トイレは人の目も気になる部分ですので「小まめに掃除する」という方、また「人が来る時は必ず掃除する」と言う方も多いのでは無いかと思います。しかしトイレタンクの中を掃除、また手入れする方は少ないのではないでしょうか?
便器と違って目に見える部分ではないですし、ついつい後回しになりがちです。そもそもお掃除が必要というイメージが無いと言う方も多いかもしれません。当たり前ですがトイレタンクは湿気が溜まりやすい場所です。中を開けて見ると黒カビや水垢がいっぱいかもしれません。
しかし掃除が意外と簡単なのがトイレタンクの良いところ。皆様も今週末、是非掃除をしてみて下さい。
トイレタンクの掃除方法6ステップ
始めにこれらを用意しておくと便利です。
・トイレ用中性洗剤
・雑巾
・ゴム手袋
・マイナスドライバー
・スポンジ・又は歯ブラシ
・サンドペーパー
■① トイレタンクの外側を掃除
まずはトイレタンクの外側を、中性洗剤や流せるクリーナーなどを使って掃除しましょう。ハンドルレバーは乾いた布に中性洗剤をつけて拭くと汚れが綺麗に落ちます。最後に固くしぼった布で水拭きし薬剤を落としましょう。余裕があれば乾いた布で乾拭きする事でピッカピカです。
■② 必ず止水栓を締める
止水栓は水道の蛇口のようなもので、タンク内部に水を給水する役割を果たしています。掃除をする前に止水栓は必ず締めておきましょう。止水栓を締めないと水が吹き出し床が水浸しになってしまう可能性もあります。マイナスドラバーでしっかり閉めます。
■③ トイレタンクの蓋の内側を掃除
まずトイレタンクの蓋を外します。ほとんどの蓋は陶器製です、割れないよう慎重に持ち上げ新聞紙の上など、安全な場所に裏返して置いてみましょう。
黒カビや水垢が付いていてもいなくても、布や流せるトイレクリーナーなどに中性洗剤をつけて拭いて綺麗に拭き取りましょう。洗剤で拭き取る事で黒カビがつきにくくなります。
■④ トイレタンクの水をすべて出す
トイレタンクを掃除する際は、はじめにタンク内の水を全て排水してからにしましょう。止水栓を閉めてからレバーを回せば排水するだけです。
■⑤ 洗剤をかけ汚れを落とす
<注意>
タンク内部の金具には洗剤がなるべく付着しないように注意しましょう。トレイ掃除専用洗剤であっても同様です。酸化、劣化を助長する恐れがあります。
トイレタンクのフタ掃除が終わったら、いよいよ中を本格的に掃除しましょう。トイレタンクの中は意外とたくさんの部品が有ります、慎重かつ丁寧に掃除をしましょう。
まず最初に目につき広い範囲や大きい部品をトイレ用中性洗剤とスポンジを使い掃除し、細かな部分は歯ブラシなどで掃除します。汚れの落ちない箇所には耐水サンドペーパーを使いましょう。耐水サンドペーパーは乾いた状態だと傷をつける可能性があるので、水に浸しながら使うようにしましょう。
■⑥ すすぐ
一通りの掃除が終わったら、じょうろやバケツなどに水を汲み中をすすぎ、布で軽く水分を拭き取りましょう。その後タンクのふたを閉め止水栓を開け、水を貯めます。洗剤が残っているかもしれませんので、2〜3回レバー水を流して完了です。
トイレタンクの汚れの原因とは
トイレタンクの内部の汚れの原因の多くは、黒カビ、手垢、水垢、ホコリ等です。これらの汚れはタンク内部の水と混ざり徐々に蓄積されます。なにより一番の汚れの原因は、黒カビです。トイレタンクは、多湿で黒カビが増殖しやすい環境です。なるべくこまめに掃除をしたい所ですね。
■黒カビってなに?
「クロカビ」は「クロカワカビ」の略称、正式名は「クラドスポリウム」です。
クロカビは室内環境からよく検出される代表的なカビで、湿気を好み世界各地に広く分布しています。カビ毒を生産することはないと言われてますが、喘息やアレルギーの原因になると言われています。
アルコールや熱に弱く、カビの中では比較的除菌しやすい種類のカビになります。しかし奥深く菌糸が入り込んでいる場合も多く、表面を除菌してもしばらくすると黒い汚れとして目立ってしまうということもよくあります。
汚さないために出来る簡単なこと
毎日できる簡単なケアで本格的な掃除の回数は減らす事ができます。
■定期的に水を流し便器を掃除する
トイレタンクの水がずっと古いままだとカビや汚れが繁殖しやすい環境になってしまいます。例えば広いお家にお住まいで「普段ほとんど使わないトイレ」があるので有れば、週に1回は水を流す事でタンク内の汚れの進みはグッと抑えられます。
■トイレタンク洗浄剤を使用する
トイレタンクを綺麗にする方法で一番お手軽なのが洗浄剤を使用する方法です。
しかしトイレタンクの器具が傷まないように洗浄力は弱めになっていますので、もし汚れがひどい場合はこのタイプは効果が発揮できないかもしれません。また、色つきの置き型タイプのもありますが、あまりお薦めはできません。なぜなら、便器に色がついて掃除をひんぱんにする必要性があるからです。
■漂白材を入れる
漂白材をタンク入れることで便器の黄ばみを取り去るだけでなく、便器も黒ずみが付きにくくなり掃除の頻度を減らすことができます。
なお塩素系の洗剤と酸性の洗剤をまぜると塩素ガスが発生して非常に危険です。漂白剤をタンクに入れて使用する際は「他の洗剤がタンクに入っていないことを必ず確認」し、混ぜないようにしましょう。
■重曹を使用する
重曹もトイレタンクの汚れ予防に非常に効果的です、また臭いも防いでくれる優れものです。漂白剤と同じようにタンク内に一ヶ月に一度のペースでいいので、カップ一杯程度を入れておくようにしましょう。
重曹の持っている成分で、消臭効果やクロカビの成分であるタンパク質を分解する掃除効果で、黒ずみ予防にもなります。6時間程度トイレタンク内部に入れておく事が望ましいので、就寝前に入れておくのがオススメです。
そもそも重曹とは
重曹は「炭酸水素ナトリウム」で、重炭酸曹達(ソーダ)とも言われます。炭酸水素ナトリウムは人の血液や唾液の中に含まれています。成分は「弱アルカリ性」で人体に無害の物質です。また重曹は食品添加物や医薬品として古くから使用されてきました。
重曹はその性質から色々な用途に使われます。加熱すると分解して炭酸ガスが発生する性質を利用し「ふくらし粉」として料理に利用されます。その他にも粒子が小さく物を傷つけないため、掃除の補助や脱臭剤としても使用されます。
<重曹の保存方法>
保存する際、重曹は湿気を吸うと固まってしまうことがありますので、密閉出来る容器で保管しましょう。常温での長期保存が可能です。
■トイレのインテリアを自分好みにする
トイレを自分のお気に入りの空間にすることによって自然に掃除する気持ちになり、掃除自体が楽しくなります。日々使用する空間がおしゃれで居心地のいい空間に変わることによって、それだけでも気持ちいいですよね。
放置するデメリット
トイレタンクの掃除をさぼっていると、健康被害やカビの増殖などのデメリットがいっぱいです。そんなマイナスの嵐から今こそ脱出しましょう。
■健康被害がある
クロカビは、喘息やアレルギーの原因になるとされているので、トイレタンク内部は除菌してなるべくクロカビを発生しないように心がけることが望ましいです。
■トイレ便器が汚れる
トイレタンク内部が汚れると、タンク内部の汚れは、水と一緒に便器へ流れ出し便器にも汚れがつきやすくなります。その汚れは菌も発生しているので、異臭もあるので、やっかいです。
■クロカビがどんどん増殖する
クロカビは、湿気が大好きです。掃除をしないでそのまま放置していると湿気だらけのトイレタンク内部は、クロカビがどんどん増殖していき、汚れの拡大や異臭までしてきます。
■トイレタンクの掃除が大変になる
日々の掃除と同じで、掃除をまとめてやるとなると大変です。日々こまめにタンク掃除や重曹、洗浄剤等を使用していれば、タンク掃除をするとしても多少の掃除で終わりますが、数年に一度の掃除となると本格的に実施しないと中々隅々まで綺麗になりません。
まとめ
トイレは毎日のように使用するものです。トイレの神様という歌があるようにトイレに神様がいるように綺麗にしたいものです。確かにトイレタンク内部は目には見えるものではありません。しかし今回ご説明したように、トイレタンクの中が汚いことによって目に見える便器にも汚れが付くのです。
また驚くことにトイレタンク内部の汚れが原因でアレルギーや喘息などの健康被害もあるとの報告も出ています。
今までトイレタンクの中なんて掃除を一度もしたことない。もしくはしたとしても数年に1度くらいしかやったことないって思っている皆様これからは、三ヶ月に1度、理想は1ヶ月に1度は掃除をして、トイレの神様を大切にしましょう。