警察からの孤独死発見の連絡後の流れ
孤独死が発覚した際は、基本的に警察から遺族へ連絡がいきます。ここでは、警察の対応や警察からの連絡の後にするべきことについて解説していきます。
■遺体を引き取るか決める
大家や近隣住人により孤独死の通報を受けた警察は、まず亡くなった方の身元を確認します。身分証明書や契約書でご家族を探し、連絡を入れるためです。
この連絡が来たタイミングでご遺体を引き取るか・引き取らないかを決めることになります。
もし引き取る場合は、警察からの連絡を待ち、その間に葬儀などの準備を進めていきます。
引き取らない場合は警察にその旨を伝え、自治体に対処してもらいます。この際、相続放棄をしなければ自治体から葬儀費用を請求されるので、相続放棄を考える際には早めに行動していきましょう。
■警察の検証・検視を待つ
遺族に連絡を入れた後の警察は、現場検証・検視を行い、事件性の有無を確認します。解剖が行われるケースも多いです。これが終わるまで、警察以外の人は故人のお住まい立ち入ることができません。
この間、遺族がご遺体やお住まいに対してできることはありません。故人の状況について事情徴収を受けることはあるので、知っている範囲のことを答えていくことになります。
■葬儀・特殊清掃などの準備をする
警察による死因の解明・事件性の有無の特定を待つ間、他の親族への連絡や葬儀や特殊清掃の準備をしておくとスムーズです。
火葬を行う際は、故人の住民票がある自治体で行うのがスムーズです。それ以外で行う場合、配送料がかかることに注意しましょう。
また、孤独死の葬儀は断られるケースも報告されているので、問い合わせの際に孤独死である旨を伝えておくことが大切です。
葬儀後は遺族が特殊清掃業者を呼び、清掃と遺品整理を行う流れになります。警察からの連絡を待つ間に、依頼する業者を選んでおきましょう。特殊清掃業者についてはこちらの記事で解説していますので、必要に応じてご覧ください。
■警察で身元確認を行う
現場検証や検視で事件性の有無を確認したら、ご遺族によって身元確認が行われます。
この時、故人の住宅の鍵や金品が返却される流れになります。
警察へ出向く際には、身分証明書と印鑑を持っていきましょう。故人の身分証明書もあれば、なおスムーズです。
長丁場になる可能性があるので、スマホと充電器もあると安心です。遺体の確認に霊安室に行く際には、防寒具もあるとよいでしょう。
■死体検案書・遺体を引き取る
身元の確認が終わったら、遺体を引き取り、死体検案書を受け取る流れになります。
遺体を引き取る際には、故人の身分証明書・遺体を引き取る方の身分証明書・印鑑が必要になります。死体検案書の作成や遺体の保管にかかった費用の請求を受けるのもここになります。
【孤独死発見から引き取りまでの期間は?】
孤独死の連絡を受けてから遺体の引き取りまで、事件性がなければ半日~数日必要です。検視や解剖が行われる場合は、10日~14日程度。遺体の損傷が激しいなどの理由でDNA鑑定があると、1カ月かかることもあります。
遺体を受け取る際、警察が発行する死体検案書も受け取ります。これは火葬許可証の発行や相続の申請に必要なので、紛失しないように注意しましょう。原本を提出すると戻ってこないので、コピーを取っておくと安心です。
■死亡届の提出
死体検案書を受け取ったら、まずは7日以内に役所へ向かい死亡届を提出することから始めます。死亡届の提出により、戸籍に死亡の記載が行われ、住民票が削除されます。
相続には故人の戸籍謄本が必要になるので、ここで受け取っておきましょう。居住地と本籍地が別の場所の場合、時間がかかるケースもあるので注意が必要です。
■葬儀会社へ遺体の搬送を依頼する
警察から遺体を引き取ったら、葬儀を取りおこなう葬儀会社に連絡をして遺体を搬送してもらいます。これまでにお通夜・告別式の有無や葬儀の形式にするのかどうかを決めておくとスムーズです。
もしこの時点で依頼したい特殊清掃業者も決まっているのであれば、ここで連絡をしておきましょう。原状回復は孤独死発見から少しでも早い方が楽になります。
葬儀が終わったら、住まいへの対処と並列して各種解約・停止手続きを行っていきます。手続きには期限が決まっているものも多いので、なるべく早く行動していきましょう。
■身内の孤独死の後に必要になる準備
警察から連絡を受け、身内の孤独死が発見した後から遺体を引き取るまでの間、葬儀会社と特殊清掃業者を決めていると後々スムーズです。ここでは、探す際のコツを紹介していきます。
■葬儀会社を探す
孤独死の遺体は損傷・腐敗が進んでいるケースがほとんどで、火葬を行ってから葬儀を行うことが多いです。
特に故人のお住いの地区以外で葬儀を行いたい場合は、遺骨を搬送することが一般的になります。
この時注意したいのは、葬儀会社の選定を死体検案書の作成を待つ間に行っておくこと。故人のお住いの地区から探すことがおすすめです。
損傷・腐敗がある遺体には対応していない会社もあるので、事前に孤独死である旨を伝えることも大切です。
■特殊清掃業者を探す
故人の遺体を引き取るまでの間、特殊清掃業者も決めておくと後々楽になります。相見積もりをとって選定しておきましょう。
特殊清掃業者の開業に必要な資格はありませんが、遺品整理士・事件現場特殊清掃士が在籍する業者は専門知識がある目安になります。
解体・リフォームに関する資格は事実上必須なので、持っているかを確認して業者を決定しましょう。見積もり料金が安すぎる場合、悪徳業者の可能性があるので注意も必要です。特殊清掃業者についての詳細はこちらの記事で解説しているので、必要な際にはご覧ください。
孤独死発見後の保険・年金などで必要な解約手続き
孤独死の連絡を受け、葬儀が終わった後や準備中には各種停止手続きが必要になります。ここでは、特に早めに解約した方を紹介していきます。
■健康保険・年金受給を停止する
健康保険や国民年金は死亡後14日以内に停止することになっています。厚生年金は10日以内ですので、間違えないようにしましょう。詳しくはこちらの記事で解説しています。
特に年金は停止しない場合、翌年以降も年金が受給されてしまいます。返納手続きが必要になるので、早めに行動しましょう。
介護保険資格など、他に受給しているものがないかを通帳などで確認しておくと安心です。
■世帯主変更の手続きを行う
世帯主変更届は、孤独死された方のご家族が転出登録などを行っていない場合必要になります。
世帯がある市区町村の窓口で変更手続きが可能で、世帯主の死亡後一人世帯となる場合でしたら不要です。
■公共料金を解約・変更する
公共料金は故人の死亡届が出てからも停止しません。電気・ガス・水道・電話回線などの光熱費・通信費は多くの人が契約しているので、各種窓口に停止する旨を伝えましょう。
タイミングとしては特殊清掃や遺品整理が終わった時がおすすめ。特に清掃には水道・電気・ガスを使う場面が多いので、解約日とスケジュールを照らし合わせることが大切です
解約の際には、支払い通知書やお客様番号を用意しておくと手続きがスムーズになります。郵便物の中に支払い通知書があることもあるので捨てないように注意しましょう。
■その他の契約の解約・変更をする
公共料金・健康保険・年金・世帯主変更の他、停止すべき契約はまだあります。
特にサブスクなどの民間の契約は、死亡届を出しても停止せず、支払い義務が相続人に受け継がれます。振込が遅延すると延滞料金が発生することもあるので、遺品整理の際に契約書や郵便物を確認しておきましょう。
遺族や相続人が停止しなければならない契約・把握した方がいい書類については下記の記事で詳しく解説しているので、ご覧ください。
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孤独死の対応にかかる費用
警察に対して確実に支払う費用は、遺体の保管と死亡届に関係する費用です。
- 遺体の保管料…一泊2,000円前後
- 遺体搬送料…約1万2,000円~1万5,000円
- 死亡診断書…3,000円~1万円前後(病院で死亡された場合に発行)
- 死体検案書…3万~10万円前後(ご自宅で死亡された場合に発行)
遺体の状態や解剖の有無、遺体が移動する時の搬送料など、かかる費用には幅があります。
解剖がなければ合計6万円以内、解剖などの検査が多ければ10万円を超えることもあるというイメージを持っておきましょう。
身元確認や遺体の引き取りで警察に出向く際は、現金を多めに持っておくと安心です。
■葬儀関係の費用
葬儀に関係する費用は葬儀場の広さや葬儀の内容によって幅が大きいです。
葬儀を省いた火葬式でしたら、比較的安くすみます。公営ならば10~15万円前後、民間でしたら20~40万円前後であることが多いです。内訳は遺体の搬送費用・火葬費用・葬儀社の手続きの料金になります。
お通夜を省いた1日葬の場合も比較的安くなります。30~45万円が相場です。
お通夜・葬儀を行う場合は、60~200万円と費用の変動が大きくなります。参列者や会場の規模など、親族で話し合って決めていきましょう。
■特殊清掃の費用
特殊清掃の費用は、部屋の大きさの他、遺体が発見されるまでの時間や清掃内容で変わります。
持ち家か賃貸かによっても大きく変わり、10万円~100万円超えなど、見積もりを取らないと分からない面が大きいです。相見積もりをとってお住いの地域の相場を把握していきましょう。詳しくは下記の記事で解説しています。
孤独死の原状回復費用は誰が払う?相場と見積り方法3つ | タスクル
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警察から孤独死を知らされた際の流れに関する質問
■孤独死の特殊清掃にかかる費用は誰が負担する?
孤独死が起きた住宅には特殊清掃が必要です。故人の貯金・保険金がある場合は、まずそこから差し引かれます。
故人の財産が無い場合は、原則相続人負担です。その他、保険会社や保証会社、賃貸の場合は連帯保証人、大家、不動産業者が負担するケースもあります。
■孤独死の遺品整理は誰が行う?
故人が亡くなった時点から、故人の持ち物・財産は相続人に引き継がれます。そのため、遺品の整理・処分・売却を行うのは原則相続人です。
遺品の取り扱いや整理・処分で発生する費用については、親族全員で話し合っていきましょう。遺品の整理をめぐる親族トラブルに関してはこちらの記事で解説しています。
■相続税はいつまで支払う?
相続税は故人の死亡を知った日の翌日から10か月以内が期限です。遺品・遺産の総額を把握し、相続税を出していきましょう。詳しくはこちらの記事で解説していきます。
■相続放棄はいつまでに行う?
相続放棄は故人の死亡を知った日の翌日から3カ月以内と決められています。故人の自宅の現金や預金を使った場合は、放棄できなくなることに注意しましょう。
これはプラスの財産だけではなくマイナスの財産にも適応されます。例えば、故人の請求書の支払いを肩代わりしたり、借金を返済してしまった場合、相続を承認したことになります。