IHクッキングヒーターは、オール電化にしている自宅で使用することはもちろん、年配の方や小さな子供がいる家庭で火を使わず手軽に買えることから、導入している家庭が増えています。
プレートタイプのIHクッキングヒーターは、ガスコンロと比べて簡単に掃除できることが大きなメリットです。
しかし、長期間使用していると茶色い焦げつき汚れが目立つといったケースも少なくありません。そこで、IHクッキングヒーターの焦げ付き汚れの落とし方を紹介します。
IHコンロが焦げる原因
IHクッキングヒーターに焦げ付き汚れがつく場合、基本的には鍋の底に接している部分だけに焦げが付着するので、ドーナッツ状に汚れがつくケースが多いです。
焦げ付き汚れの原因としては、料理をしている最中に吹きこぼれた食品、炒め物や揚げ物の際の油の付着、底の部分が汚れているフライパンや鍋を使うことによる焦げ付き汚れが挙げられます。
IHのプレート部分が汚れた状態でフライパンや鍋を使うと、鍋底にも焦げ汚れが付着するため注意が必要です。
IHの焦げ付きの落とし方3ステップ
IHの焦げ付き汚れを落とすためには、重曹とラップを使用した方法がおすすめです。用意するものが少なく、簡単な焦げ付き汚れの落とし方を紹介します。
■IHの焦げ汚れを落とす際に用意するもの
IHの焦げ汚れを落とす際には、重曹と水、ラップと布巾を用意しましょう。重曹がない場合にはクレンザーを使っても問題ありません。
■ステップ①重曹を乗せる
IHの焦げ汚れの上に、重曹スプーン1杯分を撒きます。重曹の上から少しずつ水を垂らしましょう。重曹の量に対して水が少なすぎると、重曹が溶けません。そのため、重曹が溶ける程度の水を垂らすことがポイントです。
■ステップ②ラップでこする
ラップを20cm程度出したらくしゃくしゃに丸め、重曹を付けながら円を描くように焦げ付き汚れをこすりましょう。茶色く汚れが浮き上がってくるはずです。
もし、焦げ付き汚れがひどい場合は、ラップをアルミホイルやメラミンスポンジに変えて試してみてください。
■ステップ③布巾で拭き取る
IHの焦げ付き汚れがある程度落ちたら、布巾で汚れを拭き取りましょう。重曹をしっかりと拭きとらなければ拭いた跡が白く残るため、水拭きでしっかり拭き取ることが大切です。
■IHの焦げつき汚れの掃除に重曹とラップを使用する理由
オリーブオイルやサラダ油、肉や魚の脂は、アルカリ性の洗剤を使ってスムーズに落とせます。重曹もアルカリ性の性質があるため、油汚れが原因のIHの焦げ付き汚れを落とす際に最適です。
また、ラップは樹脂を原料にしており、ポリエチレンと呼ばれる成分が油を吸着します。そのため、重曹で油を浮かし、吸い取るようにして落とせるのです。なお、スーパーやコンビニで購入する有料レジ袋もポリエチレンを使っているため、ラップの代用品として使えます。
頑固なひどい焦げ付きを落とす方法5個
IHの焦げ付き汚れは、重曹とラップ、水で落とすことが可能です。しかし、ほかにも様々な道具を使って焦げ汚れを落とせます。そこで、自宅にある重曹がない場合や、ラップの代用品になる道具、IHの焦げの落とし方をチェックしていきましょう。
■①セスキ炭酸ナトリウム
セスキ炭酸ナトリウム、セスキ炭酸ソーダと呼ばれるセスキ成分は、掃除に使用する天然成分としても注目されています。
セスキは重曹と比較してアルカリ性の性質が強いので、重曹で落とせなかったIHのひどい酸性の焦げ付き汚れにも対応できます。また、水に溶けやすい性質があるので、水に溶かしてスプレーすると掃除に活用しやすいでしょう。
まず、セスキ小さじ2分の1、水200ml、スプレーボトルとスポンジ、雑巾を用意します。スプレーボトルに水を入れてセスキ水を作りましょう。IHコンロの焦げつき汚れにセスキ水をスプレーし、2分間おきます。
セスキ水をスポンジでこすって焦げ汚れを落としたら、水で濡らして絞った布でIHの焦げ汚れとセスキ水を拭き取りましょう。その後、しっかり乾燥させれば完了です。
■②歯磨き粉
歯磨き粉は水分が少なく、焦げ汚れを落としたい場所に留まるので、力を加えずに拭くだけで焦げ汚れを落とす効果が期待できます。
歯磨き粉はスクラブ入りのものを使用しましょう。スクラブ入りのタイプであれば、どの種類の歯磨き粉でも問題ありません。
スクラブが入っているとIHコンロを傷つけるのではと、不安を覚える人もいるでしょう。しかし、歯を傷つけない程度のスクラブです。そのため、軽く拭き掃除をするだけであればIHコンロが傷つくことはなく、しっかりと焦げ汚れだけを落とせるので安心です。
IHの焦げ汚れが付着している範囲に合わせて適量の歯磨き粉を絞り出し、スポンジで軽くこすりながら落としましょう。
■③アルミホイル
アルミホイルは歯磨き粉、重曹、セスキを使っても焦げが落とせなかった場合に使用しましょう。アルミホイルの種類については、どのメーカーのどの大きさのものでも問題ありません。
アルミホイルを20cm程度に切って、持ちやすいサイズに丸めましょう。IHの焦げ付き汚れが残っている箇所に少量の歯磨き粉を付け、丸めたアルミホイルでこすります。
アルミホイルは非常に硬い素材であり、IHコンロに小さな傷が付く可能性があります。そのため、力を入れないように優しくこすり、焦げ汚れを落としましょう。
■④マイクロファイバークロス
マイクロファイバークロスは様々な種類が販売されています。いずれも、繊維と繊維の間に汚れが入り込むため、洗剤を使わなくても汚れを落とせるうえに吸水性に優れていることが特徴です。
吸水性や吸着性、耐熱性が高い天然パルプ繊維で作られたものや、毛足が長い物が使いやすいでしょう。IHコンロの焦げ汚れの部分に水をつけ、マイクロファイバークロスでこすって汚れを落とします。
■⑤メラミンスポンジ(激落ちくんなど)
激落ちくんに代表されるメラミンスポンジも、洗剤を使わずに汚れを落とせる優れものです。水を含ませたメラミンスポンジで、消しゴムを使う要領でこすっていきます。
水を含ませたメラミンスポンジで焦げ付き汚れが落ちない場合、ご自宅にスチームクリーナーがある方はスチームを当ててからメラミンスポンジでこすると、びっくりするほど汚れがスルスルと落ちますので、お持ちの方は試してみてください。
IHの焦げ付き予防法・対策
IHの焦げ汚れを落とした後は、きれいな状態を維持できるように焦げ付き汚れの予防や対策をしましょう。調理中に吹きこぼれたり、揚げ物や炒め物をした後は布巾で汚れを拭き取る習慣をつけることが大切です。
油汚れや吹きこぼれた汚れを放置すると焦げ付き汚れの原因になるため、ヒーターの熱が冷めてから汚れを拭き取りましょう。IHコンロを使用した後に水で濡らし、しっかり絞ったマイクロファイバークロスで拭くだけで、焦げ付き汚れを予防できます。
汚れが付着した直後であれば、マイクロファイバークロスで拭くだけで汚れを簡単に落とせます。時間もかからないので、料理の後の習慣にしましょう。
IH焦げ付き防止グッズおすすめ3個
IHコンロの焦げ汚れを予防するためのIHマットと呼ばれるグッズも販売されています。IHクッキングヒーター、カバーはIHの上に敷いて使用するものであり、IHシートやIHマットといわれる商品もあります。
カバーを敷いた状態で調理できるため、汚れの付着を予防でき、焦げつき汚れの防止にもつながるでしょう。
また、IHの掃除の手間が省けるだけでなく、フライパンや鍋がIHコンロにあたってIHコンロが傷つくことも予防できるのがメリットです。そこで、3つの商品の特徴と、おすすめのポイントを紹介します。
■IH用 マット SOFT NEZU L
IHマットSOFT NEW2枚組は、不燃素材を使用した薄型で断熱性の優れたIHマットレスで、キッチンにもなじむ優しい色合いであり、シンプルなデザインが特徴です。
そのため、IHコンロの上に敷いて違和感なく使用できるでしょう。汚れたら水洗いでき、水洗いをしてフックにかけて乾燥させるだけなのでメンテナンスも簡単です。フライパンや鍋を置いてもずれにくく、価格も手頃なことが魅力です。
■IH用マット SOFT SHU
IH用マット SOFT SHUは、高機能であり300円以下で購入できる非常にコストパフォーマンスが魅力の商品です。
水洗いするだけで汚れを落とせるうえに、デザインがシンプルで使用しやすいことも魅力だといえるでしょう。ガラス繊維を使ったIHマットであり、耐熱温度は360度までと非常に高機能なため、IHの焦げ汚れだけでなく、傷の予防にも最適です。
■IHクッキングヒーター カバー
高木金属のIHクッキングヒーターカバーは、滑り止めリングが付いているので鍋やフライパンを置いても滑らないこと、 可愛くおしゃれなデザインが魅力です。
ガラス製であり価格は若干高いですが、IHコンロの焦げ汚れを予防でき、滑り止めが付いているので使用感も良いことがおすすめの理由です。
まとめ
毎日使用するIHには油や吹きこぼれによって汚れが付着し、汚れを放置することでひどい焦げつき汚れにつながります。IHの汚れを放置すると、熱した際にIHに焦げが付くだけではなく、調理器具も汚れるため注意が必要です。
頑固な汚れはこすって落とさなければならず、手間がかかるうえにIHが傷つく可能性があります。IHの焦げ汚れを落とした後は、「使ったら軽く拭き掃除をする」という習慣をつけ、IHをきれいな状態で使用しましょう。