金属であるステンレス製品には、漂白剤は使えないと思っている方も多いのではないでしょうか。
実は、選ぶ漂白剤やステンレス製品によって使えたり使えなかったりすることがあります。ですから、ステンレスへの漂白剤の使用は選ぶ商品や使い方を知ることがポイント。
今回は、ステンレスに使える漂白剤がどんなものかや、使い方・注意点などを商品別で紹介します!
また、塩素系・酸素系漂白剤に変わるナチュラルな漂白剤や、使い方を間違ったりもらい錆びなどで、ステンレス製品が錆びてしまったときに使える対処法もお伝えします。
ステンレスには酸素系や塩素系の漂白剤がベター!
ステンレスには、酸化皮膜という膜があるため漂白剤を使用しても錆びにくいと言われています。とはいえ、漂白剤の種類や使い方によっては錆びることがあるのも事実。
そのため、ステンレスへの漂白剤の使用は「どの商品を使えばいいのか」「使い方は合っているのか」といった悩みが絶えません。
ここでまず結論をお伝えすると、ステンレスには酸素系漂白剤や防錆び成分配合のタイプを使用するのがベターなのです。
なぜベストではなくベターなのかは下記の理由から。
・酸素系漂白剤でもステンレス製品との相性によっては錆びることがある
・塩素系漂白剤の中でも製品によってはステンレスに使える商品がある
このようにステンレスへの使用は、ひとくくりに塩素系NG・酸素系OKと言えない部分があるのです。
そこで、本記事では塩素系・酸素系漂白剤の定番5商品について使い方や使用上の注意点を解説!
商品ごとにステンレスに使う場合のコツやポイント、注意点などを確認することができるので、錆びや変色を回避できるはずです。
【塩素系】塩素系漂白剤と言えば花王のキッチンハイター
漂白剤の代名詞とも言える花王のキッチンハイター。食器や調理器具、ふきんなどキッチン用品の漂白・除菌・消臭に使用されます。
定期的なキッチン用品のお手入れで重宝する漂白剤です。
キッチン泡ハイターが使える素材・使えない素材 ■ステンレスにも使用OK!
使える素材と使えない素材は下記のとおり。
・使える素材:ステンレス・プラスチック(メラミン以外)・シリコン・ナイロン・人工大理石・陶器・ガラス器・木や竹(見えない部分で確認してから)
・使えない素材:ステンレス以外の金属・メラミン・漆器・天然石・獣毛・水洗い不可の素材・食べもの・塩素系が使用不可の表示があるもの
ステンレスにも使えますが、使い方には気を付ける部分があります。
キッチンハイターの使い方 ■ステンレスのつけ置きは短い時間にするのがマスト!
キッチンハイターを使うときは、パッケージの記載どおりに薄めて置き時間を守りましょう。
・布製品の場合は、5Lの水に対して30mlの溶液を入れて希釈
・食器や調理器具の場合は、5Lの水に対して50mlの溶液を入れて希釈
布製品の除菌消臭、漂白をする場合の使い方です。
①希釈した溶液を容器に入れる
②布巾などを漬けこむ
③除菌消臭は2分・漂白は30分経ったら水で流す
食器や調理器具を除菌消臭、漂白の方法も布製品とほとんど同じ工程です。
①希釈した溶液を容器に入れる
②調理器具や食器を漬けこむ
③除菌消臭は2分(木製品は5分)・漂白は30分経ったら水で流す
つけ置き後は、必ずしっかりと水ですすぎましょう。
特にキッチンハイターでステンレス製品を除菌消臭・漂白する際はまず 、製品側のお手入れ方法に塩素系NGの記載がないかを確認します。それからつけ置き時間が長くならないように注意が必要です。
つけ置き時間が長くなると、錆が発生する可能性があるため。ですから、つけ置きをする際はステンレス製のキッチンシンクや容器は使わないようにしましょう。
キッチンハイターを使うときの注意点 ■吸い込んだり誤飲に気を付ける!
キッチンハイターを使うときは下記のことに注意しましょう。
・記載の用途にのみ使う
・必ず換気する
・キッチンハイターの置き場所に注意する
・漂白中であることを分かるようにしておく
・必ず薄めて使う
・熱いお湯で薄めない
・容器を強く持たない
・酸性のもの・塩素系洗剤・アルコールと混ざらないようにする
・液が付くと家具や衣類が脱色するため注意する
・液が体に付かないようにする
・必ず同じ商品の容器に詰め換える
強い成分なので取り扱いには気を付けてください。
熱いお湯で薄めると湯気と一緒に漂白剤の成分が蒸気として舞い上がり、吸い込む危険があります。また、誤飲防止のため置き場所や、漂白中の目印なども考えておきましょう。
【塩素系】薄める必要なし!花王キッチン泡ハイター
キッチンハイターの泡で出るタイプです。スプレーボトル式の塩素系漂白剤で、薄める必要もなく手軽に使えるタイプ。
用途は、キッチンの調理器具や食器、排水溝の除菌消臭・ウイルス除去・漂白・ヌメリ除去にも使えます。
キッチン泡ハイターが使える素材・使えない素材 ■使える素材は同ブランドのキッチンハイターとほぼ同じ
使える素材・使えない素材は液体タイプのキッチンハイターとほぼ同じです。
・使える素材:ステンレス・プラスチック(メラミン以外)・シリコン・ナイロン・人工大理石・陶器・ガラス器・木や竹(見えない部分で確認してから)
・使えない素材:色や柄のある繊維・ステンレス以外の金属・メラミン・漆器・天然石・獣毛・水洗い不可の素材・食べもの・塩素系が使用不可の表示があるもの
キッチン泡ハイターの使い方 ■置き時間が短い!ステンレスの水筒にも使用可能
キッチン泡ハイターは、キッチンハイターと比べるとスプレーしてからすすぎまでが短く済みます。
除菌消臭ウイルス除去(プラスチックまな板や排水溝のごみ受け)へは下記のように使いましょう。
①スプレーをする
②スプレー後30秒放置する
③30秒以上かけて流水で流す
続いて除菌消臭ウイルス除去(上記以外の素材)の使い方です。
①スプレーをする
②スプレー後2分放置
③30秒以上かけて流す
最後は漂白やヌメリ取りです。
①スプレーをする
②スプレー後5分放置
③30秒以上かけて流水で流す
キッチン泡ハイターを上手に使うコツは、放置時間を守ることや充分に流水で洗い流すこと。流しきっていればステンレスシンクが錆びてしまう心配もありません。
また泡タイプの方は、ステンレスの水筒にも使用OK。ボトル内にスプレーした後2分程度置き流水で念入りに流しましょう。
置き時間が短く済むので、塩素のツンとした匂いも残りにくくなっていますよ。
キッチン泡ハイターを使うときの注意点 ■基本は液体タイプと同じ!
キッチン泡ハイターを使うときに気を付けたい注意点です。
・換気をしっかりする
・手袋や眼鏡で保護する
・記載の用途のみに使う
・漂白中の目印を考えておく
・他の洗剤と併用しない
・酸性のもの・塩素系洗剤・アルコールと混ざらないようにする
・たくさんの量を使わない
・長い時間使わない
・液が付くと家具や衣類が脱色するため注意する
・液が体に付かないようにする
・保管は立てた状態にする
・詰め替えは必ずキッチン泡ハイター専用容器にする
スプレータイプなので漂白剤の飛び散りや漏れにも気を付けましょう。