お菓子作りや料理・掃除や洗濯などに使える重曹を知っている方は、多いのではないでしょうか? 様々な使い方ができる重曹はコスパが良いことから、様々な使い方をしている方も少なくありません。
とても便利な重曹ですが、実は風呂に重曹を入れて入浴できることを知っていますか? 重曹風呂に入ると様々な効果がある他、市販の入浴剤よりも重曹を入浴剤代わりにした方が安く済むのも重曹風呂のメリットです。
重曹風呂の良さを実感した方の中には、重曹風呂へ入浴し重曹効果に満足している方もいます。とは言え、重曹風呂の安全性が気になる方もいるでしょう。早速、重曹風呂の安全性はもちろん、効果や注意点などをご紹介します。
重曹風呂とは?
重曹風呂を初めて聞いた方もいるのではないでしょうか?
重曹風呂とは名前の通り、バスタブの中に重曹が入っているお湯のことです。風呂のお湯に重曹を入れると水道水の成分であるカルシウムやマグネシウムに反応し、硬水を軟水に変えます。
風呂のお湯が軟水になるとph値が変わるため、滑らかなお湯になり様々な効果があることから重曹風呂にハマる方もいるでしょう。ただ、硬水度は地域によってバラつきがあり、硬水度が他の地域に比べて少し高いのは関東・九州・沖縄です。
また、重曹は水だと溶けにくいですがお湯には溶けやすい物質で、風呂のお湯に重曹を溶かしても無色透明で味や匂いもありません。
重曹風呂の肌への効果は?アトピーにも良い?
ネットなどを見ると、"重曹風呂は肌にいい""アトピーには重曹風呂"などといった情報がありますが、果たして重曹風呂の肌への効果やアトピーには良いのでしょうか? 重曹風呂の肌への効果は、毛穴汚れを落として肌を滑らかにする・くすみを取る・体臭予防ができると言われています。
弱アルカリ性である重曹はピーリング代わりになるのが特徴で、酸性汚れである皮脂を落とすのが得意です。また、体臭も毛穴に皮脂汚れが詰まり酸化した酸性臭のため体臭予防ができます。ご覧の通り重曹風呂に入ると肌へ様々な効果がありますが、人によっては重曹による肌トラブルを引き起こすこともあるでしょう。
重曹は安全性が高い物質で知られている一方、重曹風呂に入ると必要以上に肌の油分を落としてしまい、肌が乾燥するなどのトラブルを発症する方もいます。また、重曹風呂によるアトピーへの効果はわかりません。
重曹風呂のダイエット効果は?
"重曹風呂はダイエットに効果的"と聞いたことはありませんか?
ダイエットしている方や美ボディをキープしたい方にとっては聞き捨てならない情報です。では、本当に重曹風呂によるダイエット効果があるのか?という事を調べました。
結論から言うと、重曹風呂によるダイエット効果はあると言えるでしょう。重曹風呂は体を温め血行を良くするため体温が上がり、基礎代謝を上げるのに役立ちます。基礎代謝が上がると太りにくい体になるため、ダイエットにつながると考えて良いでしょう。
重曹風呂の作り方
重曹風呂に入ってみたい方は、基本的な重曹風呂・天然塩入りの重曹風呂の作り方をチェックしましょう。天然塩入りの重曹風呂は塩のおかげで発汗作用があります。また、重曹風呂の作り方は難しくなく初めて重曹風呂を作る方も簡単です。
【基本的な重曹風呂】
-用意する物-
・お湯
・食用か薬用の重曹 大さじ1杯~3杯(お湯200ℓに対して)
-作り方-
バスタブに好みの温度のお湯を張り、重曹入れたら重曹風呂が出来ます。また、香りを付けたい方はアロマオイルを少し垂らしたり、フルーツの皮(リンゴ・みかん・ゆず)を入れるのもアリです。
【天然塩入り重曹風呂】
-用意する物-
・お湯
・食用か薬用の重曹と天然塩 それぞれ大さじ1杯
・洗面器
-作り方-
洗面器に食用か薬用の重曹と天然塩・お湯を入れて手で溶かします。次に、バスタブに好みの温度をお湯を張り、洗面器のお湯もバスタブの中に入れたら重曹風呂の完成です。好みに応じて香り付けをしましょう。
重曹風呂の注意点7個
重曹は本来は入浴剤として使う物質ではないため、重曹風呂に入る際はいくつか注意点があります。重曹風呂の効果を実感したり肌トラブルのリスクなどを回避するためにも、7個の注意点を守りましょう。
■①食用や薬用の重曹以外は重曹風呂に使わない
重曹風呂に使う重曹は必ず食用か薬用の重曹を使うことです。
重曹は食用や薬用以外に工業用がありますが、工業用は粒子が粗く純度も低いため洗濯や掃除に使います。重曹風呂に工業用の重曹を使うと肌トラブルを招く可能性もあるため、食用か薬用の重曹を使って重曹風呂を作りましょう。
■②重曹の量を増やして重曹風呂を作らない
"重曹風呂に重曹をたくさん入れて効果をアップさせたい!"と思っている方はいませんか?
しかし、重曹をバスタブに大量に入れて重曹風呂を作っても効果は変わりません。むしろ、重曹をたくさん入れるとアルカリ性の性質が強い方に傾き、肌への負担が大きくなります。
重曹風呂に入れる重曹の量は多くても大さじ3杯までです。しかし、肌への負担が気になる方は重曹を大さじ1杯だけバスタブに入れて、重曹風呂を作りましょう。また、肌トラブルが心配な方は重曹風呂に入る前に、1日だけパッチテストをすることをおすすめします。
パッチテストのやり方は簡単です。洗面器などに重曹とお湯を入れたら溶かして、二の腕の内側に塗ります。そして、1日放置して特に異常がなければ重曹風呂に入りましょう。
パッチテストの最中にかゆみや赤みなどの症状が出た場合は洗い流し、重曹風呂に入るのはやめます。
■③天然塩入りの重曹風呂を作る時は直接バスタブに塩を入れない
天然塩入りの重曹風呂を作る時は洗面器の中に、重曹・天然塩・お湯を入れて溶かしてからお湯を張ったバスタブへ入れましょう。お湯を張ったバスタブに直接塩を入れると、溶かすのが大変で天然塩が完全に溶けない可能性があります。
また、天然塩の溶け残りがあると入浴中に肌に当たり不快に感じることがあるため、洗面器に重曹と天然塩を入れてお湯でしっかり溶かしてからバスタブに入れた方が良いです。ちなみに、肌への効果を考えるなら合成塩は避けましょう。合成塩よりも天然塩の方がミネラルが多く肌への負担が少ないです。
■④肌の状態が良くない時は重曹風呂に入らない
肌トラブルがある方・生理前や生理中は重曹風呂に入るのはおすすめしません。重曹風呂の効果でもお伝えしましたが、人によっては重曹風呂で肌トラブルを引き起こす場合があります。
肌トラブルを起こしている方が重曹風呂に入ると、悪化するのか? 何も変わらないのか? ハッキリわかりません。
また、生理前や生理中は肌の状態が安定しにくい時期のため、重曹風呂に入ると肌トラブルを招く可能性があります。重曹風呂に入るなら、生理前と生理中・肌トラブル中は避けて肌の状態が安定している時が良いです。
■⑤基本的な重曹風呂の場合は毎日入ってはいけない
重層風呂に入り肌トラブルがなかったとしても、毎日重層風呂に入ってはいけません。重層風呂は皮脂汚れを落としますが、毎日重層風呂に入ると肌の油分を落とし過ぎてしまいます。重層風呂に入る頻度は『週に1回~2回』までとし、肌の油分を落とし過ぎないようにしましょう。
一方、天然塩入りの重層風呂の場合は毎日入っても問題ないと言われています。しかし、肌トラブルが心配な方は基本的な重層風呂と同じく、週に1回~2回のペースで天然塩入りの重層風呂に入った方が良いでしょう。
■⑥重曹風呂のお湯で洗顔をしない
重層風呂のお湯で顔を洗顔ことはおすすめしません。重層風呂に入り肌トラブルがなければ、重層風呂のお湯で洗顔をしても問題ないと判断する方もいるでしょう。しかし、重層風呂のお湯は洗顔をするためのアイテムではないため、肌トラブルが発生する可能性があります。
最初は重層風呂のお湯で洗顔をして何も問題がなかったとしても、次回は肌トラブルを起こすかもしれません。肌トラブルのリスクを避けて洗顔をするなら、重層風呂のお湯ではなく市販の洗顔料と水道のお湯を使いましょう。
■⑦重曹風呂に入った後は体に重層の成分を残さない
"重層風呂に入った後は、重層の成分を体に残して体臭予防の効果をアップさせたい!"と考えている方はいませんか? しかし、重層の成分を体に残したままお風呂を上がるのは、良いとは言えません。
むしろ、重層の成分が体に付いていると肌の油分が吸収され乾燥し、肌トラブルを招く可能性があります。
重曹風呂に入った後はシャワーのお湯で全身をよく流し、重層の成分が体に残っていない状態にしましょう。
重曹は風呂釜掃除にも使える?カビ取りは?
重層は掃除や洗濯にも使うことができますが、風呂釜掃除やカビを落とすことはできるのでしょうか? まず、風呂釜掃除は重層でもできます。一方、風呂釜やバスタブのお湯を風呂釜に送るパイプ内に生えたカビを完全に落とすのは、重層の力で落とすのは難しいでしょう。
どちらかと言うと重曹は、風呂釜やパイプ内にカビが繁殖しないよう予防をする程度のレベルです。と言うのも、重層は市販の風呂釜洗浄剤のように薬剤が含まれていないため、カビの根を完全に死滅させる強力な物質ではありません。
ただ、重層はカビの成分を分解して繁殖を抑制することは可能です。つまり、定期的に重層で風呂釜掃除を行うと、風呂釜やパイプ内で大量にカビが繁殖するのを阻止することはできます。
重曹の風呂釜掃除への使い方2個
風呂釜やバスタブのお湯を風呂釜に送るパイプ内は目に見えませんが、実は皮脂などの汚れが付着しています。汚れを放置したままにすると雑菌やカビのエサになる他、お湯張りなどをすると風呂釜やパイプ内の汚れもお湯と一緒に出てくるため、汚れのカスが湯船に浮遊することがあります。
風呂釜掃除は見落としがちですが1ヵ月に1回は重曹で風呂釜掃除をして、風呂釜やパイプ内の汚れを落としましょう。ただし、重曹で風呂釜掃除をする時は、風呂釜とパイプ内に重曹や天然塩が残らないようにするのがポイントです。
重曹や天然塩が残っているとサビや劣化の原因になるため、追い炊きや足し湯コースを選んで重曹や天然塩をしっかり排出しましょう。
■①1つ穴の風呂釜を重曹で掃除をする
【用意する物】
・工業用の重曹200g~300g
【重曹で風呂釜掃除をする方法】
○バスタブ内にお湯が入っていない場合は重曹を入れ、バスタブからお湯が出てくる穴が隠れるまでお湯張りをします。温度設定は42度~50度くらいです。一方、重曹風呂や天然塩入りの重曹風呂のお湯で風呂釜掃除をする場合も、汚れを落としやすくするために重曹を追加します。お湯が冷めている場合は追い炊きをして、お湯が少なければお湯足しコースを選びましょう。
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○2時間~3時間くらい放置してお湯を冷まします。そして、5分以上追い炊きをして風呂釜やパイプ内を循環させて汚れを浮かせましょう。
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○バスタブの栓を抜いてお湯を排出します。次に、風呂場の蛇口から水を出すかシャワーの水で、バスタブ内にある穴が隠れるまで水をためましょう。そして、42度~50度くらいの温度設定で追い炊きをして、風呂釜やパイプ内を循環させて汚れを浮かせます。追い炊きが終わったら、もう1度バスタブの栓を抜いてお湯を排出すれば終わりです。
■②2つ穴の風呂釜を重曹で掃除をする
【用意する物】
・工業用の重曹200g~300g
・タオルや雑巾
【重曹で風呂釜掃除をする方法】
○お湯や水が出てくる下の穴に、タオルや雑巾を押し込んで塞ぎましょう。
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○バスタブ内にお湯が入っていない場合は重曹を入れ、上の穴が隠れるまで42度~50度くらいの温度のお湯を張ります。重曹風呂や天然塩入りの重曹風呂のお湯で風呂釜掃除をする場合も、重曹を追加して追い炊きやお湯足しコースを選びましょう。
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○2時間~3時間くらい待ってお湯を冷まし時間が経ったら、下の穴に押し込んでいたタオルや雑巾を取ります。
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○2分くらい追い炊きをしたら、バスタブにお湯を張ったまま下の穴に勢い良くシャワーを当てましょう。汚れを出すためにシャワーをしばらく当て続けた後、バスタブの栓を抜いてお湯を排出したら終わりです。
まとめ
重曹風呂や効果を初めて知った方もいたのではないでしょうか? 重曹は薬剤を使っていないため口に入っても安全で、食用の重曹はお菓子作りや料理に使ったり、薬用の重曹は胃薬としても使われています。
そのため、食用や薬用の重曹は風呂のお湯に混ぜて使うことも可能です。さらに、工業用の重曹を使えば風呂釜掃除もできるため、重曹の使い道はたくさんあります。重曹風呂や重曹で風呂釜掃除をしたい方は早速、実践しましょう。