"水筒を洗浄しても落ちない汚れがある"、"水筒に口をつけると変な臭いがする"など、水筒問題に困っている方もいるでしょう。水筒を使った後は食器用洗剤で洗浄しているはずです。しかし、水筒の汚れや臭い問題は水筒を愛用している方のほどんどが経験します。
水筒は構造上、洗浄しても汚れが付きやすく臭いも発生しやすいです。清潔な水筒に飲み物を入れて美味しくいただくためには、水筒を『3つの洗浄方法』でキレイにしましょう。
水筒を洗浄するやり方は簡単で、食器用洗剤では落としきれない汚れやイヤな臭いもスッキリ落とします。今回は『水筒の洗浄方法』や『やってはいけない水筒の洗浄方法』など、チェックしましょう!
水筒の内側が汚れる原因
あなたは水筒の中が汚れる原因を知っていますか? 水筒が汚れる原因は菌と、お茶・紅茶・コーヒーなどの着色汚れです。水筒の中やパーツ内部に菌があると最終的には黒カビが生えます。菌の発生源はいくつかありますが、よくある侵入ルートのパターンは口にいる菌や飲み物の着色汚れです。
水筒の飲み口に口をつけると口腔内の菌が水筒の中やパーツ内部に侵入して菌が繁殖したり、水筒のの中に茶渋などの着色汚れがあると菌が繁殖します。着色汚れは水筒の見た目を悪くするだけではありません。実は着色汚れの部分にも菌がウヨウヨいます。
水筒の掃除に必要な道具
水筒の洗浄をする前に必要な道具を揃えましょう。水筒の洗浄に必要な道具はキッチンにある物を使ったり、簡単な工作をすれば手が届かない水筒の底もキレイに洗浄できます。水筒の洗浄に必要な物は以下の通りです。
【桶、バケツ、耐熱ボールなどの容器】
容器に洗剤などをためて水筒やパーツを浸け置きする時に使います。
【手動の泡立て器など】
100均で購入できる物で構いませんので、調理用の物とは分け、専用の物を用意しましょう。洗浄液を混ぜて溶かす時にあると便利です。
【柄が長いスポンジなど】
水筒の洗浄には柄が長いスポンジは欠かせません。柄が長いスポンジがない時は、菜箸で食器用スポンジを挟み輪ゴムで固定したもので水筒を洗浄します。もしくは、菜箸に毛糸を巻き付けてスポンジ代わりにするのもおすすめです。
【ゴム手袋】
水筒の洗浄で手が荒れないようにゴム手袋をします。素手で水筒の洗浄をすると手荒れするため、ゴム手袋をしてから水筒の汚れを落としましょう。
水筒の洗浄方法3選
水筒の洗浄をする方法はいくつかありますが、汚れや臭いもスッキリ落ちるおすすめのやり方を3つご紹介します。普段の水筒の洗浄は食器用洗剤でもいいですが、水筒の細部までキレイにして清潔を保つために、『1週間に1回』は3つの洗浄方法のうちいずれかで洗いましょう。
■①オキシクリーン
オキシクリーンは海外生まれの万能洗剤(酸素系漂白剤)で、掃除や洗濯など幅広く使えるのが特徴です。酸素の泡が菌や茶渋などの着色汚れやイヤな臭いを落とします。オキシクリーンはお湯と混ぜると酸素の力を最大限に発揮するため、水筒の洗浄にはお湯を使いましょう。
【洗浄方法】
■パーツを外す
水筒のパッキンなど外せるパーツは外します。
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■オキシクリーンをお湯で溶かす
桶・バケツ・耐熱ボールなどにオキシクリーン56gと、42度~60度くらいのお湯を1ℓ入れましょう。次に、手動の泡立て器などで混ぜてオキシクリーンを溶かします。
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■オキシ液に水筒やパーツを入れる
ゴム手袋をしたら、お湯で溶かしたオキシクリーン液の中へ外したパーツを入れます。水筒はオキシ液に浸すと水筒の外側が変色する可能性があるため、水筒の中へオキシ液を注ぎましょう。水筒の外側にオキシ液が付いた場合はタオルなどで拭き取ってください。
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■汚れを落とすために放置する
30分~6時間くらい放置しますが、オキシクリーンの効果が最大限に発揮されるのは6時間までです。放置時間は汚れ具合によって変わりますが、水筒の洗浄は30分~1時間もあればキレイになるでしょう。
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■必要があれば柄の長いスポンジなどで汚れを擦る
時間が経ったらゴム手袋をして、オキシ液に浸している水筒やパーツを取り出します。水筒やパーツに汚れが残っている場合は柄の長いスポンジなどで優しく擦ります。
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■水やお湯でよくすすぐ
水筒やパーツを水かお湯でしっかりすすいで乾かしたら水筒の洗浄は終わりです。
■②重曹
水筒の洗浄でオキシクリーンを使いたくない方や持っていない方は重曹を使いましょう。重曹は自然素材から作られた物質で薬品が含まれていないため水筒の洗浄も安心です。重曹の洗浄効果は、漂白・除菌・消臭です。着色汚れや気になる臭いもスッキリ落とします。
重曹は水に溶けにくいため42度~60度のお湯で溶かしますが、お湯の温度によって洗浄力に差が出るのがポイントです。重曹は弱アルカリ性ですが60度を超えると強アルカリ性になります。水筒の汚れが酷い場合は60度のお湯で洗浄してもいいでしょう。
【水筒の洗浄方法】
■パーツを外す
水筒を隅々まで洗浄するために水筒のパーツも外します。
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■重曹をお湯で溶かす
桶・バケツ・耐熱ボールなどに重曹50gと、42度~60度のお湯を500ml入れましょう。次に、手動の泡立て器などで混ぜて重曹をしっかり溶かします。
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■重曹液に水筒やパーツを入れる
ゴム手袋をしたら、お湯で溶かした重曹液の中へ水筒や外したパーツを入れましょう。
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■水筒やパーツを重曹液にしばらく浸す
水筒やパーツの汚れを落として洗浄するために30分~2時間くらい待ちます。水筒やパーツの汚れが酷い場合は2時間くらい放置して汚れを落としやすくしましょう。
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■汚れが残っていれば柄の長いスポンジで擦る
時間が経ったらゴム手袋をして、重曹液に浸している水筒やパーツを取り出しましょう。水筒やパーツに汚れが残っている場合は柄の長いスポンジなどで優しく擦ります。
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■水やお湯でしっかりすすぐ
水筒やパーツを水かお湯でしっかりすすいで乾かしましょう。重曹が水筒やパーツに残っていると乾かした後に白くなるため十分すすぐのがポイントです。
■③クエン酸
クエン酸も薬品が含まれていません。クエン酸は水垢を落とすのが得意な物質で、水筒の水垢や茶渋などの着色汚れをキレイに洗浄します。クエン酸は水でも溶けますが、洗浄する力を高めて水筒の汚れをしっかり落とすならぬるま湯を使いましょう。
【水筒の洗浄方法】
■パーツを外す
水筒やパーツをしっかり洗浄するためにパーツを外します。
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■重曹をお湯で溶かす
桶・バケツ・耐熱ボールなどにクエン酸大さじ1杯と、ぬるま湯を1ℓ入れましょう。次に、手動の泡立て器などで混ぜます。
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■クエン酸液に水筒やパーツを入れる
ゴム手袋をしたら、ぬるま湯で溶かしたクエン酸液の中へ水筒や外したパーツを入れましょう。
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■水筒やパーツをクエン液にしばらく浸す
水筒やパーツの汚れを落として洗浄するために30分~2時間くらい待ちます。水筒やパーツの汚れが酷い時は2時間くらい放置してください。
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■汚れが残っていれば柄の長いスポンジで擦る
時間が経ったらゴム手袋をして、クエン液に浸している水筒やパーツを取り出します。水筒やパーツに汚れが残っている場合は柄の長いスポンジなどで優しく擦りましょう。
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■水やお湯でしっかりすすぐ
水筒やパーツを水かお湯でしっかりすすいで乾かせば水筒の洗浄は終わりです。
水筒の洗浄でNGなこと4個
水筒の洗浄ではやってはいけないことが4つあります。理由は水筒を間違った方法で洗浄すると素材をダメにしたり、水筒の寿命を縮めることになるからです。
水筒を長く愛用するためにやってはいけない洗浄方法をチェックして、正しい洗浄方法で水筒をキレイにしましょう。
■①水筒はタワシなど硬い素材で洗浄しない
水筒の洗浄では汚れを落とすために、タワシや硬い素材のスポンジで擦ってはいけません。多くの水筒はステンレス素材でできており、タワシや硬い素材のスポンジで水筒を洗浄すると傷が付きます。水筒に傷が付くと菌が入り込み黒カビが生えやすくなったりサビる原因です。
水筒は柔らかい素材でできたスポンジや、菜箸に毛糸を巻き付けたものなどを使って水筒を洗浄します。水筒を洗浄する時は傷を付けないで汚れだけを落としましょう。
■②水筒は柔らかい素材のスポンジでも強く擦ってはいけない
水筒を傷付けないために柔らかいスポンジや菜箸に毛糸を巻き付けたものなどを使って洗浄しても、力を込めて洗えば意味がありません。柔らかいスポンジでも水筒を強い圧で洗浄すると傷が付く原因になるため、優しい力で水筒を洗浄しましょう。
水筒の汚れを落とす方法としてメラミンスポンジを使う方もいますがおすすめしません。メラミンスポンジはハニカム構造で肉眼ではわからない凸凹があり、水筒の洗浄に使うとステンレスを傷付ける可能性があります。
■③水筒の洗浄で塩素系漂白剤を使わない
水筒やパーツの汚れを細部まで洗浄する時は水筒やパーツをオキシ液などに浸しますが、塩素系漂白剤は使えません。塩素系漂白剤は水筒のコーティングが剥がれる原因です。水筒の洗浄で漂白剤を使い時は必ず酸素系を使いましょう。
もう1つ注意点があります。酸素系漂白剤で水筒を洗浄する時は、水筒の外側が酸素系漂白剤が付かないようにしましょう。水筒の外側に酸素系漂白剤が付くと変色する可能性があります。水筒には水やお湯で薄めた酸素系漂白剤を入れて、桶・バケツ・耐熱ボールなどの容器にはパーツだけを浸しましょう。
■④水筒をオキシ液で洗浄する時は密閉しない
水筒をオキシ液で洗浄する時はフタなどをして密閉状態にしてはいけません。オキシクリーンは空気を放出しています。水筒の洗浄で放置している間フタなどをして密閉状態にすると、空気の圧でフタなどが飛んで危険です。オキシ液で水筒を洗浄する時は必ず開放したまま放置しましょう。
まとめ
清潔な水筒で飲み物を飲むためには1週間に1回、オキシクリーン・重曹・クエン酸などで洗浄することです。3つの洗浄方法は水筒やパーツのスペシャルケアで、定期的に行えば清潔な状態がキープできます。水筒を愛用している方は、ぜひ参考にしてください!