キッチンの中で最も汚れやすい場所と言えば、シンク。食材のカスや生ゴミなど、毎日利用する場所だけにこういった汚れが溜まりやすい場所です。ここでは、シンクの掃除方法についてお伝えしていきます。
キッチンのシンクが汚れる理由
毎日使うシンクは、キッチンの中でも汚れやすい場所のひとつ。生ゴミのカスなどはもちろん、使用後に食器洗剤を利用することもあると思いますが、これもシンクを汚す原因のひとつなので注意が必要です。
例えば、水道水にはミネラル成分が含まれているため、これがさまざまな成分と結び付いて白いウロコ状の汚れがこびりつくことがあります。
水を流しただけでは洗い落とすことはできず、放置するとより頑固な汚れになる厄介なものです。また、排水口などは雑菌やカビ菌が生ゴミなどを餌にして繁殖しやすく、イヤな臭いやヌメリを発生させます。
こちらも、放置しておくと悪臭を放ち見た目も酷くなるので注意が必要。基本的に、生ゴミ、水道水のミネラル成分。これらが、キッチンのシンクを汚す原因のひとつと考えられるでしょう。
キッチンのシンク掃除に必要な道具や洗剤
キッチンのシンクは、常に清潔を保っておきたい場所です。しかし、どんな道具や洗剤が必要なのか分からないという方も少なくないでしょう。
まず、食器用中性洗剤とスポンジ、マイクロファイバークロスの雑巾を用意します。しつこい汚れやサビが発生している場合もあるので、キッチンクレンザーや塩素系漂白剤も揃えておくと便利でしょう。
また、毎日食品を取り扱うキッチンのシンクだからこそ、安全にこだわりたいという方もいると思います。こんな方は、重曹とクエン酸を用意してみましょう。自然由来の成分ですので、キッチンのシンクに使用しても危険性が少なく安心。独特な臭いもしないので安心でしょう。
自宅にあるものであれば、お酢なども活躍するので頭の片隅に入れておくとよいと思います。
また、空のスプレーボトルを用意しておくと、重曹やクエン酸のオリジナルスプレーをつくることができますのでおすすめです。
キッチンのシンク掃除方法5個
ここからは、実際にキッチンのシンクの掃除方法を場所別や汚れに分けて紹介していきます。今すぐにできる、手軽なものですのでぜひ取り入れてみてください。
■①水垢の場合
水垢ができる理由は、前述した通り水道水に含まれている水垢が原因となっています。ただし、水道水を流しているだけで水垢はできません。
なぜ、水垢が発生してしまうかというと、食品などに含まれているカルシウム成分が関連しています。
カルシウム成分が水道水のミネラル成分と結合してしまうと、垢としてシンクにこびりついてしまうのです。さて、そんな水垢は実は、“アルカリ性”の汚れです。
つまり、酸性の水溶液を利用することでキレイに除去することができるのです。仮に、軽い水垢汚れであればキレイなスポンジに中性洗剤をつけてこすり、乾いた雑巾などで拭いてしまえば除去することは可能です。しかし、なかなか落ちにくくなってしまった水垢はこれでは除去しきれません。
そんな時、おすすめなのがお酢と水を1:2で割ったも酢水100mlに対してクエン酸小さじ1/2程度を入れたクエン酸水を利用する方法です。これを水垢にかけて1時間程度放置しておき、スポンジで擦ればしっかりと落とせるはずですので試してみましょう。
■②排水口
排水口は、もっとも掃除するのが嫌な気分になる場所です。前述したように、カビなどが繁殖することでヌメリが発生し、黒く見た目も良くありません。しかし、これを放置しておくと状況は悪化の一途を辿るだけですので、できるだけ早く対処すべきでしょう。
排水口を掃除する場合、まず排水口にこびりついている生ゴミのカスなどを取り除きます。ゴミ受けがあれば簡単ですが、全体にこびり付いてしまっている場合は簡単に洗い流す程度で大丈夫です。
そして、キッチン用の塩素系漂白剤を全体に吹きかけましょう。排水溝部分に吹きかけておくと、処理後にカビ菌の増殖を抑えられるのでおすすめです。そして、汚れに応じて10分程度放置した後に洗い流してください。
しっかりと洗い流した後は、乾いた雑巾やタオルなどを使って水分が残らないように拭きます。この水分が残ることで、さらにカビが繁殖しやすい状態になってしまうためです。ちなみに、塩素系漂白剤を利用するのが嫌だ、という方は重曹を使った掃除方法もあります。
まず、ぬるま湯1カップに重曹1カップ、あとはクエン酸水かお酢を用意してください。
まず、重曹を排水口にたっぷりとかけて酢かクエン酸をかけましょう。ぬるま湯をゆっくりと少しずつかけていくことで発泡して泡に包まれるので、そのまま30分前後放置しておきましょう。
そして、後はお湯ですっきりと洗い流せばOK。汚れが目に詰まっている場合は、使わなくなった歯ブラシなどを使用して除去するだけで大丈夫です。ちなみに、泡を放置しすぎると固まってしまうので注意しましょう。
■③ステンレスのサビ
ステンレスの魅力は、サビることが無いところです。そのため、キッチンに使用されているわけですが、とある条件が重なるとサビてしまうことがあります。
それが、さびている鍋などをステンレスの上において放置しておくことで発生する、“もらいサビ”というものです。鉄鍋や缶詰など、こういったものを放置したことによってサビが発生した、という経験のある方も少なくないでしょう。それをすぐに除去すれば良いのですが、どうしても怠慢してしまい放置しておくとステンレスにサビがうつってしまうことがあるのです。
さらに、ステンレスは酸化皮膜という膜で覆われているため、これが剥がれてしまってもサビが発生します。塩素系漂白剤をかけて放置したり、傷つきやすいスポンジで擦り続けると皮膜が剥がれてしまい、再生する前にサビがうつるとなかなか落とすことができなくなるのです。
こういったステンレスのサビを落とすためには、重曹を使うと効果的です。さらっとサビている部分を水洗いした後、重曹をふりかけます。1時間程度放置したら、そのままスポンジで擦って後は水で流すだけでOK。
軽いサビであれば、重曹で落とすことができるので試してみましょう。しかし、中にはしつこく除去できないサビも存在しています。こういったサビには、クリームクレンザーを利用してみましょう。
スポンジにクリームクレンザーをつけ、サビ部分を擦るだけでキレイになります。ただ、あまりに強い力を持ったクレンザーや研磨力が強力なスポンジだとステンレスが傷ついてしまうため、マイルドタイプ&研磨力が弱いスポンジの利用をおすすめします。
■④蛇口回り
キッチンのシンクには、蛇口もあると思います。蛇口は汚れにくいと思われていますが、あまり掃除されない部分であったり、スープや水の跳ね返りなどでいろいろな汚れが付いているので汚れやすい場所でもあります。さて、そんな蛇口回りの汚れですが除去は難しくありません。
方法としては、食事をつくる場所であるので重曹を使った除去法がおすすめです、まず、重曹を蛇口回りにふりかけておきます。ちなみに、かなり汚れが目立つようであればセスキ炭酸ソーダを利用するのも良いでしょう。
水500mlに対して小さじ1杯のセスキ炭酸ソーダを混ぜるだけですので、作り方もとても簡単です。重曹であれば30分、セスキ炭酸ソーダであれば10分程度放置しておきましょう。その後、しっかりとお湯で洗い流してください。
そして、マイクロファイバーの雑巾で細かなところまでしっかりと拭き取り、水分が残っていない状態をつくりましょう。マイクロファイバーの雑巾などが無い方は、キッチンペーパーでも代用可能です。ちなみに、どうしても落とせない時はクレンザーを使用する方法もあります。
スポンジにクレンザーをつけ、蛇口回りを拭くだけです。ただし、気になる方は飲み口部分は避けた方が良いでしょう。蛇口は、直接料理に関わる重要な場所です。
できれば、常にキレイな状態にしておくことをおすすめします。
■⑤油汚れ
キッチンのシンクに油汚れがある場合、それはステンレスの表面部分をコーティングするかのような状態になっている、と考えられます。
ステンレスに油が染み込んでいく、ということはありませんので安心してください。シンクの油汚れは弱いアルカリ性の洗浄剤が良く、酸性のものは使用しないようにしましょう。そして、クレンザーを使ってシンクを磨いていきます。
表面にこびりついている、ということですので研磨するイメージで汚れを除去していくと良いでしょう。
基本的に弱い油汚れであればクレンザーで十分落とすことができますが、どうしてもこびりついているものはヘラを利用して落とすと簡単に除去することができるでしょう。
キッチンのシンク掃除の頻度は毎日すべき?
キッチンのシンクの掃除は、できれば毎日行なった方が良いと言われています。
使ったらすぐにキレイにする、という意味ではそうなのかもしれません。しかし、なかなか忙しくてそこまでできないという方もいるでしょう。
基本的に、キッチンは2〜3日に一度の頻度で掃除すると後々楽でしょう。キッチンのシンクの汚れは、放置すればするほどにこびり付き、簡単に除去できなくなってしまいます。
前述したように、汚れがちょっとした水垢程度であれば食器用の中性洗剤をスポンジにつけ、擦った後に水洗いするだけで十分にキレイになります。
結局、放置しておくとクレンザーなどの強力な洗浄剤を使わなければならず、大掛かりになってしまうのです。頻繁にとは言いませんが、気がついたらキレイにする習慣は身につけておいた方が良いかもしれません。
キッチンのシンク汚れの予防対策3個
最後に、キッチンのシンク汚れの予防対策を3個紹介します。ぜひ、ご自宅のキッチンにも採用してみてください。
■①水分を拭き取る
シンクに水垢が発生したり、カビが繁殖しやすくなるのは水分が関係しています。
ジメジメしたところにカビが繁殖するように、キッチンも洗った後に放置しておくとカビが生えやすい状況になってしまっているのです。
そのため、シンクを使用した後は水滴などを残さずにキッチンペーパーや雑巾などで拭いておき、乾燥している状態をキープしておきましょう。
■②生ゴミは放置せず捨てる
キッチンのシンクを利用した後、生ゴミを翌日やゴミの日まで放置する方もいるかもしれません。
さらに、洗いものはまとめて…ということで、食器自体を溜め込んでいる方もいるでしょう。
食器の洗い方は個人の自由ですが、キッチンを清潔に保つという意味では生ゴミなどは都度捨ててキレイにしておくことをおすすめします。
調理中に発生してしまった生ゴミや食材カス、スープなどを放置しておくとカビや雑菌が繁殖してヌメリ、悪臭の原因となってしまいます。
特に、排水口部分に溜まってしまった生ゴミは都度処分するように心掛けてください。
■③汚れ防止グッズを使う
水滴を残さない、生ゴミを捨てる、ということも大切ですが予防グッズを利用するという方法もおすすめです。
排水口にゴミ受けを使ったり、コーティング剤を用いて仕様後後にシンク全体をコーティングすることで水垢や汚れをつきにくくするグッズなどが売られています。
さらに、排水管に止まって汚れや臭いを洗浄してくれるグッズなどがあったり、さまざまなものが市販されています。ぜひ、こういったグッズも上手に使い、常にキレイで清潔なシンクを保ちましょう。
まとめ
ここでは、キッチンのシンクの汚れの原因や掃除方法についてお伝えしてきました。日常的に使う場所であるからこそ、汚れやすく、放置しやすいところです。
直接食品を扱うところであり口に入れる料理をつくる場所でもあるので、できれば清潔を保ちたいところですよね。ぜひ、記事を参考に美しいシンクをいつまでもキープし続けましょう。