毎日のの家事に欠かせない流し台は、いつもきれいにしておきたいものです。でも、大掃除となると正直億劫ですよね。この記事では、流し台を傷めずにピカピカに掃除するコツを動画を交えて紹介しています。
今日からできる小技がたくさんなので、ぜひお試しください!
流し台を掃除する5つのコツ
流し台は、ただやみくもにこするだけではきれいになりません。より効率良く掃除するために必要なコツを5つにまとめてみました。
■① 流し台の材質を知ろう
流し台をピカピカにするには、まず材質に合った方法を知る必要があります。これを誤るとキレイにならないばかりか、シミができてしまったり流し台を傷めてしまう原因にもなるのです。システムキッチンの説明書等をよく確認して、材質をよく確認するようにしましょう。
・ホーロー
やさしい色合いとレトロ感が魅力のホーローですが、とても傷がつきやすいのが特徴です。
タワシやクレンザーを使うと簡単に傷がついてしまいます。メラミンスポンジの使用もNGです。中性洗剤を使って、布で拭き洗いをすることをおすすめします。
日頃からのこまめなお手入れが必要な素材と言えるでしょう。
・ステンレス
抜群の耐久力を誇るステンレスは、サビや腐食にも強いのが魅力です。
しかし、缶詰等の異種金属が長時間接触することで「もらいサビ」が発生します。また、固いタワシ等で何度もこすることで、表面の被膜がなくなってしまいサビに発展することもあります。
ですが、それらを差し引いてもステンレスはお手入れがしやすい素材だと言えるでしょう。
・人工大理石(樹脂製)
高級感あふれる人工大理石製の流し台は、アクリル等の樹脂から作られています。多彩なカラー展開があり、思い通りのキッチンを作りたい方に人気の素材です。しかし、食材や洗剤からの色移りが発生しやすいので注意が必要です。
垂れた醤油やオイルはすぐに拭き取らないと、シミになってしまうこともあります。
■② 流し台ってどうして汚れるの?
そもそも、流し台に付着している汚れとはどのようなものでしょう?
材質を問わず気になるのが、表面のくもりと白いガビガビした汚れではないでしょうか。昔は鏡のようだったステンレスの表面が、いつのまにかモヤモヤとくもったようになってしまったという方も多いことと思います。
このくもりの正体は、水のミネラル成分と洗剤カス等が堆積してできるものです。いわゆる「水垢」というものですね。蛇口周り等は、この水垢とホコリが溜まりやすい部分です。この二つが結合して、ガチガチになった白っぽいウロコのようなものがへばりついていることも。
人工大理石のくすみも水垢が原因であることがほとんどです。
水垢以外にも気を付けたいのがカビや雑菌です。これは乾燥しにくい排水口や三角コーナーの周りに繁殖しやすいものです。入り組んでいて掃除が行き届きにくいこともあり、底のほうがヌメヌメしていることもあります。
悪臭の原因にもなるので、この機会にスッキリきれいにお掃除しましょう。
■③ 排水口もピカピカにしよう
先ほど、シンク汚れのひとつとして、排水口に繁殖するカビや雑菌をご紹介しました。せっかく掃除するのですから、この排水口のカビ等も根こそぎきれいにしたいものですよね。そのためにも、排水口の構造を知るところから始めましょう。
シンクから見えているフタゴムを外すと、流れたゴミがたまるバスケットがあります。日ごろの掃除で見るのはここまでの方が多いのではないでしょうか。このバスケットを持ち上げるとお椀を逆さまにしたような形のトラップがあると思います。これは、くるっとねじると簡単に外れるので、大掃除の時にはこれも外してしまいましょう。
外したところからは排水ホースが見えていますが、その周囲には水が溜まっています。これは溜まっている状態が正常で、ホースから悪臭が上がってくるのを防ぐ役目をしています。流し台の掃除をする時は、この水が溜まっているところまできれいに掃除して、常にきれいな水が溜まっているようにしましょう。
シンクから悪臭がする原因は、大半がこの排水口周りの汚れによるものです。このあたりをきれいに掃除するだけで、ニオイが解消されることも珍しくありません。トラップを外すのはとても簡単なので、定期的に掃除するようにしたいですね。
■④ 汚れをためないコツ
流し台の掃除は、大がかりにしようとすると意外と面倒なものです。大掃除の回数を減らすには、日ごろから汚れをためないような使い方を身につけるのが、一番の近道と言えるでしょう。
流し台の汚れの主な原因は、水垢によるものであることをご紹介しました。この水垢をできるだけ付着させないように使えば、きれいな流し台を長く維持できます。流し台を使い終わったら、水分を軽く拭き取っておくだけで汚れのつき方が変わってきます。
毎回ではなく、夕食の片付けが終わった時に拭き取っておくだけでも良いでしょう。水滴がつきっぱなしになる時間を減らすことは、きれいな流し台を維持するために非常に有効です。特に蛇口の周辺は、常に水分が溜まりやすい場所です。軽く拭くだけでも充分に効果を発揮するので、ぜひお試し頂きたい場所です。
最初は面倒に思いますが、「洗い物をしたら流し台を拭く」というクセをつけるようにしたいですね。
■⑤ 流し台の掃除に使える意外なもの
流し台はきれいにしたいけど、そのためにたくさんの洗剤を揃えるのは面倒ですよね。環境への影響が気になるという方も多いでしょう。そんな時は、「酢」で掃除しましょう。流し台に付着した頑固な水垢は、アルカリ性の汚れです。このアルカリ性の汚れには酸性のお酢がよく効くのです。
洗剤によく配合されているクエン酸も、酸性の物質です。
水垢の気になる部分にお酢を振りかけて、キッチンペーパーでパックしてから軽くこするとピカピカになります。使うお酢は、安価な穀物酢でOK! 賞味期限がギリギリで使い切ってしまいたい酢を流用しても良いですね。
ただし、すし酢等の甘味料や出汁が入っているものは使えません。「酢」のみのものを使いましょう。
流し台掃除を動画で解説
では、実際の流し台掃除を動画で見ていきましょう。今すぐ使えそうな、役立つ小技が満載ですよ!
流し台の基本のお掃除動画です。大まかな汚れは、これで全て落としてしまいましょう。泡の力を利用して、決して強くこすらないようにしているのがわかると思います。大掃除のときは、この動画のように周りのものを全て撤去してから始めることをおすすめします。
クエン酸と重曹を使って排水口を掃除しています。発生する炭酸ガスの力で汚れを浮き上がらせるので、軽くこするだけできれいになりますね。排水口の掃除は、一番最後のステップでやると効率が良いですよ。汚れが溜まらないような短いサイクルで掃除するのが、結果的には一番楽な方法です。
これは浴室の蛇口掃除の動画ですが、頑固な水垢を落とす参考にできますね。キッチンペーパーの上からラップを貼って乾燥を防ぐと、より効果的です。
この動画ではバルブを外していますが、古い蛇口はネジが固まっていることがあります。力任せに回すとバルブ自体を破損する可能性がありますので、決して無理に外さないようにしましょう。
あると便利なお掃除グッズ
流し台の掃除には、基本的には特別な道具は必要ありません。キッチンにあるものだけでも充分きれいにできますが、専用のものを揃えておくと、より効率的に掃除ができます。ここでは、流し台を掃除するために持っておきたいお掃除グッズと、選ぶ時に気を付けたいポイントをご紹介しています。
■スポンジ
掃除の基本になるスポンジは、食器洗いとは別のものを用意しましょう。入り組んだところまでまんべんなく磨けるよう、少し小さめのものが便利です。
どの素材の流し台に使う場合も、固いタワシは避けましょう。強くこすりすぎると流し台を傷めてしまいます。柔らかいウレタン製のものがベストです。
メラミンスポンジも汚れ落としの強い味方ですが、くもりが出たりツヤがなくなってしまう場合があります。キッチンの説明書をよく読んで、目ただないところでテストしてから使うようにしましょう。
流し台掃除の基本は「汚れを浮き上がらせてから落とす」です。できるだけ素材に優しいものをチョイスしましょう。
■小さいブラシ
蛇口の周りや、排水口の中を掃除するのに役立つのが小さなブラシです。100円ショップ等でも買うことができますが、使い古した歯ブラシも小回りが利くので掃除にピッタリです。歯ブラシの交換タイミングで流し台の大掃除をする、と決めておいても良いですね。
ガスレンジに使うような、金属製のブラシは傷をつけてしまうのでNGです。あまり毛足の固くないブラシを使うようにしましょう。
■洗剤類
流し台の汚れの主な原因である水垢は、アルカリ性の汚れです。これには、酸性のクエン酸や酢がよく効きます。また重曹はクレンザーの役割を果たしてくれるので、併せて使うと効果的です。
専用の洗剤を使うのも効果的ですが、重曹とクエン酸を揃えておくと、汚れの強弱で使い分けられて便利です。1パックあたりは洗剤より高価に思えますが、はるかに長持ちするので、結果的には割安になります。また、食器やレンジ周りにも使えて経済的です。
併せて使うと、天然の炭酸ガスが発生します。このシュワシュワの泡が、汚れを浮き上がらせてくれます。
環境にも優しいので、小さなお子さんがいる家庭でも安心して使えますね。粒子の荒いクレンザーは、ホーローや人口大理石の流し台に傷をつけてしまいます。使う前に説明書等をよく確認するようにしましょう。
■キッチンペーパーやウエス
水分を拭き上げたり、汚れをパックして落とす時に大活躍なのがキッチンペーパーやウエスです。軽い汚れなら、クエン酸を振りかけて拭くだけでもきれいになります。肌着やタオルを捨てる時は、小さく切ってウエスとして常備しておくと、流し台だけでなく家中の掃除に活用できますよ。
使い捨てにできるので、気軽に拭き掃除ができますね。
流し台を掃除する時の注意点
流し台をきれいに掃除するには、いくつかの注意したいポイントがあります。ここでは、より効率良くきれいに掃除するために知っておきたい注意点をご紹介しています。
■汚れ落としはじっくりと
頑固な汚れって、ついゴシゴシこすって落としたくなってしまいますよね。でも、流し台を掃除する時に強くこするのはNGです!柔らかいスポンジでも、こすりすぎると流し台に細かい傷がつきます。細かい傷は、くもり等の原因になって見た目が悪いだけでなく、雑菌の温床にもなりやすいのです。
取れづらい頑固な汚れは、キッチンペーパーに洗剤やクエン酸をしみこませて、じっくりパックしましょう。上からラップで覆うと、より効果的です。力まかせにこするよりも、流し台に負担をかけずにきれいに汚れが落とせます。
■毎日1分掃除でキレイを保つ
せっかく掃除した流し台ですから、できればきれいを維持したいものですね。流し台は、毎日のちょっとしたひと手間で汚れの付着を大幅に減らすことができます。
汚れた食器を流し台に放置すると、雑菌が大量に繁殖します。これはぬめりや悪臭、カビの原因になりますので、流し台に洗い物を放置しないようにしましょう。同じ理由で、洗い桶の使用も最小限にするのがベスト。
使った食器はすぐに洗って拭いたら食器棚に片づける。布巾で流し台の水分を拭き取り、その布巾は洗濯に回す……というリズムができてきますよ。慣れると簡単ですし、何より汚れも溜まりにくく衛生的です。
■流し台を傷めない工夫を
固いスポンジや強いクレンザーは、流し台掃除に使うべきではないということはお話ししました。
流し台の素材は、程度の差はあれど手荒に扱うと傷やサビが発生するものです。日頃から傷をつけないような配慮をするようにしましょう。
熱い鍋を置くときは下に敷物を置く、流し台に固いカトラリー等をぶつけないようにする等、毎日のなにげない動きに気を付けるだけで、格段に傷みを抑えることができます。
今まであまり気にしていなかったという方も、これを機会に動線等を見直して流し台を傷めない工夫をしてみましょう。
まとめ
流し台は毎日使う場所なので、できれば簡単なお掃除できれいな状態を維持したいものです。ちょっとしたひと手間かけることでいつもピカピカの流し台は、お料理や家事が楽しくなること間違いなしです。
今回のお掃除方法を参考にしてチャレンジしてみてください!