洗濯機の蓋を開けて洗濯槽の中を見ても「汚い」と思うことは余り無いのでしょう。せいぜい洗濯槽の上部にホコリが溜まっている程度です。それだけに洗濯槽掃除はなかなかする気が起きませんし、数ある家庭内の掃除の中でも後回しになりがちです。
しかし覗き込んで見ることができるのは通気性の高い洗濯槽の表側であり、厄介なのは通気性の悪い『洗濯槽の裏側』です。洗濯槽の裏側は湿っぽくカビの温床になりがち、カビをそのまま放って置けばどんどん増えてしまうだけでなく、洗濯物にカビが付着してしまいます。
カビの人間への悪影響は決して少なくなく、『喘息』『アレルギー』『アトピー性皮膚炎』といった、病気の中でも特に子供が発症しやすい病気を引き起こす可能性があります。
家族や自分の健康のためにもまめに洗濯槽掃除を行い、清潔を保ちましょう。この記事ではそんな洗濯槽掃除に欠かせない洗濯槽クリーナーのおすすめ20選と使い方についてご紹介します。
洗濯槽クリーナーの種類3つと特徴
洗濯槽クリーナーは大きく分けると
①塩素系クリーナー
②酸素系クリーナー
③重曹
以上の3種類があります。
面倒な方は後半で紹介する『ランキング上位の物』をとりあえず使ってみると言うのでも十分な効果が期待できるでしょう。また購入の際に薬局の方に相談すればある程度種類の違いを教えてくれるかもしれません。
それぞれに特徴が有ります。順に紹介していきますので『期待している効果が得られそうなもの』『使いやすそうなもの』を選びましょう。
■①塩素系クリーナー
強い殺菌力が塩素系クリーナーの特徴で、カビを根本から駆除します。洗濯用洗剤であれば漂白に使用する場合も多く、カビが原因の黒ずみを除去したり、軽減する効果があります。
■②酸素系クリーナー
塩素が『殺菌系』であったのに対し、酸素系クリーナーは洗浄力は高い『洗浄力』が特徴です。汚れを浮かせて剥がして取り除くタイプです。
■③重曹
近年テレビなどで紹介されあらゆる掃除に活躍し安くて人気の重曹ですが、筆者個人の感想としては洗濯槽用の洗剤としては『パワフル』とは言い難く、専用洗剤には一歩及ばずという印象です。(個人の感想です)
洗濯槽クリーナーのおすすめの選び方
■【注意】洗濯機によって使えないクリーナーがある!
洗濯機によって使ってはいけない洗濯槽クリーナーが指定されている事がありますので、購入前に必ず確認しておきましょう。非対応の洗濯槽クリーナーを使用して洗濯機が故障した場合、メーカーの保証期間内でも保証を受けられない可能性もありますので要注意です。
■『縦型洗濯機』の場合
『①塩素系クリーナー』『②酸素系クリーナー』『③重曹』
説明書に特別な注意事項が無い限り、縦型の洗濯機は上記全てが使用可能です。
ただし家庭用の縦型洗濯機はそもそも『業務用の強力な製品』や『海外製の強力な製品』の使用を想定していない可能性もあります。これらの特別な製品を使用したい場合は予めメーカーに問い合わせた方が良いでしょう。
■『ドラム式洗濯機』の場合
一部の商品を除き、ドラム式洗濯機では『②酸素系クリーナー』は使用できません。酸素系クリーナーが落とした汚れは構造上ドラム式洗濯機につまりやすいという特徴があるそうです。
洗濯槽クリーナーおすすめ人気ランキング15選
パナソニック推奨の強力専用クリーナー パナソニック製品に推奨される専用の塩素系洗濯槽クリーナーです。一般洗剤メーカーに比べ値段はやや高いですが『効果は折り紙付』と感じている方が多いようです。似た形の商品が大手家電メーカー他社からも販売されています。 パナソニック製品専用とされていますが、ユーザーの間では様々なメーカの洗濯機に使用されているようです。ただもちろん非推奨となります。 『縦型』または『ドラム型』での使用を推奨しております。
塩素より時間はかかるが、一切の無駄無し! 汚れが大量に取れると評判の『酸素系クリーナー』です。汚れがあまりにも多く蓄積されている場合は何度使っても次から次へと汚れが取れるため、「キリがない」と判断し嫌になってしまう方もいらっしゃるようですが、それはこの商品が強力な証拠です。確実に汚れは取れ無くなって行くので、根気よく繰り返す事でピカピカの洗濯槽を取り戻す事ができます。 対応しているのは『縦型』と『二槽式』になります。 また『つけおき』が可能となっており、一晩置くことでより強力に汚れを落とす事ができます。
有名企業や機関も採用するプロ仕様 『プロが使用している』というキャッチコピーの強力な洗濯槽洗剤です。実際レビューにも高評価が並んでいる他、航空機関や公共交通で採用されているとありファンは多いようです。ニオイの分解を得意としています。使い方もシンプルで液体を洗濯槽に入れ空洗いするだけです。 日本国内で生産されており、ペットや赤ちゃんも安心の素材が使用されています。
多用途に使用可能な人気商品 洗濯、掃除、食器の除菌などあらゆる使用方法を想定した、酸素系漂白剤です。他にも多く有る粉末洗剤の中でも本商品は粒子は細かく溶けやすい点も人気のようです。また低価格帯の分量が多い商品の中でも本商品は効果が高いと評価されています。 本商品はパウチ型のみに商品展開となっており、別途ケースを用意して移し替えている方もいるようです。
油汚れに強い効果を発揮 どちらからと言うと『多種多様なお掃除用』として売り出されている本品ですが、洗濯槽洗浄剤としても人気があるセスキ炭酸ソーダをパッケージした商品です。また普段から洗濯用洗剤として使用している人もおり、洗濯槽掃除にもピッタリです。 油汚れを落とすことを得意としており、逆にカビメインの汚れの場合は本領は発揮しません。工業用油や食用油のついた衣服の洗濯を頻繁に行っている洗濯機の洗濯槽掃除をする際に、酸素系などの他の洗剤で汚れを落とす前に下準備として使用するのがオススメです。なお【絶対に混ぜてはいけません】。
キメ細かく溶けやすい国産重曹 食用にも使用可能な国産の重曹です。重曹は国産、国外産、食用などを問わず多く販売されておりますが、本書品は『粒子のキメが細かく溶けやすい』事から洗濯槽掃除用としても大変人気の商品です。
ホタテの貝殻から作られた個性派! ホタテの殻を焼き上げて作られた『ホタテの殻100%』の『強アルカリ性』のカワリダネ商品です。無添加素材ではありますが、水溶液や粉が目に入った場合は流水で洗い流してください。 『消臭』『防臭』を得意としているため、酸素系漂白剤などで汚れを落としきったあと、本商品は仕上げの臭い取りとして使用するがオススメです。なお【絶対に混ぜてはいけません】。
カビ除菌率99.9%! 北里環境科学センターの調査で『カビ除菌率99.9%』を記録した酸素系の洗濯槽クリーナーです。商品名でも洗濯槽専用を謳っているだけあり効果も評価もお墨付きです。特筆すべきは使用者の満足の声の多さです。表現方法は様々ですが「最強の洗濯槽クリーナー」と評価する方も少なくなく、その効果が伺えます。 また筆者の自分も本商品を使用した事があり、大変強力な効果に驚きました。「ならなぜオススメ1位でないのか!?」となりますが、これは本ランキングが独自基準で人気を計測した結果のためです。言い換えれば筆者のオススメ、裏ランキングNo.1がこちらです。
日立製品推奨の専用クリーナー 日立製の商品が使用を推奨している塩素系洗濯槽クリーナーです。こちらもユーザーの間では機種のメーカーを問わず広く使われているようです。ユーザー評価はそれぞれですが、「有名メーカーの市販品よりもよく落ちる」としている方もおり、信頼度が高い商品です。 市販品に比べお値段は少々高めですが、メーカーが推奨するだけあり効果も高いというのが愛用者の感想のようです。
高い洗浄力!安い!多い! 洗濯槽掃除だけで無く、毎日の洗濯にも使える人気の酸素系漂白剤です。洗浄力が高く、内容量が多く、値段もお手頃という点が人気の理由のようです。また製品のパッケージに使用方法が丁寧に解説されており、初心者にも安心です。 市販の有名洗濯槽クリーナーからこちらに鞍替えしたという方もおり、信頼度が伺えます。
衣類漂白剤の有名商品 衣類の漂白用として人気の有名酸素系漂白剤です。基本的に衣類漂白専用の洗剤という位置づけのため、洗濯槽に使用する際の方法は特に解説されておりません。「詰替え用をそのまま一袋使う」という豪快な方もいらっしゃるようですが、実際に使用する際はその他の洗濯槽用の酸素系漂白剤の解説を参考にすると良さそうです。
多用途に使用可能な人気商品 Youtubeでの使用解説動画で人気を博した商品です。手頃な値段と高い効果の人気商品です。また洗濯槽専用の洗剤というものではなく、『衣類の漂白』『排水口の洗浄』『食器の除菌』などあらゆる用途で幅広く使用できます。
高い効果とストイックな見た目! 多くのユーザーが絶賛する『高い効果』と、パッケージから漂う『プロフェッショナル感』が高い人気を生んでいる商品です。大変人気の本商品ですが値段の変動が大きいようで、ここぞという時にまとめ買いするのが愛用者の間では定石のようです。
東芝推奨の専用洗剤 東芝製品が推奨する専用洗濯槽クリーナーです。自社商品の機能に合わせたわかりやすい解説がついており、東芝製品をお使いのユーザーに人気の商品です。とはいえ東芝製品以外に使えないといった事はなく、その他のメーカー品に使用しているユーザーも多くいらっしゃいます。
3つのパワーで汚れを落とす! 『酸素系漂白剤、重曹、石鹸』の3種類の成分で汚れを分解し落とすという複合的に効果を追求したカワリダネの商品です。商品ページの解説が充実しており、使い方がわかりやすく、初心者の方にも安心です。
比較一覧表
洗濯槽クリーナーの使い方と清掃方法
■各種クリーナーの使い方
『酸素系』『塩素系』それぞれの洗濯槽クリーナーは製品により使用方法は多少異なりますが、基本は下記の方法となります。
①洗濯槽に最大量の『ぬるま湯』または『水』を入れる
汚れはできれば40〜50℃のお湯を使う事でより落としやすくなります。
②洗濯槽クリーナーを洗濯槽に入れる
製品の説明に書かれている量を使用しましょう。また『塩素系』と『酸素系』を混ぜてはいけません。
③洗濯機を回す
5分間洗濯機を回します。より強力な『遠心力コース』がある場合はそちらを選びます。そのまま排水してしまわないように気をつけましょう。その後40分ほど放置します。これを3回繰り返します。
④そのまま一晩(6時間以上)放置
3回の撹拌が終わったら『つけ置き可能なクリーナー』のみそのまま一晩置いておきます。この際洗濯水の中に風呂桶や風呂いすを一緒に入れて置くと綺麗になります。
つけ置き非対応の洗剤の場合は指定の時間を必ず守りましょう。
⑤もう一度洗濯機を回し、汚れをすくい取る
6時間後にもう一度洗濯機を5分回します。汚れが上に浮いてくるので可能な限り取り除きます。汚れを一緒に排水してしまうと排水管が詰まる場合もあるので注意しましょう。100均のゴミネットを買っておくと便利です。
⑥排水
洗濯水を排水します。
⑦すすぎ洗いを繰り返す
新たに綺麗な水を最大量ため5分間、洗濯機を回します。汚れがまだ浮いて来るようであればまた汚れを取り除き排水します。これを汚れが浮いてこなくなるまで繰り返します。
⑧乾燥
最期に蓋を開けたままにし、内部を可能な限り乾燥させて完了です。お疲れ様でした。
■【縦型洗濯機】の場合
縦型洗濯機は『酸素系』と『塩素系』どちらのクリーナーも使用する事ができるため、両方を巣用する最も効果的と言われる方法で洗濯槽掃除が可能です。ただし時間は2倍かかります!
■おおまかな手順
①酸素系クリーナーで全体の汚れを取る。
②塩素系クリーナーで残りの汚れを取る。
基本的な流れとしては上記の通りです。
【注意】
洗剤に『まぜるな危険』と書かれているのを見たことがあると思います。『酸素系洗剤』と『塩素系洗剤』は絶対に混ぜてはいけません。上記の『①と②の工程』は必ず順番どおり、それぞれ別々に行いましょう。
■【ドラム型洗濯機】の場合
前述の通り多くのドラム型洗濯機は『酸素系クリーナー』は非対応となりますので、塩素系クリーナーを使用して掃除を行いましょう。
■【二層式洗濯機】の場合
二層式洗濯機は『洗濯槽』と『脱水槽』が別れており、製品により材質諸々が異なります。特に古い物と新しい物で仕様が異なる事もあるようですので、仕様する洗濯機の説明書などを確認し、それぞれに適したクリーナーを使用してください。
まとめ
手順を確認し、かかる時間にため息が出た方もいるかもしれません。時間が惜しい方は洗濯機を買い替えてしまうという方法もありますが、『せめて1年に1回』、『出来れば年に2回から4回』頑張ってみましょう。洗濯物の匂いが変わって来ます。また健康面も安心です。