換気扇の音が、以前よりガタガタと大きくなって困っていませんか?
電化製品は、故障したまま使用していると大変に危険です。特に換気扇はガス台の近くで使うので、火事になりかねません。
いつも清潔で安全な状態で換気扇を回したいですよね。換気扇の痛みが気になったら、ぜひ交換をオススメします。
また、故障だけでなく、換気扇のひどい汚れも気になりますよね。
換気扇のギトギトの油汚れや生臭いニオイは、掃除しても完全には取れないことがあります。掃除するのも面倒だし、どうせなら交換できれば良いと思いませんか?
換気扇の交換はタイプにもよりますが、直接排気式のプロペラファンはコツさえつかめば自分でも交換可能です。
プロペラタイプ以外の換気扇でも、部品交換ができるタイプのものもあります。交換部品も通信販売で入手可能です。
インターネットで「換気扇」「部品」で検索すると、部品が色々と出てくるので、検索してみましょう。品物によっては、3000円しないで購入できる換気扇もあります。思ったよりも安く交換できるかもしれませんよ。
換気扇の汚れの原因
料理をしている最中にホコリや油が換気扇に吸い上げられ、フィルターについて油汚れが付着したり、黄ばみ汚れが蓄積したりします。換気扇に汚れが蓄積することで、様々なトラブルが起こるため注意しましょう。
例えば、料理をしている際に、換気扇に付着した汚れが垂れて落ちることで料理の中に入るなどです。衛生面で悪影響であり、料理を破棄することにもなりかねません。
また、換気扇が汚れた状態だと通常通りの換気が行えず、油やホコリが混じった空気を外に出せないためキッチンの中に空気が溜まり、床や壁にホコリや油の汚れが付着します。
換気扇の主な汚れはホコリと油ですが、油は樹脂化していることが特徴であり、鉄に着くと酸化する点にも注意が必要です。
換気扇の交換時期の目安
換気扇を1日にどの程度使用しているのかによって異なりますが、換気扇は8~10年で交換すると良いでしょう。しっかりと掃除を行っていても経年劣化するので、目安の期間を過ぎればトラブルが起こる可能性があります。
ただし、換気扇が回らなかったり回転が遅かったり、異音がしたりといった不具合がある場合には、使用せずすぐにでも交換もしくは修理を依頼することが大切です。
シロッコファンタイプの換気扇が経年劣化すると、換気扇のスイッチを入れても動かないといった症状が見られます。
モーターもしくはスイッチのどちらか、もしくは2箇所が壊れている可能性があるでしょう。スイッチが断線していたり接触不良を起こしたりすると、スイッチを入れても作動しない、換気扇がスムーズに回らないということもあります。
また、モーターが経年劣化している場合にも同じような症状が見られることが特徴です。換気扇を付けた際に異音がする際にはモーターの中心部分がずれていたりサビが付いていたりする可能性があります。
プロペラファンタイプの換気扇が経年劣化すると、プロペラ部分が壊れたり、配線が不具合を起こしたりするため注意が必要です。
プロペラファンが回転する際に異音がする場合、プロペラの中心部のオイル不足が原因の可能性があるでしょう。レンジフードに付着した油汚れやホコリが原因で経年劣化することがあります。
そのため、掃除をしても状態が改善しない場合や、8年程度経過している場合には交換する方法が有効です。
換気扇の故障の主な原因
換気扇が故障する主な原因としては、油汚れの蓄積やサビの付着、配線の異常の3つが挙げられます。
換気扇に付着した油汚れは、上からホコリがつくことによって頑固な汚れになり、簡単に落とせないため注意しなければなりません。プロペラやカバー、ファンだけが汚れている場合には、拭き取り掃除だけでも行いましょう。
ただし、換気扇の内側まで汚れが蓄積している場合にはモーターが故障するリスクがあるため注意が必要です。自宅の湿気やキッチンの湿気が高い場合には、モーターにサビがつく可能性があります。
モーターにサビがついてしまうと、換気扇を交換しなければなりません。通気性を意識しながら湿気を除去することで、サビを予防することは可能です。
また、換気扇の配線コードが切断されている場合や電源コードが入っていない場合、電気が通らないため換気扇が回らないケースもあります。
換気扇の掃除を行った際に、配線に触れることで異常を起こすケースも少なくありません。換気扇の配線の修理作業は、電気工事士の資格を持っていなければ行えないので注意しましょう。
家庭のキッチンの換気扇でも自分で工事はできないうえに、感電するリスクが高いです。そのため、換気扇の配線が故障している場合には、電気工事業者に依頼しなければなりません。
換気扇を交換する時のサイズの確認方法
換気扇を交換する際の重要なポイントは、サイズの計測についてです。業者に依頼する場合でも、最初に換気扇の大きさをチェックする必要があります。
換気扇はプロペラファンであれば羽の直径のサイズを測ることが大切であり、基本的には25cmや30cmが一般的です。枠の大きさを測ってしまうケースがありますが、枠のサイズに関しては計測する必要がありません。
シロッコタイプのファンは、レンジフードを測ります。60 cm、75cm、90cmといったサイズが一般的です。測ったサイズに不安がある場合には、型番をメモしたうえで業者に問い合わせましょう。
自分一人でもできる換気扇の交換方法10ステップ
ここでは、直接排気式のプロペラファンの交換方法を中心に説明していきます。
レンジフードやフィルターがついているタイプや、最近流行のスタイリッシュな薄型タイプのように特殊な形で、はずすのが難しそうな場合は業者にたのんだほうが良いかもしれません。
メーカーや型番をインターネットで検索して工事方法がわかってから、自分で取り外しにかかりましょう。
■換気扇の部品を探す
自宅の換気扇の、メーカーと型番号を調べてみましょう。
【プロペラの種類】
・シロッコファン:マンションでよく使われている丸い筒型のタイプ
・ターボファン:シロッコファンとプロペラファンの中間タイプ
・プロペラファン:扇風機の羽根のようなタイプ
【レンジフードの種類】
レンジフードとはガス台の上に設置されている設備で、張り出したフード部分によって、換気の効率をアップさせています。
壁に窓のような形でくっついている直接排気式にはレンジフードはありません。
種類には次のようなものがあります。
・深型(ブーツ型):標準的な形です。
・フラット型:深型と薄型の中間的な形です。深型が設置できない天井が低い場所などによく取り付けられます。
・薄型(スリム型):アイランドキッチンなどに見られる、スタイリッシュなデザインのものです。
直接排気式プロペラファンの換気扇サイズは、使用されているファンの直径で選びます。
換気扇の場合は枠サイズは規格で決まっていますので、調べる必要はありません。
直接排気式のプロペラファンの枠はどれでも同じサイズなので、購入する時は羽根のサイズを調べましょう。
直接排気式プロペラファンの場合、値段は3000円前後から6000円前後のものが多く見られます。
■換気扇のコンセントを抜いて換気扇カバーを外す
交換作業中に、万が一にも換気扇のスイッチが入ってしまったら感電のリスクがあり、大変危険です。
そのため、交換作業前にコンセントは必ず抜いておきましょう。
コンセントの場所がわからなかったら、ブレーカーを落としましょう。
ブレーカーを落とす時の注意ですが、もし冷蔵庫と換気扇が一緒のブレーカーになっていたら、冷蔵庫だけ別のコンセントにつないでおきましょう。
換気扇工事は時間がかかるので、冷凍庫や冷蔵庫の食品が痛まないように注意が必要です。
次に、換気扇のファンの前にあるカバーを外します。
換気扇のタイプによりますが、プロペラの前にはフィルターが入っていたり、金属のカバーが取り付けられていることもあります。
直接排気式のプロペラファンの場合は、部屋の壁に窓枠のようなものがはまっていて、その中にプロペラファンがあります。
このタイプのカバーは、壁と換気扇カバーのすき間にマイナスドライバーで差し入れるとすぐにはずれます。
油汚れなどで外しにくかったら、一カ所ではなく上下左右さまざまな方向から開けてみましょう。
■スピンナー(ファンキャップ)とプロペラを外す
プロペラファンの中心にある丸いスピンナー(ファンキャップ)を、反時計方向に回します。
プロペラの羽根の部分を手で押さえておかないと、ぐるぐる回って取れません。
羽根をおさえながら、スピンナーを反時計回りで外しましょう。
プロペラは、中央部分のスピンナーさえ外れれば、プロペラ本体は手前に引くとシャフト(軸)からはずれます。
■本体を止めている2ヶ所の金具を外す
プロペラが外れたら、後は本体を外すだけです。
本体は、上の方の蝶ネジと呼ばれる金具2ヶ所で止まっています。
これを反時計方向に回して外します。
新品であれば、指で回すと取れるのですが、長年ホコリと油汚れにまみれた金具だと外しにくいかもしれません。
そのような場合は、ペンチなどの工具を使ってはずしましょう。
この時に注意するのが、蝶ネジを回す方向です。
時計回りにまわしてしまうと、ネジが家の壁を傷つけてしまいかねません。
必ず反時計回りに回しましょう。
■本体を壁から外す
蝶ネジが取れれば、本体が丸ごと窓から取れます。
本体の外側に枠がありますが、これは外れなくてもかまいません。
枠は木で作られている場合が多く、新しい換気扇を設置する時に必要なので捨てないようにしましょう。
木枠が汚れている時は、この機会にクリーニングします。
クレンザーや金属タワシで磨いてしまうと、防腐剤まで取れてしまうことがあるので、あまり強く磨かないようにしてください。
■本体をはめ込む
今度は、取った時と逆の順で換気扇をはめていきます。
古い本体と一緒に枠まで取れてしまった場合は、先に枠を壁にはめておきましょう。
枠が入った所に、本体をはめ込みます。
上部の2箇所の蝶ネジを時計回りに締めれば、本体と壁を固定できます。
あまり強く蝶ネジを回してしまうと、壁にダメージを与えてしまうので注意しましょう。
■配線の接続
本体から出ているコードを、コンセントまで伸ばして長さを調節します。
余ったコードは換気扇の枠に入れるようにします。
くれぐれも、プロペラとコードが擦れてしまわないようにしてください。
換気扇の下にはガス台があるので、コードがキズつくことで発火の原因になってしまいます。
コードを曲げる時には、ゆっくりと曲げましょう。
パキッと折り曲げてしまうと、カバーの中で断線してしまい使えなくなってしまいます。
■プロペラとスピンナー(ファンキャップ)を取り付ける
本体の中央のシャフト(軸)部分に、プロペラをはめます。
前後を間違えないようにしてください。
羽根部分の溝と、軸受けがぴったり合う部分にはめましょう。
もし、溝と軸受けがズレていると、回転中に軸が外れてしまい大変危険です。
次に、中央の丸い部分の部品をつけます。
外した時とは逆の容量で、スピンナー(ファンキャップ)をはめます。
今度は羽根をおさえながら、時計回りに回します。
■動作テスト
カバーをつける前に、きちんと動くかチェックしましょう。動作テストでチェックすべきポイントは、動くかどうかのほか、異音がしないか、回転が不自然ではないかです。
もし動かない場合は、配線の断線や本体の故障が考えられます。もしくは、プロペラとスピンナー(ファンキャップ)が正しく取り付けられていない可能性があるでしょう。
取り付け方法を再確認し、正しく取り付けられているにも関わらず動かない場合には、業者へ修理を依頼する必要があります。
■フィルターやカバーをつける
カバーはパチンとはめ込むようになっているので、きちんとはまれば完成です。
カバーをする時に、電気コードに注意してはめましょう。
コードを挟んでしまうと、故障の原因になります。
家庭によってはカバーやフィルターを使用している方も多いでしょう。
まだフィルターを使っていない家庭は、この機会にフィルターを設置するのもおすすめです。
換気扇の汚れが随分違ってきますよ。
フィルターの交換目安は、2ヶ月から3ヶ月と言われています。
賃貸で換気扇を交換する時の料金負担は誰?
アパートやマンションといった賃貸物件の場合、換気扇が故障した際に費用の負担は入居者なのかオーナーなのか疑問を抱く人も多いでしょう。
契約内容によって違いがあるものの、換気扇が経年劣化して寿命を迎えたために故障した場合には、交換費用をオーナーが負担するケースが一般的です。
そのため、通常通り使用しており換気扇が回らない、回るのが遅い、動かないといった不具合が起こった場合は、最初に不動産会社やオーナーに連絡をしましょう。
ただし、入居者が掃除をしている際に故障した場合や、交換しようとして壊れた場合には入居者が交換費用を払わなければなりません。
交換費用を支払いたくないという理由で換気扇が故障した状態で放置すると、引越す際に換気扇の交換費用を別途支払うことになるため、早い段階で修理をした方が良いでしょう。
換気扇の掃除方法
年末の大掃除で換気扇掃除をする家庭も多いと思います。
気温が高い夏場は、油が溶けているので油汚れも拭きやすいのですが、気温が低い冬場は、油がかたまって汚れも落としにくくなっています。
できれば換気扇の大掃除は夏にやったほうが短時間で終わります。
雑巾を絞る時も、お湯を使ったほうが油汚れも落ちやすいです。
洗剤を使う時は、スプレーを吹きかけてから時間を置きましょう。
強い汚れほど、分解されるのに時間がかかります。
換気扇用の、つけ置き洗い洗剤もあるので、ガンコな汚れであれば一晩つけておくのもオススメです。
こまめに掃除をするのが、キレイな状態を保つ秘訣です。
一度、換気扇を交換するとどのような部品でできているのか理解できるので、分解してお掃除するのも気軽にできますね。
換気扇はDIYができる?
換気扇を交換したり取り付けたりする工事では、専門資格を所有している人でなければ行えない作業があります。換気扇の工事をする際に怪我をしたり事故を起こしたりする可能性が高いので、必ず電気工事士といった専門資格を持っている業者に依頼しなければなりません。
換気扇の交換方法は非常に複雑であり、知識がない人がDIYをすると正しい工事ができない可能性があります。DIYで不具合が起こると、換気扇そのもののが機能しないといったことにつながるでしょう。
自分で換気扇を取り付けようとした際に換気扇が落下すれば、キッチンの壁紙や床、コンロなどに大きな傷が付く可能性があります。もちろん、落とした箇所が壊れる可能性もあり、故障したコンロや壁の修理費用も負担しなければなりません。
トラブルが起こった場合に換気扇以外の修理や交換をしなければならないリスクを考えると、結果として、換気扇の交換や取り付け費用が高くなる可能性があります。そのため、DIYをせずに専門的な作業を行える業者へ依頼した方が良いでしょう。
プロペラファンからシロッコファンへ交換する場合
築年数が経過している一戸建てや賃貸住宅のキッチンの換気扇については、これまで主流だったプロペラファンタイプの換気扇が付いているケースが一般的です。
シロッコファンとは、ダクトを通して排気をする仕組みであり、外の壁に接していないキッチンにも設置できます。
また、ガスコンロの上を覆うように取り付けられることで、料理をする際に出る煙や油、ニオイを効率的に吸収し、音も比較的小さく外の風の音が入りにくいなど、メリットが多いことが特徴です。
プロペラファンとシロッコファンは形や設置場所に違いがありますが、施工業者に依頼することでプロペラファンからシロッコファンに交換できます。
しかし、一般的な換気扇の交換工事よりも時間や手間がかかるうえに、キッチンや自宅の状況によっては壁の工事も追加しなければならず、工事費用が高くなる可能性があるしょう。
プロペラファンと比較してシロッコファンの方がメリットは多いため、プロペラファンの交換や修理を検討している場合には、シロッコファンへの交換を検討しましょう。
業者に頼むときの相場と注意点
換気扇の本体価格は、種類によって異なります。
プロペラファン:1~2万円
シロッコファン(乾燥機能のみ):1万5,000~6万円
シロッコファン(多機能なもの):1~18万円
東京都の相場だと、直接排気式のプロペラファンのタイプは1万円前後、レンジフードタイプや、最近流行のスリムタイプの場合は2万円からになります。
高い業者でも3万円程度です。
安い業者と高い業者では2万円以上開きがあります。
このように、業者によって値段の差がある作業の場合は、最低でも3社の値段を聞いたほうが良いでしょう。
シロッコファンやセルフクリーニング機能が付いている換気扇といった新しく販売されている換気扇と、これまで主流だった換気扇では価格に違いがあります。新しい換気扇に交換したいのであれば、自分で交換するのではなく業者に依頼をした方が、安全に交換できるでしょう。
業者に頼む時は、どこまで料金に入っているか確認しておくことが大切です。
・新しい換気扇を用意するのは自分なのか業者なのか?
・換気扇まわりの養生をしてから作業をするか?
・古い換気扇は捨ててくれるのか?
・追加料金はどのような場合に発生するのか?
・コンセントを違う場所に取りつけたい
・出張費は込みなのか?
などを見積もりを取る時に聞くと良いでしょう。
悪質な業者の場合、見積額を低く提示して作業を行い、追加料金を請求することがあります。また、養生をせずに作業をすることで、換気扇周辺の壁や床、キッチン周りが汚れるため掃除の手間がかかるだけではなく、落とせないような汚れが付着する可能性が高いです。
そのため、サービス内容についてもしっかり確認しておきましょう。
まとめ
換気扇は特殊な場所なので、プロにしか扱えないと思っていた方も多いのではないでしょうか。
直接排気式のプロペラファンの場合は、半日もあれば十分1人で交換ができます。
換気扇によっては数千円で購入できますので、あまり汚れがひどいようであれば、交換するのも一つの方法です。
換気扇は火の真上にあるものです。
ショートすると家事の原因になりかねませんので、まだ動く換気扇でも、定期的な点検もしていない古い換気扇は取り替えたほうが良いでしょう。
また、壁の高いところの工事なので、自分では危ないと思ったら、無理をせずに業者を呼んで交換してもらいましょう。
換気扇を交換すると、キッチンのニオイも違ってきます。
ぜひ一度、メーカーと部品の有無だけでも調べてみてください。