"掃除をしているのに黒カビが生える! "など、黒カビと苦戦している方もいるのではないでしょうか? 黒カビは日本でよく発生するカビの1つですが、黒カビは生えると厄介で黒カビを落としても何度も同じ場所に生えてくることがあります。何度も同じ場所に黒カビが発生するのは、黒カビの根が残っているのも理由の1つです。
そのため、黒カビをしっかり落とすなら黒カビの根元からやっつけないと意味がありません。憎き黒カビを根絶させて家から黒カビを追放させたい方は、『黒カビの除去方法』を実践して黒カビとおさらばしましょう。また、黒カビを除去した後は『黒カビの予防対策』をすることも大切です。早速、詳しくご紹介します。
黒カビとは?
黒カビの正式名称は『クラドスポリウム』で、別名『クロカワカビ』と呼ばれているカビです。黒カビは家の様々なところで発生するカビで、黒いカビや黒っぽいカビを見つけたら黒カビと思いましょう。
家中に発生する黒カビは本来土の中に菌糸があるカビですが、黒カビの菌糸はとても軽く風で飛ばされて家の中に入ってくることもあります。家の中に入ってきた黒カビは根を広げて、繁殖するのが特徴です。
黒カビの発生原因4個
黒カビはよく発生するカビの1つで珍しいカビではなく、むしろメジャーなカビで日本ではよく発生します。また、黒カビだけに限らずカビは条件が揃うと発生するため、短期間であっという間に増えることもあるでしょう。では、黒カビが発生する原因を4個ご紹介します。
■①黒カビの発生原因は胞子が浮遊しているから
黒カビが生える原因は、黒カビの胞子が家のいたるところに浮遊しているからです。黒カビの胞子は植物で言うところの種で、家の中に黒カビの胞子があるとちょっとした風や衝撃で胞子は浮遊します。
例えば、フローリングや畳の上を歩いたりカーペットの上に掃除機をかけるなど、日常生活を普通に送っているだけでも黒カビの胞子はフワフワ浮いて着地したところに根を張るのが特徴です。場合によっては、いつの間にか黒カビがビッシリ生えていることもあるでしょう。
■②黒カビの発生原因は温度が20度~30度あるから
黒カビは気温が低い場所よりも高い温度の場所を好み、20度~30度になると黒カビは発生します。季節で言うと、春~夏は20度~30度に達するため黒カビが好む時期です。でも、1年中エアコンや暖房器具などを使っていれば室内は快適な温度が保たれているため、季節に関係なく黒カビは発生します。
■③黒カビの発生原因は湿度が70%以上あるから
黒カビは湿度70%以上になると発生するため、高温多湿の日本は黒カビが生えやすいです。特に、湿気が多い梅雨や夏は湿度が高くなるだけでなく温度も上昇します。また、冬は暖房器具で部屋を温めたり乾燥対策で加湿器を使うと、温度と湿度の両方が高くなりやすく黒カビが繁殖しやすい環境です。
■④黒カビの発生原因は汚れているから
黒カビは汚れていると発生します。黒カビは高温多湿の環境だけでも発生しますが、さらに栄養があればあっという間に根を広げて繁殖するのが黒カビです。例えば、石鹸カス・水垢・皮脂汚れなどを放置して掃除をしないと、"黒カビが発生する"と思いましょう。
黒カビが与える害や人体への影響は?
黒カビは人体への影響があり、喘息やアレルギー・夏型過敏性肺炎・発熱や咳・呼吸困難などを発症することがあります。
黒カビが家の中にあると胞子が浮遊してるため、家中のいたるところにあるから厄介です。そのため、気付かない間に黒カビの胞子を吸い込んでしまう可能性は十分考えられます。
また、黒カビの胞子を体内に入れると、免疫力が低い小さなお子さんやお年寄りは発熱やアレルギーなどを発症する他に、エアコンの通風口から出てくる黒カビの胞子で夏型過敏性肺炎を引き起こすこともあるでしょう。黒カビの胞子を体内に入れて何かしらの症状が現れると、人によっては治りにくくなることもあるため、黒カビの胞子を体内に入れないようにすることが重要です。
黒カビが発生しやすい場所はどこ?
黒カビは石鹸カスや皮脂汚れなどの汚れがなくても水気があれば栄養源になります。例えば、風呂場・洗面所・壁・キッチン周り・冷蔵庫の外側・エアコン内部・窓やパッキンなどに発生するのが黒カビです。
【風呂場】
風呂場は高温多湿で石鹸カスや皮脂汚れもタイルなどに付着しやすいため、黒カビが生えます。風呂場に黒カビが生えると見えるところだけ掃除しがちですが、実は天井も黒カビの胞子だらけです。
【洗面所】
風呂場内や風呂場の近くにある洗面所は、風呂場の湿気のせいで黒カビが発生しやすい条件が揃っているため、壁や洗面台に黒カビが発生します。
【壁やキッチン周り・冷蔵庫の外側】
洗面所やトイレの壁は壁と壁紙の間に湿気が溜まりやすいです。また、汚れが付きやすいキッチンの壁も黒カビのエサになり、冷蔵庫の設置場所によっては冷蔵庫の外側に黒カビが発生します。
【エアコン内部】
エアコンは室内の湿気やホコリを吸いながら快適な風を送り出しているのが特徴です。そのため、エアコン内部は湿気やホコリが溜まり黒カビが発生します。
【窓やパッキン】
窓に結露ができると、窓だけでなくパッキンにも黒カビが生えることもあるため注意しないといけません。
■洗剤迷子に終止符を!「スライムパンチ」
掃除しても掃除しても発生する黒カビ。「使い切っていない洗剤ボトルばかりたまってウンザリ」とお困りの方もいるでしょう。
「スライムパンチ」は創業50年の老舗化学メーカーが開発。カビを根本から解決するよう表面のタンパク質や油汚れもしっかり除去する特別な洗浄成分が限界ギリギリの濃度で配合されています。
そのため水回りのカビ・黒ずみ・油汚れまでスライムパンチ1本でスッキリ解決!高濃度ジェルで塩素系のニオイも大幅に軽減されているため「洗剤独特のニオイが苦手」という方でも使いやすいですよね。
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ダイレクトテレショップ/スライムパンチ
お値段は7,700円(税込)とお高めですがスライムパンチは1kgの大容量。カビ取りには付属のハケを使って少量ずつ塗布。希釈して使う方法もあります。
黒カビ掃除以外にも排水口や洗濯槽、キッチンアイテムの浸けおきなど水回りのお掃除に大活躍。上記の黒カビが生えやすい場所もこれ1本でカビの撃退が可能です。
もうお風呂のカビ取り剤や排水口用の洗剤、窓のサッシ用など色々な洗剤をそろえる必要はありません。気になる黒カビを見つけたらスライムパンチをサッと一塗りして簡単に黒カビ掃除を終えましょう。
黒カビの除去方法・落とし方5個
- クエン酸と掃除用の重曹で落とす
- 重曹水で落とす
- 塩素系漂白剤+片栗粉で落とす
- エタノールスプレーで落とす
- 消毒用エタノールか傷口用エタノールで落とす
最もおすすめな黒カビの落とし方は「消毒用エタノール」もしくは「傷口用エタノール」で落とす方法。準備物も少なく余った消毒用エタノールは普段のアルコール消毒として使えるので無駄がないですよ。
人体に悪影響を及ぼす黒カビは、体内に黒カビの胞子を入れないようにしつつ黒カビの胞子を撒き散らさないように掃除をしないといけません。黒カビ掃除をする時は、最低でも『ゴム手袋とマスク』をして必要であればゴーグルをします。そして、『キッチンペーパー・ティッシュ・雑巾などで黒カビを優しく拭き取り』、前処理をしてから黒カビを落としていきましょう。
また、黒カビを強く擦ったり押さえつけると黒カビを隙間に埋め込んでしまい、黒カビを伸ばすように拭く行為は黒カビの根を広げる原因です。シリコン部分やタイルの目地を擦ると黒カビを押し込んでしまうため、素材によっては黒カビを擦らないで落とす必要があります。
もう1つ、黒カビの除去作業で掃除機を使ってはいけません。掃除機で黒カビを吸うと排気口から黒カビの胞子が排出され、黒カビの胞子を撒き散らすことになります。では、黒カビの胞子を飛ばさないで黒カビを落とすやり方を5個チェックしましょう。
■①クエン酸と掃除用の重曹で黒カビを落とす
クエン酸と掃除用の重曹で黒カビを落とす方法からご紹介します。クエン酸と掃除用の重曹なら洗剤を一切を使わないで黒カビを落とすことができるため、洗剤を使いたくないキッチン周りや水周りの黒カビを落とす時におすすめです。
【用意する物】
・クエン酸(小さじ1杯)
・掃除用の重曹(100g)
・水(少し)
・ヘラ(なくても良いです)
・使い古した歯ブラシやスポンジなど
・タッパーやボールなどの容器
・サランラップ
・キッチンペーパーや雑巾など
【作り方と黒カビの落とし方】
○タッパーやボールなどの容器にクエン酸と掃除用の重曹を入れたら、水を少しだけ入れてペースト状になるまでかき混ぜたら完成です。
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○黒カビが生えているところが濡れている場合は、キッチンペーパーや雑巾で水気を拭き取り乾いている状態にします。濡れている状態で黒カビ落としをすると効果が半減するため、必ず乾いている状態で黒カビ落としをするのがしっかり落とすポイントです。
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○ペースト状にしたクエン酸と掃除用の重曹を、ヘラや使い古した歯ブラシで黒カビが生えているところに塗ります。そして、ペーストを塗ったところにサランラップを被せて、ペーストが乾燥しないようにしてからしばらく放置しましょう。
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○ある程度待ったらサランラップをはがして、使い古した歯ブラシやスポンジなどで黒カビを擦り水やぬるま湯で洗い流して、最後にキッチンペーパーや雑巾で水気を拭き取り乾燥させれば終わりです。
黒カビを水で洗い流すことができない場合は(壁紙など)、キッチンペーパーや雑巾に水やぬるま湯を含ませたら固く絞ってペーストを拭き取り、乾いたキッチンペーパーや雑巾で水気を取ってしっかり乾かしましょう。1回で黒カビが落ちない場合は何回か同じ工程を繰り返します。
■②重曹水で黒カビを落とす
クエン酸と掃除用に重曹で黒カビを落とすのも良いですが、洗剤を使って黒カビを落としたくない方は重曹水を使っても良いでしょう。重曹水も黒カビを落とすのに向いていますが、使う場所によっては液ダレしやすいのが難点です。でも、キッチンペーパーを使えばデメリットはカバーできます。
【必要な物】
・掃除用の重曹(大さじ1杯)
・水(500ml)
・スプレーボトル
・サランラップ
・使い古した歯ブラシやスポンジなど
・キッチンペーパーや雑巾など
【作り方と黒カビの落とし方】
○スプレーボトルの中に掃除用の重曹と水を入れてよく振れば完成です。
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○黒カビ部分が乾燥していることを確認したら、キッチンペーパーに重曹水をスプレーして濡らしてから黒カビ部分に貼り付けます。ティッシュや雑巾などで黒カビを拭き取り前処理をしているとは言え、黒カビは残っている状態です。黒カビが残っている状態で直接重曹水をスプレーすると黒カビがスプレーの勢いで舞うため、必ずキッチンペーパーにスプレーしましょう。
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○キッチンペーパーを貼ったところにサランラップを被せて10分くらい放置します。10分経ったら使い古した歯ブラシやスポンジで黒カビを擦り、水で洗い流してキッチンペーパーや雑巾で水気を拭き取って乾燥させましょう。
もしくは、キッチンペーパーや雑巾に水やぬるま湯を含ませたら固く絞って拭き取り、乾いたキッチンペーパーや雑巾で水気を取って乾燥させれば終わりです。1回で黒カビが落ちない場合は、ご紹介した黒カビ落としの工程を何回か行います。
■③塩素系漂白剤と片栗粉で黒カビを落とす
クエン酸や掃除用の重曹を使っても落ちない頑固な黒カビは、塩素系漂白剤と片栗粉で落としましょう。塩素系漂白剤だけでも黒カビ落としには効果的ですが、片栗粉を使うとペースト状になるため塩素系漂白剤が液ダレしにくくなり、黒カビに密着して落としやすくなります。
【必要な物】
・塩素系漂白剤(大さじ1杯よりも少し少なめ)
・片栗粉(大さじ1杯)
・タッパーやボールなどの容器
・ヘラなど(なくても良いです)
・使い古した歯ブラシやスポンジなど
・サランラップ
・キッチンペーパーや雑巾など
【作り方と黒カビの落とし方】
○タッパーやボールなどの容器に塩素系漂白剤と片栗粉を入れたら、ヘラや使い古した歯ブラシなどでかき混ぜてペースト状になれば完成です。
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○黒カビ部分が乾燥していることを確認したら、ペースト状にした塩素系漂白剤をヘラや使い古した歯ブラシなどで塗ります。
次に、ペーストが乾燥しないようにサランラップを被せたら5分~10分くらい放置しましょう。素材を傷めないで黒カビを落とるために、長時間放置しないのがポイントです。塩素系漂白剤のパッケージに書いてある放置時間を必ず守りましょう。
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○5分~10分くらい経ったらサランラップをはがして、水やぬるま湯で洗い流します。最後に、乾いているキッチンペーパーや雑巾で水気を拭き取り乾燥させたら終わりです。1回で黒カビが落ちない時は何回か黒カビ落としのやり方を繰り返し行います。
■④エタノールスプレーで黒カビを落とす
エタノールスプレーは万能で、キッチン周り・畳・窓・パッキン・壁紙などに使えて便利です。また、エタノールスプレーは揮発性がありスプレーしてもすぐに蒸発するため、シミの原因になりにくいのと匂が残りがありません(ただし、半年くらいの畳はシミいになる恐れがあります)。
【用意する物】
・無水エタノール
・水
・スプレーボトル
・キッチンペーパーや雑巾
【作り方と黒カビの落とし方】
○スプレーボトルの中にエタノール6に対して水4と入れて振ったら完成です。
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○黒カビ部分が乾燥していることを確認したら、キッチンペーパーや雑巾にエタノール水をスプレーして黒カビが生えている場所を拭き取ります。次に、乾いているキッチンペーパーや雑巾でエタノール水を付けた場所を拭き取り乾燥させましょう。
■⑤消毒用エタノールか傷口用アルコールスプレーで黒カビを落とす
無水エタノールを水で薄めるのが面倒な方は、消毒用のエタノールか傷口用アルコールスプレーでも黒カビ落としができます。無水エタノールは濃度が濃いため水で薄める必要がありますが、消毒用のエタノールや傷口用アルコールスプレーは70%~80%に薄まっている状態のため、水で薄める手間がありません。
黒カビ落としのやり方は1つ前にご紹介したエタノールスプレーと同じで、様々な場所の黒カビ落としに使えます。もちろん、シミになりにくく匂いも残らないため黒カビ落としには重宝するアイテムです。
黒カビの予防対策4個
黒カビは目に見えているところだけではなく奥深くまで根を張るため、黒カビを根元から落とす作業は面倒で場合によっては時間もかかります。面倒な黒カビ落としをしないためにも黒カビが生えてこないように予防対策をしましょう。早速、黒カビの予防対策を4個ご紹介します。
■①換気をして黒カビの予防対策をする
換気扇を回したり窓を開けて湿気がこもらないようにする他、エアコンのドライ機能や除湿機を使って黒カビの予防対策をしましょう。
機密性が高い家ほど冷気や熱風を遮断して快適に過ごせますが、反対に湿気はこもりやすいため室内を換気をすることが重要です。また、屋外と屋内の温度差が大きくなると結露ができやすくなるため、冬でも換気をして黒カビの予防対策をしましょう。
■②エアコン掃除と送風運転で黒カビの予防対策をする
黒カビの胞子はエアコンの通風口から風と一緒に出てくるため、エアコン内部の掃除は欠かせません。まずは、エアコンフィルターを掃除します。エアコンフィルターに付着しているホコリは黒カビの栄養源になるため、エアコンを頻繁に使う夏や冬は2週間に1回のペースでフィルター掃除をしましょう。
また、黒カビは湿気がこもりやすい熱変換器の内部にも発生するため、定期的に掃除をして黒カビの予防対策をしないといけません。熱変換器の掃除は最低でも1年に1回行うのが理想的ですが、素人が掃除をすると故障の原因になるため業者に依頼した方が良いです。
もう1つ黒カビの予防対策として、エアコンを使った後は30分~3時間は送風運転をしてエアコン内部を乾燥させましょう。送風運転をするだけでも黒カビの予防対策ができるため、最低でもエアコンの使用後は30分送風運転することをおすすめします。
■③水気は拭き取って黒カビの予防対策をする
黒カビの予防対策をするなら水気を残さないようにしましょう。黒カビは水気があるところを好むため、キッチンや洗面所を使った後や結露ができたら水気を拭き取って黒カビの予防対策をします。また、風呂場を使った後はタイルや床を水のシャワーで流して、最後に乾いたタオルで水気を拭き取りましょう。
水のシャワーを使うと温度の上昇を抑えたり水なら湿気の元となる湯気が出ることもありません。そして、風呂場を使った後にシャワーでタイルや床を洗い流すと、黒カビの栄養となる石鹸カスや皮脂汚れを流すことができます。
■④エタノール水などをスプレーして黒カビの予防対策をする
黒カビを落とした後は仕上げに、エタノール水・消毒用エタノール・傷口用アルコールスプレーのいずれかを使いましょう。
黒カビの成分はタンパク質などが含まれていますが、エタノールやアルコールスプレーは黒カビの成分を分解することができます。エタノールやアルコールスプレーを使って黒カビが発生しないように抑制しましょう。
まとめ
黒カビは放置していると健康を害する恐れがあるため、黒カビを見つけたらすぐに除去しないといけません。黒カビを除去するポイントは根から死滅させることで、黒カビの根を死滅させないければ黒カビを除去しても再び発生します。そして、黒カビを落とした後は黒カビを発生させない予防対策を行い、黒カビのいない家にしましょう。