ついつい後回しにしてしまうレンジフードのお掃除。一度手をつけたら簡単には終わらないし、元通りにできるかも不安ですよね。
フィルター交換や見える部分だけの掃除だと、生臭い臭いや油臭い臭いは取りきれていません。
レンジフードは、フィルター以外にもファンなどの部品を外すことができます。これを読んだらレンジフードって、こんな部分まで外れたの?ここまで自分で掃除できるんだ!と思うこと間違いなしですよ。
7ステップで出来るレンジフードの掃除
■1 掃除道具の準備と周辺の養生
まずは掃除に取り掛かる前に、下準備をしておきましょう。
レンジフードの汚れは頑固なので、洗剤を選ぶことからはじめましょう。
アレルギーがあったり、肌の弱い人は、手袋やゴーグル、マスクもそろえることをおすすめします。
いらない布や新聞紙を適当な大きさにカットしておいたり、使い古した歯ブラシや、細かい部分用のブラシ、汚れをこそぎ落とすハケ状のものなど、便利グッズを用意しておくと掃除も早く終わります。
100円ショップなどでも掃除のヒントになるものは色々と売られていますので、チェックしてみましょう。
レンジフードのクリーニングは汚れが飛び散るので、食器やヤカン、鍋といったものはあらかじめ片付けておきます。
ポットや食器など汚れて困るものも、少し遠くにおいておいたほうが油汚れのハネが付かなくて済みます。
汚したくないキッチンの壁は、ビニールとテープで養生しておくと良いでしょう。
掃除する時の自分の服も、すぐに洗濯できるもの、油汚れがついてしまっても大丈夫なものにしておいたほうが無難です。
レンジフードのタイプ
レンジフードには大きく分けてシロッコファンタイプと、プロペラファンタイプがあります。
シロッコファンタイプは中にドラム状のものが入っていて、それが回転することで空気を外に送り出します。
ドラム状態になっている内側の部品は取り外して洗うことができます。
排気する時にはダクトを通しているのが特徴です。
プロペラファンタイプは、扇風機状の羽が回ることで空気を外に送り出しています。
家の外に直接空気を送り出すのが特徴です。
プロペラファンの場合は、プロペラは取り外せないタイプもあります。
そのような場合は洗剤で拭くなどして掃除します。
どちらのファンタイプの場合も、お掃除の手順は一緒です。
掃除の前には電源プラグを抜くか、ブレーカーを切っておきましょう。
強力タイプの洗剤を使用するので、かなり手が荒れます。
厚手のすべり止めがついているゴム手袋をすると良いでしょう。
また、洗剤を上のほうにスプレーすることもあるので、眼鏡やマスクもおすすめです。
レンジフードの外れる部品は浸け置き洗い、または洗剤をスプレーしてしばらく置いておきます。
外れない本体の部分は洗剤やヘラなどを使って汚れを落として
2 種類別レンジフードの外し方
レンジフードは大きく分けて「浅型」「深型」「スリム型」の3種類があります。
タイプ別に外し方を説明していきましょう。
■深型
あらゆるキッチンに設置できるとあって、一般的に広く普及しているタイプです。
下のほうが広く、上に行くにしたがって狭くなっているカバーがついているのが特徴です。
シロッコファンも、プロペラファンも使われています。
まず中のフィルターから外していきましょう。
換気扇のファン部分を覆っている前面にはフィルターがついています。
フィルターは多くの場合左右に分かれているので、それぞれ上に一度ずらしてから手前に引いて取り出します。
もし、外側のカバーが外れるタイプであれば、外して内側もクリーニングしましょう。
内側にネジで止めていたり、上部を金具でひっかけていたりします。
大きな部品ですので、両手で慎重に扱ってください。
■浅型
深型を薄くしたタイプです。
天井が低かったり、ハリなどがあって構造的に深型がつけられない場合に浅型を設置するケースが多く見られます。
カバーの部分が短く、薄くなっています。
シロッコファンも、プロペラファンも使われています。
フィルターの奥に換気扇があります。
フィルターはネジで止まっていたり、部品で止まっていたりする場合があります。
ネジの場所がわかりにくければ、懐中電灯で照らして確認してから外して下さい。
レンジの掃除はずっと手を上にしていなくてはいけないので疲れてしまいます。
きつくなってきたら、休み休み行いましょう。
■スリム型
見た目にはフラットで薄型なので、どこに換気扇があるのかわからないスタイリッシュな印象です。
下からレンジフードを見上げても、金属の整流板がついているので奥のファンの姿は確認できませんが、シロッコファンが使われていることが多いです。
整流板は手前の左右にストッパーがあるタイプと、手前の左右にネジがあるタイプの2タイプがあります。
どちらの場合も、整流板を外す時は両手で慎重に行ってください。
ストッパーがあるタイプは、ストッパーを押したら整流板を少し持ち上げます。
すると下に整流板が降りるような仕組みになっています。
完全に外れるのではなく、奥側はレンジフードの上部とつながっているタイプが多く見られます。
ネジがあるタイプは、左右のネジをゆるめて整流板を手前にずらします。
こちらも完全に外れるのではなく、奥側がレンジフードの上とつながっています。
中のフィルターは、留め具で止まっていたり、上や左右にずらすことで外れます。
位置が高くて取り出しにくいようでしたら、椅子や脚立を使うことをおすすめします。
■3 部品を洗剤につけおき洗い
先に外れる部分は外して、部品を洗剤につけておきましょう。
かなり頑固な汚れの場合は、ビニール袋の中に部品を入れて、前の晩から洗浄液に浸しておくのも良いでしょう。
そこまでする必要がなかったら、外した部品をシンクの中に入れて強力な洗剤をスプレーします。
頑固な汚れなので、ふやけるまで時間がかかります。
数分経って汚れの落ち具合を見て、まだ落ちていないようだったら再度洗剤をスプレーしておきます。
その間に、本体部分の掃除にとりかかりましょう。
■4 取り外せない部分の掃除
取り外せないレンジ本体の汚れは、重曹を粉のままふりかけたり、洗剤をスプレーしたりして落とします。
重曹を粉のまま振りかければ、レンジフードの油汚れを吸い取ってくれます。油を吸い取った重曹はポロポロしているので、手で消しゴムのカスのように集めることができます。
重曹以外の方法では、液体洗剤で湿布するのも効果的です。テイッシュをあてて、その上から洗剤をまんべんなくスプレーします。汚れが浮き上がってくるまで数分待ちましょう。ティッシュが汚れを十分に吸ったと思ったら、ティッシュごと汚れを拭き取ります。
頑固な汚れは再度スプレーして数分置いて、その後スクレーパーで落としていきます。
■5 部品を洗う
洗剤にひたした部品の汚れが取りやすくなってきたら、部品の掃除に取りかかります。
汚れが落ちにくかったら、違う洗剤を使ってみるのも良いでしょう。
レンジ周りのお掃除は、食器用洗剤のように弱い洗剤を何度もスプレーするよりも、油汚れに強い強力な洗剤で一気に汚れを落とすほうが効果的でスピーディーです。
レンジフードの中で一番汚れている部分でもあるので、最初は洗剤を多めに使ったほうが効率良く全体的に汚れが落とせます。
レンジフードをキレイに保つコツ
綺麗にしたと思っても、毎日使うガス台の上で、どうしても汚れてしまうレンジフード。
昨日掃除したのに、今日はもう油汚れがついてしまっています。
レンジフードの汚れを少しでも少なくしたい時には、汚れからレンジフードを守ってくれる「コーティング」をおすすめします。
コーティングすることで、汚れ具合がグッと減るので、次回からのお掃除がラクになります。
■コーティング剤
・アイメディア株式会社「キッチン周り油はじいてコーティング」
液体をスポンジに含ませて、10回程度こすりながらコーティング材を広げていきます。
レンジフードのプロペラやフィルター、カバーなどを1ヶ月から2ヶ月間保護してくれます。
レンジフードだけでなく、ガス台やキッチンの壁、蛇口の水垢予防などにも使用できます。
・アズマ工業「アズマジック」
スプレー式の汚れ防止剤です。ハウスクリーニングのプロも使用しています。
1平方メートルあたり10秒ほど噴射して、その後乾いた布で拭いて薬品を均一に広げていきます。
その後、もう一度から拭きをします。
・株式会社 ワールドアライアンス「クリスタル・シャイニー・ブライト」
10平方センチに対して、薬品4滴を専用スポンジでのばしながら使用していきます。
凸凹に薬品を入り込ませることで、細かい奥の部分まで汚れから保護してくれます。
フローリングやトイレまわりにも使用できます。
■フィルター
レンジフードの奥にあるファンの掃除は、手前に設置する換気扇フィルターによって汚れを少なくすることができます。
フィルターは換気扇メーカーが販売している専用のフィルターを使用するタイプのものと、サイズさえあえばどこのメーカーのものでも使用できるタイプがあります。
説明書をよく読んで、サイズを測ってから注文してください。
手間だと思ったら専門業者に頼むのも◯
レンジフードの掃除は家の掃除の中でも、ダントツに面倒なものです。
月に一度はやっておくと、こんなに大変ではないというのはわかっていても、掃除の前にに周辺のものを片付けたり、部品を外したり、細かい部分の汚れも取ったりと、終わる頃にはぐったりしてしまいます。
何年もレンジの掃除はしていないし、自分ではできないから誰かにやってほしい!
肩が痛いから手を上にあげられない!
急に大切なお客様が家に来ることになったけれども、自分でレンジフードの掃除をしている時間がとれない!
そういった場合には、専門業者に頼んでしまうのも1つの選択です。
値段的には一万円前後でピカピカにしてくれます。
厚労労働省が認定した「ハウスクリーニング技能士」という国家資格もあるので、検索する時にチェックしてみましょう。
また、女性スタッフが在籍している業者もありますので、男性が家に入るのが不安な場合はリクエストしてみましょう。
まとめ
レンジフードの掃除は自分ではできないと思っていても、取り掛かってみると案外やれるものだというのがわかります。
家の掃除は完璧主義を目指してしまうと、つらくなってしまいますし終わりません。
今月はレンジフードの部品部分を重点的に洗ってみよう、来月は本体部分を中心に掃除してみようというように、今日の目標を決めてから取り掛かると気持ちが楽になります。
そして、自分では掃除しきれないと思ったら、思い切ってプロに任せてしまいましょう。
プロは専用の道具を使いますし、洗剤の使い方も熟知しています。
一度プロにたのんで、掃除のコツを学んで見るのも良いかもしれませんね。