ハクビシンは可愛い顔をしていますが、迷惑行為をする厄介物です。ハクビシンの生態を知らない方がみかければ可愛い動物と思うでしょう。でも、ハクビシンの被害に遭っている方にとっては、本当に悩ましい存在です。
ハクビシンはしつこくて、粘着質な生態とも言えるでしょう。そのため、ハクビシンの被害に一度遭うと、何度もハクビシンにやられます。人間vsハクビシンの戦いは長期戦になることもあり、完全駆除するまでには、時間を要する場合もあるでしょう。
かと言って、ハクビシンを見過ごすわけにはいきません。ハクビシン対策をするためには、生態を把握しましょう。ハクビシンの生態を知ってから対策をすれば、効果が期待できます!
ハクビシンの生態の特徴10個
何はともあれ、迷惑行為を繰り返すハクビシンの生態を知る必要があります。ハクビシンの被害で困っている方は、生態を知るところから始めましょう。
■①ハクビシンの顔の特徴は?
ハクビシンの顔には、鼻に白い線が入っているのが特徴です。漢字表記では『白鼻(芯)心』と書きます。もう一つの顔の特徴は、ハクビシンの鼻はピンク色です。
ハクビシンは、タヌキ・アライグマと似ているため、ハクビシンと気付かない方も多いです。ずんぐりむっくりしている体型・大きさ・顔の雰囲気等が似ています。そのため、ハクビシンの生態を知らない方は、タヌキをハクビシンだと勘違いする方もいるようです。
でも、タヌキ・アライグマには、鼻に白い線が入っていません。ハクビシンを判断する時は顔を見ることです。鼻に白い線が入っているか? 鼻の色はピンク色か? を、確認しましょう。
■②ハクビシンの大きさは?
ハクビシンの生態を把握するなら、身体のサイズを知ることも必要です。ハクビシンの全長は約90㎝~140㎝あります。ハクビシンは尻尾を除くと約50cm~75㎝・尻尾は40cm~65cmです。
ハクビシンのオスは1mを超えていることが多いため、大きい場合はオスだと思いましょう。反対に、メスは身体が小さいです。
■③ハクビシンは外来種?日本のどこにいる?
実は、ハクビシンは外来種かどうかは、ハッキリわかっていません。でも、ハクビシンが外来種だと唱える専門家もいます。理由は以下の通りです。
・日本でハクビシンの化石が発見された記録がない
・九州地方ではハクビシンの捕獲数が少ない
・台湾にいるハクビシンと、日本にいるハクビシンが同じ種である
他にも、江戸時代にはハクビシンがいた可能性があります。ハクビシンがいたかもしれない説を裏付けたのが蒔絵です。蒔絵には、ハクビシンらしき生き物が描かれています。
また、明治以降、ハクビシンの毛皮を使うために、中国からハクビシンを輸入していました。その後、ハクビシンは自然繁殖をして、日本各地に増えていったと考えられます。
■日本各地にほぼ生息している
ハクビシンは沖縄以外の日本各地ほぼどこにも生息している動物です。住宅街・都会で目撃されることも珍しくありません。そんな都会はのハクビシンですが本来は自然が多い山に生息していたことがわかっています。
■④ハクビシンは家のどこに住み着く?
ハクビシンが家の中に住むとしたら、屋根裏・天井裏は定番です。ハクビシンは人間を恐れているため、人間が立ち入らない場所・暗くて温かい場所を好みます。さらに、ハクビシンの生態を掘り下げていくと、人が住んでいない空き家・軒下・納屋も好きなことがわかりました。
また、ハクビシンは、同じ場所に定着して住まない生態です。例えば、屋根裏に住み続けたら、今度は軒下を新しい棲家にします。
もしくは、家の屋根裏に住みつつ、別の家の軒下をねぐらにする等、同時に2ヵ所を棲家にするハクビシンもいるようです。
■⑤ハクビシンの繁殖期は?
ハクビシンの生態について多くのことがわかっています。ですが、ハクビシンの繁殖期について、詳しい内容はわかっていません。
とは言っても、ハクビシンは1年を通して繁殖する生態です。そして、春・秋に多く繁殖する生態であることもわかっています。
■⑥ハクビシンの子どもは何匹生まれる?
メスのハクビシンは1匹~4匹の赤ちゃんを出産しますが、2匹~3匹が通常です。
産まれたてのハクビシンの赤ちゃんの重さは、約120g~140gしかありません。身体の大きさは全長約15cmです。目は開いていませんが、誕生してから約10日で目が開きます。毛色は濃いグレーです。そして、産まれた時から鼻に白い線があります。
ハクビシンの赤ちゃんはとても可愛いです。でも、誕生から約3ヵ月経過すると乳離れをします。サイズは大人のハクビシンと同じくらいになるため、赤ちゃん独特の愛らしさはなくなるでしょう。
ハクビシンは2歳になると、子供が産める身体になります。
■⑦ハクビシンの好きな食べ物は?
ハクビシンの食の生態を探ると、特にこだわりがないことがわかりました。ハクビシンは、何でも食べる雑食性の生態です。野菜・果物・木の実をはじめ、生ゴミ・残飯・昆虫・小さな哺乳類等まで食べます。
雑食性の生態ですが、最も大好きな食べ物は果物です。ハクビシンの糞を見ると、果物等の種が含まれていることがよくあります。
■⑧ハクビシンに天敵はいる?
ハクビシンの天敵は、アライグマ・フクロウ・タカです。ハクビシンにとって、最強の天敵はアライグマになります。
アライグマは、ハクビシンよりも身体が大きく凶暴です。ケンカになれば、ハクビシンにとっては最悪な事態になるでしょう。ハクビシンはアライグマの棲家に侵入して、乗っ取ろうする場合があります。ケンカの末、身体が大きく凶暴なアライグマに負けてしまうこともあるようです。
ハクビシンの天敵が増えれば、ハクビシンの数は減るでしょう。その代わり、外来種であるアライグマが増えると、生態系が崩れる可能性があります。
■⑨ハクビシンの運動能力は?
ハクビシン対策をするには、運動能力の生態を知ることも大事です。
ハクビシンは運動神経が良いことで知られています。垂直に高くジャンプすることができるため、高い壁も楽勝です。スイスイ登って屋根に辿り着くこともできます。また、ハクビシンは電線を渡るのも得意です。
運度神経に優れている生態のハクビシンですが、一つだけ不得意なことがあります。唯一、苦手なのは横にジャンプすることです。
■⑩ハクビシンを捕獲しても良い?
様々な迷惑行為を行う生態として有名なのが、ハクビシンです。ハクビシンは害獣で、在来種の生態系を崩す恐れがありますが、『勝手に捕獲して駆除することは禁止』されています。何故なら、ハクビシンは『鳥獣保護法で守られている動物』だからです。
ハクビシンは特定外来生物に指定されていません。ハクビシンが外来種だと認められていれば、生態系を崩す可能性があるため、特定外来生物に指定されていたでしょう。
でも、ハクビシンは外来種なのか? 日本原産なのか? 未だにハッキリしていません。そのため、ハクビシンは鳥獣保護法で守られています。
ただし、ハクビシンによる被害で困っている場合は別です。県・自治体等に申請すれば駆除できます。
ハクビシンの性格
ハクビシンの性格は凶暴だと思っていませんか? 確かに、ハクビシンの生態に関する情報を見ると、"凶暴で気性が荒い"と、書かれていることもあります。実は、臆病な性格の生態です。
ハクビシンは、自分よりもはるかに大きい人間を怖がります。人間を見ると逃げるハクビシンもいるため、性格は小心者です。人間がハクビシンに何かをしない限り、ハクビシンの方から襲ってくる・噛み付くことはほとんどありません。
ただし、ハクビシンも命の危険を察知した時は、人間に対して攻撃的になります。攻撃的になったハクビシンを見て、"凶暴な性格"のイメージが先行したのでしょう。
ハクビシンの行動パターン
ハクビシンの対策をするなら、行動等の生態を知ることも重要です。ハクビシンは季節によって行動パターンが違います。
動物の生態でよくあるのが冬眠です。一方、ハクビシンは冬眠をしないため1年中活動しています。とは言っても、寒いのは苦手です。寒さをしのぐために、屋根裏・天井裏に入ろうとします。
夏はエサも豊富なため、ハクビシンは活動的です。高温多湿の日本は、ハクビシンにとってもツライ季節と言えます。冬と違って夏は、屋根裏・天井裏はとても暑くて過酷です。そのため、夏は涼しい場所にねぐらを作って棲家にしています。
■1年経ってもエサが獲れる場所を覚えている
春・秋は、ハクビシンにとっても過ごしやすい時期です。また、自宅の敷地内・自宅近くに畑があると、収穫を迎える野菜・果物もあるでしょう。ハクビシンはエサを食べるために収穫を迎えた野菜等を食べます。
ハクビシンはとても賢くエサがある場所をしっかりと覚えています。全てかはわかりませんが、エサに有りつけた場所の事は基本的に忘れないようです。
また、エサの近くに住み着きます。ハクビシンは同じ場所に住み続ける事はありませんが、一旦ねぐらにした場所にはしばらく居座り、居なくなった後も戻ってくる場合があるようです。
行動も把握して、ハクビシンの対策に役立てましょう。
ハクビシンの対策9つ
ハクビシンの生態がわかったら、しっかり対策をしましょう。
■①金網でハクビシンの侵入経路をふさぐ
家の一部をハクビシンの棲家にさせないために、金網で浸入経路を塞ぎましょう。ハクビシンの生態を知れば、浸入経路もわかります。
家の周り・納屋・屋根付近に、隙間・穴はありませんか? 隙間・穴は、ハクビシンにとっては玄関のようなものです。ハクビシンは顔1個分入る隙間があれば、簡単に浸入できます。
隙間・穴から浸入したハクビシンは、屋根裏・天井裏・軒下・納屋のいずれかを棲家にするでしょう。また、ハクビシンが棲家を選ぶ基準は、エサ場が近い・人間にバレにくい・冬は温かい・暗くて落ち着く場所を選びます。
隙間・穴があれば金網で塞いで、ハクビシンを浸入させないことです。
■②電気柵でハクビシンに入らせない
ハクビシン対策に電気柵は効果的です。賢い生態であるハクビシンでも、電気柵にはかないません。
ハクビシンが電気柵に触れると、全身に不快な衝撃が走ります。すると、"二度と不快な思いはしたくない!"と学習して近寄ってきません。
賢いハクビシンは学習能力に長けています。電気特有のビリビリ感を味わえば、忘れることはないでしょう。
■電気柵周辺に木・草があると効果が落ちる
電気柵は、ただ設置すれば良いわけではありません。2つのことに注意しましょう。
1つ目は、『電気柵の周辺にある木は剪定する』ことです。ハクビシンは運動能力が優れているため、電気柵の周りに木があると登ります。そして、電気柵の中に浸入して作物を食べるため、あまり意味がありません。
2つ目は、『電気柵の周辺にある草は刈る』ことです。草があると漏電する可能性があります。漏電すると電気柵の効果が落ちるため、必ず草は刈りましょう。
■③光と音でハクビシンに入らせない
明るい光り・音を出してくれるグッズを使うと、ハクビシンを撃退できます。
ハクビシンは夜行性です。明るい光りを嫌がる生態のため、LEDライト等で照らすと逃げていきます。また、ハクビシンは音も苦手な生態です。爆音・車や銃の音・動物の鳴き声等を出すと近寄りません。
ハクビシンの生態に基づいて、光り・音で撃退するグッズが販売されています。ソーラータイプで防水機能付き等、野外に設置できるグッズも多いです。
■④ハクビシンが嫌いなニオイで入らせない
ハクビシンは嗅覚に優れており『強烈なニオイ』や『刺激物のニオイ』が嫌いです。
ハクビシンの生態を知り尽くしたメーカーが作った、『ハクビシンなぜ?逃げる?』という商品があります。唐辛子入りのパックをロープ等で吊るして、ハクビシン対策をするグッズです。雨・湿気にも強く効果は約1年持続します。
他にも、ハクビシンが嫌いなニオイは、ニンニク・石油系のニオイです。ニンニク・石油系のニオイを活用した、ハクビシン対策をご紹介します。
■ペットボトル編
【用意する物】
・ニンニク(できるだけ多い方が良い)
・ペットボトル
・カッター・はさみ・キリ等
【作り方】
○ニンニクを潰します。ニンニクは潰すとニオイを放つため、必ず潰しましょう。
↓
○ペットボトルにできるだけ多く穴を開けます。あまり大きな穴を開けないのがポイントです。潰したニンニクが出てこない程度の穴を開けましょう。
↓
○潰したニンニクをペットボトルの中に入れて、フタをすれば完成です。
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○ハクビシンの通り道・侵入してほしくない場所に設置します。ただし、ニンニクは定期的に交換しましょう。時間が経つにつれてニンニクのニオイは薄くなり、ハクビシン対策の効果が落ちるからです。
■スプレーボトル編
スプレーボトルを使う方法は、石油系のオイルを使うため取り扱いに注意して下さい。また、作物・草木がある場所にスプレーがかからないようにしましょう。
【用意する物】
・スプレーボトル
・水
・潰したニンニクor石油系のオイル
【作り方】
○潰したニンニク、もしくは、石油系のオイルをスプレーボトルの中に入れます。そして、水を入れてよく振ります。
↓
○ハクビシンの通り道・侵入してほしくない場所に、スプレーをしましょう。スプレーボトルの場合も、定期的に噴射すると、ハクビシン対策の効果が持続します。
■⑤ゴミはハクビシンには開けにくい入れ物に入れる
ゴミが入っている袋を、そのまま屋外へ置いていませんか? ハクビシン対策をするなら、ゴミも注意しないといけません。ゴミは、ハクビシンが開けにくい容器に入れて置きましょう。
嗅覚に優れている生態として有名なのが、ハクビシンです。ゴミが入っている袋を縛っていても、ニオイを嗅ぎつけて寄ってきます。
ハクビシンにゴミを食べられないようにするために、金具付きの容器・ロックできる容器を使いましょう。そして、ゴミが入っている袋は縛り、ハクビシンが開けにくい容器の中に入れれば完璧です。
■⑥菜園や庭木をハクビシンが入れないよう手入れする
菜園・庭木があれば、必ず手入れをしましょう。手入れをしていない菜園・庭木は、ハクビシンを寄せ付けることになります。
ハクビシンは雑食性で、食いしん坊の生態です。エサとなる野菜・果物等がなっていれば、ハクビシンはやって来ます。収穫時期を迎えた物は、できるだけ早く獲ることです。
庭木も短く剪定して、ハクビシンが登れないようにします。運動神経が良い生態で知られているハクビシンは、木登りが得意です。庭木がハクビシン専用のハシゴにならないように、注意しましょう。
■⑦ハクビシンが苦手な犬を飼う
臆病な生態のハクビシンは、犬の鳴き声が苦手です。つまり、家に犬がいればハクビシン対策ができます。
犬が家の敷地内にいるだけでも、ハクビシン対策ができるでしょう。ただし滅多に吠えないおりこうさんの場合はあまり効果が期待できないかもしれません。
■⑧天敵の尿でハクビシンに入らせない
嗅覚に優れているハクビシンは、狼の尿の臭いが苦手です。狼はハクビシンを食べます。そのため、ハクビシンにとって狼は、命をおびやかす恐い存在です。ハクビシンが来る場所・通る場所に、狼の尿を設置しましょう。狼の尿は通販でも購入できます。値段は少々高いですが高い効果が期待できます。
ただし、狼の尿は人間にとっても強いニオイがあるため、不快に感じる方もいるでしょう。近隣住民の迷惑にもならないよう注意しましょう。
■⑨家屋への侵入形跡があればプロ一択
屋根裏や床下から足音や鳴き声が聞こえる、ハクビシンが侵入した形跡がある場合は素人での対策は無理だと思いましょう。
家屋の中は非常に居心地が良く、ハクビシンはすでに自分の縄張りと思っている可能性があるからです。こうなると市販の忌避剤で一度追い払えたとしてもまたすぐに戻ってきます。
ハクビシンの体には大量のダニやノミがついており、糞尿には嫌な害虫が寄ってきます。臭いや痒みなど被害が目に見えるようになってからの対策では遅いのです。
「もしかして侵入されてる?」と思った今のうちに、侵入経路の特定・封鎖と徹底した消毒をプロに依頼しましょう。建具の修繕や健康被害で病院に通うことを考えると、今のうちにプロに対策してもらうのが確実かつ結局1番安い対策方法といえます。
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まとめ
ハクビシンの生態・対策についてご紹介しました。ハクビシンは学習能力が高く、記憶力も良いです。エサが獲れるとしった場所を忘れることはなく、何度もやって来ます。
また、自分がエサ場にした場所の近くに住み着きます。一度住み着くと、しばらく同じ場所に住み続ける生態のため、糞尿被害が問題になっています。
ハクビシンの生態を把握して、対策をしましょう!