<はじめに>
「ウォシュレット」はTOTOの、また「シャワートイレ」はINAX(株式会社LIXIL) の商品名です。この記事では、便宜上「ウォシュレット」と呼ぶことにします。
ウォシュレットはお尻を綺麗にするものですが、ウォシュレット自体も綺麗にしておく必要があります。ノズル部分に排泄物が詰まってしまって、そのままになっていると大変不潔ですよね。
しかし、ウォシュレットは電気で動くものなので、感電するのではないか?掃除することで壊れたりしないか?という不安があるかもしれません。確かにウォシュレットは電化製品なので、正しく扱う必要があります。
ここでは、ウォシュレットの掃除方法について調べてみました。
1 ウォシュレットの暖房便座とフタの掃除方法
ウォシュレットの便座は大抵ウォームレットになっていて、便座を暖める機能がついています。暖房便座は座った時は暖かくて良いのですが、汚物や尿などが付いた場合は、汚物ヨゴレも乾燥して便座にこびりついてしまいます。
そのため便座の表も裏も、汚してしまったらすぐにトイレ用洗剤をつけたトイレットペーパーで拭くようにしてください。
また、最近では「スクラビングバブル プッシュタイプアルコール除菌トイレ用」のように、トイレを汚したらすぐに消毒できる、トイレットペーパーにつけるアルコールも販売されています。大切なのは、汚したらすぐに拭くことで、お母さんだけがトイレの掃除当番ではありません。
汚した人がキレイにすることを習慣づけるためにも、掃除道具は家族が使いやすいものを選ぶようにしましょう。
<小さなお子さんがいる場合>
トイレトレーニング中の子どもがいる場合は、特にウォームレットの便座は汚れがちです。子どものトイレが終わったら、すぐに家族がトイレに行って便器の裏表を拭き掃除しましょう。トイレに流せるタイプのお掃除シートを常に置いておくと、大変便利です。
<男性がいる家庭の場合>
便器の便フタも、汚れていないように見えてホコリや汚物がついています。特に、立ってオシッコをする男性がいる家庭では、便フタに尿の飛沫がついています。男性が立ってオシッコをする場合、一日でコップ1杯分ほどのオシッコが飛び散っているので、便フタにも確実に尿はついています。
トイレットペーパーにトイレ用洗剤をつけたものや、流せるトイレ用シートなどで表も裏も拭いて下さい。
便座も便フタも、乾いた布で拭き取ると静電気が発生して、ホコリを寄せ付けてしまう場合があります。濡れたクロスやトイレットペーパーなどで掃除するようにしましょう。
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■トイレ掃除の洗剤
トイレ掃除の洗剤は「酸性」「中性」「アルカリ性」があります。ウォシュレットは「中性」の洗剤を使ってキレイにしましょう。
「中性」の洗剤は、「花王トイレマジックリン」が代表的です。ウォシュレットの掃除は、便器の中の掃除のように、頑固な水アカや尿石汚れはありません。そのため、トイレ用「中性」洗剤を使って洗うと効果的です。
その他のタイプは主に陶器の「便器そのもの」に使用する物が多くなっています。
「酸性」の洗剤では、「サンポール」や「花王トイレのルック」が代表的です。酸性の洗剤は、アルカリ性の汚れである尿石や水アカを落とすのが得意な洗剤です。
「アルカリ性」の洗剤では、「スクラビングバブル トイレ洗浄 超強力トイレクリーナー 塩素系」があります。トイレの雑菌による黒ずみ汚れに強い洗剤です。
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■便座と便フタの掃除回数
尿や汚物が付きやすい場所なので、できれば一日に1回掃除してほしい部分です。
例えば「トイレに入る前に、流せるトイレ用シートでさっと拭く」というように、汚れても大丈夫な時間帯を決めて掃除するのがコツです。トイレ掃除は、便座や便フタの掃除以外にも、尿石汚れや水アカ落としなど時間がかかるものもあります。
今日できる掃除は、今日のうちに。
トイレの汚れは後になるほど掃除が長引くので、汚した人がこまめに掃除することと、一日に一回トイレ掃除当番が便座と便フタを拭くようにするとキレイを保てますし、ニオイも軽減されます。
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2 ウォシュレットのノズルの掃除方法
ウォシュレットのパネル部分に「ノズルそうじ」というボタンがあります。まずは、このボタンを押してノズルを中から出しましょう。「ノズルそうじ」ボタンは、便座の温度や温水の温度、タイマーなどの部分の近くにあります。
日常的にはあまり使用しないボタンですが、掃除の時に必要になるので覚えておきましょう。
「ノズルそうじ」ボタンを押すと、水が弱く出てノズル部分を自分で洗う仕組みになっています。しかし、洗う範囲が決まっているのと、水の勢いが弱いので落とせる汚れも限界があります。ノズルが出てきたら、使い古しの歯ブラシなど小さめのブラシでノズルをブラッシングして洗います。
特に水が出て来る穴の部分が異物で詰まらないように、キレイにしてください。
ノズルの噴射部分の掃除が終わったら、次はトイレクイックルなど、流せるタイプのシートでノズル全体を拭きます。トイレットペーパーに洗剤を含ませたもので拭いても良いでしょう。
ノズルが掃除できたら、次はノズル周辺を掃除します。ノズルを収納する部分に一円玉位のフタがある場合は、綿棒に洗剤を薄めたものをつけて汚れを取ってください。
一番汚れるのが、ノズルが出て来る部分がある装置の下の面です。この部分は上からでは汚れが見えませんが、トイレブラシでこすると汚れているのがわかります。ウォシュレットで洗った時の排泄物などが、ノズル周辺についていることが多いので、丁寧にブラシで洗いましょう。
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■ノズルの掃除回数
ノズルはいつも水道水を出している部分なので、排泄物だけでなく水道水の水アカなどで詰まってしまうこともあります。週に一度はお掃除して、目詰まりしないようにケアしましょう。
3 ウォシュレットのリモコンやスイッチ部分の掃除方法
壁についているウォシュレットのリモコンは、掃除の時に電池の残量チェックをしておきましょう。最近、ウォシュレットのボタンを押しても反応が今ひとつ、という場合は電池の残りが少ない場合があります。
また、便器横についているスイッチ部分は、コンセントからプラグを外して、上をサッと水拭きしてください。手垢などで汚れが取れない場合は「花王トイレマジックリン」などの中性洗剤を含ませた布で、汚れた拭いてください。
リモコンを掃除する時は、誤操作しないようコンセントからプラグを抜いておきましょう。
■リモコンやスイッチ部分の掃除回数
毎日使用するものなので、家族の手垢がつきやすい場所です。毎日のお掃除では、さっと拭く程度でかまいません。週に1回のお掃除では、パネル面だけでなく上や横も拭くようにしましょう。
リモコンの電池は、1年に一度は交換するようにしてください。
4 ウォシュレットの脱臭フィルターの掃除方法
ウォシュレットの脱臭フィルターは、古くなった歯ブラシで月1回掃除をしましょう。脱臭ボタンを押しても、音はするけれどもニオイがこもったままの場合は、脱臭フィルターにホコリがつまっている可能性があります。
脱臭フィルターは取り外して掃除することができます。脱臭フィルターを取り外す前に、コンセントからプラグを抜いておきましょう。オート洗浄機能付きのウォシュレットの場合は、本体から電源プラグも外すことができます。
電源を抜いたらウォシュレット本体を便座から外します。ウォシュレットの便座がついている根元部分に、本体取り外しボタンがあります。しっかりと本体を持ちながら、左右両方のボタンを押しながら全体を手前に引いてください。
これでウォシュレット本体を外すことができます。
本体を外したら、底の部分の脱臭フィルターを取り外します。機種によって、本体からフィルターを引き出すだけのものと、取り外せるものとがありますので注意してください。フィルターは、使い古しの歯ブラシで掃除します。
また脱臭フィルターは安価で購入できます。
目詰まりがひどい場合や、なかなか汚れが取れない場合は交換してしまいましょう。
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■脱臭フィルターの掃除回数
一年に1、2回はフィルターの目詰まりを掃除してください。家族や使用回数が多い場合は、掃除頻度を上げるようにしましょう。
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5 ウォシュレットの便座やフタの付け根の掃除方法
便座や便フタの根元の部分は、特に掃除がしにくい場所です。普段目にしない場所ですが、ホコリや髪の毛、ちぎれたトイレットペーパーがよく挟まってしまう場所なので、気がついた時に見てみると想像以上に汚れているのでビックリします。
機種によっては便フタや便座を取り外すことができますので、一旦取って掃除をしてください。
ホコリやゴミが多いようであれば、最初は水拭きで汚れを取ります。その後、トイレ用洗剤をトイレットペーパーなどにつけて、しっかり汚れを拭いた後、最後に水拭きをして洗剤を拭き取ります。
取り外しできないタイプの便座であれば、綿棒か割り箸の先に流せるトイレ用シートなどを巻いて掃除をします。
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■ウォシュレットの便座やフタの付け根の掃除回数
一年に2度は掃除してほしい場所です。使用しているウォシュレットが本体ごと便器から外れるタイプであれば、本体を外して便座取付面も掃除しましょう。
6 ウォシュレットのプラグ部分の掃除方法
ウォシュレットの電源を入れるプラグ部分も、定期的に掃除が必要です。(壁に穴があいている部分が「コンセント」、差し込むほうが「プラグ」です)
コンセントやプラグまわりを掃除しないと、火災が発生する危険性があります。コンセントやプラグまわりが長年差し込みっぱなしになっていたり、ホコリが水分を吸ってプラグ分から漏電することで火事が起こることを「トラッキング現象」と言います。
平成26年に東京では、「トラッキング現象」が原因で1年で33件もの火事が発生しているのです。
ウォシュレットのプラグ周辺を掃除していなかったら、一度外してホコリを取りましょう。「トラッキング現象」は、ホコリと水分がたまる場所で発生します。トイレットペーパーがホルダーにすれる時の粉がホコリになってトイレの中で舞い、それが床やプラグに積もっていきます。
トイレなので、プラグに積もったホコリは、水分をいつも吸ってる状態になっています。非常にトラッキング現象が発生しやすい状態なのです。
長い間、プラグを挿しっぱなしで掃除していないと、大変危険ですので早めに掃除してください。拭く時には必ずコンセントからプラグを抜いて、乾拭きしましょう。感電しないように水拭きではなく、乾拭きなので間違えないでください。
そして、プラグをコンセントに差し込んだままだと、感電する危険性があります。
また、コンセントの中は、大変危ないので、棒などでほじくったり触ったりしないでください。電気周りは一歩間違うと危険ですので、落ち着いて注意事項を守ってお掃除しましょう。
■プラグ部分の掃除回数
週に1度は、ホコリがたまっていないかチェックするとともに、コンセントからプラグを外して拭き掃除をしてください。
子どもやペットがいる家庭では、コンセントからプラグが中途半端に外れていないかも気をつけるようにしてください。トラッキング現象で火災が発生したり、感電する恐れがあります。
ウォッシュレットの掃除をプロに頼んだ場合の相場
水場の掃除は体力的にも大変です。特にトイレは頑固な汚れが多いので、体調が悪い方や妊婦さんにとっては掃除が大変になります。他にトイレ掃除をしてくれる家族がいない場合は、プロにトイレ掃除をしてもらうのも選択肢の1つとして考えると良いかもしれません。
ウォッシュレットの掃除をプロに頼んだ場合の相場は、7,000円から1万円程度です。掃除内容としては、便器の掃除やタンクまわりの清掃の他、トイレの床や壁、天井、窓、ドアなどの掃除も含まれています。
ウォシュレットの掃除をどこまでしてくれるのか、フィルターなども分解して掃除してくれるのか確認しましょう。業者によっては換気扇の掃除や、タンク内の掃除もしてくれますし、オプションで床のワックスがけや便座の汚れ防止コート剤をかけてくれる場合もあります。
プロの業者にトイレ掃除を頼む場合、トイレクリーニングが専門の業者なのか、単なるハウスクリーニングなのか確認しておきましょう。トイレクリーニング専門の業者であれば、ウォシュレットの分解掃除だけでなく、便器の内側に尿石がたまっている場合、研磨作業までできる技術力があります。
しかしハウスクリーニングの場合は家事代行サービスなので、掃除のレベルも家族が日頃掃除しているのと同程度で、使用する薬品も一般的なものです。内容と金額をよく聞いてから頼むようにしてください。
まとめ
今回は、ウォシュレットの掃除方法について調査しました。
ウォシュレットの掃除は、流せるトイレ用シートや花王トイレマジックリンのようなトイレ用中性洗剤を使用します。トイレ掃除と言えばサンポールが有名ですが、サンポールは便器の中の掃除用洗剤なので、ウォシュレットの掃除には使いませんので注意してください。
ウォシュレットのノズル掃除は、ノズル部分にカルキや汚物が詰まっている場合があるのでブラシなどでブラッシングします。ノズル周辺も、汚物が跳ね飛んでいるので掃除を忘れずにしてください。
ウォシュレット本体は、ボタンを押せば便器から簡単に外れる仕組みになっています。便座とウォシュレットのスキマもホコリや汚れがたまりやすいので、時には本体を外しての掃除もするようにしましょう。
また、脱臭機能がついているウォシュレットの場合、脱臭フィルターのお掃除も必要です。最近何だかニオイが取れないと思ったら、ウォシュレットの底部分にある脱臭フィルターの目詰まりをブラシなどで取りましょう。
トイレは雑菌が繁殖しやすい場所です。健康のためにも、家族皆でトイレをキレイに保つよう心掛けたいですね。