自分でできる！シロッコファンの汚れを落とす6つのコツ

換気扇の掃除は、キッチンの掃除の中でも面倒なものの第一位ですよね。　特に、回転するファンの部分ががレンジフードの中に入り込んでいて、外からではファンの形がわからないシロッコファンは掃除するのも難しそうですよね。　ちょっと見ただけでは、どのように掃除したら良いのかわからないので、レンジまわりの掃除はしていても、シロッコファンの部分だけは掃除していないというケースも時々見られます。

実はシロッコファンは、一人で簡単に外せるんです。　慣れれば換気扇のフィルターを交換するような気持ちで、シロッコファンも外せます。　中央のボルトを外せばいいだけなので、コツさえつかめばすぐできますよ。

換気扇の仕組みさえ理解してしまえば、シロッコファンの掃除も怖くありません。　「プロの業者じゃないと、換気扇のフィルターより奥は掃除できないのでは？」と思っていた方にぜひ試して欲しいお掃除の1つです。

ここでは、シロッコファンの掃除方法について徹底的に調べてみました。

まずは掃除の道具をそろえましょう。　道具を色々とそろえておくことで、掃除の時間が大幅に短縮できます。　シロッコファンは、油のギトギト汚れがいっぱいついています。それに立ち向かうには、便利な掃除道具が味方になってくれますよ。

シロッコファン専用のブラシは、あると大変便利です。古い歯ブラシでも代用できますが、専用ブラシで掃除すると効率が倍以上違います。　高くても1000円程度なので、オススメの一品です。

しつこい油汚れを落としてくれる洗剤が必要です。重曹でも良いですし、泡の力でこびりついた油汚れを分解してくれるリンレイ換気扇レンジクリーナーなども人気です。　つけ置き洗いなら、花王のプロフェッショナル用の厨房・水まわり用洗剤もよく落ちます。

換気扇の汚れは油やホコリが混ざって固まった「酸性」の汚れです。　酸性の汚れを退治するために、用意する洗剤は「アルカリ性のもの」を準備してください。　キッチンなどでよく使用している食器用の洗剤は中性なので、しつこい油汚れはあまり落ちません。

アルカリ性の洗剤といえば重曹ですよね。　換気扇の掃除で使う時には「重曹を溶かした水」と「粉の重曹」を用意しましょう。　汚れのひどい部分に重曹をふりかけて、その上から重曹水をスプレーします。　粉っぽさが無くなって、ペースト状態になるまでスプレーしましょう。
そして、そのまま数分間放置します。　重曹ペーストが乾きそうになったら、重曹水を再びスプレーしてください。

浸け置き洗いをするのであれば、シロッコファン全体が入る大きめのバケツを用意しましょう。　厚めのビニール袋で養生をして、シンクで浸け置き洗いをしても良いでしょう。

換気扇のパーツを、一つ一つ分解していきます。　これが一番の重労働になります。高い場所での作業にもなるので、足場は安全なものにしておきましょう。

ガス台に上がってしまうと、体重でガス台が壊れてしまったり、足が置きにくいので換気扇を落としてしまったりします。　机や椅子の上に立って、しっかりと作業できる足場を作りましょう。

また、ガス台の上にうっかりレンジフードやシロッコファンを落としてしまった時のために、ガス台の上にダンボールを置くなど、何か一枚上にかぶせておくと汚れ防止にもなって便利です。

換気扇周りの部品を分解する時に、注意しなくてはいけない点があります。　近年のガス台は、表面がクリアガラスのガラストップだったり、ハイパーガラスコートのパールクリスタルだったりします。　非常に美しく、掃除もしやすいのですが、上から物を落とすなどの衝撃に弱いのが難点です。
また、ガラストップやパールクリスタルのガス台の上に立っての作業も危険です。　体重でガラスが割れて、足の裏などにケガをする危険性があります。

もしもガラストップやパールクリスタルのガス台を壊してしまった場合、上の部分だけを交換することもできます。　メーカーのホームページなどで、部品があるかどうかチェックしてみましょう。

フィルターやレンジフードは、普段から外してお掃除をしている人もいるでしょう。　シロッコファンの構造は、中心でネジで止められているシンプルなものが多いです。　そのため右回りにまわしていけば、シロッコファンが外せるようになっています。

何年も換気扇を分解していない場合は、ネジにホコリや油がこびりついてしまってなかなか外せません。　そのような場合は重曹ペーストや洗剤をネジの周囲に塗りつけておきます。　そして、ぬりつけた後に、サランラップを巻いて中まで洗剤が染み込むようにしてください。

その後10分から20分程度、そのまま放置しておきます。

洗剤が奥まで染みて、前よりもネジが回りやすくなっているはずです。

シロッコファンがすっぽり入る位の大きめのバケツに、お風呂よりも少し熱いくらいのお湯（40度から60度位）を入れておきます。　分厚いビニールで養生したシンクでも良いでしょう。　その中に、アルカリ性の洗剤や重曹を入れて溶かします。　そこにシロッコファンを入れて、しつこい油汚れを、じっくりと分解させていきます。

長年のたまりにたまった汚れは1時間程度のつけ置き洗いでは歯が立たないかもしれません。　汚れが落ち切らない場合は、また新しくお湯の中に洗剤を入れ再度つけ置きをしましょう。

汚れが柔らかくなればなるほど、ゴシゴシと洗う時間は短時間で済みます。　早くお湯から出してシロッコファンを洗いたくなってしまいますが、汚れがひどいときは一晩位つけておくつもりでやりましょう。

アルミでできているシロッコファンは、重曹のようなアルカリ性の洗剤も、クエン酸のような酸性の洗剤も使用できません。　どちらもアルミをダメにしてしまうからです。　アルミでできたシロッコファンの場合は、台所用食器用洗剤のような中性の洗剤を使用しましょう。

中性洗剤では、どうしても汚れが十分に落とせないようであれば、アルカリ性の洗剤をパパッと使って、使用後はよく水で洗うようにしてください。　長くても、薬品にさらしておくのは2時間程度にしておきましょう。

いくら洗剤を使っても落ちない頑固でしつこい油汚れの場合は、最終手段でスクレーパーを使用しましょう。スクレーパーとは、鉄でできているコテのようなものです。

スクレーパーがシロッコファンにガツンと当たると、シロッコファンに傷がついてしまう場合もありますので気をつけましょう。また、あまり油汚れが落ちないからといって、力を入れていると手や腕をケガしてしまう可能性もあります。

洗剤や油ですべりやすくなっています。安全には十分注意して、スクレーパーを使用してください。

もし買い換える場合は、メーカーと型番を確認しましょう。　メーカーによっては、レンジフードなど全体は販売していても、シロッコファンだけの販売は行っていない場合があります。　どのメーカーのものでも適合するわけではありません。　それぞれの換気扇のメーカーに合ったものを使用しなくてはサイズがぴったりしないので注意してください。

レンジまわりの掃除は、大晦日にやりがちですが、実は時期としては真夏が一番適しています。　なぜ夏が良いのでしょうか？

夏になると、気温も上がって油汚れも溶けていきます。　冬場は油のかたまりだったのが、夏はどろっとした油の液体になるのでヨゴレも落としやすいのです。
真冬でも、洗剤を入れたお湯にシロッコファンをつけておくと、かなり油汚れが落ちます。　しかし、掃除のしやすさを考えると、換気扇まわりの掃除は断然「夏」が楽です。

台所の換気扇のタイプは大きく分類すると、シロッコファンとプロペラファンの二つに別れます。

円筒形をしていて、縦に長い板のような羽がいくつもついています。　仕組みとしては、回転することでレンジフード内の空気を吸い込みます。　そして、ガス台の上にレンジフードが張り出していて、シロッコファンで集められた空気はダクトを通して家の外に排出されるのです。

マンションなどの構造上、ガス台がある壁の反対側に排気ができない場合など、プロペラファンがつけられない所によく設置されています。　プロペラファンよりも、回っている時の音が小さいのも特徴です。　そして、プロペラファンよりも吸い込む力は少し弱いのですが、外と面していない壁にもキッチンを作ることができるので、マンションなどの集合住宅にシロッコファンを設置することが多いのです。

壁に正方形の穴があいていて、その中にプロペラ式の換気扇がついているタイプです。　シロッコファンよりも強力なのが特徴で、ダクトを通さずに、壁の外にダイレクトに排気する方法がとられています。　設置方法によっては、換気扇の前に空気を集めやすいようにレンジフードがついている場合もあります。

プロペラファンは、プロペラや枠がインタネットなどで3,000円位から販売されているので、どうしても汚れが取れない場合は自分でファンごと交換ができます。

シロッコファンは回転することで、中央部分に風を集めます。　そして集めた風を、シロッコファンの外側に排出します。　内側から外に空気が流れる仕組みなので、シロッコファンのの内側が特に汚れるのです。　少しでもシロッコファンに油ヨゴレをつけたくなかったら、換気扇のフィルターをこまめに交換するようにしましょう。
フィルターも日進月歩で改良されています。　現在使用しているフィルターだけでなく、同じサイズやメーカーで、新素材でできたフィルターが販売されているケースもありますよ。　一度、自分の家の換気扇にあったフィルターを調べてみましょう。
そして、シロッコファンに油汚れがくっついたまま運転させていると、風の量が低下してしまうので余計に電力がかかってしまいます。　シロッコファンが汚いままだと、ダクトの中にも油汚れがこびりついてしまうのです。　最悪の場合は火事になるケースも考えられますので、普段は見えないレンシフードの中ですが清潔を保つようにしましょう。

シロッコファン専用ブラシは、細いブラシがUの字になったような形をしています。　シロッコファンの羽は細い板が何枚もついているので、その隙間を掃除するのが一苦労ですよね。　使用済みの古い歯ブラシでもかまいませんが、歯ブラシだと片面にしかブラシの毛がついていません。
隙間を往復するなら、片側だけブラシがついているものと、両側にブラシがついているものとでは、掃除の時間が倍違ってきます。　一つあれば何回も使用できるので、ぜひ１つ入手してください。　値段も高くても1000円程度です。

あまり聞いたことのない道具の名前ですが、金属でできた大きな耳かきのような形をしているものです。　シロッコファンの羽の端にかたまってしまった油よごれは、洗剤をいくらつけても落としにくいものです。　そういう時にシロッコファン用のケレンを使うと大変便利です。

羽の間のスキマによって、サイズが違うので、シロッコファンの羽と羽の間をはかってから買うようにして下さい。

シロッコファンの掃除を業者に頼む場合、地域にもよりますが5,000円から1万円程度が相場となっています。　安い業者で気をつけなくてはいけないのが「シロッコファンだけの掃除でレンジフードや他の場所は全く掃除してくれない業者もいる」ことです。
また普通に換気扇の掃除といって頼んでしまうと「シロッコファンは掃除せずにレンジフードだけ掃除して終了すること」もあります。　比較すると高くなりますが、1万円前後の業者は汚れにくくなるようにフッ素コートをしてくれたり、掃除に必要なバケツなどの道具は全て自前で用意したりと、細かい部分にまで気を配っています。

業者に頼む時はかならず最低3社からの見積もりをとりましょう。　各社によって内容も値段も大きく違うので、1社だけで決めてしまうと大変損をしてしまいます。　見積もりをとったら内容を比較します。　内容は書かれてない業者であればオプションになるのはどのような時なのか質問してみましょう。
また、できるだけ自分の家のシロッコファンがどのような状態であるか、わかりやすく伝えましょう。　壊れていたり部品が必要な場合は追加料金がかかる場合があります。

当日作業がスタートする寸前になって欠けている部品のことを言われても、業者としても用意していない場合があります。　前もって自宅の換気扇の様子を言葉で伝えるか、デジカメで写真を送るなどで撮影して業者に必要なことを伝えるようにしてください。

シロッコファンの掃除は、見た目は大変そうですが、換気扇の仕組みを知ってしまえば簡単だということが、おわかりいただけたかと思います。　シロッコファンがくっついているネジを外すことができれば、誰でもお掃除ができるので、思っていた以上に簡単だったのではないでしょうか。
一部で住宅のデザインを最優先させるあまり、換気扇の部品が取りにくかったり、最悪の場合は工事をしないとお掃除ができなかったりする場合があります。

レンジ周りは説明書が無い場合も多いので、具体的な部品の名前などもわかりにくいのが現状です。　また、海外で作らえたレンジ一式のセットで、日本では交換用の部品が入手できないこともあります。
　そのような場合は、管理会社に連絡したり、施工業者に連絡をしましょう。
もしかすると、自分がわからなかっただけで、簡単なレンジの掃除方法があるかもしれません。　家を建てたり、リフォームしたりする時には、施工業者の言いなりになるのではなく、使い勝手も考えて注文するようにしましょう。

また、最近のシロッコファンには、汚れがつきにくい加工をほどこしているものもあります。　もし家をリフォームしたり、建てたりすることがあれば、汚れのつきにくいシロッコファンも選択肢のひとつに入れてみてください。