引越しは定額制ではないので、決まった値段はありません。同じ東京から大阪に引っ越す家族でも、それぞれの家の荷物のボリュームや、家の構造が違うように、引越しに決まった金額は無いのです。
引越しが多くなる3月4月は一年で一番高くなりますし、土日と平日であれば平日のほうが安くなります。早く実家を出て一人暮らしをしてみたいと思ったら、まずは安く引っ越す方法を調べてみましょう。
引っ越す時期が選べるのであれば、一ヶ月ずらすだけで値段がグッと安くなるかもしれません。
月別の引越し費用
引越し料金が高いのは 3月 4月 8月、
反対に安いのは 9月 1月 10月 です。
引っ越す時期を選べるのであれば
・9月〜2月
・6月〜7月
が安くできるのでオススメです。
リクルートの調査によると、単身引越しと家族の引越しをまとめて平均化させた引越し料金で、一番高いのは3月の約11万2,400円でした。二番目に高いのが4月の約10万7,400円で、三番目に高いのが8月の約10万2,000円でした。
8月に多いのは単身の引越しで、4月からの新しい生活も落ち着いて、一人暮らしをしたくなる時期がちょうど夏頃になるからです。
一番安いのは9月で、約7万9,800円で、一番高い3月と比較すると3万円以上も安くなっています。二番めに安いのは1月と10月で、どちらも約8万3,500円程度でした。
最も高額になる3月や4月の繁忙期に引っ越さなくてはいけないのであれば、曜日を選ぶことで安くできます。
曜日別の引越し費用
一番安いのは水曜日で、火曜日や木曜日も狙い目です。やはり土日は高くなります。単身引越しで、曜日別料金例を見てみましょう。
月曜から日曜までの間で、一番高くなるのは土曜日と日曜日で3万円から2万7,000円となります。
反対に一番安くなるのが水曜日で2万円です。火曜日や木曜日も、水曜日と同じ位安くすることができますが、休日の前日である金曜日や休日の翌日である月曜日は値下げしにくく、2万2,000円から2万4,000円程度になることがわかりました。
平日の水曜日の引越しが狙い目ですが、もし水曜に偶然引越しが重なってしまうと値下げしにくくなってしまいます。そのため、火曜日から木曜日の間のどれかでお願いするよう、見積りの時に頼むと良いでしょう。
時間別の引越し費用
日にちは指定するけれども、時間は指定しない引越し【フリー便】が安いので狙い目です。その代わり、早朝や深夜になる可能性もあります。
同じ日でも、一日のうち何時に引越しをするかで引越し料金は大きく違ってきます。引越し料金を決める営業担当は、一日の作業時間を
・午前便
・午後便
・フリー便
の3分割で決めています。
午前便が一番高く、午後便は比較的リーズナブルになります。一番安いのが【フリー便】というもので、前日の夜もしくは当日になってから何時スタートになるか連絡されるというものです
時間にゆとりがある人や、荷物の少ない人に【フリー便】はオススメですが、気をつけなくてはいけないのが早朝や深夜の引越し作業となると、引っ越す前の家周辺や、引越し先の家周辺に騒音で迷惑をかけてしまうことになることです。
早朝もしくは深夜の引越しになるということは、あらかじめ近隣の人に伝えておくと、後々トラブルにならずに済みますよ。
引っ越し料金の相場
引越しの相場は、運ぶ荷物の量と移動距離で違ってきます。一人暮らしでも荷物が少ない人もいれば、荷物が多い人もいます。家族の引越しでも、現在住んでいる家の荷物は持っていかずに、引っ越した先で家具や家電を買うのであれば、比較的荷物は少なくて済みます。
引越しの場合、移動距離は短くできないので、荷物の量や引っ越す日にち、時間など、他の項目で値下げをする工夫をしましょう。
■同じ市区町村内の引越しの相場
移動距離が15キロ程度の単身引越しは、通常期で2万9,000円、3月4月の繁忙期で5万5,000円になります。同じ移動距離でも、荷物の多い家族の引越しは、通常期で5万4,000円、繁忙期で10万1,000円になります。
■同じ都道府県内の引越しの相場
移動距離が50キロ程度の単身引越しは、通常期で3万2,000円、繁忙期で6万円になります。同じ50キロでも、家族の引越しの場合は、通常期で5万8,000円、繁忙期で10万8,000円になります。
■同じ地方内の引越しの相場
同じ地方で引っ越した場合(千葉から神奈川、群馬から千葉など)の料金です。
移動距離が100キロ程度の単身引越しは、通常期で3万9,000円、繁忙期で7万6,000円になります。同じ100キロでも、家族の引越しの場合は、通常期で6万9,000円、繁忙期で13万1,000円になります。
■遠距離の引越しの相場
移動距離が300キロの引越しを計算してみましょう。
移動距離300キロは
・東京←→名古屋
・東京←→仙台
・東京←→新潟
を想像してください。
単身引越しは、通常期で8万2,000円、繁忙期で16万3,000円になります。同じ300キロでも、家族の引越しの場合は、通常期で11万6,000円、繁忙期で22万4,000円になります。
どの距離の場合でも、通常期と繁忙期では倍近く値段が違いますね。単身の場合も家族の場合も、引越しの時期はよく考えて決めたほうが良さそうです。遠距離になればなる程、引越しの時期を選べるのであれば、ずらしたほうがお得になります。
単身でも荷物量が多い人もいますし、家族でも比較的家財道具が少ない家もあります。料金例は参考として、実際の見積りは交渉でこれ以下におさえられると良いですね。
引越し費用を安くする6つのコツ
■1 早い時期に見積もりをとる
引越しを安く済ませたいのであれば、先手必勝で早く見積りを取ることです。早く取れば取るほど、値引き交渉ができますし、もっと安い業者も探すことができます。まだ誰も予約していない日であれば、曜日も時間も自分の都合で設定することも可能です。
見積りを取った時期ですが、家族で引越しする場合のほうが、単身で引越しするよりも早くから見積りを取っており、一ヶ月近く前から見積り依頼をしている人も多くみられました。家族の引越しと単身の引越しをあわせて総合的に見ると、引っ越す1週間から2周間前に取る人が一番多く、引越しの1周間前から前日にかけて予約する人がその次に多く見られました。
引越しの3週間から2周間前に見積りを取る人は、全体の約四分の一でした。ここから、一ヶ月以上前から見積り依頼をしていれば、かなり有利になるということが読み取れます。
しかし、早く見積りを取ると安くなると言っても、最低限決まっていないといけないことがあります引っ越す先の家が確実に決まっていないと予約できません。
「3月頃に中野駅周辺に引っ越す予定なので見積りをください」と言っても、駐車できるスペースの有無や、エレベーターの有無さえ決まっていなければ業者も見積りの計算しようがありません。
キャンセルすると、その分のキャンセル料がかかりますので、引っ越す家が決まった後で、なるべく早く見積りを取るようにしましょう。
■2 何社か相見積もりをとる
引越し会社の社員が家にやってきて見積りをとる場合、「他に何社か見積りを取っていますか?」と聞かれることがあります。このような場合、正直に複数の引越し会社に見積りをお願いしていることを伝えたほうが、より見積金額が安くなります。
引越し会社の営業担当は、1件でも多く契約が取れるよう粘り強く交渉しに来ます。その時に、より安くできるように、こちらも前もって調べておかないといけません。ウェブ上で引越し料金がシミュレーションできるサイトを利用して、今回の自分の引越しがいくらかかるのか前もって調べておきましょう。
また、引越しの相場なども調べておいて、それよりも高いようであれば「どうすれば、より安くできるか?」「何が今回の引越しで高くなる要因なのか?」を営業担当に聞いてみましょう。
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■3 不要な家具は処分
引越しの時は、ついついあわててしまって、不要なものまで運んでしまうことがあります。引越し料金は荷物の量や距離で決まってくるので、なるべく不要なものは現在の家で処分しておきましょう。
引越し先の家は下駄箱があるのに、シューズボックスを持って行ってしまったり、引越し先は収納がどの部屋にもあってタンスがいらなくなるのに持っていってしまったり、という具合に、いらない家具まで運んでしまうのは運賃の無駄です。
引越し先の家が決まったら、部屋の間取り図を描いて、どの部屋に何を入れるか決めていきましょう。引越し業者は部屋のレイアウトまではしてくれません。引っ越す日までに、どこに何を置くかは自分で決めなくてはいけないのです。
新しい家に荷物をうまく収めるコツは、大型家具や大型家電から決めていくことです。ベッドや冷蔵庫など、どうしても必要な大型家具、家電から配置していきましょう。
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不用品買い取りサービスがある引越し会社
例えば、ヤマトホームコンビニエンスでは、買ってから6年以内の家具や、製造から6年以内の冷蔵庫や洗濯機などの家電を買い取ってくれます。もちろん、壊れていたり、傷があったりすると買い取りの対象ではなくなってしまいますので注意してください。
買い取ってもらえることになれば、引越し料金から買取金額を引いてもらえるので、安く引っ越せるのです。
また、サカイ引越センターは、引越しとは別に不用品買取サービスを行っています。サカイ引越センターのホームページで、ダンボールと着払い伝票を申し込めば、家電やブランド品、腕時計、アウトドア用品、学期、工具、パソコンなど、さまざまなものを詰めて送ることができます。
買い取り料金は、後日自分の口座に振り込まれます。
■4 人気のない曜日や時間を選ぶ
水曜日が狙い目
他の人が引越しをしたくなる日や時間帯を避ければ、引越し料金を安くすることができます。土曜や日曜、祝日は仕事が休みの日なので、誰もが引越し作業をしたいと思う日です。その次に多いのが、月曜日や金曜日といった休日の前日や翌日です。
一年で、平均して安いのは祝日ではない水曜日になります。またこれは日本人なれではのゲンカツギですが、大安は人気があり、仏滅は人気がありません。
午後にすると安くなる
引越し会社は、近距離の場合は1日3件の引越しを請け負います。多少距離が遠くなると、1日2件、1件の場合もあります。一日の最初の1件目ではなく、2件目、3件目にすれば、値段をグッと安くできるのです。
引越しする時は、午前中に荷物の移動をしてしまって、午後に引っ越した先で開梱作業をするというのが一般的です。そのため どの日も午前中は人気となりで値段も上がります。
安くするには「遅めの時間帯で」と依頼するのが良さそうです。「午後1時から」「午後2時から」といった具合に、指定してしまうと、あまり安くなりません。午前中の引越しが何時までかかるかは、実際に移動させてみないと予想がつかないからです。
その他には時間指定なしの【フリー便】が狙い目です。早朝や深夜は困るようであれば、午前の引越しが終わった後に来てもらうようにすれば、あまり遅くならずに済むでしょう。
■5 ダンボールを自分で用意
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引越しの契約をした場合、引越し会社から無料でダンボールがもらえます。アート引っ越しセンターや、アリさんマークの引越社、サカイ引越センター、ハート引越センターなど、どこも無料で50枚を渡しています。
これ以上の数のダンボールがほしい場合、条件によっては料金が加算されることになります。引越し料金を少しでも安くしたいと思ったら、ダンボールは全て自分で用意するので、値引きしてほしいと伝えてみましょう。
間取り別 必要なダンボールの数のめやす
・ワンルーム 10個
・1DK 20個から30個
・2DK 40個から60個
・3DK 50個から80個
・4DK以上 80個から120個
家族で引っ越す場合は、30個から40個が多く見られました。
引っ越す人数別 必要なダンボールの数のめやす
単身 10個から15個
・二人 20個から30個
・四人 50個以上・
単身の場合は、引っ越した先で家電や家具を買うことが多いのでダンボール10個以内というケースが多く見られました。
ダンボールの入手先
ダンボールと聞いて、すぐに思いつくのがスーパーマーケットですが、実はスーパーのダンボールは生物が入っていることが多いために虫がついていたり、虫のタマゴがついていたりします。また、野菜や果物が入っていたダンボールは、水分がダンボールのほうに移ってしまって湿っていることもあります。
なるべくキレイな状態のダンボールがほしい時は、ドラッグストアに頼むと良いでしょう。ドラッグストアのダンボールはティッシュやトイレットペーパーなど大型の物が入っていた物もあり、大小さまざまです。
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■6 引越しおまかせプランのほうが一時預かりより安いことも
小さいお子さんがいる場合、
・引越しの時だけ子どもを預けるか
・梱包作業は引越し業者任せるか
悩むところですよね。
最近は、梱包もしてくれる引越しおまかせプランもあります。梱包用に作業員が何名か前日に梱包しに来てくれるというもので、作業員一人につき1万5,000円程度が相場となっています。荷物の量にもよりますが、夫婦2人と小さな子ども2人の四人家族の場合、作業時間は前日の3時間から4時間程度になります。
託児所をを利用して子どもを一時的に預ける場合ですが、地域によって値段はまちまちですが、日帰りの宿泊無しで数千円かかります。引っ越す日と、開梱する日は、大きな荷物が出たり入ったりするので、ぶつかってケガをしないように小さな子の面倒を誰かが見ていないといけません。
預ける子どもの人数にもよりますが、梱包も含めた引越しプランのほうが料金的にも、労力的にも助かるかもしれません。
また、見積りを取る時に、梱包についても聞いてみましょう。
まとめ
家賃の契約は、毎月1日から月末までの分を前の月の月末に支払うようになっている場合がほとんど。そのため同じ月でも下旬になるほどは激戦になっており、予約も取りにくいのが現状です。引越し会社のほうも、値段を高く設定しても必ず埋まるので値下げしないのです。
現在住んでいる家、そして引っ越す先の家で、家賃の日割りができないか聞いてみましょう。引っ越す先の家は日割り計算できるケースが多く見られます。しかし、現在住んでいる家が日割り計算できるかどうかは、大家や管理会社との話し合い次第になります。
引っ越しについては大抵の場合、引っ越す一ヶ月前か二ヶ月前に大家や管理会社に伝えるシステムになっています。大家や管理会社になるべく早く伝えることで、現在住んでいる場所の家賃を考慮してもらえると良いですね。
また、退去後の住んでいた部屋の清掃は、自分で清掃会社を選ぶなどして、少しでも安くできるよう工夫すると節約できますよ。