夏のクールダウンから虫除け、マスクの消臭など幅広く使えて便利な「ハッカ油」。くらしに取り入れる際にはシュッと吹きかけて使える手作りスプレーにして持っておくと便利です。
しかし、はじめてだと作り方に悩みますよね。無水エタノールなしで作れないのかやほかの精油と混ぜて作るレシピ、使い方も気になります。そこで今回は、ハッカ油スプレーの作り方とハッカ油の使い方について以下の内容を見ていきます。
スプレー以外も含めたハッカ油の使い方もたっぷりご紹介するので、ハッカ油を1瓶買ってもあまらせそうとためらっている方も安心してトライできますよ。ぜひ参考にしてハッカ油スプレー作りに挑戦してみてくださいね!
ハッカ油スプレーの作り方1 ハッカ油スプレー基本の作り方(50ml)
ハッカ油はハッカ草というミントから抽出された精油です。主要成分のメントールによる冷却作用やリラックス効果、虫除け、消臭、抗菌などさまざまな効果がありくらしのなかで大活躍!しかも100%天然成分で安心して使えるのが魅力です。
そんなハッカ油をくらしに取り入れるときの基本となるのが「ハッカ油スプレー」。ハッカ油はそのままでは水にうまく溶けないため、先に水にも油にもなじみやすい無水エタノールと混ぜてから精製水や水で割るのが基本の作り方です。
ハッカ油スプレー基本の作り方(50ml) ■作り方
【用意するもの】
・ハッカ油‥‥10滴前後
・無水エタノール‥‥5ml
・精製水(または水)‥‥45ml
・スプレーボトル(ポリスチレン製以外)
【作り方】
①スプレーボトルに無水エタノールとハッカ油を入れてよく振る
↓
②精製水(または水)を加えもう一度よく振る
【使用期限の目安】
手作りハッカ油スプレーの使用期限は1週間~10日ほどです。一気に大量に作りすぎると使い切れない場合があるので注意しましょう。
ハッカ油スプレー作りに用意するもの1 ハッカ油
健栄製薬
ハッカ油
ハッカ油にもさまざまな商品がありますが、ドラッグストアなどでも手軽に手に入り、リーズナブルで挑戦しやすいのがこちらの商品。滴下式で一滴ずつ出しやすく、スプレー作りにぴったりです。
食品添加物に分類されているため、飲み物の香りづけなどにも使用できます。
ハッカ油スプレー作りに用意するもの2 無水エタノール
健栄製薬
無水エタノール
無水エタノールとは、その名のとおり水分をほぼ含まない純度の高いエタノールのこと。ハッカ油を水に混ざりやすくするために使われますが、防腐作用があるため全体の10%ほど加えるとハッカ油スプレーの保存性もアップします。
ハッカ油スプレー作りだけではあまらせてしまうと心配になるかもしれませんが、薄めて消毒液にしたり掃除に使ったりとさまざまな使い方が可能。上手に取り入れれば持てあます心配もないですよ。
無水エタノールの使い方は?パソコン・車の掃除から手の消毒まで方法を解説 | タスクル
https://taskle.jp/media/articles/1400無水エタノールは掃除から手の消毒、マスクの消臭スプレーまで使える便利なアイテム。知ってうれしい無水エタノールの9つの使い方を解説します。
ハッカ油スプレー作りに用意するもの3 精製水
健栄製薬
精製水
精製水とは、水のなかに含まれる塩素やミネラルなどの不純物を取り除いた水のこと。ハッカ油スプレー作りでは精製水の代わりに水道水を使っても問題ありませんが、ハッカ油をストレートに香らせるためには精製水を使うのがベターです。
ただし、肌に直接吹きかける場合は塩素などの成分が刺激になるおそれがあるため精製水を使うようにしましょう。こちらの精製水なら1本100円ほどで手に入ります。
ハッカ油スプレー作りに用意するもの4 スプレーボトル
生活の木
ポリエチレンスプレー
ハッカ油スプレー作りにプラスチック製のスプレーボトルを使いたい場合は注意が必要。ポリスチレン製だと溶けてしまうおそれがあります。
スプレーボトルはガラス製や陶器製のものがおすすめですが、リーズナブルに手に入るプラスチックボトルで作りたい場合はポリプロピレンやポリエチレン製の容器を使うといいでしょう。アロマ専門店で販売されているものを使うと安心です。
ハッカ油スプレーの作り方2 無水エタノールなしのハッカ油スプレーの作り方
無水エタノールなしのハッカ油スプレーの作り方1 ■消毒用エタノールを使う場合の作り方
無水エタノールと消毒用エタノールのちがいはアルコール濃度。無水エタノールがアルコール濃度99.5%以上なのに対し、一般的な消毒用エタノールは20%ほど水分を含んでいます。
無水エタノールがない場合は消毒用エタノールを使ってハッカ油スプレーを作っても問題はありません。ただし、ハッカ油と水がやや分離しやすくなるため使用前によく振ってからスプレーしましょう。
【用意するもの(50ml分)】
・ハッカ油‥‥10滴前後
・消毒用エタノール‥‥10ml
・精製水(または水)‥‥40ml
・スプレーボトル(ポリスチレン製以外)
【作り方】
①スプレーボトルに消毒用エタノールとハッカ油を入れてよく振る
↓
②精製水(または水)を加えもう一度よく振る
無水エタノールなしのハッカ油スプレーの作り方2 ■ハッカ油と水道水のみで作る作り方
無水エタノールや消毒用エタノールを使わず、ハッカ油と水道水のみでハッカ油スプレーを作ることもできます。
水とハッカ油が分離してしまうため使用前はよく振ってからスプレーする必要がありますが、アルコールがニガテな場合やエタノールがないというときに覚えておくといいでしょう。
ただし、ハッカ油が原液の状態で肌に付着し負担になるおそれがあるため肌への使用は控えたほうが無難です。また、エタノールが入っていないため劣化も早まります。冷蔵庫など涼しい場所に保管し、2~3日で使い切るようにしましょう。
【用意するもの(10ml分)】
・ハッカ油‥‥1~2滴前後
・水道水‥‥10ml
・スプレーボトル(ポリスチレン製以外)
【作り方】
スプレーボトルにハッカ油と水道水を入れてよく振る
ハッカ油スプレーの作り方3 ハッカ油スプレーのブレンドレシピ
ハッカ油だけを使ったハッカ油スプレーもいいですが、ほかの香りと組み合わせてみるのもいいでしょう。
ハッカ油と相性がいいのはレモンやグレープフルーツなどの柑橘系の香り。さわやかな香りでやる気を出したいときや集中したいときにぴったりです。
冷却作用や虫除けなどの効能は魅力だけどハッカの香りが少しニガテという方にはラベンダーやゼラニウムなどのフローラル系のオイルとのブレンドがおすすめ。ハッカ油の香りをうまく中和してくれます。
【作り方(50ml分)】
①スプレーボトルに無水エタノール5mlを注ぐ
↓
②ハッカ油と好みの精油を計10滴前後加える
↓
③精製水(または水)45mlを加えもう一度よく振る
ハッカ油スプレーの使い方 ハッカ油スプレーの活用法7選
ハッカ油スプレーの使い方1 ■マスクスプレーとして使う
ハッカ油スプレーをマスクにシュッと吹きかければ、さわやかな香りと清涼感が広がりこもったニオイや装着時の不快感を軽減させてくれます。
また、スーッとした香りには鼻の通りをよくしたりのどの不快感をやわらげたりする効果があるため、花粉が気になる季節にマスクにスプレーして使うのもおすすめです。
ただし、香りでむせてしまうことがあるためつけすぎには注意。マスクの中央にスプレーするよりも、頬にあたるサイドの部分に適量つけるようにするといいでしょう。
ハッカ油スプレーの使い方2 ■ウエットティッシュに吹きつけてひんやりティッシュに
ハッカ油スプレーは涼感をもたらしてくれるため、ほてった肌のクールダウンにぴったりです。首筋やワキに直接スプレーするのもいいですが、ウエットティッシュに吹きつけて肌に当てるのもおすすめ。汗や汚れもいっしょに拭き取れます。
ハッカ油スプレーの使い方3 ■デオドラントスプレーに
ハッカ油には消臭作用があるため、気になるニオイ対策にも活用できます。汗をかいたシャツやムレてニオイが気になる靴下にシュッとスプレーしてみましょう。基本的には肌に直接吹きつけても問題ありません。
ハッカ油スプレーの使い方4 ■お出かけのときの虫除けスプレーに
ハッカ油の主成分であるメントールには蚊やアブ、ブユ、ハチなどに対する虫除け効果があります。
お出かけのときに衣類や肌に吹きつければ、虫除けスプレーとしての効果を発揮。ナチュラルな手作りハッカ油スプレーなら、化学物質を使った虫除けスプレーに抵抗がある方でも安心して使うことができそうですね。
ハッカ油スプレーの使い方5 ■ゴキブリ対策などおうちのなかの防虫に
ハッカ油スプレーはおうちのなかの虫除け対策にも活用できます。ゴキブリ予防にもなるので、窓や玄関など侵入口になりそうなところにスプレーするといいでしょう。
時間が経つにつれて忌避効果は半減するので、香りが薄くなってきたらこまめにスプレーし直すのがポイントです。
ハッカ油スプレーの使い方6 ■ゴミ箱や靴箱などの消臭に
消臭効果のあるハッカ油は、スプレーにしておけばニオイが気になるところにサッと吹きかけられて便利。ゴミ箱や排水溝、靴箱などのニオイ対策に役立ちます。
ハッカ油スプレーの使い方7 ■床やダイニングテーブルなどの拭き掃除に
ハッカ油には消臭・除菌作用があるため掃除に使うのもいいでしょう。ハッカ油スプレーをリビングに置いておいて、床やダイニングテーブルを拭く際に使うのもおすすめです。
ハッカ油の使い方|スプレー以外の活用方法 スプレー以外のおすすめのハッカ油の使い方4選
ハッカ油はスプレーにして使う以外にも以下のような使い方があります。
ハッカ油のスプレー以外の使い方1 ■バスソルトにしてお風呂で使用
涼感をもたらしてくれるハッカ油は暑い夏のバスタイムにぴったり。そのまま湯船に垂らしてハッカ油風呂にするのもいいですが、ひと手間加えてバスソルトにするのもおすすめです。
【ハッカバスソルトの作り方】
天然塩(岩塩や海塩などミネラルが多く含まれるもの)大さじ1~3杯にハッカ油数滴を混ぜる
ハッカ油のスプレー以外の使い方2 ■ハッカ重曹を作って置型の消臭剤に
消臭作用のある重曹は小瓶などに入れて冷蔵庫や靴箱などの消臭剤として使えますが、ここにハッカ油をプラスするのもおすすめ。さわやかな香りが広がり、防虫にも役立ちます。
【ハッカ重曹消臭剤の作り方】
小瓶やお茶パックに重曹とハッカ油を適量入れて混ぜ合わせ、ニオイが気になるところに置く
ハッカ油のスプレー以外の使い方3 ■リードディフューザーに
リードディフューザーとはアロマオイルの入った瓶に細長いスティックをさして使うルームフレグランスのこと。ハッカ油スプレー作りで使うハッカ油と無水エタノールでリードディフューザーも作れます。
お部屋のなかにハッカ油のさわやかな香りが広がりリフレッシュに役立ちますよ。
【ハッカ油リードディフューザーの作り方】
①ガラス瓶に無水エタノール50mlとハッカ油5mlを加える
↓
②リードディフューザー用のスティックを数本さす
ハッカ油のスプレー以外の使い方4 ■炭酸水と混ぜてガラスクリーナーに
炭酸水とハッカ油を混ぜれば、手肌にやさしい自作のガラスクリーナーに。炭酸水がガラスの汚れを浮かせて落ちやすくし、ハッカの抗菌作用でカビの発生を抑制できます。
天然素材のクリーナーなので、窓ガラスだけでなくガラスのダイニングテーブルや食器棚のガラス面の掃除にも気兼ねなく使うことができますよ。
【ハッカ油ガラスクリーナーの作り方】
スプレーボトルに炭酸水100mlとハッカ油3~4滴を加えて混ぜる
ハッカ油やハッカ油スプレーを使う際の注意点
便利なハッカ油ですが、使う際の注意点もあります。さまざまな用途で使えるからこそ、使用上の注意点もしっかり押さえておきましょう。
ハッカ油やハッカ油スプレーを使う際の注意点1 ■ポリスチレン製のものには使用しない
ハッカ油にはポリスチレンを溶かす作用があります。網戸のサッシなどスプレーしたい場所がポリスチレン製の場合は注意が必要。素材がわからない場合は目立たないところで試してから使うと安心です。
また、ハッカ油スプレーにするときに使う容器はポリスチレン製以外のものを選びましょう。
ハッカ油やハッカ油スプレーを使う際の注意点2 ■原液や濃度が濃すぎるものを肌につけない
ハッカ油スプレーは基本的には直接肌に吹きつけても問題ありませんが、原液や濃度が濃すぎるものが肌につくとトラブルが起きたり傷みが生じたりすることがあります。
ハッカ油を使う際は原液のまま肌につけるのは避け、適量を守って使用しましょう。また、子どもの虫除けスプレーとして使う場合はハッカ油の量を減らし薄めにして使ったほうが無難です。
ハッカ油やハッカ油スプレーを使う際の注意点3 ■ペットがいる家庭では使用を控える
魅力が多いハッカ油ですが、ペットがいる場合は注意が必要。とくに猫は香りを嫌がるだけでなく、成分で体調が悪くなってしまうことも。虫除けスプレーとして直接吹きかけるのはもちろん、猫がいる空間での使用も避けたほうが無難です。
そのほか、鳥や小動物などもハッカ油がニガテ。ペットを買っている家庭では濃度や使い方には十分気をつけましょう。