合皮は手入れがしやすいって聞いたことあるけど、実際にどのようにしたらよいか分からない人も多くいるのではないでしょうか。
合皮によって手入れの方法も変わる上に、間違った方法で手入れをすると製品の寿命が短くなる場合もありますね。こちらの記事では合皮を長持ちさせる手入れ方法を詳しく紹介します。
合皮製品の手入れに役立つアイテムも紹介しているので、ぜひ参考にしてください!
合皮製品の経年劣化を防ぐ 【アイテム別】合皮の手入れ方法
合皮の手入れ方法その1 ■【バッグ・財布】の手入れ方法
バッグや財布は外出時に使用するため汚れが付着しやすいですよね。お気に入りのバッグや財布を長持ちさせるために正しい手入れをしましょう。バッグや財布を手入れする基本はブラッシングと乾拭きです。
汚れが落ちにくい場合は消しゴムでこすることもできますが表面が剥がれてしまう危険もあります。もし消しゴムを使う場合は目立たないところで確認してからにしましょう。
【手入れ手順】
①表面や内部のホコリをキレイに取り除く
②40度程度のぬるま湯に中性洗剤を混ぜる
③きれいな布巾を用意したお湯に浸し、よくしぼる
④よくしぼった布でバッグや財布全体を叩くように拭く
⑤乾いた布で再度叩くように拭いて、表面をよく乾かす
【注意点】
布巾でカバンを拭くときは強くこすらないように注意しましょう。力を入れると表面を傷付けてしまう可能性があります。表面が濡れているとカビが生える原因になるので風通しのよい場所に置いてしっかりと乾かしましょう。
合皮の手入れ方法その2 ■【ジャケット】の手入れ方法
合皮のジャケットは製品によって選択できるかどうかが違います。洗濯用タグを必ず確認して、正しい手入れ方法を選びましょう。
水洗いできる合皮ジャケットは、洗濯ネットにジャケットを裏返しで入れて洗濯機の手洗いコースで洗濯しましょう。ホスト機はしわを伸ばして陰干しします。
【水洗いできない場合の手入れ手順】
①柔らかいブラシを使ってホコリや小さなゴミを取り除く
②しっかりと絞った布で叩くように拭く
③乾いた布で叩くように拭いて水気を取る
④形を整えてからハンガーに掛けて風通しが良い場所に干す
【注意点】
合皮のジャケットは長年使っていると生地が薄くなってしまったり、折しわができていたりします。折しわなどは表面が傷付きやすいので、布巾で拭く際は注意するとよいでしょう。
合皮の手入れ方法その3 ■【ソファー】の手入れ方法
ソファーは座って飲食をすることもあるので食べ物などの汚れが付きやすいですよね。大きな家具であるソファーはあまり頻繁に動かせないため、汚れやゴミが隙間に詰まってしまうこともあります。
直射日光が当たる場所の場合ソファカバーをつけるなどして対策をすると劣化を防げますね。日ごろの掃除では柔らかい布で乾拭きするだけで十分ですが、ひどい汚れの場合は以下の手順で手入れをしましょう。
【手入れ手順】
①柔らかい布で乾拭きをし、表面のホコリやゴミを取り除く
②40度程度のぬるま湯に中性洗剤を混ぜる
③きれいな布巾を用意したお湯に浸し、よくしぼる
④絞った布巾で叩くように拭く
⑤別の湿らせた布巾で洗剤が残らないように拭く
⑥再度柔らかい布で乾拭きする
【注意点】
ソファーは食べ物や飲み物の汚れが付きやすいため、布巾で拭くときに力を入れてしまいがちですよね。しかし表面を傷付けないように優しく叩くように拭くことを心がけましょう。
合皮の手入れ方法その4 ■【靴】の手入れ方法
合皮の革靴は本革の製品よりも日常の手入れがしやすく人気があります。しかし汚れをそのままにしておくと表面の劣化が早まったりカビが生えてしまうこともあるので、しっかりと手入れをしましょう。
【手入れ手順】
①大きめの靴用ブラシでホコリやカンタンな汚れを払い落とす
②ゴミの溜まりやすいソール部分とアッパー部分を小さなブラシでこする
③靴全体はしっかりと絞った布巾で優しく拭く
④しっかりと表面が乾いたらツヤ出し用クリームを全体に塗る
⑤乾いた布で余分なクリームを拭き取る
【注意点】
湿気の多い季節や雨の日に履いた革靴は風通しのよい場所に保管しましょう。手入れ後も水分が残っている場合があるので靴箱などに入れる前にしっかりと乾燥させる必要があります。
カビが生えても大丈夫 カビの生えてしまった合皮の手入れ方法
長期間クローゼットにしまっていたバッグや長年下駄箱にしまっていた革靴など、気が付かないうちにカビが生えてしまっていることってありますよね。
一度カビが生えてしまうと拭いてもまたすぐに生えてしまったりなかなか大変です。バッグや革靴は外側だけでなく中にもカビが生えていることが多いので根こそぎキレイにしましょう。
カビの生えた合皮の手入れには重曹水が効果的です。水100ミリリットルに対して大さじ1程度の重曹を混ぜた水を噴きかけながら布巾で拭きましょう。カビをこすって伸ばさないように注意してください。
除菌用のアルコールを噴きかけてから布巾で拭く方法もよく効きます。バッグや革靴の内側にもしっかりと噴きかけましょう。カビをキレイにした後は柔らかい布で乾拭きすることも忘れないよう注意が必要です。
合皮を手入れする際の注意点 合皮の手入れでやってはいけない3つのこと
合皮を手入れする際の注意点その1 ■水で濡らす
合皮は短時間表面が濡れる程度では特に支障ありません。しかし長時間表面が濡れている状態で放置すると、水分が浸透し劣化が早まります。
表面のコーティングが水分と化学反応を起こすことが原因で、表面がボロボロと剥がれる可能性があります。また湿気を含んだ状態で放置するとカビが生える原因にもなるので注意が必要です。
合皮を手入れする際の注意点その2 直射日光を長時間当てる
手入れ中に直射日光が当たる状態で放置すると、熱や紫外線で表面の素材が崩れてしまいます。また変色などの問題も発生する可能性があるので注意が必要です。
長時間高温の状態が続くと変形したり型が崩れたりもします。合皮を乾かしたい場合は風通しのよい日陰に干すようにしましょう。
合皮を手入れする際の注意点その3 ■揮発性有機溶剤を使う
しつこい汚れを取りたいからと、ベンジンやシンナーなど揮発性有機溶剤を使用しないようにしましょう。表面が変色したり剥がれたりします。
表面を布巾などで拭く場合は必ず中性洗剤などを薄めた溶液を使用しましょう。
いろいろある皮製品 皮製品の種類と特徴
皮製品の種類と特徴その1 ■本革と合皮の違い
本革と合皮はよく見ればその違いは明白でそれぞれ素材が決定的に違います。本革がオリジナルですが使用する場面によっては合皮の方がよい場合もあり、優劣はつけがたいですよね。こちらではそれぞれの違いを紹介します。
【本革】
牛革や羊革など動物の革が使われた製品を本革と言います。本革の製品の場合手入れをマメにして大切に使えば長持ちします。
長い年月が経つと現われるシワや傷なども自然にできるからこその風情があり、多くの人に人気があります。
【合皮】
布地に合成樹脂を塗布することで表面を本革に似せて作られた製品を合皮と言います。表面の加工にポリ塩化ビニールやポリウレタン樹脂を使うことが多いです。
本革に似せて作られているので表面のざらつきなども再現されていますが、実際はビニール素材に近い触り心地になります。本革とは匂いに決定的な違いがあり、傷などのなじみ感も再現が難しいところです。
皮製品の種類と特徴その2 ■PVCレザーとPUレザーの違い
PVCレザーとPUレザーはどちらも合皮の種類ですが、ベースとなる布地に張り付ける合成樹脂が違います。こちらではその細かい違いについて紹介しますのでしっかりと確認しましょう。
【PVCレザー】
PVCレザーはポリ塩化ビニールを使用している合皮の種類となります。表面の耐久性が高く、水に強いため汚れが付きやすい場所によく使われる素材です。しつこい汚れも多少強くこすっても問題ないのがこのPVCレザーの特徴となります。
【PUレザー】
PVCレザーはポリウレタン樹脂を使用している合皮の種類となります。ポリウレタン素材のため表面が柔らかく、本革に近いような肌触りということもありフェイクレザーとしては最もクオリティが高い合皮です。通気性もあり、水気に弱いので手入れをしっかりとしないと数年で表面がボロボロになってしまいます。
日常のお手入れにぴったり おすすめの合皮お手入れアイテム
おすすめの合皮お手入れアイテムその1 ■合成皮革用保湿クリーム
ビーズワックスとサボテンオイルを主原料とした100%天然の保湿ケアオイルです。スポンジや柔らかい布に少量取って全体になじませるだけで効果があります。
ツヤ出し効果、撥水効果があるので一石二鳥ですね。一つ持っていればすべての合皮製品のケアに使える便利な商品です。
おすすめの合皮お手入れアイテムその2 ■革の達人「極」
塗るだけで革の質感が蘇る本革合皮どちらにも使えるケア用品です。靴用クリームではありませんが革靴の汚れ落としにも使用でき、撥水効果を付与できます。
無色クリームのため靴や製品の色を選ばずに使用できます。100%天然素材なので、小さな子供の肌についても安心ですね。
おすすめの合皮お手入れアイテムその3 ■革靴用水性汚れ落とし ステインリムーバー
靴用の乳化性クリームです。汚れ落としとしても使えますが、素材に潤いを足してくれるので合皮製品の手入れに重宝するでしょう。
ワックスのみで手入れを続けると潤いが無くなり劣化に繋がります。日ごろの手入れではこの乳化性クリームとワックスを併用して靴磨きしましょう。
おすすめの合皮お手入れアイテムその4 ■馬毛ブラシ
合皮製品の手入れに欠かせない天然馬毛100%のブラシです。小さなホコリや汚れをさっと落とせるので、クリームやオイルを塗布する前にブラッシングするのに使えます。
天然製品なので繊細な合皮製品にも傷を付けにくく、取り扱いしやすいのが特徴です。合皮製品の手入れに持っていたら重宝する一品ですよ。
経年劣化を抑えるために重要 合皮製品の保管方法
合皮製品の寿命は3年程度と言われています。しかし保管方法が悪いとそれよりも早く経年劣化で品質が悪くなってしまう可能性があるので注意しましょう。
合皮製品は高温多湿に弱いのでクローゼットの中に長期間保存しておくと湿気をため込んでしまう場合があります。定期的に取り出して乾燥させるか、風通しのよい場所に保管すると良いでしょう。
合皮のバッグなどは丸めた新聞紙を詰めたり、除湿剤を一緒に保管することで湿気から守ることができます。また合皮製品を密着させて保存しないことも大切です。
合わせて読みたい革製品の手入れ方法を紹介した記事はこちらです。ぜひ参考にしてください!
革靴のカビを取る方法5ステップと対策4つ!カビキラーは使える? | タスクル
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革ソファーの手入れの仕方5ステップ。カビも取れる? | タスクル
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合皮の手入れに関するよくある質問
■カビの生えてしまった合皮の手入れ方法とは?
カビが生えてしまった合皮の手入れで一番効果があるのは重曹水です。除菌用アルコールスプレーも効果的ですよ。
詳しくは こちらをご覧ください。
■合皮を手入れする際の注意点とは?
水で濡らしたり直射日光に当てると表面の劣化に影響を与えます。直射日光を避け、風通しのよい場所で手入れをすると良いでしょう。
詳しくは こちらをご覧ください。