多くの家にあるオーブントースターですが掃除をしていますか? オーブントースターはパンを焼いたり調理するだけでなく、冷めた揚げ物をカリっとした触感に復活させるために使うこともあるでしょう。また、オーブントースターは構造上汚れやすい宿命とも言えます。
とは言え、"オーブントースターが汚れている!"とわかっていても、なかなか掃除をする気になれない方も多いようです。しかし、オーブントースターを掃除しないで汚れを放置していると、汚れが原因で火事になることもあります。
オーブントースターを掃除して火事の危険性を回避し、見た目もキレイにしましょう。早速、『オーブントースターの掃除方法』などをご紹介します。
オーブントースターが汚れる原因
オーブントースターが汚れる原因は何でしょうか? と聞かれて、"食パンのカス"が頭によぎった方は正解です。ただ、オーブントースターの汚れの原因は食パンのカスだけではありません。餅・揚げ物・チーズ・食材から出た水分・タレなどがオーブントースターの中に付くと、熱で食材が焦げて汚れます。
また、オーブントースターの中に付いた汚れを掃除しないで放置していると、オーブントースター内の汚れはどんどん酷くなると思いましょう。オーブントースター内に付着した食材の汚れは熱や乾燥により水分がなくなるとこびり付き、掃除をしないと頑固な汚れになります。
一方、オーブントースターの外側の汚れも見逃せません。外側は、ホコリ・手垢・油が原因で汚れてオーブントースターを置いておくだけでも、空中に舞っているホコリが付きます。さらに、コンロの近くにあるオーブントースターは油にホコリがくっ付きベタベタです。他にも、オーブントースターの取っ手に触れると手垢で汚れます。
オーブントースターの掃除方法5個
オーブントースターの掃除をしたことがない方は、どんな洗剤を使って掃除をすればいいのか? わからない方もいるでしょう。早速、オーブントースターの掃除に使う洗剤や掃除方法をご紹介しますが、掃除をする時は『コンセントを外し』洗剤などで手が荒れないように『ゴム手袋』をして下さい。
■①重曹
洗剤以外でオーブントースターの掃除をするなら重曹を使いましょう。重曹の性質は弱アルカリ性で、油や皮脂汚れを中和して落とすのが得意です。
※重曹はアルミには使えません。重曹でアルミを掃除すると腐食を防ぐための加工が剥がれて黒く変色します。腐食加工されていないアルミもありますが、加工の有無が確実にわからない場合は使わない方がいいです。
【用意する物】
・重曹水
・タオルや布
・スポンジや歯ブラシなど
・タライなど
・新聞紙
■重曹水の作り方
耐熱容器に『重曹大さじ2杯』と『42度~60度くらいのお湯400ml』入れて、スプーンなどで混ぜて溶かしましょう。重曹が溶けたらスプレーボトルとタライなどに移します。重曹は水に溶けにくいため必ずお湯で溶かすのがポイントです。
【掃除方法】
〇床などを汚さないためにオーブントースターの下に新聞紙を敷いて、受け皿や焼き網など外せるパーツは外します。
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〇外したパーツは重曹水に30分~1時間くらいつけ置きをして、待っている間にオーブントースターを掃除します。タオルや布に重曹水をスプレーしてオーブントースターを拭き掃除しましょう。
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〇時間が経ったらつけ置きしたパーツを確認して、汚れが残っていればスポンジや歯ブラシなどで擦ります。汚れが落ちたらお湯や水でパーツをすすぎ、掃除に使っていないタオルや布で水拭きをして重曹を拭き取れば終わりです。
■②セスキ炭酸ソーダ
セスキ炭酸ソーダも自然由来の素材からできており、洗剤を使わずオーブントースターの掃除をしたい方に向いています。また、セスキ炭酸ソーダは強アルカリ性で重曹よりも掃除効果が高く、しつこい汚れを落とす時はセスキ炭酸ソーダがおすすめです。
※セスキ炭酸ソーダはアルミのオーブントースターやパーツの掃除はできません。
【用意する物】
・セスキ炭酸ソーダ水
・タライなど
・スポンジや歯ブラシなど
・タオルや布
・新聞紙
■セスキ炭酸ソーダ水の作り方
スプレーボトルの中に『セスキ炭酸ソーダ小さじ1杯』と『水500ml』入れます。あとは、スプレーボトルを振って溶かし半分くらいはタライなどに移しましょう。
【掃除方法】
〇オーブントースターの下に新聞紙を敷いて外せるパーツは外します。
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外したパーツはセスキ炭酸ソーダ水に30分~1時間くらいつけ置きをしてましょう。次に、タオルや布にセスキ炭酸ソーダ水をスプレーしてオーブントースターを拭き掃除します。
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〇時間が経ったらつけ置きしたパーツを確認して、汚れが残っていたらスポンジや歯ブラシなどで擦ります。最後にお湯や水でパーツをすすぎましょう。オーブントースターはセスキ炭酸ソーダを拭き取る必要はありません。
■③オキシクリーン
万能洗剤として有名なオキシクリーンはオーブントースターの掃除にも使えます。オキシクリーンも重曹と同じ弱アルカリ性で、強力な酸素の泡で汚れを落とすのが特徴です。酵素の泡はお湯に触れると十分に発揮するため必ずお湯で掃除をしましょう。
※オキシクリーンはステンレスのオーブントースターやパーツのみ使えます。ステンレス以外の金属をオキシクリーンで掃除すると変色やサビの原因になるため、掃除前に素材を確認しましょう。
【用意する物】
・オキシクリーン液
・キッチンペーパー
・サランラップ
・タライなど
・スポンジや歯ブラシなど
・タオルや布
・新聞紙
■オキシクリーン液の作り方
タライなどに『40度~60度くらいのお湯500ml』を注いだら、『オキシクリーン11gくらい』入れます。お玉などで混ぜてオキシクリーンを溶かしたら完成です。
【掃除方法】
〇オーブントースターの下に新聞紙を敷いて外せるパーツは外します。外したパーツはオキシクリーン液に浸しましょう。
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〇キッチンペーパーもオキシクリーン液に浸して軽く絞り、オーブントースターに貼り付けます。さらに、キッチペーパーの上にサランラップを被せて水分が蒸発しないように乾燥対策をしましょう。
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〇最低でも30分以上放置して汚れを浮かせます。汚れが酷い場合は数時間放置しますが、オキシクリーンは6時間以上放置しても掃除効果がアップすることはありません。
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〇時間が経ったらオキシクリーン液につけ置きしていたパーツを取り出し、キッチンペーパーとサランラップを剥がします。汚れが残っていればスポンジや歯ブラシなどで擦りましょう。最後に、パーツをお湯や水ですすぎ、オーブントースターはタオルや布で水拭きをします。
■④クエン酸
オーブントースターの扉を開けた時、臭いが気になる方はいませんか? 食材で汚れたオーブントースターを掃除しないで放置していると、イヤな臭いを放つことがあります。臭いを落とすならクエン酸を使いましょう。
クエン酸は酸味成分から生成された酸性の物質で、アルカリ性の汚れや臭いを落とす効果があります。オーブントースターの中は酸性の汚れが付いていることが多く、アルカリ性で掃除をするケースがほとんどです。しかし、アルカリ性の汚れが付いていることもゼロではなく酸性のクエン酸が活躍する場合もあります。
※クエン酸はアルミのオーブントースターやパーツの掃除はできません。
【用意する物】
・クエン酸水
・タオルや布
・タライなど
・スポンジや歯ブラシなど
・新聞紙
■クエン酸水の作り方
スプレーボトルの中に『クエン酸小さじ2杯』と『水を400ml』入れます。あとは、スプレーボトルを振って溶かし半分くらいはタライなどに移しましょう。
【掃除方法】
〇オーブントースターの下に新聞紙を敷いて外せるパーツは外します。外したパーツはクエン酸水に浸し30分~1時間くらい放置しましょう。
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〇待っている間に、クエン酸水をオーブントースターにスプレーして拭き掃除をします。時間が経ったらクエン酸水に浸しているパーツを取り出し、汚れがあればスポンジや歯ブラシなどで擦りましょう。オーブントースターは掃除に使っていないタオルや布で水拭きをします。
■⑤キッチン用の中性洗剤
重曹やクエン酸でオーブントースターの掃除ができない場合は、キッチン用の中性洗剤を使いましょう。キッチン用の中性洗剤は界面活性剤が含まれており油や皮脂汚れを落としますが、性質が中性のためアルカリ性よりも洗浄力は弱いのが難点です。
洗浄力は弱いとは言え、油や皮脂汚れは落としてくれるため問題ありません。オーブントースターが酷く汚れていれば掃除をする手間はかかりますが、軽い汚れであればさほど手間はかからず簡単に汚れが落ちます。
【用意する物】
・中性洗剤液
・バケツやタライなど
・スポンジや歯ブラシなど
・タオルや布
・新聞紙
■中性洗剤液の作り方
バケツやタライの中に『キッチン用の中性洗剤を数滴』と、『ヤケドしない程度の多めのお湯』を入れて手でよく混ぜましょう。必要があればスプレーボトルにも移します。
また、キッチン用の中性洗剤は多く入れた方が濃度が濃くなり汚れが落ちやすいですが、入れすぎると泡切れが悪くなるため注意が必要です。
【掃除方法】
〇オーブントースターの下に新聞紙を敷いて外せるパーツは外します。
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〇外したパーツは中性洗剤液に浸して半日くらい放置しましょう。待っている間に、タオルや布に中性洗剤液を浸したら軽く絞ってオーブントースターを拭きます。そして、掃除に使っていない別のタオルや布で水拭きをして中性洗剤を拭き取ります。
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〇半日くらい時間を置いたら中性洗剤液に浸したパーツを取り出し、スポンジや歯ブラシなどで汚れを擦りましょう。最後にお湯や水ですすいだら終わりです。
オーブントースターの受け皿の掃除方法
オーブントースターの受け皿掃除は大変だと思っていませんか? オーブントースターの受け皿掃除は、『洗剤などに数時間~半日くらいつけ置き』をすれば簡単にキレイになります。つけ置きした後に汚れが残っていても、メラミンスポンジなどで軽く擦るだけで落ちるはずです。
もう1つ受け皿掃除のコツがあり、汚れが酷い場合はつけ置きをする前にひと手間加えましょう。『ポイントカードやテフロン加工のヘラなど』である程度汚れを擦ってからつけ置きをすると、洗剤などの成分が汚れに浸透しやすいです。
受け皿の汚れは乾燥している状態で力任せにゴシゴシ擦ってもさほど落ちません。しかし、つけ置きをして水分を与えると汚れがふやけて落ちやすくなります。また、汚れを擦って落とすならメラミンスポンジもおすすめです。
オーブントースターのヒーター・熱源の掃除方法
オーブントースターの電熱部分の管に汚れが付くこともあるでしょう。電熱部分の管の汚れはオーブントースターの掃除場所で1番厄介かもしれません。と言うのも、電熱部分の管は外して掃除をできないのと、必要以上に力を加えると割れる可能性があるからです。
軽い汚れであればタオルや布に洗剤などを付けたら電熱部分の管を拭いて、最後に水拭きをします。反対に、電熱部分の管が真っ黒く焦げているなど汚れが酷い場合は、キッチンペーパーとサランラップでパックをして落としましょう。
洗剤などを浸したキッチンペーパーをしずくが垂れない程度まで絞り、電熱部分の管に巻き付けます。次に、サランラップで覆い数時間待ってからメラミンスポンジで優しく擦って、タオルや布で水拭きをしましょう。
オーブントースターの外側の掃除方法
オーブントースターの外側を手で触れた時に、油でギトギトしていたり油でホコリがこびり付いていませんか? ホコリが絡んだ油で汚れているオーブントースターはもちろんですが、手垢を落とすならセスキ炭酸ソーダ水で掃除をしましょう。
掃除方法は、オーブントースターの外側にセスキ炭酸ソーダ水をスプレーしたらタオルや布で拭くだけです。ご紹介した通り、セスキ炭酸ソーダ水は強アルカリ性で重曹よりも落とす力が優れています。
また、おすすめの理由として水でも溶けやすい物質でお湯を使う必要がないのと、最後に水拭き掃除をする手間もなく拭き残りもないからです。オーブントースターの外側は重曹やオキシクリーンで掃除をしても構いませんが、ラクして掃除をしたい方はセスキ炭酸ソーダを使いましょう。
オーブントースターの臭いを取る方法
オーブントースターの扉を開けた時に"クサイ!"と感じたら、重曹やクエン酸などで掃除をします。オーブントースターの中の臭いは酸性とアルカリ性の2種類あるのがポイントです。『酸性の臭いはアルカリ性』で掃除をして、『アルカリ性の臭いは酸性』で掃除をしましょう。
気付いた方もいるかもしれませんが、臭いとは反対の性質で掃除をすると不快な臭いが取れます。臭いの例をいくつか挙げると、『酸性の臭いを放つ食材=肉・魚介・卵・米など』『アルカリ性の臭いを放つ食材=豆・野菜・きのこ・海藻など』です。
オーブントースターの臭いの原因の性質がわかればいいですが、わからない場合もあるでしょう。このような時は最初にアルカリ性で掃除をします。アルカリ性で掃除をして臭いが取れない場合は、クエン酸で掃除をすると不快な臭いが取れるはずです。
オーブントースターの焦げを落とす方法
オーブントースターの焦げの性質は酸性で、反対の性質であるアルカリ性で掃除をすれば落ちます。洗剤などを含ませたキッチンペーパーとサランラップでパックをしたり、つけ置きをして焦げを落としましょう。パーツが外せない部分はパック・外せるパーツはつけ置きです。
まずは、焦げ汚れをポイントカードやテフロンのヘラなどある程度擦り、洗剤などの成分を染み込みやすくします。次に、パックをしたりつけ置きをして数時間放置し、焦げ汚れを浮かせた後にメラミンスポンジや歯ブラシなどで擦りましょう。
パックやつけ置きで落ちない焦げ付きは、研磨剤効果のある重曹ペーストを使います。焦げが重曹ペーストで隠れるまで塗り、サランラップで覆ったら数時間後に歯ブラシなどで擦りましょう。最後にお湯や水で洗い流すか水拭きをします。
■重曹ペーストの作り方
容器に『重曹3に対して水1』を入れて、スプーンや割り箸などで混ぜたら完成です。
オーブントースターを綺麗に掃除するためのコツ3個
"掃除をするならキレイにしてピカピカにしたい!"と思う方は多いはずです。当然、オーブントースターの掃除も例外ではないでしょう。早速、オーブントースターをキレイに掃除するためのコツを3個ご紹介します。
■①オーブントースターを温めてから掃除する
最初にオーブントースターを温めて汚れを柔らかくしましょう。洗剤などを入れた耐熱容器を中に置き5分温めたら10分くらい放置して、オーブントースターが冷めてから拭き掃除をします。固まっていた汚れも落ちやすくなっているはずです。
■②1回で汚れが落ちない時は何回か繰り返す
オーブントースターの汚れによっては1回の掃除で落ちないことがあります。特に、汚れが酷い場合は1回の掃除で落とすのは難しいかもしれません。オーブントースターの汚れが1回で落ちない時は、何回か繰り返し掃除をすると汚れが落ちることがあります。根気よく掃除をしましょう。
■③オーブントースターの素材に合ったもので掃除する
ご紹介した通り、オーブントースターの素材によっては使えない洗剤などがあります。オーブントースターの素材に合っていない洗剤などで掃除すると変色し、残念な見た目になるのは間違いありません。また、1度変色すると元の色には戻らないため掃除の前に素材を確認しましょう。
オーブントースター掃除のおすすめ頻度
汚れやすいオーブントースターですが、どれくらいの頻度で掃除すればいいのでしょうか? オーブントースターの掃除は『2週間~3週間に1回』がおすすめです。オーブントースターをあまり使わなくても、家に置いてあるだけで外側にはホコリや油などが付きます。
一方、オーブントースターをよく使う方は外側に手垢も付きやすく、中は食材で汚れることが多いです。数週間に1回のペースでマメに掃除をして手を打っていれば、頑固な汚れを防ぐことができます。
まとめ
オーブントースターは便利な家電ですが汚れやすいためマメな掃除は欠かせません。掃除方法は、汚れを拭き取る・パックをして落とす・つけ置きをして落とすのが基本です。早速、オーブントースターを掃除して清潔な状態で使いましょう。