"洗濯をすると生乾きの臭いがする"方や、"洗濯後は洗濯物に茶色いカスが付く"方はいませんか? 両者の原因は洗濯槽の汚れです。家の掃除は徹底的に掃除をしていても、洗濯槽の掃除をしていない方は多いかもしれません。掃除をしていない洗濯槽で衣類などを洗濯すると、見た目はキレイかもしれませんが実は目に見えない菌がたくさん付いています。
汚れた洗濯槽を掃除するなら過炭酸ナトリウムを使いましょう。過炭酸ナトリウムは、100円ショップでも購入できるためコストを抑えて洗濯槽の掃除ができるのと、過炭酸ナトリウムを使った洗濯槽の掃除は簡単です。早速、『過炭酸ナトリウムで洗濯槽掃除をするやり方』をご紹介します!
過炭酸ナトリウムとは?
過炭酸ナトリウムは炭酸ナトリウムと過酸化水素が混ざった化合物で、酸化させながらキレイにするのが得意です。そのため、漂白剤・除菌剤・消臭剤・洗濯槽やパイプクリーナーなどに過炭酸ナトリウムはよく使われています。
何と言っても、過炭酸ナトリウムはアルカリ性(セスキ炭酸ソーダや炭酸塩)を超える高い洗浄力に優れていて、水に触れると活性酸素のおかげで頑固な汚れも分解して落とすのが特徴です。
過炭酸ナトリウムの洗浄力を衣類の汚れで説明すると、アルカリ性で浸け置きする場合は数時間くらいしないと汚れが落ちませんが、過炭酸ナトリウムは数十分くらい浸け置きすれば汚れが落ちます。
さらに、過炭酸ナトリウムを洗濯に使ったり洗濯槽の掃除で使っても、炭酸ソーダ・水・酸素に分解されて害になるようなものは排出せず、洗濯槽を傷めることもありません。つまり、過炭酸ナトリウムは環境と洗濯槽に優しい優秀な洗浄剤と言えるでしょう。
洗濯槽が汚れる原因
洗濯槽が汚れる原因は、『洗濯洗剤のカス』『皮脂汚れや泥汚れ』『黒カビや雑菌』が洗濯槽の裏側に付いているからです。洗濯槽には無数の穴が開いていますが、衣類などを洗濯をした際に洗濯槽の穴から洗剤や石鹸カスが入り込みます。
さらに、洗濯をすると洗濯槽は濡れた状態になり、洗濯槽の中は空気が入りにくく乾きにくいため湿気でこもっている状態です。すると、湿っているところが大好きな黒カビや雑菌が洗濯槽の中で発生し、洗濯洗剤のカスや皮脂汚れなどをエサにして繁殖します。
そして、洗濯槽の汚れ度合いが末期状態になると、洗濯槽の裏には茶色い薄い膜ができるのが特徴です。茶色い薄い膜は汚れで、洗濯をした時に洗濯槽の穴から茶色いカスが出現し洗濯に絡み付いたり、洗濯機の衝撃で粉々になってしまうこともあります。
過炭酸ナトリウムでの洗濯槽掃除のデメリットは?
過炭酸ナトリウムで洗濯槽を掃除するデメリットは2点です。
・お湯を準備する必要がある。
・汚れをすくい取らないといけない。
記事後半でも紹介していますが過炭酸ナトリウムで洗濯槽を掃除するのならお湯の準備と出てきた汚れをすくい取る作業は必須。
掃除方法は簡単ですが汚れが多いと時間がかかり、休日などたっぷり時間があるときでないと掃除できないのがデメリットです。
逆に「時間はかかってもいいからどのくらい汚れが落ちるのか見てみたい!」という方にはとてもオススメな洗濯槽のお掃除方法となります。
■手間の少ない洗濯槽掃除には「ニオイの少ない塩素系」も方法の1つ
お湯の準備や出てきた汚れをすくい取る必要がないのは塩素系洗剤を使用した洗濯槽掃除。
実は塩素系洗剤での洗濯槽掃除はメーカーも推奨している掃除方法なのです。特におすすめなのが創業50年の老舗化学メーカーが開発した「スライムパンチ」。
カビ表面を覆うたんぱく質や油汚れを除去する成分とカビ自体に強い成分を限界ギリギリの高濃度でジェル状に配合しているので、洗濯槽裏のカビも根本からしっかり除去します。
高密着のジェルはカビ汚れをからめ取るだけでなくニオイも密封。「塩素系特有のニオイが苦手」という方でも使いやすいのが嬉しいですよね。
ダイレクトテレショップ/スライムパンチ
スライムパンチは洗濯槽だけでなくに排水口・お風呂や窓サッシのカビ取り・台所のヌメリ落としなど様々な場所の掃除に使用できます。たとえばお風呂床に使用する場合、100倍希釈で約1000回分の使用量なので持ちもバツグン。
お値段は7,700円(税込)とお高めですが、スライムパンチが1本あれば洗濯槽クリーナーや排水口クリーナー、カビ取り剤などたくさんの洗剤をそろえる必要もなくなります。
「時間がないけど洗濯槽の汚れを掃除したい」という時でも、スライムパンチならサッと入れるだけ。帰宅後には洗濯槽の汚れはスッカリ落ち、もう洗濯物の汚れやニオイも気にならなくなるでしょう。
過炭酸ナトリウムの洗濯槽掃除の使い方・やり方5ステップ
洗濯槽を今まで1度も掃除したことがない方は、洗濯槽の内部がかなり汚れている状態です。汚れている洗濯槽で洗濯をすると生乾き臭の原因になるため、過炭酸ナトリウムで洗濯槽の中をキレイにしましょう。早速、過炭酸ナトリウムを使って洗濯槽掃除をするやり方をご紹介します。
■①洗濯槽にある糸くずフィルターのゴミを取る
過炭酸ナトリウムを洗濯槽に入れる前に、糸くずフィルターの中にゴミなどがあれば取り除きましょう。過炭酸ナトリウムを洗濯槽に入れて洗濯機を動かすと、洗濯槽の内側から汚れが出てきて糸くずフィルターがキャッチしてくれます。
■②洗濯槽にお湯を張り過炭酸ナトリウムを入れる
空の状態の洗濯槽に『40度~50度くらいのお湯』を張ったら、過炭酸ナトリウムも一緒に入れましょう。お湯はお風呂の残り湯でも構いませんが、ぬるい場合は40度~50度になるように追い炊きをします。
過炭酸ナトリウムを入れる量は『10Lのお湯の場合は100g』が目安です。洗濯槽がかなり汚れている場合は過炭酸ナトリウムの量を少しだけ多めに入れます。ただし、洗濯機によって耐熱温度にバラつきがあるため、洗濯槽にお湯を張る前に取扱説明書を見て確認しましょう。
■③洗濯槽の中に入れた過炭酸ナトリウムを混ぜて放置する
洗濯槽の中にお湯と過炭酸ナトリウムを入れたら『洗いコース』を選びます。洗いコースを選んだら3分~5分だけ洗濯槽を動かして、過炭酸ナトリウムをよく混ぜましょう。そして、3分~5分経ったら洗濯槽の動きを止めて数時間程度待ちます。
しばらくすると過炭酸ナトリウムが反応して、シュワシュワ音を立てながら洗濯槽の中は泡でいっぱいになります。そして、過炭酸ナトリウムは汚れを分解し始め、洗濯槽の内側にこびり付いている汚れの膜が水の中に浮いてくるはずです。さらに、時間が経つと洗濯槽の汚れの膜がどんどん水面に浮いてきます。
■④洗濯槽を再び動かして汚れをすくって取り除く
ある程度時間が経ったら、もう1度3分~5分くらい洗濯槽を動かして汚れの膜を浮かせましょう。洗濯槽を再び動かすと過炭酸ナトリウムが再び反応して泡立ち、洗濯槽に張ったお湯の中は茶色い膜の汚れでいっぱいになります。次に、洗濯槽から出てきた茶色い膜の汚れを髪の毛をすくう網などを使って、汚れを取り除きましょう。
■⑤洗濯槽に溜まっているお湯を排水してすすぐ
過炭酸ナトリウムで洗濯槽の汚れの膜を浮かして取り除いたら、洗濯槽にたまっているお湯を排水します。排水後はすすぎを1回~3回くらい行い洗濯槽をキレイにしましょう。
すすぎの目安はすすぎの水を見た時に、茶色い汚れの膜が混ざっていなければすすぎは終わりです。
洗濯槽の汚れがあまり酷くない場合は1回のすすぎで済むこともありますが、反対に洗濯槽の汚れが酷い場合は3回くらいすすぐ必要があります。すすぎが終わったら、最後に糸くずフィルターの中にある茶色い膜の汚れを取り除きましょう。
少し汚れが残る場合はティッシュやいらない雑巾で拭き取りましょう。
洗濯槽に貯める水の量は?
洗濯槽に入れる水の量は『高い位置まで入れる』のがポイントです。洗濯機を覗いてみるとわかりますが、洗濯槽は洗濯機の上の方まであります。つまり、過炭酸ナトリウムで洗濯槽の汚れを落とすなら洗濯槽の中を水でいっぱいにしないと、洗濯槽を隅々までキレイに掃除することはできません。
例えば、洗濯槽に対して半分くらいの水の量を入れて、過炭酸ナトリウムで掃除をしたとしましょう。洗濯槽の下半分は過炭酸ナトリウム入りの水がたまっているため汚れは落ちますが、洗濯槽の上半分は過炭酸ナトリウム入りの水に浸かっていないため汚れが残っている状態です。過炭酸ナトリウムの入りの水で洗濯槽の汚れをまんべんなく落とすなら、洗濯槽の上部まで水を入れましょう。
洗濯槽に水を貯める時間は?一晩?
過炭酸ナトリウムで洗濯槽を掃除する時はお湯をためた状態でしばらく待ちますが、最低でも『1時間~2時間くらい放置』します。また、洗濯槽の汚れが酷い場合は『一晩放置』しても構いません。
過炭酸ナトリウムは洗浄力が高いことで知られていますが、洗濯槽の掃除は時間をかけて汚れを落とす必要があります。と言うのも、過炭酸ナトリウムであっても洗濯槽の汚れを分解するにはそれなりに時間がかかるため、必ず洗濯槽を浸け置きの状態にしましょう。
洗濯槽の汚れが酷い場合は過炭酸ナトリウムの量を少し多めに入れますが、一晩放置しても問題はないです。
むしろ、洗濯槽の汚れが浮きやすくなってキレイになるため、仕事や用事があり2時間後に排水をしてすすぐことができない場合も一晩放置して良いでしょう。過炭酸ナトリウム入りのお湯で洗濯槽を長時間浸け置きしたとしても、過炭酸ナトリウムは洗濯槽に優しいため洗濯槽の傷みも心配ありません。
過炭酸ナトリウムの洗濯槽掃除で失敗しないコツ
過炭酸ナトリウムの洗濯槽掃除で失敗しないコツは、必ず40度~50度くらいのお湯を使うことです。過炭酸ナトリウムはお湯の温度が低すぎたり、反対に60度以上の高温になると汚れが落ちにくくなります。また、入浴剤入りのお風呂の残り湯も、過炭酸ナトリウムの分解力を妨げる原因になるため避けましょう。
他にも、過炭酸ナトリウムの洗濯槽で失敗しないコツがあります。前項目でも説明しましたが、過炭酸ナトリウムで洗濯槽の汚れをしっかり落とすなら必ず浸け置き状態にして、汚れが酷ければ多めに過炭酸ナトリウムを入れるのがポイントです。
短時間では洗濯槽の汚れを落とすことはできないため、少なくても約1時間~2時間は過炭酸ナトリウム入りのお湯で洗濯槽を浸します。そして、洗濯槽を浸け置きして洗濯槽を動かしたら、髪の毛をすくう網などで茶色いカスを取りましょう。茶色いカスをしっかり取り除くとすすぎ時間を短縮することができます。
しっかり過炭酸ナトリウムをとかすために、熱いお湯を別のバケツなどにいれ、溶かしてからいれるのも良いでしょう。
過炭酸ナトリウムの洗濯槽掃除はドラム式でもできる?
過炭酸ナトリウムの洗濯槽掃除はドラム式でもできるため、早速やり方を見ていきましょう。
○ドラム式洗濯機の場合も40度~50度くらいのお湯を洗濯槽に入れますが、ドアを開けてもお湯がこぼれないギリギリのところまでお湯を入れるのがポイントです。
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○お湯10Lに対して過炭酸ナトリウムを100g目安に洗濯槽へ入れます。洗濯槽の汚れが酷い場合は300gくらい入れても構いません。洗濯槽の汚れが酷いと、通常の過炭酸ナトリウムの量では足りないため多めに入れます。
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○『洗い』もしくは『洗濯槽の洗浄コース』を選んで、洗濯槽を動かしましょう。洗濯槽が動いたら10分に1回くらいのペースで一時停止をして、洗濯槽内にある茶色いカスを網ですくって取ったら再び洗濯槽を動かします。大体3回くらい繰り返し行いましょう。一時停止できない場合は止めなくても構いません。
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○洗いコースを選んだ場合はすすぎコースにしてからスタートボタンを押しますが、水がキレイになるまで何回かすすぎます。
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○洗濯槽の運転が止まったら、排水フィルターを取り出して排水フィルターにある汚れやカスを除去すれば、過炭酸ナトリウムによる洗濯槽掃除は終わりです。
まとめ
洗濯槽掃除をしないと洗濯物に黒カビや雑菌が付着して、不快な臭いを放つ原因になります。漂白剤を使い抗菌洗剤で洗濯をしたり、洗濯後すぐに洗濯槽から衣類などを取り出して干しても臭う場合は、洗濯槽内に汚れが付着し菌が繁殖している可能性が高いです。洗濯槽の菌や汚れから守りながら衣類などを洗濯をするなら、過炭酸ナトリウムで洗濯槽をキレイにしましょう。