気がついたらあらゆるところに繁殖している家のカビ。わたしたちの暮らしの中には、カビが発生するために必要な条件が十分に揃っています。カビは生えてしまってからでは、除去するのが大変。そもそもカビを発生させないための対策をとっておくのがポイントです。
あなたもカビの原因や発生させないための10つのコツについて学び、カビゼロ生活を目指してみませんか?
家のカビの原因

まず最初に、家のカビの発生条件を理解しておきましょう。カビが発生は、「一定の湿度」「一定の温度」「酸素」「栄養分」が揃ったときに起こります。
■1.湿度
空気中の水分が多い、つまり湿度が高いことはカビが発生する原因となります。カビが発生するのに最適な湿度は80%。お部屋自体の湿度がそこまで高くなくても、場所によって湿度が上がっていることがありますので注意が必要です。
■2.温度
カビには発生しやすい温度があります。その温度は、20℃~30℃。特に25℃前後がカビの繁殖に適した温度と言われています。ちなみに、カビが繁殖できる温度は、5℃~35℃前後です。カビは比較的低温でも繁殖できますが(冷蔵庫でも繁殖します)、36℃以上になるとほとんど繁殖しないのです。
一般的な家庭の一年間の平均温度は10℃~30℃と言われており、カビの繁殖には適した温度と言うことができます。
■3.酸素
カビが繁殖するには、酸素が必要です。水の中は湿度が高いにも関わらず、カビが繁殖しないのはこのため。湿度100パーセントで酸素のない水の中では、カビの繁殖はしないのです。
■4.栄養分
カビが発生するのに欠かせないものとして、「栄養分」があります。たんぱく質や脂肪、炭水化物など、家の中のたくさんのものがカビの栄養分となります。
■5.空気を滞留させないで!
カビを発生させないためには湿度を下げることが大切です。とは言っても、天候や季節の影響で、どうしても湿度の高い日はありますよね。そんなときは、空気を滞留させないように工夫をしてみましょう。日頃から家の中の空気を通りを良くしてあげることで、室内に湿度を溜めこんでしまうのを防ぎ、結果としてカビの発生を抑制することにつながります。
カビ対策、10個のコツ

次に、カビを発生させないための10個のコツについてみていきましょう。
■① こまめに掃除をする
カビの繁殖を防ぐためには、カビの栄養分を除去するのが効果的です。こまめに掃除をして衛生的な状態を保つことで、カビの栄養分を除去し、繁殖を抑えることができます。頑固なカビが発生してしまう前に、日頃からこまめに掃除をすることを心がけましょう。
■② 調理時、洗い物をするときは換気扇を
調理時と洗い物をするときに換気扇を回すことで、カビ対策につながります。キッチンにはシンク周りに常に水気がありますし、鍋や炊飯器などから水蒸気も出てきます。それに加えて食べ物や油汚れもカビのエサ。カビが繁殖するのに最高の条件が揃っているのです。
換気扇を回すことで空気の流れをつくり、水分を乾燥させ、カビの繁殖を防ぐことができます。料理中は換気扇を回す人は多いと思いますが、洗い物をするときは回していないという人が多いのではないでしょうか。洗い物によって出る水蒸気や飛び散った水を早く乾燥させるために、洗いものをするときも忘れずに換気扇を回すようにしましょう。
■③ 洗濯物を部屋干ししない
近年、花粉や黄砂などが付着することを懸念し、洗濯物を部屋干しする方が増えています。しかし、部屋干しは家の中の湿度を高め、カビが繁殖しやすい環境をつくる原因となります。それだけでなく、部屋干しをすることは、洗濯物自体に菌を増殖させることにもつながります。できれば外でお日様の光にあて、殺菌・消毒効果の恵みを受けながら乾かしてあげるのが理想的です。
しかし、梅雨時期など、どうしても部屋干しをしなければならないこともあるでしょう。そんなときの対策として、部屋干しをするときに除湿機を利用することをおすすめします。除湿機を利用して家の中の湿度を低くすることで、カビの繁殖を抑制するばかりか、洗濯物の臭い対策としての効果も発揮してくれます。