蛇口・キッチンのシンク・ポット・排水口の蓋などはステンレスが使われていることが多いですが、あなたの家のステンレスはピカかピカですか?"ステンレスはキレイじゃない"と答えた方はステンレスに水垢が付いて、曇っていたり白くなっているはずです。
ステンレスは水に触れることが多い場所や物に使われている一方で、水垢が付きやすい運命とも言えます。ステンレス掃除を怠ると水垢が付いて輝きを失い、頑固な水垢汚れがこびり付いている場合もあるでしょう。ステンレスの水垢は8個の方法でキレイになりますが、注意点を守りながら掃除をしないといけません。早速、ステンレスの水垢掃除をしてピカピカの状態を取り戻しましょう。
ステンレスの水垢汚れの原因3個
"ステンレスのシンクなどを掃除しても、完璧に水垢を落とせない!"と答える方もいるでしょう。特に頑固な水垢の場合は落とすのに時間かかるため、ステンレス掃除に悪戦苦闘する方もいます。では、ステンレスに水垢が付着するのは何故でしょうか? 原因は3つあります。
■①水道水
家庭では水回りにステンレスが多く使われていますが、水道水を使うとカルシウムやミネラルのせいで水垢が発生すると考えましょう。と言うのも、水道水の中にカルシウムやミネラルが含まれているからです。
さらに詳しく説明すると、水道水の成分がステンレスに付いたまま放置していても水分はやがて蒸発しますが、カルシウムやミネラルだけはステンレスに残っている状態です。ステンレスにカルシウムやミネラルが付着すると石のように硬くなり、掃除をしないで放置していると石灰化します。
■②石鹸カス
ステンレスに水垢が発生する原因は石鹸カスです。例えば、ステンレスのキッチンなどは洗剤を使いますが、水道水の成分であるカルシウムやミネラルと洗剤が結合すると石鹸カスになります。また、石鹸カスのせいで水垢が発生すると、場合によっては水垢を落とすのは大変かもしれません。
と言うのも、石鹸カスの中には油も含まれている場合があるからです。例えば、ステンレスのキッチンで油を含んだ食器を洗うと、水道水の成分・洗剤・油の3種類が結合します。水垢の中に洗剤や油が含まれている場合は固まってしまうと、ステンレスにこびり付いてなかなか落ちません。
■③ぬめり
ステンレスのシンクの排水口あたりを素手で触れた時、"ヌネヌメしている! "と感じたことはありませんか? 実はぬめりもステンレスに水垢が発生する原因です。菌が繁殖するとぬめりが発生し、菌は食品のカスや石鹸カスなどを食べて増殖します。
ステンレスの排水口などを掃除しないと菌がどんどん増殖し、ぬめりが酷くなるのは想像できるでしょう。特にステンレスのシンクは食品や洗剤を使うため、シンク掃除をサボるとぬめりと共に水垢が現れます。
ステンレスの水垢掃除方法・落とし方8個
ステンレスの水垢はどうすれば落ちるのか? 知りたい方も多いはずです。水垢汚れの原因をご紹介しましたが水垢汚れのメインは『アルカリ性』で、反対の性質である『酸性』で掃除をすれば落ちます。また、酸性で水垢を浮かした後に擦って落とすなど、8個の方法でステンレスの水垢を落としましょう。
■①メラミンスポンジ
ステンレスに現れた軽い水垢汚れを簡単に落とすなら、メラミンスポンジが向いています。メラミンスポンジはステンレスの水垢部分を擦るだけでピカピカになるのと、豊富な種類が揃っているのもポイントです。
例えば、小さくカットされているタイプ・棒や板状で好みのサイズのカットして使えるタイプ・大容量タイプ・クエン酸パウダー入りなどがあり、100均やホームセンターなどで購入できます。
【用意する物】
・メラミンスポンジ
・水 適量
・雑巾、タオル、キッチンペーパー
【ステンレスの水垢汚れを落とす方法】
〇メラミンスポンジに水を含ませたらステンレスを擦ります。
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〇擦っている間にメラミンスポンジの水分がなくなってきた場合は、再びメラミンスポンジを水で濡らしてステンレスを擦りましょう。最後にステンレスを水で洗い流し、雑巾・タオル・キッチンペーパーなどでステンレスの水分を拭き取ります。
■②クエン酸スプレー
軽い水垢汚れはクエン酸スプレーが活躍しますが、クエン酸は薬品を使っていません。そのため、キッチン回り・シンク・食器など薬品を使いたくない場所や物にも、クエン酸スプレーはおすすめです。
クエン酸は梅干しや柑橘類(レモンなど)に含まれている酸味成分を粉末にしたもので、食用と工業用があります。食用のクエン酸でステンレスの水垢掃除をしても構いませんが、コストを考えるなら100均でも購入できる工業用のクエン酸を使いましょう。
【用意する物】
・工業用のクエン酸 小さじ1
・水 200ml
・スプレーボトル
・スポンジやメラミンスポンジ
・雑巾、タオル、キッチンペーパー
・ゴム手袋
【ステンレスの水垢汚れを落とす方法】
〇スプレーボトルにクエン酸と水を入れたら蓋をして、スプレーボトルを振りクエン酸を溶かしましょう。クエン酸は水でもよく溶けるためお湯を使わなくても良いです。
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〇手が荒れないようにゴム手袋をしたら、ステンレスにクエン酸スプレーを吹きかけてスポンジやメラミンスポンジで擦ります。最後に水で洗い流し、雑巾・タオル・キッチンペーパーなどでステンレスの水分を拭き取ったら終わりです。
■③お酢スプレー
"家にクエン酸はないけれどお酢ならある"方はいませんか? お酢も酸性で軽い水垢汚れを落とすことができます。お酢は原液のまま使うと匂いが鼻につくのと濃度が濃いため、水で薄めてお酢スプレーを作りましょう。
【用意する物】
・穀物酢かホワイトビネガー 100ml
・水 100ml
・スプレーボトル
・スポンジやメラミンスポンジ
・雑巾、タオル、キッチンペーパー
・ゴム手袋
【ステンレスの水垢汚れを落とす方法】
スプレーボトルに酢と水を入れたら蓋をしてよく振り、お酢スプレーを作ります。あとは、『クエン酸スプレー』でステンレスの水垢掃除をする流れと同じです。
■④キッチンペーパーパック
ステンレスに発生した頑固な水垢汚れは、クエン酸スプレーやお酢スプレーをキッチンペーパーでパックして落とします。頑固な水垢は石灰化してステンレスにこびり付いており、キッチンペーパーでパックして水垢汚れを浮かして落としやすくするのが目的です。
また、頑固な水垢汚れを浮かして落としやすくするために、キッチンペーパーがクエン酸スプレーやお酢スプレーで濡れるまでしっかり吹きかけましょう。蛇口の水垢掃除する時は水が出てくる部分もキッチンペーパーでパックします。
【用意する物】
・クエン酸スプレーかお酢スプレー
・メラミンスポンジ
・キッチンペーパー
・サランラップ
・輪ゴム(必要があれば)
・雑巾、タオル、キッチンペーパー
・ゴム手袋
【ステンレスの水垢汚れを落とす方法】
〇ゴム手袋をして、ステンレスにクエン酸スプレーかお酢スプレーを吹きかけます。次に、キッチンペーパーで覆いましょう。蛇口などはキッチンペーパーが密着しにくいため、輪ゴムでキッチンペーパーを固定します。
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〇キッチンペーパーの上にサランラップを被せて蒸発しないようにしたら、2時間くらい放置しましょう。クエン酸やお酢は薬品が含まれていないため2時間くらい放置しないと、水垢汚れが浮きません。
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〇2時間くらい経ったらキッチンペーパーとサランラップなどを剥がします。そして、メラミンスポンジにクエン酸スプレーかお酢スプレーをたっぷり吹きかけて、ステンレスを擦って水垢を落としましょう。最後に水で洗い流し、雑巾・タオル・キッチンペーパーなどでステンレスの水分を拭き取ったら終わりです。
■⑤重曹ペースト
重曹ペーストは研磨剤の代わりになるのと、石鹸カスに含まれている油を落とすことができます。クエン酸・お酢スプレー・メラミンスポンジでステンレスの水垢が落ちない場合は、重曹ペーストを使ってみましょう。
油は『酸性』汚れで重曹は『弱アルカリ性』のため、酸性で落とせない油汚れも重曹ペーストなら落とすことができます。研磨剤と聞くとステンレスの傷が気になる方もいますが、重曹はクレンザーなに含まれている粒子よりも柔らかく、傷を付けるリスクは低いです。
【用意する物】
・工業用の重曹 小さじ2
・水 小さじ1
・重曹ペーストを入れる容器
・歯ブラシやスプーンなど
・スポンジやメラミンスポンジ
・ゴム手袋
【ステンレスの水垢汚れを落とす方法】
〇容器に重曹と水を入れて、歯ブラシやスプーンなどでかき混ぜたら重曹ペーストの完成です。
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〇手が荒れないようにゴム手袋をします。重曹ペーストを水垢が隠れるまで付けたら20分~30分くらい放置して、重曹を水垢に馴染ませましょう。重曹ペーストは水分が蒸発して完全に乾いてしまうと研磨力が落ちるため、20分~30分くらいがおすすめです。
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〇時間が経ったら、スポンジやメラミンスポンジでステンレスの水垢汚れを擦ります。歯ブラシでステンレスを擦ると水垢汚れがよく落ちますが、ステンレスに傷が付く可能性があるためスポンジやメラミンスポンジで擦りましょう。最後に水で流して、雑巾・タオル・キッチンペーパーなどでステンレスの水分を拭き取ったら終わりです。
■⑥耐水ヤスリ
頑固な水垢をキッチンペーパーでパックしても落ちない場合は、耐水ヤスリで水垢を擦ります。ステンレスの水垢掃除におすすめの番号は800番~2000番で、ピカール(金属磨き)を一緒に使っても良いでしょう。
【用意する物】
・耐水ヤスリ
・水
・ピカール(必要があれば)
・雑巾、タオル、キッチンペーパー
【ステンレスの水垢汚れを落とす方法】
耐水ヤスリを水で濡らしたらステンレスを擦り水垢を落とします。水垢が落ちたら水で流して、雑巾・タオル・キッチンペーパーで水分を拭き取りましょう。最後に乾いた雑巾などにピカールを少し付けてステンレスを擦ると、ピカピカになります。
■⑦オキシ漬け
油汚れを含んだ水垢を簡単に落とすならオキシ漬けにしましょう。オキシ漬けはオキシクリーンとお湯を混ぜた液体で、重曹と同じ『弱アルカリ性』です。例えば、ステンレスのキッチンシンクなどをオキシ漬けする場合はステンレス製の食器類や水筒なども一緒に入れて、シンクとステンレス製品をまとめてキレイにしましょう。
【用意する物】
・オキシクリーン スプーン2杯くらい
・40度~60度のお湯
・止水栓
・スポンジやメラミンスポンジ
・雑巾、タオル、キッチンペーパー
・ゴム手袋
【ステンレスの水垢汚れを落とす方法】
〇シンクなどに止水栓をしてオキシクリーンとお湯を入れます。オキシクリーンはお湯を使うと水垢を落とす効果がアップするため、ステンレスをオキシ漬けする場合は40度~60度のお湯を使いましょう。ゴム手袋をしたらかき混ぜてオキシクリーンを溶かします。
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〇ステンレス製の小物なども入れたら20分~6時間放置しましょう。放置時間が長い方が水垢がしっかり落ちるため、特に水垢汚れが酷い場合は6時間待ちます。ちなみに、オキシクリーンを6時間以上放置しても水垢を落とす効果が高まるわけではありません。
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〇時間が経ったら止水栓を外してお湯を排水し、ステンレスに水垢汚れが残っていればスポンジやメラミンスポンジで擦ります。最後に水で流して、雑巾・タオル・キッチンペーパーなどでステンレスの水分を拭き取ったら終わりです。
■⑧塩素系漂白剤
キッチンの排水口や蓋・ゴミ受け・三角コーナー掃除をサボると、ぬめりが発生して水垢になりますが塩素系漂白剤を使うとキレイになります。塩素系漂白剤はキッチン用のカビキラーなどを使いましょう。
【用意する物】
・キッチン用のカビキラーなど
・雑巾、タオル、キッチンペーパー
・ゴム手袋
【ステンレスの水垢汚れを落とす方法】
換気扇を回してゴム手袋をしたら、キッチンの排水口や蓋などにカビキラーなどをスプレーし5分放置します。カビキラーの場合は5分ですが、他の塩素系漂白剤を使う時はパッケージを見て放置時間を確認しましょう。時間が経ったら水で洗い流して、雑巾・タオル・キッチンペーパーなどで拭きます。
ステンレスの水垢掃除のおすすめ頻度
あなたはステンレス掃除をどれくらいの頻度でしていますか? ステンレス掃除は"1週間に1回はしている"と答えた方はバッチリです。水垢汚れは酷くなる前に掃除をするのが良く、1週間に1回のペースでステンレス掃除をすれば石灰化を防ぐことができます。
さらに、週に1度ステンレス掃除をすれば水垢が付いても、軽い水垢汚れで済むため掃除もラクです。メラミンスポンジ・クエン酸スプレー・お酢スプレーなどを使って、ステンレス掃除を習慣化させましょう。
ステンレスの水垢掃除の注意点3個
ステンレスの水垢汚れを落とす時は3つのことに注意しないといけません。注意点を守って水垢汚れを落とさないとステンレスを傷めたり、水垢汚れをしっかり落とせない場合もあるからです。水垢を落としてキレイなステンレスにするために、必ず注意点を守りましょう。
■①ステンレスを力強く擦らない
ステンレスに付いた水垢汚れは擦って落としますが、力を入れて強く擦ってはいけません。ステンレスは硬く傷が付きやすい素材で、メラミンスポンジ・重曹ペースト・耐水ヤスリで水垢を擦る場合は特に要注意です。
メラミンスポンジや重曹ペーストに研磨剤が含まれており、ステンレスを強く擦ると傷が付くことがあります。また、耐水ヤスリは水垢を削って落としますが落とす力は研磨剤以上で、ステンレスに傷が付きやすいです。いずれにしても、優しい力でステンレスを擦って水垢を落としましょう。
■②酸性系と塩素系を混ぜない
酸性系と塩素系洗剤などを一緒に使ってはいけません。クエン酸スプレーとお酢スプレーは酸素系ですが、塩素系洗剤や塩素系漂白剤などと混ぜて使うと有毒ガスが発生します。有毒ガスが発生すると体調不良を引き起こすため絶対にやめましょう。
■③使用期限が切れたクエン酸スプレーなどは使わない
ステンレスの水垢掃除にクエン酸スプレーなどを使う時は、使用期限が切れていないものを使います。クエン酸スプレー・お酢スプレー・重曹ペーストの使用期限は、クエン酸スプレーと重曹ペーストは1週間~2週間で、お酢スプレーは1週間です。
使用期限が切れているものは水が腐っていたり成分が変質しており、水垢落としの効果が十分に発揮されません。クエン酸スプレーなどを無駄にしないためには、ステンレス掃除や水垢掃除をする度に使う分だけ作ると良いでしょう。
ステンレスの水垢の防止対策3個
"できれば水垢掃除はラクして簡単にしたい!"と思いませんか? ステンレスの水垢掃除を少しでも簡単に済ませるなら、ステンレスの水垢予防することです。
3つの方法を実践してステンレスの水垢対策をしましょう。
■①マメにステンレス掃除をする
ステンレスの水垢を防ぐならマメに掃除をすることです。ステンレス掃除のおすすめ頻度は1週間に1回ですが、1日の終わりにステンレス掃除をすると水垢予防につながります。水垢予防を徹底的にしたい方はマメにステンレス掃除をしましょう。
■②ステンレスの水滴は拭き取る
ステンレスに付いた水滴はいずれ蒸発し最終的には水垢になるため、水滴は雑巾やタオルなどで拭き取ります。例えば、ステンレスのキッチンシンクなどを使った後は放置しないで、タオルやキッチンペーパーなどで水分を拭き取り水垢予防をしましょう。
■③ステンレスをコーティングする
ステンレスの水垢予防をするならコーティングするのもおすすめです。ステンレスをコーティングすると水垢が付きにくくなりステンレス掃除もラクになります。
ステンレスのコーティング剤はホームセンターなどで購入できるため、興味がある方は自分でやってみましょう。
まとめ
ステンレスは水に強い反面、水垢が付きやすい素材でもあります。ステンレスは水垢が付くと輝きを失い、曇ったり白っぽくなり汚れが目立ちやすいです。
ステンレスに水垢汚れが付いてしまったら8個の方法でキレイにして、水垢対策もしましょう。水垢予防をすれば水垢が付きにくくなったり軽い水垢で済むため、ステンレス掃除もラクです。是非、参考にして下さい!