孤独死をした方の部屋は、110番で警察に連絡をした後特殊清掃を呼んで対応してもらうことになります。
特殊清掃を呼ぶ手間や費用が誰の負担になるのかは、下記の記事で解説しているのでご覧ください。
原状回復義務は貸主・借主のどっち?貸主の責任がある範囲はどこまで?
https://taskle.jp/media/articles/1754原状回復義務とは、アパートなどの賃貸から退去する際、元の状態に回復させる義務のこと。とはいえ、どの程度まで戻し、どこまでが借主・貸主の負担になるのかは、中々イメージが難しいですよね、本記事では、「原状」が示す範囲と修復する程度を解説していきます。貸主目線の具体例も解説しているので、賃貸をお持ちの方はぜひご覧ください。
本記事では、孤独死をされた方が発見される部屋の特徴と、孤独死された方に共通する生活習慣を中心に解説していきます。
発見された時のキッカケ・周辺に与える影響も解説しているので「もし住人に孤独死されてしまったら、どうすればいいのだろう」と不安な大家さんにおすすめできる記事になっています。
孤独死した部屋に住んでいるのはどんな人が多い?
孤独死に発展した方には、お部屋の他にも健康状態、暮らし方に共通点が見られます。ここでは、よくある事例を紹介していきます。
孤独死そのものの詳細は下記の記事で解説しているので、必要に応じてご覧ください。
独身だと孤独死する確率が高くなるのか心配ですよね。孤独感が原因で自殺する人も増えています。病気以上に「孤独」は死亡リスクが高くなるのです。うさぎは孤独だと死ぬというのはデマですが、人間の場合は死に至る病です。孤独死で死ぬタレントも最近はいますよね。ここでは孤独死について調べてみました。
持病がある方・アルコール好きは注意 ■健康状態に不安がある
孤独死で亡くなる方には、慢性的な病気がある傾向があります。
病院にかかっていなくとも、ストレスや不規則な生活習慣や脳溢血・心筋梗塞につながって亡くなるケースも多いです。
アルコールが好きな方も突然死しやすいので、注意が必要です。アルコール依存症になると、人付き合いが減り、部屋の状態も荒れるのでより孤独死しやすくなってしまいます。
年齢に関わらず引きこもりの方は孤独死になりやすい ■引きこもり生活をしている
引きこもり生活を続けていると、誰にも気づかれないまま亡くなってしまうことがあります。これは若者だけの問題ではなく「長年引きこもりを続けていたが親が亡くなって一人になった」というパターンも増えています。
引きこもりになる方は経済的に困窮している・人付き合いが苦手…など、社会からの孤立しがちなので、孤独死の発覚が遅れがちなことも特徴です。
認知症他何らかの病気の結果に多い ■セルフネグレクト状態である
セルフネグレクトとは食事・お風呂・ゴミの処理など、生活に関わることを放置してしまう状態のこと。悪化すればゴミ屋敷化して健康が損なわれ、孤独死にもつながります。
- 部屋にゴミが散乱・腐敗している
- 失禁・大便を部屋に放置している
- 介護・ケガの治療など適切な医療を拒否する
詳細は下記の記事で解説しています。
ゴミ屋敷に隠れる6つの病気?片付けられない部屋は要注意かも | タスクル
https://taskle.jp/gomiyashiki/65近年メディアで取り上げられている「ゴミ屋敷」。他人事のように感じている人でも、ゴミ屋敷予備軍である可能性を持っています。なぜなら、ゴミ屋敷の原因は、単純に性格的な問題だけではなく、心の病気と深く関係していることがわかってきたからです。 みな
セルフネグレクトは認知症など病気の結果であることが多いので、孤独死につながりやすいと言えるでしょう。
孤独死の発見が遅くなり部屋の状況が悪化しやすい ■人付き合いが少ない
健康や生活に問題がない方でも、人付き合いが少ないと孤独死しやすい傾向があります。
「人付き合いの少ない方は、亡くなった理由に関わらず発見が遅れがち」で、結果として孤独死になるパターンです。
電話などで家族とつながっていても、遠方の場合「たまたま電話に出ないだけかな?」と孤独死の発見が遅れるパターンもあります。
孤独死した人が発見されるのは部屋のどこ?
孤独死された方は、部屋のどこで発見されるのでしょうか?具体例と清掃箇所を解説していきます。
必要な作業:床や壁のリフォームと消臭・体液や汚物の除去など
必要な作業:便座の解体・配管・床や壁のリフォームと消臭・体液や汚物の除去など
必要な作業:浴槽の解体・配管・床や壁のリフォームと消臭・体液や汚物の除去など
必要な作業:床や壁のリフォームと消臭・家具の回収や解体、体液や汚物の除去など
いずれの場合も特殊清掃による清掃・消毒・リフォームが必要になることが多いです。
精神的な負担を軽減する他にも、お部屋や浴室に広がった体液を素人が配管に流すと大変なことになるので、特殊清掃を呼んだ方が安心です。
特殊清掃業者はなにができる?業者の選び方のコツって? | タスクル
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孤独死した人の部屋の特徴【家具・部屋の状況】
孤独死した方の部屋は、ゴミがたまっていたり、薄暗かったりする傾向が多いです。ここでは、その具体例を解説していきます。
ゴミによる健康被害・害虫の発生につながる ■ゴミが放置されている・床が埋まっている
孤独死された方の部屋には、ゴミが放置されがちです。弁当の残飯がそのまま床に置かれていたり、お酒の空き缶が放置されていたりします。
床がゴミで埋まり、生活もままならないゴミ屋敷状態であることもよくあります。
部屋にゴミが多いと、生ゴミが腐敗して健康に害をもたらしたり、死角でゴキブリなどの害虫が発生したりします。
生活がままならなくなれば、健康が損なわれ、孤独死しやすくなってしまうというわけです。
悪臭による健康被害・人付き合いの減少が深刻 ■部屋の一部が腐敗・破損している
孤独死された方の部屋は、一部が腐敗・破損していることが多いです。
なぜなら、部屋にゴミを放置していると、生ゴミを中心に腐敗していくためです。その結果、悪臭が発生して生活しづらくなっていきます。近所迷惑にもなり、人付き合いが減る原因にもなってしまいます。
さらに、ゴミが腐ると、そのゴミを置いている床・壁・家具も腐ってしまいます。
物の腐敗が始まると、そこから雑菌が発生し、感染症を発症することもあるので死亡リスクが高まってしまいます。
カビによる感染症などが突然死の原因に ■家具・寝具にカビが生える
孤独死された方の部屋では、布団など寝具類にカビが生えていることが多いです。部屋全体に湿気がこもりがちなことと、万年床状態な方が多いことの証拠と言えるでしょう。
その他、壁・床・家具にもカビが生えてしまう事例がよくあります。ゴミや濡れたものを放置した結果、どこかでカビが発生し、部屋の不衛生さによって増えていってしまうのです。
カビを放置すると、感染症や中毒症状、肺炎の悪化などの症状が出るので、突然死の原因の一つだと予想されます。
セルフネグレクト・衰弱などの結果太陽を浴びなくなることがある ■太陽光が入らない
孤独死された方の部屋には、太陽光が入らない状態であることがよくあります。
それだけものが整理できない状態だったり、カーテンを開ける力も残っていない状態だったりするということになるので、セルフネグレクトだった疑いがあります。
太陽光を浴びないと、体内時計が崩れて健康をそこねやすいので、衰弱・突然死の原因なってしまうようです。
孤独死した人の部屋の特徴【生活の状況】
孤独死された方のお部屋は、生活感がない状態であることが多いです。ここでは、その具体例を解説していきます。
貧困・認知症によるセルフネグレクトが原因 ■ガス・水道・電気が止まっている
孤独死された方のお部屋では、ガス・水道・電気などのライフラインが止まっていることが良くあります。
経済的な理由から止められ、餓死や凍死の原因になった事例や、認知症などで手続きができなくなって止まっている事例があります。
どんな理由の場合も、ライフラインが止まってしまえば健康を損ない、孤独死の原因になってしまいます。
ゴミのためこみや手入れ不足が原因 ■トイレ・風呂・台所など生活に必要な場所が使えない
孤独死された方のお部屋では、トイレ・風呂などの生活に必要なスペースが使えないことも特徴の一つ。
水道が止まっている他にも、手入れを怠っていたり、ゴミで埋もれていたりすることが原因です。
ひどい場合は尿の入ったペットボトルが散乱している事例もあります。
生活に必要な部分までゴミで埋もれてしまうと、餓死や感染症のリスクが高まってしまいます。
一軒家よりもアパート・マンションの方が孤独死が多い ■外出しづらい場所に住んでいる
特殊清掃業者の報告によると、一軒家よりもアパート・マンションなど集合住宅の方が孤独死が多い傾向があるそうです。
高層階であると外出がおっくうになったり、足腰に負担がかかってしまうと予想されます。
外出をしないと、生活が荒れやすいだけではなく、人付き合いの機会を失いがちになります。
気づけば孤立していて、孤独死につながったというパターンが多いようです。
孤独死した人の部屋で起こること
孤独死を発見するのは、別居のご家族の他、部屋の異変に気付いた方です。ここでは、そのキッケケを解説してきます。
湿気・ゴミの量などで発見日数は前後する ■異臭・害虫が発生する
孤独死が起きた部屋が放置されていると、異臭・害虫が発生してしまうもの。窓にハエがたかっていたり、近隣に異臭が広がることで孤独死が発見されます。
この段階になると、お部屋には最低でも消臭・消毒が必要になる上、扉を開けただけでも感染症リスクがあるので、特殊清掃業者への依頼が必須になります。
大家さんが気付くパターンが多い ■郵便物の滞留・家賃の滞納
孤独死となる方はご家族との縁が遠い傾向があり、大家さんが第一発見者になる場合も多々あります。
郵便受けがいっぱいになっていることに気づいたり、滞納している家賃の回収に行ったりする時に発覚する事例が多いようです。
発見が遅れると床下に体液などが染みつく ■血液・体液が部屋・家具に染みつく
孤独死が起きた部屋では、遺体から出た体液・血液が家具や床に染みついてしまいます。
温度や湿度によっては、腐敗が早く進み、遺体がほぼ液体になってしまうパターンもあります。そうなると、扉から液体がしみだして通報されたり、床下まで液体がしみ込んでアパートの下の階へ異臭が届くトラブルに発展したりします。
この状態に至った場合、特殊清掃業者による清掃・原状回復が必須になるので、なるべく早く依頼をしましょう。
業者の選び方は下記の記事にあるので、必要な際はご覧ください。
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孤独死した人の部屋の特徴|よくある質問3つ
■孤独死・孤立死した人の部屋に共通点がある?
孤独死や孤立死した人の部屋には以下4つの共通点と特徴があります。
・ゴミが放置されている、床が埋まっている。
・部屋の一部が腐敗、破損している。
・家具、寝具にカビが生える。
・太陽光が入らない。
詳しくは孤独死した人の部屋の特徴【家具・部屋の状況】をご覧ください。
■孤独死・孤立死した人に見られる部屋以外の特徴は?
孤独死や孤立死した人には部屋以外にも以下3つの特徴・共通点があります。
・ガス、水道、電気が止まっている。
・トイレ、風呂、台所など生活に必要な場所が使えない。
・外出しづらい場所に住んでいる。
詳しくは孤独死した人の部屋の特徴【生活の状況】をご覧ください。
■孤独死の部屋|後片付けは誰の責任?
孤独死した人の部屋は以下の順に遺品整理や特殊清掃の責任が移ります。
1. 賃貸契約者本人(貯金や保険金でまかなう)
2. 賃貸物件の連帯保証人や遺産相続人
3. 保険会社・保証会社
4. 大家や不動産業者
以下の関連記事で詳しく解説しているので、参考にしてください。
孤独死の原状回復費用は誰が払う?相場と見積り方法3つ | タスクル
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