フローリング専用のワイパーや掃除機、雑巾など、フローリングを掃除する際に使用するアイテムは様々なものが販売されています。これらのアイテムを使用して掃除を行い、一見綺麗に仕上がったように感じても、水拭きをしてみると細かな汚れやホコリが取りきれていないことに気づくケースも多いです。
また、リビングのフローリングについては、家族がリラックスするために快適かつ清潔な状態を維持したい場所でもあるでしょう。そこで、フローリングの床を簡単に水拭き掃除する方法や、フローリングの汚れを予防する方法、掃除の頻度について解説します。
フローリングが汚れる原因
フローリングの汚れには様々な種類がありますが、スリッパや靴下を履かずに生活している場合は足の皮脂が付着したり、キッチンのフローリングは油汚れや水、リビングであれば食べ物のカスが汚れとして定着し安いです。また、寝室や窓際のフローリングは結露や湿気が原因でカビが発生している可能性もあるでしょう。
フローリングは素材が木材であり、汚れやすかったり傷つけやすかったりします。そのため、フローリングに膜を張って保護するために、ワックスがけを行うことが一般的です。ワックスをかけることで光沢を出せるため、部屋全体を明るい印象にすることができます。
しかし、ワックスは経年劣化することも特徴であり、特にリビングといった人が歩く場所は劣化して黒ずみ汚れに変化しやすいことがデメリットです。剥がれたワックスを放置するとまだら模様になり、より見た目が悪くなります。
フローリングの水拭き掃除に必要な道具
フローリングの水拭き掃除をする際には、以下の道具を準備しましょう。
・ドライシートもしくはモップ
・掃除機(隙間用ノズル)
・雑巾
・台所用洗剤
・ゴム手袋
フローリングの床掃除は、汚れの程度によって長時間水に触れることになります。そのため、手荒れを予防するためにゴム手袋を忘れずに準備しましょう。
フローリング床の簡単で楽な水拭き掃除方法4ステップ
簡単な水拭き掃除で、フローリング床を掃除するための手順を紹介します。
■ステップ①目立つ汚れを取り除く
最初にドライシートやモップなどで床を乾拭きし、大まかな汚れやホコリを除去します。最初に掃除機で汚れを除去すれば良いと考えがちですが、掃除機を使用すると排気によって床に蓄積したホコリが舞い上がり、空気中に舞い上がったホコリはすぐには落ちず数時間後に床に落ちることが特徴です。水拭きをしても汚れが落ちてしまい、掃除機をかけても効果がなくなります。
加えて、ホコリを除去せずに水拭きをするとフローリングの溝に汚れが入り込んでしまい不衛生な状態になるため、まずは乾拭きから行い、目に見える汚れを取り除くことが大切です。
■ステップ②掃除機で汚れを吸い取る
壁際や隙間、溝などはフローリング用のワイパーで汚れを取り除けないため、掃除機を使用して吸い取る必要があります。溝の部分は掃除機についている隙間用ノズルに変えて、細かな部分のホコリも取り除きましょう。
■ステップ③雑巾で水拭きをする
部屋のホコリをしっかりと取り除いた後は、水で濡らして絞った雑巾を使って水拭きを行います。フローリングの掃除をする際には、水抜きの後に再度乾拭きをすることで水拭きをした後の水垢汚れが付かず、すぐに快適に過ごせます。そのため、最後に拭き上げるための綺麗な雑巾も準備しておくと良いでしょう。
雑巾がけをする際には奥から手前に拭くことがポイントです。拭いた場所は踏まないようにすることで、効率的に綺麗にできます。雑巾掛けの際にはコの字を描くようにすると、拭き残しもなく部屋の隅まで全体を綺麗にすることが可能です。さらに、水拭きと乾拭きは何回か繰り返し行うことで、定着した汚れを「取り除きやすくなります。
■ステップ④油汚れは台所洗剤を使用する
水拭きと乾拭きをすれば、目立ったフローリングの汚れは除去できますが、油汚れがつきやすいキッチンのフローリングや素足で過ごす時間が多い時期には、掃除機がけや水拭きだけで綺麗にできない場合もあります。
フローリングの床がベタついている場合には、キッチンで使用する台所用洗剤を使用しましょう。バケツ1杯の水に対して台所用洗剤を1滴垂らして良く混ぜ、雑巾を染み込ませしっかりと絞って水拭きをします。水拭きをした後は洗剤を取り除くために再度水拭きを行って、最後に乾拭きをして完了です。台所洗剤は1~2滴以上入れるとフローリングを傷めるため、割合に気をつけましょう。
フローリングを水拭き掃除するときのコツと注意点9個
フローリングを水拭き掃除する際にはいくつかのコツを押さえておくことで、効率的に掃除を行えます。また、フローリングの素材を傷めないための注意点もチェックしておきましょう。
■水拭きの際の雑巾はしっかりと絞る
フローリングを水拭き掃除する際に最も重要なことは、フローリングに水分が残らないようにするということです。そのため、水拭きをする際に使用する雑巾はしっかりと絞れる柔らかいタオルや、薄い素材の雑巾などを使用しましょう。水に濡らした後は固く絞り、水分を切って拭くことで乾拭きもスムーズに済ませることにつながります。
■ウエスで時短掃除をする
水拭きをする際には使い捨て雑巾である「ウエス」を使用することで、効率的に掃除を行えます。ウエスは使い古したタオルや着なくなった洋服などを使用して作る雑巾です。
雑巾は水洗いをした後に干してたたむなどの作業が必要ですが、ウエスは掃除をした後に洗う必要がなく捨てるだけであるため非常に効率的です。使用しないものや捨てる予定のもの、タオルや洋服を使いやすいサイズに切って保管しておくと、掃除をしたい時に有効活用できます。
■掃除用の家電製品も使用する
寒い時期に雑巾で水拭き掃除をするのは、負担になるケースもあるでしょう。そのような場合には、専用のロボット掃除機を活用する方法もあります。ロボット掃除機は掃除機がけだけではなくワイパーが付いているタイプが一般的であり、簡単な水拭き掃除であればロボット掃除機に任せることも可能です。
■可能な限りスピーディーに行う
長時間かけてフローリングの床を水拭き掃除すると、水分が床に染み込みフローリングの素材を劣化させる原因になります。水拭き掃除は可能な限りスピーディーに行うことが重要です。作業自体をスムーズに行うために、家具や家電を移動しておいたり、必要なものを準備しておいたりと事前に掃除の準備をしましょう。
■お湯を使用する方法もある
汚れをスムーズに落とすためには、水ではなくぬるめのお湯を使用して掃除をするという方法もあります。特に皮脂汚れについては油であるため、温めることによって比較的スムーズに落とせる可能性があるのです。さらに、お湯は乾燥するまでの時間も早く、スムーズに掃除を終わらせるといったメリットもあります。
■定着した汚れには食器用洗剤を使用する
フローリング掃除を行っておらず床に汚れが定着している場合には、食器用洗剤を使用します。食器用洗剤を雑巾に2~3滴垂らして、拭き掃除をしましょう。食器用洗剤を使用した後は、洗剤をしっかりと拭き取るために水拭きと乾拭きをすることも大切です。
■カーペットやラグの下に要注意
フローリングにカーペットやラグを敷いている場合、湿気がこもりカビが発生しているケースも多いです。カビの予防には市販のアルコールを使用して、消毒する必要があります。最初にカーペットやラグを移動させ、フローリングの床を簡単な水拭き掃除で綺麗にしましょう。最後に、薄めたアルコールを吹き付けて乾拭きします。
ただし、フローリングの素材によっては、アルコールやカビ取り専用の洗剤によって色落ちする可能性があるため、最初に 部屋の端のフローリングで試して問題がないかを確かめてから掃除をすることも大切です。
さらに、カビが発生しているフローリングに掃除機がけをしないよう注意しましょう。排気によって部屋の空気中にカビを舞い上げてしまうため、掃除機を使用せずにアルコールで拭き取ることがポイントです。
■重曹やセスキ炭酸ソーダは使わない
頑固な汚れを除去する掃除をしたい場合に重曹とセスキ炭酸ソーダを使用するケースも多いですが、フローリングの掃除をする場合には使用しないほうが良いでしょう。重曹やセスキ炭酸ソーダはアルカリ性洗剤であり、フローリングに使用することで汚れは除去できますが、床に塗られているワックスを剥がしてしまう可能性があるため注意が必要です。
■無垢材のフローリングは水拭きNG
多くのフローリングは掃除機がけ、水拭きと乾拭きなどで綺麗にできます。しかし、ワックスを使用していない無垢材のフローリングは水が木材に染み込んでしまい傷むため、水拭きはしないよう注意が必要です。無垢材に黒ずみ汚れを定着させないためには、日ごろ掃除機と乾拭きでしっかりメンテナンスを行いましょう。さらに、水やジュースをこぼした際にはすぐにふき取ることが大切です。
■剥がれたワックスを放置しない
フローリングの素材を木材であり、汚れやすかったり傷つきやすかったりすることが特徴です。ワックスを塗ることによってフローリングに膜を張り、フローリングを保護したり光沢を出したりすることで、部屋の中を清潔かつ明るく見せる効果が期待できます。
しかし、ワックスは経年劣化する性質があり、特に人が移動する場所については劣化しやすく黒ずみが発生するケースも多いです。ワックスが剥がれたまま放置すると、見た目も汚くなるため注意しましょう。また、剥がれた部分から湿気の水分、汚れが入りこむと素材が腐り、落とせない汚れに発展する可能性もあります。
フローリングの水拭き掃除のタイミングと頻度は?毎日?
フローリングの水拭きは自宅内を清潔に維持するために必要な掃除であり、フローリングの床は定期的に水拭きをする方法が有効です。ただし、毎日水拭き掃除をするとフローリングの素材を傷めてしまう原因になるため、水抜き掃除は月に1回程度が理想だといえます。
さらに、水拭き掃除は可能な限り早く乾燥させることが重要であり、雨の日や湿気の多い日ではなく、天気が良く乾燥しているときに行うと良いでしょう。さらに、広い範囲を水拭き掃除する際には体力や時間も必要になるので、無理をせずに数日に分けるなどの工夫も必要です。
まとめ
フローリングは、掃除機がけやドライシートを使用した掃除などでも綺麗にできますが、清潔なフローリングを維持するためには定期的に水拭きをすることが重要です。特に、カーペット敷いていたりコタツを置いていたりするのであれば、カビが発生することで水抜きでは除去できない汚れや黒ずみになる可能性もあります。定期的に水拭き掃除を行い、快適なフローリングを保ちましょう。