"重曹は掃除などに使える便利なもの!"と、何となく知っている方もいるでしょう。
掃除に使える重曹はネットや雑誌などでネタになることも多く、認知度はある方と言えます。一方で、掃除用の重曹は様々な使い方ができることから、"掃除する場所に合う使い方がわからない" "汚れをしっかり落とす使い方をよく知らない"など、重曹の使い方を理解していない方もいるでしょう。
しかし、掃除用の重曹の使い方を知れば重曹パワーの力を十分発揮できるため、高い掃除効果を実感できます。掃除用の重曹の使い方を知って室内~屋外までピカピカにしたい方は、家のあらゆる場所が掃除できる『掃除用の重曹の使い方』などをチェックしましょう。
重曹とは?

重曹の使い方を知らなくても、重曹という言葉を知っている方もいるでしょう。重曹は『炭酸水素ナトリウム』とも言い、天然素材から作った物質のことです。重曹の成分は食塩水と二酸化炭素で、粉末のものが店頭で販売されています。
また、重曹には掃除用と食用がありますが、天然素材から作られていることに変わりはありません。そのため、口の中に重曹を入れても人体に悪影響を及ぼすことはなく安心して使えます。そして、掃除用の重曹は粉末が粗いのに対し、食用の重曹は粉末が細かいです。
食用の重曹は英語表記で言うと『baking soda』となり、和名ではベーキングパウダーになります。ベーキングパウダーはお菓子作りに使いますが、重曹による黄ばみや苦味を抑えるために、クエン酸やリン酸カルシウムなどの成分を追加しているのが特徴です。
このように、同じ重曹でも種類によって若干成分が異なるため、掃除では掃除用の重曹を使いましょう。
重曹の効果

掃除用の重曹の効果は以下の3つです。
・アルカリ性で汚れを落とす
・クレンザーのように汚れを研磨して落とす
・消臭
洗剤の性質は大きくわけると『酸性』『中性』『アルカリ性』の3パターンありますが、掃除用の重曹は水やお湯に触れるとアルカリ性になります。アルカリ性は汚れをしっかり落とすことに長けており、中でも油や皮脂汚れ(酸性の汚れ)を落とすのが得意です。
さらに、重曹をお湯に溶かすと汚れを浮きやすくなり掃除効果がアップします。
掃除用の重曹はクレンザー代わりになりますが、重曹の成分である食塩の粒子が柔らかいため素材に傷が付きにくいです。そのため、素材を擦っても傷が付く心配もなく汚れを落とすことができます。
また、掃除用の重曹は臭いを除去できるのもメリットです。アルカリ性は酸性の臭いを中和できるため、台所・排水溝・下駄箱・トイレなど、空気中に浮遊している水分と一緒に不快な臭いを吸着して消臭します。
重曹の使い方

重曹のことがわかったら、掃除用の重曹の使い方が気になりませんか? 掃除用の重曹の使い方は、『粉末』『ペースト』『液体』の3パターンがあります。では、掃除用の重曹の使い方をそれぞれご紹介します。
【粉末の使い方】
軽い汚れ~酷い汚れまで様々な使い方で掃除できます。スプーンで掃除用の重曹をすくって汚れが気になる部分に水やお湯かけて擦るなどしましょう。
【ペーストの使い方】
掃除用の重曹をペーストにする使い方は粘り気が出るため、汚れにしっかり密着させて落とすことが可能です。また、洗剤と混ぜる使い方もあり、掃除用の重曹に洗剤を混ぜることで汚れを落とすパワーが増します。
~用意する物~
・2(掃除用の重曹):1(水)
・液体洗剤(必要があれば)
・ボールなどの容器
・かき混ぜるもの
~作り方~
ボールなどの容器に掃除用の重曹と水を入れて、よくかき混ぜたら完成です。ペーストを作る時は2(掃除用の重曹):1(水)の割合が基本ですが、粘り気を強く出したい時は掃除用の重曹を多く入れるなどして、自分好みのペーストを作っても構いません。
【液体の使い方】
掃除用の重曹を水で溶かす使い方は拭き掃除をしたり、キッチンペーパーなどでパックして掃除する使い方もできます。掃除用の重曹を液体にしておくと様々なところで使えるため、常備しておいても良いでしょう。
~用意する物~
・掃除用の重曹 小さじ2
・水 200ml
・スプレーボトル
~作り方~
スプレーボトルに掃除用の重曹と水を入れて、よく振って溶かせば重曹水ができます。
重曹の掃除での使い方6個[キッチン編]

酸性の油汚れはアルカリ性の性質を持つ掃除用の重曹が最適です。特に、キッチンでは油汚れが蓄積されやすいですが、掃除用の重曹の使い方を工夫すれば頑固な油汚れもキレイになります。では、キッチン掃除に役立つ掃除用の重曹の使い方を6個見ていきましょう。
■①重曹の粉末やペーストでコンロの五徳を掃除する
【用意する物】
・掃除用の重曹の粉末 大さじ2
・水 1ℓ
・五徳と水が入る鍋
・食器用のスポンジ
・掃除用の重曹ペースト(必要があれば)
【重曹の使い方】
○鍋の中に重曹と水を入れますが、水は五徳がしっかりかぶるま入れるのがポイントです。重曹と水を入れたら鍋に火をかけて沸騰させます。
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○鍋が沸騰したら五徳を入れて5分~10分煮ましょう。時間が経ったら火を止めて、鍋が冷めるまで2時間くらい待ちます。
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約2時間後、五徳を取り出して汚れが落ちているか? をチェックしましょう。もし、汚れが残っていたら食器用のスポンジで擦って汚れを落とします。食器用のスポンジで擦っても汚れが落ちない場合は、掃除用の重曹ペーストを付けて再び食器用のスポンジで擦りましょう。最後に水で洗い流して乾いたら五徳をセットします。
■②重曹水でレンジフードを掃除する
【用意する物】
・掃除用の重曹水
・キッチンペーパーや雑巾など
・サランラップ(必要があれば)
【重曹の使い方】
○レンジフードの油汚れが酷くない場合は、レンジフードに掃除用の重曹水をスプレーする使い方をして、キッチンペーパーや雑巾などで拭き取ります。最後に水拭きをして終わりです。
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○汚れが酷い場合は、レンジフードにキッチンペーパーをのせたら手で押さえ、掃除用の重曹水をしっかりスプレーしてレンジフードに張り付けます。そして、乾燥を防ぐためにサランラップで覆ったらしばらく待ちましょう。時間を置いたらキッチンペーパーとサランラップを剥がして、最後に水拭きをして終わりです。
■③重曹の粉末や重曹水でコンロの天板を掃除する
【用意する物】
・掃除用の重曹水
・ヘラ(必要があれば)
・キッチンペーパー(同上)
・雑巾
【重曹の使い方】
○コンロの天板を掃除する前に五徳を含め外せるものは外します。そして、掃除用の重曹水をコンロの天板にスプレーする使い方をして、雑巾やキッチンペーパーで拭き取りましょう。
汚れが残っている場合はヘラの先を雑巾で覆って、コンロの天板を優しく擦る使い方をして汚れを落とします。水拭きをしたら最後に乾拭きをしましょう。
■④重曹水やペーストで魚焼きグリルを掃除する
【用意する物】
・掃除用の重曹の粉末
・掃除用の重曹水
・食器用のスポンジ
・お湯
・お湯を注ぐやかんなど
・電子レンジ
・耐熱容器
・キッチンペーパー
【重曹の使い方】
○沸騰したお湯を用意します。そして、魚焼きグリルの受け皿の中に掃除用の重曹の粉末をかけて、お湯を注いで溶かします。
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○魚焼きグリルの網は掃除用の重曹水を温める使い方をするため、耐熱容器に掃除用の重曹水を移して電子レンジで温めましょう。そして、魚焼きグリルの網の上にキッチンペーパーをのせて、温めた掃除用の重曹水をかけます。
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○魚焼きグリルの受け皿の中に注いだお湯とキッチンペーパーが冷めたら、食器用のスポンジで擦って汚れを落としましょう。最後に魚焼きグリルと網を水で洗い流して乾いたら、コンロにセットします。
■⑤重曹の粉末で換気扇のファンやフィルターを掃除する
【用意する物】
・掃除用の重曹の粉末
・酸素系漂白剤(過炭酸ナトリウムなど 必要があれば)
・換気扇のファンやフィルターが入る衣装ケース(なくても良い)
・歯ブラシなど
【重曹の使い方】
○取り外した換気扇のファンやフィルターを蓋をしたシンク内に置くか、衣装ケース(蓋なし)の中に置きましょう。次に、シンクか衣装ケースに掃除用の重曹の粉末と40度~50度のお湯を張り、1時間~2時間くらい待ちます。油汚れが酷い場合は酸素系漂白剤(過炭酸ナトリウムなど)も入れましょう。
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○時間が経ったらお湯を捨て、換気扇のファンやフィルターに掃除用の重曹の粉末をかける使い方をして歯ブラシなどで擦ります。最後に換気扇のファンやフィルターを水で洗い流して乾かし、セットすれば終わりです。