みなさんはベランダ掃除をどのように行っていますか? ベランダは普段から外に野ざらしになっているわけですから、大変汚れやすい場所です。場所が場所ですから、洗剤をつけて、デッキブラシでゴシゴシこすって、水で一気に流してしまいたいところですが、そういうわけにはいきません。なぜなら、ベランダ掃除はホコリが舞ったり、汚水が流れたりして近隣トラブルにつながることがよくあるからです。
だからと言って掃除を行わずに放置してしまったら、溜まったゴミが隣のベランダにいってしまったり、異臭を放つようになってしまったり、それはそれで近隣トラブルにつながってしまいますし、何よりも不衛生で我慢できませんよね!
ベランダ掃除を行うには、近隣の人に迷惑をかけないための特別な知識と心遣いが必要です。近隣の人と一度トラブルになってしまったら、その後もなにかと不都合なことが多くなってしまいます。絶対にトラブルにならないよう、正しいベランダ掃除の方法や注意点について理解し、いつでもきれいなベランダを手に入れましょう!
ベランダ掃除をする前にチェックする3つのこと
ベランダの汚れの原因は、砂や土、排気ガスによる油汚れ、さらに鳥のフンなどがあげられます。特に排気ガスによる油汚れはしつこく、雑巾で拭いただけでは落ちないほどにこびりついてしまいます。これらの汚れを溜め込んでしまうとどんどん掃除が大変になってしまいます。溜め込んでしまう前にベランダ掃除を行いましょう!
■1.近隣のベランダの状況を確認する
ベランダ掃除をする時に1番重要なことは、近隣トラブルに注意をすることです。左右もしくは下の階のベランダの状況を必ずチェックしましょう。ベランダに洗濯物やお布団が干してあったり、住人がベランダに出て何か作業をしている時はベランダ掃除を避けるべきです。
ベランダ掃除は、トラブルの原因となることがよくあります。干していたお布団が汚れてクリーニング代を請求されてしまったり、ホコリや砂が舞ってしまって迷惑を掛けてしまったり…。一度トラブルを起こしてしまうと、その後の関係にも影響し、生活をする上で何かと不都合になってしまうこともあります。なかなか難しいとは思いますが、もし可能であれば、前もってベランダ掃除を行うことを近隣の人たちに伝えておくと1番安心です。
■2.風の少ない小雨の日に掃除をする
ベランダ掃除は、風の少ない小雨の日に行うと良いでしょう。これを聞いて意外と思った方も多いのではないでしょうか。ベランダ掃除では、下の家や隣の家に迷惑がかかるため、ベランダに水を流すことができない場合が多いでしょう。雨が降っていれば、少量の水であれば雨と一緒に流れていきますし、下の階の方も洗濯物を干されていないと思いますので、トラブルになりにくいでしょう。また、晴れの日にベランダ掃除を行うと、掃除をしているそばから砂やホコリがたまってしまってしまうため、なかなか掃除が進みにくいのです。
雨が降っていても傘をさしたり雨合羽を着用し、雨水を大いに利用してベランダ掃除をしてしまいましょう! 体力に自信があって風邪などをひく心配のない方は、小雨ではなく大雨の日でも良いくらいです。ついでに仕上げの水洗いも雨水を利用して行うことができますよ!
■3.ベランダに置いてあるものを掃除しやすいように移動しておく
ベランダにはまとめ買いしたペットボトルや植木鉢、スリッパなど、その時の状況によって様々なものが置いてあるかと思います。これらが置かれたままベランダ掃除を始めてしまうと、はっきり言って大変邪魔です!新聞紙やレジャーシートを敷いて室内に入れておくか、ベランダの隅の一か所にまとめておくと良いでしょう。 前もって邪魔にならないところに移動させておきましょう。
また、ウッドパネルや人工芝などを敷いている場合もあると思います。これらをはずさないでベランダの掃除を行っても、その下に入り込んだ砂や土、ホコリなどの汚れは付着したままになってしまい、とても不衛生ですので必ず取り外しておきましょう。
ベランダ掃除で用意するもの
さて、日取りが決まったら、早速ベランダ掃除に取り掛かりましょう! …と言いたいところですが、ちょっと待ってください。掃除を始めてしまってから、あれがない、これがないとなってしまっては大変面倒です。あらかじめベランダ掃除を行う上で必要な道具を全て準備しておきましょう。
■1.マスク、ゴム手袋
衛生上、マスクとゴム手袋は着用しましょう。特に鳥のフンには注意が必要です。ベランダには鳥のフンが落ちていることもあるでしょう。実は鳥のフン、その中でもとりわけハトのフンにはたくさんの病原菌が入っています。素手で触るなんてもってのほかです。ゴム手袋を必ず着用して除去する必要があります。また、除去している最中に空気中に舞った菌を吸い込まないようにマスクを準備しておきましょう。拭きとりにはそのまま捨てられるように、いらない雑巾などを使用しましょう。
■2.ほうき、ちりとり、新聞紙
ベランダのホコリやゴミを除去するのに使用します。ほうきやちりとりは100円ショップのものでも問題ありません。新聞紙は水分を含ませて細かくちぎり、ベランダに少量ずつばら撒き、ホコリや髪の毛を巻き込ませるために使用します。
■3.雑巾、バケツ
ベランダの床や手すりを水拭きする際に使用します。ベランダの掃除をした後の雑巾はとても汚れます。拭き終わったらそのまま捨てても良いような、いらない雑巾を用意しておくと良いでしょう。なお、雑巾は2、3枚は用意をしておくと安心です。
■4.使い捨て歯ブラシ
細かい目地や角をきれいにする時に使用します。使い捨て歯ブラシはベランダ掃除だけではなく、どこの掃除をする時にも大活躍する便利アイテムです。いつでも使えるようにストックしておくようにしましょう。
■5.洗剤(中性、アルカリ性、酸性)
落としたい汚れが何かによって用意しておく洗剤が違ってきます。落としたい汚れに効果的な洗剤を準備しておきましょう!
5-1.中性洗剤が必要な場合
長い間放置してこびりついてしまった土や砂を落としたい場合は、住居用の中性洗剤を用意しておきましょう。
5-2.アルカリ性洗剤が必要な場合
ベランダが道路沿いの場合は特に、排気ガスの油汚れを落とす必要があるでしょう。この場合は、アルカリ性の洗剤を用意しておきましょう。重曹でも代用できます。
5-3.酸性洗剤が必要な場合
ベランダ汚れの中で最も手強い汚れである鳥のフンを落としたい場合は、酸性の洗剤を用意しておきましょう。お酢やクエン酸でも代用できます。
ベランダ掃除のコツ
ベランダ掃除を行う上で、必要な知識を事前に確認しておくことはとても重要で、ベランダ掃除をスムーズに行うためのコツでもあります。ベランダ掃除のコツをつかむために、必要な知識を確認していきましょう。
■1.ベランダの汚れの原因別の対処法を知りましょう
ひと言でベランダの汚れと言っても、土や砂、油汚れや鳥のフンなど、ベランダには様々な原因の汚れが存在します。ベランダの汚れの原因を理解し、その対処法について知っておきましょう。
1-1.土や砂、ホコリの対処法
外からはいってきた砂や、植木鉢から流れ出てしまった土、洗濯物から出てきた繊維クズやホコリなどが原因となる汚れです。長い時間放置してしまうとこびりついて落ちにくくなってしまったり、排水溝が詰まる原因となってしまうため要注意です。
ほうき、ちりとりを使って掃き掃除をこまめに行うと効果的です。細かいホコリがうまくとれない場合は、水分を含ませて細かくちぎった新聞紙を少量ずつばらまいてホコリを巻き込んだ上で掃き掃除を行いましょう。
これらの汚れがこびりついてしまっている場合は、中性洗剤を使用して使い捨て歯ブラシでこすってあげるときれいになります。洗剤は水拭きをしてきれいに拭きとります。どうしても水を流したい場合は、小雨と混ざって気がつかないほどの少量の水を排水溝に向けて流すようにしましょう。くれぐれもたくさんの水を流さないように注意してください。
1-2.排気ガスによる油汚れの対処法
道路沿いにベランダがある場合は、ベランダの床や手すり、洗濯竿などに自動車の排気ガスによる油汚れが付着しやすくなっています。この汚れはなかなか落ちにくく、厄介です。油汚れですので、アルカリ性の洗剤を水で薄めてしばらくの間汚れにつけておくことで、きれいに落とすことができます。汚れを洗剤につけている間に、手すりや洗濯竿の油汚れを水で薄めたアルカリ性の洗剤を使って雑巾で拭いておくと時間を有効活用できるでしょう。
1-3.鳥のフンの対処法
鳥のフンは強い酸性です。放置しておくとその箇所が変色してしまったり、損傷の原因となってしまったりと、ベランダの傷みの原因となります。また、前述の通り、鳥のフンは様々な病原菌を含んでいる可能性がありますので、見つけたらすぐに除去しておくようにしましょう。
ゴム手袋とマスクを必ず着用し、酸性の洗剤をかけてしばらくつけておき、いらない雑巾などを使って拭きとるときれいに落ちます。素手で触らないように注意し、使い終わったあとの雑巾は必ずすぐに捨てるようにしてくださいね。
■2.ベランダ掃除の段取りを確認しておきましょう
手際良く掃除を行うために、ベランダ掃除の段取りを確認しておきましょう。
■2-1.掃き掃除をする
ほうきとちりとりを使ってベランダに落ちている土や砂、ホコリを掃いていきます。前述の通り、水分を含ませた新聞紙を細かくちぎり、ばら撒いて砂やホコリなどを巻き込んでしまえば、見違えるほどきれいに取り除くことができます。
■2-2.拭き掃除をする
掃き掃除を終えたら、次に拭き掃除をします。バケツに水を少量いれ、雑巾を浸し、きつく絞ってからまずはざっと床を拭いていきます。細かい目地や角をきれいにする時は、使い捨て歯ブラシを使用します。
■2-3.落ちにくい汚れに洗剤をかけてしばらく放置する
床の拭き掃除をざっと終えたら、落とせなかった汚れや鳥のフンなどに効果的な洗剤をかけ、しばらく放置します。その間時間がもったいないので、手すりや洗濯竿などの拭き掃除をしておきましょう。しばらく放置したら、使い捨て歯ブラシを使って汚れをこすって落としましょう。
■2-4.仕上げの水拭きをする
最後に、仕上げの水拭きをします。洗剤をつけた個所は洗剤が残らないように丁寧に拭きとっていきましょう。あとは雨の水にお任せして、ベランダ掃除の完了です。
ベランダをきれいに保つために
せっかくピカピカになったベランダですから、この状態を長持ちさせることができたらもっと素敵ですよね! ベランダをきれいな状態に保つ方法についてみていきましょう。
■1.1か月に1度掃除をする
ベランダがすっかり汚くなってしまう前に、こまめに掃除をしておきましょう。ベランダは1カ月に1度のペースで掃除を行うべきとされていますが、月に2、3回は掃除をしておいたほうが安心です。あまり汚れていなければ大がかりな掃除は必要ありませんから、1回の掃除がとても楽になります。床の掃き掃除と、手すりや洗濯竿を軽く水拭きする程度で済むでしょう。
■2.鳥のフン対策をすることはできるのか?
ハトなどの鳥は、鳥獣保護法という法律に守られており、傷つけたり殺したりすることはもちろん、威嚇することも法律によって禁じられています。そのため、わたしたちが鳥のフン対策としてできることは、鳥を家に寄せ付けないようにすることです。
鳥を家に寄せ付けないようにする方法として、ネットで囲ってしまう方法があります。鳥が入ってこられないよう隙間なくネットを張ります。しかし、この方法は外観を損ねてしまうため、あまりやりたくないという人も多いでしょう。
わたしたちが鳥のフン対策としてできることはあまりありませんが、ハトなどの鳥が隠れる場所がないよう、ベランダのものを減らしたり、常にきれいな状態にしておき、鳥が来やすい環境をつくらないことが大切です。
まとめ
ベランダ掃除を行う時は、近隣の人に迷惑がかからないよう、細心の注意を払って掃除を行うことがとても重要です。ベランダ掃除で一番気をつけることは、近隣の人とのトラブルなのです。ベランダは、月に2,3回掃除をしておくことによって、大がかりな掃除をせずに済みますし、その結果近隣の人とのトラブルを回避することがきます。ベランダもきれいに保つことができますし、普段からこまめにお手入れをしておくように心がけましょう!