朝ベランダに小型犬くらいのふんがあったら、ハクビシンのふんかもしれません。ハクビシンは自然が多い場所だけでなく都会でも生きていける動物。人間の生活区域に身を潜めベランダや屋根の上などでふんをします。
見た目が可愛らしいハクビシンですが実は非常にやっかいな動物で「害獣」の一種です。ふん被害をそのままにしておくと人間の健康をおびやかす可能性も。本記事を読んで自宅の敷地内にあるハクビシンのふんは一掃しましょう!
ハクビシンのふんの特徴4つ|画像・臭い
ハクビシンのふん被害は深刻です。ハクビシンは都会にもいるため、東京都でも被害が報告されています。
ハクビシンのふんは排泄物のため、臭いと思っている方もいるでしょう。実際のところ、ハクビシンのふんは本当に臭いのでしょうか?
ハクビシンのふんの特徴その1 ■ハクビシンのふん写真
ハクビシンのふんの特徴その2
■ハクビシンのふんの大きさ
ハクビシンは、小型犬と同じくらいの大きさのふんをします。ふんの大きさは約5cm~15cmで、形は丸みがあり細長いです。
ハクビシンは雑食性の動物で、果物・野菜・昆虫・鳥・鳥の卵等を食べます。特に、果物・特定の野菜を好んで食べるため、ふんの中には果物の種・野菜の種が含まれていることが多いです。雑食性のため、ふんの色は食べる物によって変わりますが、黒・茶色をしています。
ハクビシンのふんの特徴その3
■ハクビシンは「ためふん」をする
ハクビシンは犬がマーキングをするかのように、様々な場所でふんはしません。『ためふん』と言って、同じ場所にふん・尿をする習性があります。そのため、ふんは山盛り状態になりますが、ハクビシンは気にもしません。あまりにも酷いと、ハクビシンのふんの山にウジ虫がわきます。
ハクビシンのふんの特徴その4
■ハクビシンのふんの臭いはくさくない?
ハクビシンのふんは臭いと思っていませんか? 実は、ハクビシンのふんが臭うことはあまりないです。ふんがあまり臭わない理由は、大好物の果物を食べていることが多いからです。ハクビシンは果物を好んで食べるため、ふんの臭いはあまりしないと言われています。
とは言っても、大量のふんが山盛り状態になればニオイを放つでしょう。また、ためふんをする習性のあるハクビシンは、ふんをする場所で排尿もします。ハクビシンの尿は強烈なアンモニア臭が特徴です。
山盛りになっているふんの上に、アンモニア臭い尿をすれば悪臭が漂います。
ハクビシンのふんは縄張りの印
敷地内で何度もハクビシンのふんを見かけている場合、あなたの家を気に入りすでに屋根裏などに侵入している可能性があります。ハクビシンには大量のダニやノミがついており、糞尿には虫も寄ってくるため被害は計り知れません。
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ハクビシンのふんの処理方法|2ステップ
ハクビシンのふんを取り除く作業は大変です。最悪、命の危険にさらされるケースもあるため、しっかり準備をしてから作業をしましょう。
ハクビシンのふん処理方法ステップ1
■①マスクやゴーグルを準備
ハクビシンのふんには様々な菌がいます。処理をしている最中に、何かの拍子でふんが体内に入ると危険です。ハクビシンのふんを処理する時は、捨てても良い服で作業することをおすすめします(菌が付着する可能性があるため)。
そして、マスク・ゴーグルも装着してから、ふんを吸い込まないようにしましょう。また、菌に汚染されているハクビシンのふんを、素手で触るのは危険です。ゴム手袋も必ずしてから処理しましょう。
ハクビシンのふんには、サルモネラ菌・エルシニア菌等がいます。人間にとっては良くない菌のため、感染症の原因・ウィルス感染する可能性も否定できません。最悪の場合は、サルモネラ症・レプトスピラ症・E型肝炎等になる可能性もあります。
必ず完全防備をしてから、ハクビシンのふんの処理を行いましょう。
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ハクビシンのフンの処理に慣れていないと、思いがけないハプニングもあるもの。目の横までしっかり覆ってくれるゴーグルなら、万が一飛沫が飛んでも慌てずにすみます。防塵マスクと合わせて使って完全防備で処理しましょう。
ハクビシンのふん処理方法ステップ2
■②ほうきでふんを集める
完全防備をしたら、ハクビシンのふんをほうきで集めます。"掃除機でふんを吸い取った方が早いのでは? "と、思う方もいるでしょう。
作業効率を考えれば掃除機の方が早いですが、掃除機のヘッド・ノズルに菌が付着して感染することがあります。感染することを考えると掃除機は使えません。他にも、掃除機はハクビシンのふんを巻き上げることになるため、感染するリスクが高まります。
ハクビシンとタヌキ・アライグマのふんの違い
ハクビシン・タヌキ・アライグマのふんはとても似ているため、見分けがつきにくでしょう。特に、アライグマのふんは、ハクビシンのふんの大きさとほとんど同じです。
では、タヌキ・アライグマのふんの特徴をご紹介します。
ハクビシンとタヌキのふんの違い
■タヌキのふんの特徴
タヌキのふんの大きさは約2㎝~3cmで、色は黒く丸みがあります。タヌキもハクビシンと同じく、ためふんをする動物です。
ふんの中には、植物の種・果物の種・昆虫の身体の一部が含まれています。ふんは強烈に臭いです。
ハクビシンとアライグマのふんの違い
■アライグマのふんの特徴
アライグマのふんの大きさは約5cm~18cmです。アライグマは雑食動物のため、果物・野菜・小動物・鳥・魚貝・昆虫等を食べます。でも、アライグマはハクビシンのように、果物を好んで食べる動物ではありません。
そのため、ふんの中には動物の骨・昆虫の身体の一部が含まれていることも多いです。ふんの形は食べる物によって変わり、強烈な臭いがします。
ハクビシンのふんと、タヌキ・アライグマのふんの大きな違いは、『強烈な臭いがあるか? ないか?』です。
ハクビシンのふん対策6つ
家の敷地内にハクビシンがふんをすると最悪です。ハクビシンはためふんをする習性があるため、家の敷地内でふんをされたら何度もします。てんこ盛りになったふんを取り除くことになれば、悪臭との戦いになるでしょう。
ハクビシンにふんをされないためには、先手を打って対策をすることが重要です。
ハクビシンのふん対策その1 ■①縁の下や壁などのすき間を金網でふさぐ
ハクビシンは頭が入る隙間・大きい穴があれば、浸入することができます。家にはハクビシンが浸入しやすい場所がいくつかあるため、隙間・大きな穴がないか? をチェックしましょう。
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ハクビシンは、縁の下・壁等のすき間等から浸入してきます。また、通気口・壁の穴も要注意です。ハクビシンが浸入してきそうな場所には、金網で塞いでふん対策をしましょう。
ハクビシンのふん対策注意点 床下・屋根裏を棲家にすることがある
家の中にハクビシンが浸入してくると、床下・屋根裏を棲家にすることがあります。
ハクビシンは寝る場所を転々と変える動物です。良い寝床を見つけると、ハクビシンはしばらく住み続けます。特に、『暗くて人がいない場所』を好むため、床下・屋根裏がハクビシンの棲家になることが多いです。
自宅がハクビシンの棲家になると、当然ふんをします。床下・屋根裏は人が入ってチェックする機会は少ないでしょう。そのため、いつの間にか、ハクビシンのふんが山盛りになっていた事例もあります。
ハクビシンのふんによる被害は深刻です。ふんは断熱材等の建材をダメにするため、新しい物に交換することになります。
ハクビシンのふん対策その2 ■②生ゴミはフタのあるゴミバケツに入れる
ハクビシンのふん対策をするなら、外に生ゴミを置くのは賢明ではありません。だからと言って、室内に何日も生ゴミを置くと、ニオイを放ち、衛生面等も気になります。外に生ゴミを置く場合は、ハクビシンに生ゴミをあさられないように、フタ付きのゴミ箱を使いましょう。
雑食性のハクビシンは何でも食べるため、当然、生ゴミも食べます。フタをしないで生ゴミを外に置いておくと、ハクビシンは生ゴミを求めて何回も来るようになるでしょう。そして、家のどこかでふハクビシンにふんをされて、最終的には、ふんだらけになる可能性が高いです。
生ゴミの扱いには注意しないといけません。ハクビシンにふんをされたら、家の敷地内はためふん場になると思いましょう。
ハクビシンのふん対策その3 ■③ペットボトルは洗って出す
ペットボトルを外に置いている方はいませんか? 実はペットボトルもハクビシンを引き寄せ、ふんをさせる原因となります。ペットボトルを外に置く時は、水ですすいで、中身をしっかり洗い落とすことです。
ペットボトルの中身がなくなると洗わないで、そのまま外に置く方もいるでしょう。中身は入っていなくても、ペットボトルの容器には糖分等が付いています。ハクビシンにとって、ペットボトルの容器に付いているわずかな糖分等も大事な栄養源です。
ペットボトルを洗うのが億劫に感じる方もいるでしょう。ですが、ハクビシンにふんをされてからでは遅いです。さらに、厄介で面倒なことになるため、ペットボトルは水ですすぎましょう。
ハクビシンのふん対策その4 ■④ペットのエサはその日のうちに片付ける
ハクビシンはペットのエサも食べます。外で犬を飼っている・ノラ猫のために外にエサを置いている・鳥のエサ箱がある家は要注意です。ペットのエサを置いたら、その日のうちに片付けるようにしましょう。遅くても夕方にはエサを下げましょう。
ハクビシンは夜行性のため、夜通しペットのエサを置いているとやって来ます。雑食動物であるハクビシンはペットのエサも狙うため、一晩中エサを置いておくと、ふんの被害に悩まされることになるでしょう。
また、ハクビシンは凶暴な性格です。犬・猫とケンカすることもるため、ペットが怪我をすることもあります。ハクビシンからペットを守るためにも、エサを外に置いたままにしないことです。
ハクビシンのふん対策その5 ■⑤ベランダや家に接する木は枝を切る
ベランダの周りに木がある・家に密着するように木が生えていると、ハクビシンは木を登って浸入してきます。ハクビシンを浸入させないために、家の周りにある木は剪定して対策をしましょう。
ハクビシンは電線を渡る・垂直の壁を登ることもできるため、身体能力には長けています。そのため、木登りも得意です。ベランダの周りにある木・家に近い木を剪定すると、人間を警戒して登りません。
木の剪定はベランダに浸入する経路を遮断します。また、屋根の上の雨どい付近にふんをすることもあるため、木を切って屋根の上を登れないようにしましょう。
ハクビシンのふん対策その6 ■⑥農作物は放置しない
ハクビシンは果物が大好きなため、農作物も荒らすことで有名です。モモ・イチゴ・柿・スイカ・梨・リンゴ・ミカン系等の果物が大好きですが、一部の野菜も好みます。トウモロコシ・ジャガイモ・サツマイモ・トマトが好きなため、農作物の被害は深刻です。
農作物がなっている場所はエサに困りません。ハクビシンにとっては食べ放題状態になるため、夜な夜な来て食べます。
また、ハクビシンはエサがあるところに巣を作る動物です。巣を作ると、ためふんの場所を提供することになります。ハクビシンにふんをさせない・巣を作らせないためにも、農作物はできるだけ早く収穫して放置しないことです。
ハクビシンのふん処理後|消毒方法
ハクビシンのふんを取り除いても安心はできません。ハクビシンのふんには菌がいるため、最後に消毒をして殺菌をします。
ハクビシンのふん処理後の消毒方法その1 ■アルコールやエタノールで消毒する
ハクビシンのふんを取り除いた後は、殺菌するために消毒をしましょう。アルコール・エタノールで消毒をします。
ハクビシンのふんを殺菌するには、強力な消毒を使わないと完全に殺菌することができません。殺菌をするなら、『次亜塩素酸ナトリウムの消毒スプレー』がおすすめです。次亜塩素酸ナトリウムは、強い酸性でハクビシンのふんの殺菌に向いてます。
手に付着している菌を殺すアルコールもありますが、ふんの殺菌効果は弱いです。ハクビシンのふんの殺菌には向いていません。
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ハクビシンのふん処理後の消毒方法その2 ■作業に使った道具は消毒後に処分する
消毒をする時も完全防備で作業を行いましょう。ハクビシンのふんがあった場所・周辺に消毒剤を撒いたら、雑巾・いらない布切れ・キッチンペーパー・新聞紙等で拭きます。
消毒まで行ったら、ハクビシンのふんの処理は終了です。作業中、ハクビシンのふんにいる菌が道具に付着している可能性があります。菌に感染しないために、使った服・ほうき等は捨てましょう。
ハクビシンがふんをする場所3つ
山里に生息しているハクビシンは、自然溢れる場所でふんをします。でも、都会に生息しているハクビシンは、人間の生活区域内でふんをするのが特徴です。
中でも、3つの場所でふんをするため、ハクビシンのふん被害は後を絶ちません。
ハクビシンがふんをする場所|その1 ■①ベランダ
ハクビシンはベランダでもふんをします。ハクビシンのエサになる物があるとベランダにやって来て、やがて、ふんもするようになります。
ベランダにハクビシンのエサとなる物がなければ、ハクビシンがふんをすることはないと思いましょう。
ハクビシンがふんをする場所|その2 ■②庭
庭で果物の木・野菜を育てている家は要注意です。大好物の果物・野菜が実をつけていると、ハクビシンは食い荒らし、近くに巣を作ってふんをします。
ハクビシンがふんをする場所|その3 ■③天井
ハクビシンは天井でもふんをすることで有名です。隙間・穴があれば、ハクビシンは天井に入り込んでふんをします。また、垂直の壁を登るのも得意なため、天井に浸入してふんをするのは簡単です。
まとめ
ハクビシンは可愛い見た目とは裏腹に、人間には悪影響を及ぼす害獣です。ハクビシンは、ためふんをして家の建材をダメにさせるため、ふんを見つけたらすぐに処理をしましょう。手遅れになると天井が抜け落ちることもあります。
また、ハクビシンのふんには菌がたくさんいます。自分で処理するのが不安な方は、プロに依頼して処理してもらいましょう。