレタンクに溜まりにくくなる等のトラブルが発生します。
ゴムフロートは、トイレの水に常に浸かっているため劣化が早いです。基本的に5年~7年で寿命が来ると思っていてかまいません。
■④オーバーフロー管が破損している
トイレタンクを覗くと長い筒状のパーツ『オーバーフロー管』が見えるはずです。トイレタンク内から水が溢れ出ないようにする役目をしていて、トイレタンクの水位が高くなり過ぎた時、水はオーバーフロー管を通り便器へ流れるようになっています。
オーバーフロー管の破損も水漏れの原因の一つです。オーバーフロー管の破損は折れているケースが多く、継続して便器に水が流れる続けこれにより水が溢れます。
■⑤排水弁が破損している
ゴムフロートの下にあるパーツ、排水弁の破損もトイレが水漏れする原因です。排水弁が破損すると、トイレタンクの水が便器へ流れ続けます。破損の原因はほとんどは劣化による物です。排水弁もゴムフロートと同じくゴムでできているため、劣化するのが早いパーツだと考えましょう。
■⑥浮玉の不具合
トイレタンクに浮いている「球状のパーツ=浮き球」は、トイレタンク内の水量を調整する役目があります。
ロータンクレバーを下げると、トイレタンク内の水は排出されるため、浮き球も下がります。そして再びトイレタンク内の水量が増えると、浮き球も上がり、適正量の水をトイレタンク内に溜めて、水を止めるのが通常です。
浮き球に不具合が生じるケースは余りありませんが、何かしらの理由で割れや欠けが起こり、内部が水で満たされてしまう事でタンク内に沈みっぱなしになり、トイレタンク内の水は流れ続け、水の補充も止まる事無く続いてしまいます。
■⑦ロータンク用ボールタップが故障している
ロータンク用ボールタップの故障も、トイレが水漏れする原因です。ロータンク用ボールタップは浮き球とセットになっているパーツで、浮き球と連動しています。
ロータンク用ボールタップの故障の原因は主に、水垢や異物混入、パッキンの劣化、経年劣化によるものです。ロータンク用ボールタップは、故障すると、トイレタンクの水が溢れて水漏れします。
トイレの水漏れを修理する方法4ステップ
修理代を抑えたい方は自分でトイレの水漏れ修理をしてみましょう。トイレの水漏れ修理は慣れれば難しくありません。
■①家の水道の元栓を閉める
トイレの水漏れ修理をする時は、家の水道の元栓を閉めましょう。特に築年数が10年以上の古い家は注意です。水道の配管自体が劣化していることも考えられます。
諸々のチェックを始めるためにまずは家の水道の元栓を閉めてから、トイレの水漏れの修理を始めましょう。水道の元栓の閉め方ですが、形状に関係なく右に回すと閉めることができます。水道の元栓の多くは水道メーターの近くにあります。
場合によっては水道メーターから離れた場所にある場合もあります。
■②トイレの止水栓を閉める
家の元栓を閉めたらトイレの水漏れを直すために止水栓を閉めましょう。もしも止水栓から水が出ていたら止水栓のパッキンが劣化しています。まずはパッキンを交換しましょう。パッキンは通販で購入可能です。
止水栓のパッキン交換のやり方
・止水栓をマイナスドライバーで閉めて水を止めます。そして水漏れ修理の最中に水が出てこないように、必ず水が止まっているかを確認しましょう。
・次に止水栓のナットを工具で外して中のパッキンを交換します。ナットを外したら水洗いし、拭いて汚れを落とし、キレイにしてから設置しましょう。
■③トイレの止水栓を閉めても、ロータンクレバーが戻せないため水漏れしている
トイレの止水栓を閉めても水漏れしている時はロータンクレバーに問題があるかもしれません。ロータンクレバーが戻らないと水漏れします。またロータンクレバーが戻らない原因の多くは『ロータンクレバーの汚れ』と『鎖の不具合』の2つです。
ロータンクレバーが汚れている場合はロータンクレバーを外して掃除します。
鎖の不具合は鎖を緩めるか、交換してトイレの水漏れを修理します。ロータンクレバーの鎖部分に引っかかりがあるとロータンクレバーが戻りません。引っかかりを解消して鎖を緩めます。鎖が切れている場合は交換するしかありません。
ロータンクレバーの掃除のやり方
・トイレタンクの蓋を開けると内側のロータンクレバーの先端に『ロックしているパーツ』があります。まずはロックを外しましょう。
・ロックが外れるとトイレタンクからロータンクレバーを外すことができます。ロータンクレバーを外すために工具でナット外しましょう。工具である程度ナットが緩んだら、あとは手で回すとやりやすいです。
・トイレタンクからロータンクレバーを外します。
・パーツを掃除して元に戻せばロータンクレバーの掃除完了です。最後にロータンクレバーの動作確認をしましょう。
鎖を緩めるやり方
・トイレタンクの蓋を開けて、鎖の引っかかりをほぐしたら、ロータンクレバーの動作確認をします。
・トイレタンクに水が溜まったら、もう一度、ロータンクレバーの動作確認をしましょう(鎖が引っかからないことを確認するため)。
鎖交換のやり方
①トイレタンクの蓋を開けると『内側のロータンクレバーの先端』と『ゴムフロートに鎖が繋がっています。内側の『ロータンクレバーの先端部分にある鎖』と『ゴムフロート部分の鎖』の2ヵ所を外しましょう。
②次にロータンクレバーを下げた状態で新しい鎖を再び2ヵ所に付けたら、少し鎖が緩むように調整します。
③最後にロータンクレバーを下げて、正常にトイレの水が流れるか確認すれば交換完了です。
■④トイレの止水栓を閉めても、ロータンクレバーが下がっても水漏れする
トイレの止水栓を閉めてロータンクレバーが下がっていても水漏れする場合があります。水漏れの原因はゴムフロートやオーバーフロー管、排水弁、浮玉、ロータンク用ボールタップのいずれか、もしくは複数が破損している場合が多いです。
破損する理由は素材と関係しています。上記のパーツはゴム素材やプラスチックでできており、ずっと水につかっているため劣化が早いです。トイレの水漏れを修理するために、破損したパーツを交換しましょう。
原則、交換作業を行う時はトイレタンク内の水を全て排出してから始めましょう。そして最後に水を流してロータンクレバーを下げて水漏れ確認をします。
ゴムフロート・オーバーフロー管交換のやり方
ゴムフロートは「TOTO」「INAX」の2種類があり、サイズや形状が違うため、必ずメーカーやサイズを確認しましょう。
・トイレタンクの中を見てわかるようにゴムフロートは鎖で繋がっています。まずは鎖を外しましょう。
・ゴムフロートはオーバーフロー管にネジで固定されています、工具を使ってネジを外しましょう。オーバーフロー管が破損している場合は、新しい物を設置しましょう。
・新しいゴムフロートやオーバーフロー管を設置したら、ネジで固定し、ゴムフロートに鎖を付けて、トイレの水漏れ修理は完了です。
鎖の外し方や付け方は、3番でご紹介した「鎖交換のやり方」を参考にして下さい。
排水弁交換のやり方
排水弁は『トイレタンクの下』と『ゴムフロートの間』にあるパーツです。ゴムフロートやオーバーフロー管を外して新しい排水弁と交換します。外し方は上記を参考にして下さい。
排水弁はゴムフロートやオーバーフロー管を交換した時、一緒に交換すると良いです。また排水弁が破損していなくても数年間で過去1度も交換をしたことがない場合は水漏れ対策に交換しても良いでしょう。
浮き球交換のやり方
浮き玉は支持棒(細長い棒)で、ロータンク用ボールタップとナットで繋がっています。浮き球は支持棒の先端に付いているため、支持棒ごと外さなければいけません。
・トイレタンクの蓋を開けて浮き球の支持棒と、ロータンク用ボールタップを固定しているナットを、工具を使って緩めます。ナットをある程度緩めたら、手で支持棒を回して外しましょう。
・そして新しい浮き球を、ロータンク用ボールタップに設置して、ナットで固定すれば交換完了です。
ロータンク用ボールタップ交換のやり方
ロータンク用ボールタップは、トイレタンクの外側から給水管を通すことで、トイレタンクの中へ給へ給水管を繋いでいます。
・トイレタンクの蓋を開けたら、トイレタンクの外側にある給水管のナットを工具で外し、トイレタンクの中にある給水管のナットも外しましょう。
・そしてロータンク用ボールタップを、横へ引っ張ると外れます。
・新しいロータンク用ボールタップを設置して、工具で固定すれば交換完了です。
トイレの水漏れを修理する時に必要な道具
トイレの水漏れ修理は工具等を使います。作業をスムーズに行うためにも、5つの道具を用意しましょう。
■①ウォータープライヤー
オーバーフロー管が原因でトイレの水漏れがある時や、止水栓のナットを外す時等に使うのがウォーターポンププライヤーです。
■②マイナスドライバー
マイナスドライバーは止水栓を緩めたり締めたりする時に欠かせません。トイレの水漏れ修理にはなくてはならない道具です。
■③モンキーレンチ
モンキーレンチもトイレの水漏れ修理で度々使うことがあり、ナットを締める時に使います。
■④雑巾
トイレの水漏れ修理では床やトイレが濡れやすいため、雑巾は何枚か用意しておきましょう。取り除いたパーツ等を置くために、使うこともあります。
■⑤手首の部分が長いゴム手袋
トイレの水漏れ作業はトイレタンクの中に手を入れることもあるため、できれば肘まで覆える長いゴム手袋を使うのがオススメです。
トイレの水漏れ修理を業者に依頼した場合の相場金額
トイレの水漏れを業者に依頼した時の相場金額は、パーツ交換だけで8,000円~11,000円程度です。さらにタンクを外した場合は160,00円程度、外さなかった場合は11,000円程度かかる業者もあります。
下の階や隣の家に水漏れ被害をさせた場合の損害賠償額
トイレの水漏れ被害が自分の部屋だけならむしろラッキーです。下の部屋を始め近隣にまで水漏れ被害があった場合は数万円、また器物破損により数百万円の請求になってしまったケースもあるようです。賃貸に住んでいる方は、火災保険でまかなえるため、トイレの水漏れに関する被害も保険による支払いが可能です。
いざという時のために火災保険の加入はオススメです。
まとめ
トイレの水漏れが発生したら、まずは落ち着くことです。そして自分で修理するか? 業者に依頼するか? よく考えてから行動しましょう。