様々な掃除アイテムが販売されているなかでも、オキシクリーンはガンコなこびりつき汚れに効果が期待できるアイテムとして人気が高い商品です。しかし、オキシクリーンを使ってどのような汚れを落とせるのか、具体的な方法は知らないという人も多いのではないでしょうか。
そこで、オキシクリーンの特徴や、オキシクリーンを使った具体的な掃除方法を紹介します。お風呂の浴槽、天井や壁、パッキンなど、パーツ別の掃除方法をチェックして、オキシクリーンを活用しましょう。
オキシクリーンの特徴
オキシクリーンとは、アメリカで発売された「酸素系漂白剤」を指します。内容成分は非常にシンプルですが、洗浄力が強いためこびりついた汚れを落とす際に便利です。
国内では大手スーパーが販売を開始した際に注目を集め、時間をかけずに掃除ができるとして話題になりました。掃除アイテムの1つとして、多くの家庭で活用されています。
オキシクリーンの効果
オキシクリーンの主な効果としては、除菌、漂白、油の分解という3つが挙げられます。お風呂掃除に使用することで、湯垢を分解し、黒ずみ汚れを漂白、雑菌やカビを除菌する効果が期待できることが特徴です。
オキシクリーンは弱アルカリ性であり、酸性の油汚れを分解・除去できます。お風呂の掃除をする際には、こびりついた皮脂汚れ、湯垢など油分が付着した汚れを効率良く分解し、除去できることがメリットです。
また、オキシクリーンは酸素の泡が発生することが特徴であり、お風呂の床の黒ずみ汚れを漂白・分解できます。長期間の使用でお風呂の床が黒ずんでいる場合でも。新品同様の状態にする効果が期待できるのです。
お風呂にはカビが発生しやすいですが、オキシクリーンのアルカリと酸素によって漂白・除菌し、雑菌が繁殖しているカビもしっかり分解して洗い流せます。
掃除に必要な道具
オキシクリーンを使ったお風呂掃除に使う道具は5つです。浴槽や床、天井など掃除する場所によって使用する道具は異なりますが、すべて用意しておけばお風呂全体を掃除できます。
・オキシクリーン
・歯ブラシ
・ゴム手袋
・計量スプーン
・フロアワイパー
・スクイジー
『オキシクリーン』と呼ばれる商品にはいくつかの種類があり、商品によってはオキシクリーンを計量スプーンで測るタイプと、付属のキャップで測るタイプなど異なることが特徴です。一般的な500~1500gのオキシクリーンに対しておよそ30gの計量スプーンもしくはキャップ、業務用の4.98kgのオキシクリーンにはおよそ120gの計量スプーンが付属しています。
また、オキシクリーンには刺激成分は配合されていないものの、手荒れが不安な場合にはゴム手袋を使用しましょう。
オキシクリーンの浴槽掃除方法
オキシクリーンを使ってお風呂の浴槽をきれいにしたい場合は、「オキシ漬け」と呼ばれる掃除方法が有効です。
最初に、浴槽の残り湯を半分程度までに調整し、オキシクリーンを300g程混ぜます。オキシクリーンが溶けるように、しっかり混ぜることがポイントです。
次に、風呂釜の奥にオキシクリーンを流すために数分間追い焚きをして、2時間程度時間をおきます。放置した後はお湯を抜き、再度半分程度水を入れて5分ほど追い焚きをしたら、浴槽をシャワーで流しましょう。最後に、浴槽のフィルターを取って歯ブラシでこすり洗いをしたら終了です。
オキシクリーンを使った浴槽掃除をする際には残り湯を使用しても良いですが、お湯を足す、もしくは追い焚きをして45度程度の温度にしても良いでしょう。オキシ浸けをしている間も、追い焚き機能を活用してお湯の温度をキープすると、より汚れを落としやすいといえます。
また、お風呂で使う小物を浴槽に入れることでまとめて掃除することが可能です。洗面器、お風呂のイス、蓋、子どもが遊ぶおもちゃなどを浴槽に入れて2時間放置したらしっかり洗い流します。手軽に小物類の除菌も行えるでしょう。
オキシクリーンの風呂場の床掃除方法
オキシクリーンでお風呂場の床を掃除したい場合にも、「オキシ漬け」をする方法が有効です。排水口に処理をすることで、床全体をオキシクリーンで洗う「床の浸け置き洗い」ができます。
床をオキシ漬けする場合は、まず排水口に栓をすることが大切です。蓋がない場合は、ビニール袋を2重にしてヘアキャッチャーを入れ、ビニールを閉じて排水口に戻しましょう。加えて、水を入れて縛ったビニール袋を排水口に置くことで、オキシ液が流れないように蓋をすることが可能です。
次に、洗面器におよそ30gのオキシクリーンと熱湯を入れ、しっかり混ぜます。お風呂の床に40~50度程度のお湯を溜めましょう。1cm程お湯を溜めたら、洗面器で溶かしたオキシ液を入れて混ぜます。
2時間程度時間をおいたら、オキシ液を流し、分解された汚れをブラシでこすり洗いしたら完了です。オキシ液でお風呂の床をオキシ漬けする際、水に濡れた箇所があるとしっかり漬からないため、床が乾いた状態で行いましょう。
オキシクリーンの天井掃除方法
お風呂の天井にカビが生えている、目立った汚れが蓄積しているという場合にも、オキシクリーンでオキシ漬けをする方法がおすすめです。
まず、洗面器にオキシクリーンおよそ30gと、40~60度のお湯を入れてしっかり溶かします。オキシ液はゴム手袋を使って混ぜるか、棒を用意して混ぜるとスムーズに作れるでしょう。
オキシクリーンはお湯でしっかり溶かすことによって洗浄効果を得られるため、60度と高い温度で混ぜると泡立ちが良くなります。ただし、60度のお湯を使う際には火傷に注意が必要です。
オキシ液ができたら、雑巾やキッチンペーパーに染み込ませて天井の端から順に拭きましょう。台に乗るのは危険なため、手が届かないのであればフロアワイパーを使用することが大切です。
天井全体を拭いたら、雑巾やキッチンペーパーをきれいなものに交換して、水拭きとから拭きをします。壁にオキシ液が流れて付着した箇所もシャワーで洗い流しましょう。スクイジーを使って水切りをしたら完了です。
オキシクリーンのパッキン掃除方法
お風呂場のドアパッキンはカビが発生しやすい箇所です。しかし、オキシクリーンを使って浸け置きすることが難しいといえるでしょう。ドアパッキンをはじめとした細かな箇所の掃除は、オキシクリーンをペースト状にしたものを使う方法がおすすめです。
最初に、50~60度のお湯大さじ1とオキシクリーン30gを容器に入れてしっかり混ぜ、オキシクリーンのペーストを作ります。オキシクリーンペーストをドアパッキンの汚れが目立つ場所に塗り込み、ラップで覆って汚れの奥まで浸透させることがポイントです。
1時間ほど時間をおいたら、ドアとパッキンの細かな部分を歯ブラシ丁寧に擦って汚れを落とし、水で洗い流しましょう。粘度が高いオキシクリーンのペーストで汚れをパックすることで、細かな部分の目立った汚れやカビを除去することが可能です。
オキシクリーンの壁掃除方法
お風呂の壁の掃除は、オキシクリーンの液体を使ってオキシ漬けができませんが、オキシクリーンを溶かした液で掃除をすることでスムーズに汚れを落とせます。洗面器にオキシクリーンおよそ30gと、40~60度のお湯を入れてオキシ液を作りましょう。
手荒れが気になる場合にはゴム手袋を着用し、雑巾やスポンジをオキシ液に浸して絞ったら、壁や設置されている棚を擦り洗いします。力を入れずに擦すだけでも、壁の汚れや棚のぬめり汚れを除去することが可能です。
ただし、オキシクリーンでは鏡に付着した水垢を落とせないため注意しましょう。オキシクリーンはどのようなガンコな汚れでもスムーズに落とせるというイメージを持つ人も多いですが、壁にかけた鏡の水垢は落とせないのです。
鏡だけではなく、蛇口にも付着する水垢汚れはアルカリ性の汚れであり、オキシクリーンもアルカリ性の性質があるため汚れを落とせません。
しかし、水垢以外はオキシクリーンを使って落とすことが可能です。そのため、お風呂を掃除したい場合には「最初にオキシクリーンを使い、除去できなかった汚れに対して他の洗剤を使用する」と考えることで、洗剤選びの手間を省けます。
なお、鏡についた水垢を掃除する際にはレモン汁を付けてスポンジで擦り洗いをすると、レモンの酸性の成分で水垢汚れを落とすことが可能です。
オキシ漬けするときの時間は一晩?量は?
オキシ液を使ってオキシ漬けをする場合、使用するオキシクリーンの量はおよそ30g程度です。汚れがこびりついている場合には一晩放置しても良いですが、基本的には2時間程度、数か月に1度の掃除で使用する場合には6時間程度で良いでしょう。
オキシクリーンで黒カビは落ちる?
黒カビは、酸素系漂白剤の漂白効果を使うことで落とすことが可能です。オキシクリーンは酸素系漂白剤であることから、黒カビにも効果が期待できます。
黒カビはガンコな汚れであり、カビの根が壁や床、パッキンの奥まで入り込んでいるため、黒カビの状態を見ながら放置時間を長くすることがポイントです。1回の掃除で黒カビを落とせない場合には、何度かオキシクリーンでの掃除を行いましょう。
黒カビになると掃除にも時間がかかり、数年間放置した黒カビは除去しきれない可能性があります。そのため、黒カビになる前のピンクのカビ、ぬめりの状態で掃除をすることが大切です。
毎日のメンテナンス方法
お風呂の汚れやカビを予防するためには、1カ月に1度はオキシクリーンを使って掃除をすると良いでしょう。綺麗なお風呂の状態をキープできるため、毎日の入浴を楽しむことにもつながります。
しかし、1カ月に1度オキシクリーンでオキシ漬けやペーストパックをするのが難しい場合には、入浴剤ではなく重曹を使う方法が有効です。重曹は掃除アイテムという印象がありますが体に害がなく、体を温める効果が期待できます。
加えて、湯垢の付着も予防できることがメリットです。重曹を入浴剤代わりにした場合、残り湯を使ってお風呂掃除や洗濯ができるので経済的なメリットもあります。
お風呂全体のメンテナンスとしては、椅子や洗面器を床に置かず、使用した後はフックに吊り下げることでカビや湯垢の付着を予防できるでしょう。
また、お風呂に入った後は全体に水をかけることがポイントです。水のシャワーをかけたら、水滴を拭き取って換気扇をつけ、お風呂全体を乾燥させます。
壁や鏡のメンテナンスのためにスクイーズを置いておき、入浴後に水滴をふき取ることで水垢汚れの付着を予防することが可能です。子ども用のおもちゃは、棚や浴槽に置いたままにせず水ですすぎましょう。洗ったらネットに入れ、フックに吊るします。
入浴をした後のメンテナンスを習慣化することで、汚れを予防できるでしょう。
月に一度は「追い炊き配管掃除」もしましょう!
まとめ
オキシクリーンを使ってお風呂場全体を掃除することが可能ですが、オキシクリーンはトイレやキッチン、ベランダなど様々な場所の掃除や洗濯にも使用できます。
オキシクリーンは自宅のあらゆる場所で活用でき、特にカビやこびりつき汚れが気になるお風呂場で重宝するでしょう。力を入れて擦り洗いをしても除去できなかった汚れを分解できます。
また、除菌効果も期待できるため、掃除に使用することで汚れやカビの発生を予防できることが魅力です。オキシ液を作ってオキシ漬けをすると広い範囲を1度に掃除できるため、時間に余裕ができて他の箇所の掃除を効率的に行えます。
これまでは掃除する場所に適した洗剤を個別に買っていたという人でも、オキシクリーンを1つ購入すれば良いため、経済面でもメリットが大きいといえるでしょう。